韓国外交の難題

 世論調査に関する記事はよくありますが、今回のは専門家を対象にした調査に関する記事です。

http://military.china.com/important/11132797/20160902/23456418.html


韓国メディア:中米の間に挟まれた韓国 いかにして外交の難題を解決するか?

現在朝鮮半島情勢は非常に微妙で、アメリカが韓国にTHAADミサイル防衛システムを配備するという原因により、中韓関係は朴槿恵就任で徐々にウォームアップしていたところから最近に至り急転直下である。これに対し、韓国の「中央日報」は国内の一部の国際関係学者に対しアンケート調査を行い、韓国の外交政策に対する彼らの見方を調査し、かつ彼らに中韓関係に対し評価を行ってもらった。結果は9月1日に韓国の「中央日報」中国語ウェブサイト上に発表された。

韓国が直面する最も手を焼く外交、安全保障問題(複数選択可)

単位:% 31名の専門家に質問

43.9 北朝鮮の核兵器とミサイルの実力を抑止する方案の制定

34.1 韓米同盟の管理

19.5 THAAD配備後の韓中関係悪化

2.5 その他

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「『中央日報』の問題」 なお以後いちいちこれ入ってますが省略します。)

「周辺国とのどの関係の変化が韓国外交にとって最も手を焼くものか?」の問題に対し、31名の外交、安全保障専門家の中で半分の回答は「米中対立構造の深刻化」だった。彼らはこの点が「中韓に矛盾が発生する際に朝中関係が改善」(35.3%)に比べより脅威性を持つと考えた。ある回答者は心配げに、「もしこの2匹の咆哮を休むことのない虎が、突然視線を中間に挟まれている韓国に転じたら、我々はどうすべきか?」、「両者の関係がまずくなるほど、我々の外交空間は狭まる。」とした。専門家たちは中韓両国がTHAADゆえに矛盾を発生させているが、矛盾の根源は対立する中米両国間に存在する、と考えている。

THAAD配備決定後、韓米日が朝中ロに対する対立の局面が出現するか?

51.6 イエス

48.4 ノー

もし中国がTHAAD配備により報復措置を取っても、継続して配備を行う必要があるか否か?

67.7 イエス

32.3 考慮し直すことが必須

過去にも韓国の外交危機は「二強の中に挟まれた」時に出現した。これはちょうど台の上でコマが回っている時、コマはより早く回転することが必須で、それでこそ倒れないようなもので、韓国には外交上能動的に「コマ外交」によって困難を克服した先例もある。

(頑住吉注:これより ページ目。画像のキャプションは「去年9月、朴槿恵大統領は中国の抗日戦勝利の日記念活動に出席した」です。)

去年9月に朴槿恵大統領が中国の抗日戦勝利の日記念活動に出席する直前、韓国外務省の対米ホットラインの活気の程度は決して対中ホットラインに劣らず、これは双方が積極的に協調し、もって朴槿恵大統領訪中計画を宣言する前に、前倒しで訪米計画を宣言するのに便としたからである。朴槿恵大統領が中国人民解放軍閲兵式に出席する一件が最終決定する前、韓国サイドはまず外務大臣の尹炳世がアメリカ国務長官ジョン ケリーと会見するとの情報を発表した。外務省の某当局者は、「これはこのようなシグナルを伝達するためだ。中韓関係に対する重視を示すため、抗日戦勝利記念日の活動には行く必要があるが、我々は韓米関係をより重視している。」 当時朴槿恵大統領は閲兵式に出席したが、韓米関係には決して異常な兆しは出現していない。

逆に、ちょうど梨花女子国際関係学教授の朴仁輝が指摘するように、韓国が他人の顔色を見て事を行うことが、良いチャンスを逃す結果をもたらす事例もあった。朴教授は、「米中両者をどっちも取ることは平常においては可能なように見えるが、危機の時に両者の中に挟まれれば、パニックを起こしてどうしてよいか分からなくなり、苦戦を展開するだろう。」と指摘する。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「『アジアインフラ投資銀行協定』署名式」)

去年アジアインフラ投資銀行(AIIB)に加入した一件は最も代表性を持つ事例である。2014年に訪韓した中国国家主席の習近平は朴槿恵との会談の時、韓国にAIIBに加入するよう勧めたが、韓国サイドはAIIBにはアメリカが主導するアジア開発銀行(ADB)に対抗する性質があると判断し、このため大いに苦しんで考慮し8ヶ月の時間遅延した。後に、イギリス、フランス、ドイツなどヨーロッパの先進国がこぞってすでに大挙してAIIBに加入した後に、やっと第35番目の国としてAIIBに加入したが、良いチャンスを逃したと考えられる。

(頑住吉注:これより3ページ目)

周辺国の関係の変動の中でどれが韓国にとって最も手を焼くものか(複数選択可)

50 米中対立構造の深刻化

35.3 韓中矛盾の構造の下で朝中関係が修復

5.9 米日関係がより親密に

8.8 その他

この過程の中では、「運用の妙」が欠乏していたとも考えられる。中国に南海問題の上で国際海洋法廷裁定によって敗訴する可能性がある(7月12日)という直前、韓国はTHAADの配備を宣言し(7月8日)、時機の選択の上で充分晴明巧妙でなかった。世宗研究所研究企画本部長の 李相賢は、「中国が自らは外交上受け身に陥っていると思う際、韓国のこの挙は「井戸に落ちた者にさらに石を投げる」行為だと思うだろう。」と指摘した。峨山政策研究院副院長の崔剛も、「韓国が米中の間で先見性のある外交を採用しているというよりも、受動的に追随していると言った方がよい」とする。

中韓の全体的な関係がTHAADというこの問題ゆえに影響を受ける理由に関し、かつて韓国駐ロシア大使の任にあった三星経済研究所顧問の李揆亨は、「韓国はずっと、中国を有利な方向に向かって誘導し北朝鮮核問題に対応させていると誤って考えていたが、結果として今回THAAD問題ゆえにはっきり目覚めたのだ」とする。高麗大学国際研究院教授の金聖翰は分析し、「アメリカは『韓国と中国は接近しすぎた』と考え、一方中国は韓国との関係を近づけるのと同時に、『我々は巧妙に韓米日の関係を離反させている』とも考え」「某種の意味から見て、韓国は米中の間でバランス外交を行う落とし穴に陥った。」とする。

(頑住吉注:これより4ページ目)

もし中国が報復措置を持続していったら、韓国国内には「反中国」感情が出現するか否か?

43.3 多少そのようになるだろう

30 非常に可能性がある

20 あまりありそうにない

6.7 普通

だが大部分の専門家はTHAAD撤去に反対である。「もし中国が報復を行い韓国経済が損失をこうむっても、THAAD配備を堅持する必要があるか否か」の質問に対し、31人中21人(67.7%)が肯定の回答をした。某外交専門家は、「これは主権に関してなした決定であり、このためもし反復が出現したら、『ちょっと圧力をかけさえすれば韓国の態度はすぐ変わるだろう』という不良な模範を示す効果を生じさせ、アメリカとの間の信頼関係も破綻するだろう。」とした。


 日本に比べ韓国の立場はより困難のようにも見えますが、うまく立ち回れば確かにいいとこ取りをするチャンスもあるわけです。現実にはなかなかそううまくは行かないみたいですけど。











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