東風-21ミサイルに関する新たな動き

 日本に大きく関係する内容です。

http://military.china.com/important/11132797/20150118/19219790.html


中国の東風-21ミサイル、あるいは長白山に配備か 高く有利な地勢を占め日本海を封鎖

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「林海の雪原の中で東風-21を発射」 なおこの記事のキャプションは全てこれと同じです。)

「国際先駆導報」特約執筆原稿 楊民青 北京発:周知のように、いかなる国の戦略ミサイル部隊の訓練あるいは演習の公開、披露にも2つの大きな目的がある。1つ目は部隊の実戦能力の向上、2つ目は本国の安全に対し脅威を構成する目標に対する有効な戦略的威嚇を行うことである(頑住吉注:1つ目のは訓練の目的であって訓練公開の目的じゃないですわな)。2015年新年直前、中国戦略ミサイル戦力は成功しかつ有効な戦略的威嚇を行った。

中国中央テレビニュース番組の報道によれば、最近人民解放軍第二砲兵部隊某ミサイル旅団の対抗演習過程の中で、普通のトラックを青く塗装したミサイル輸送車が出現した。ある人は、車に搭載されるのは中国戦略ミサイル部隊が装備する「東風-21」型弾道ミサイルであると判断している。

これに対しある読者は「解放軍報」に対するさらなる一歩の証拠探求によって、2014年が間もなく終わるという際に、確かにある中国第二砲兵部隊某ミサイル旅団が満足いく形で期間1ヶ月の冬季駐留訓練の実際の装備での演習訓練任務を完成させたことを知った。関連の報道は次のように書いている。「千人百車が千里を機動し、将兵は雪原奥地で、全要素全天候プロセス実戦化演習のずば抜けた成績をもって新年の到来を迎えた。」

ある軍事専門家は分析し、これは中国初のメディアによって明らかにされた、中国第二砲兵部隊の「東風-21」型弾道ミサイルの東北への配備の可能性であり、その射程から見てこの戦略打撃力量はまさに日本全土をカバーでき、これは日本および後ろ盾であるアメリカにとって小さくない戦略的威嚇である、と考える。

配備位置が推測を引き起こす

現在まで、中国の「東風-21」型ミサイルなどの技術指標や配備状況に関しては、軍事機密に関わるため、中国当局はずっと公開や詳細を尽くした披露を行っていない。一方国際メディアのこのミサイルに対する名称も必ずしも同じではなく、あるものはこれを「東風-21」型弾道ミサイルと称し、あるものはこれを「DF-21」型弾道ミサイルと称し(頑住吉注:後者は前者の発音の頭文字を取っただけです)、NATOはこのタイプのミサイルを「CSS5」型弾道ミサイルと称する。

以上のようにいわゆるある程度の差異はあるが、外界は普遍的にこれは中国が自主開発した、固体燃料推進を採用し、かつ機動発射が可能な中距離弾道ミサイルで、世界初の対艦弾道ミサイルでもある、と考えている。

西側メディアは、中国のこのタイプの戦略ミサイルは第二砲兵部隊に編成配属され、主に遼寧、江西、雲南、福建、青海などの地に配備され、日本、台湾島を含む目標に対し脅威を構成し得る、と明らかにしている。アメリカの情報機構は、中国は約50から100発のこのタイプのミサイルを有している可能性があると分析する。

2010年には早くもカナダの「漢和安全保障業務評論」の関連の報道が、中国は山東の莱蕪地域に射程が全日本をカバーする中距離ミサイルとミサイル部隊を配備済みであるとしていた。また、この雑誌はさらに中国部隊の配備される施設の衛星写真を掲載した。画像を根拠に推測すると、中国が配備するのは射程が1,800kmの「東風-21」中距離弾道ミサイルであるという。「漢和安全保障業務評論」は、中国のこのミサイルの射程は日本列島の大半の軍事基地をカバーできるとしている。

ある軍事専門家は、年前(頑住吉注:原文でも文字が脱落しています)中国メディアによって明らかにされた「東風-21」ミサイルは、中国の山東省に配備される「東風-21」弾道ミサイルに比べ顕著な射程に関する優勢を持つ、と考える。何故なら、将来もし戦争が発生したら、山東省に配備されるミサイルは日本の沖縄那覇飛行場の「F-15J」戦闘機の打撃範囲内にあり、前線である山東地域は正面が広大で、容易に防御突破に遭い、第二砲兵部隊の発射陣地の安全を保証し難いからである。「東風-21」型ミサイルはこれをもって日本のその他の縦深にある飛行場、防空システム、指揮センターなどの目標を打撃するには不足であるからなおさらである。

ある軍事専門家は、確かに「東風-21」型系列弾道ミサイルの射程は、日本の南部のそれぞれの目標に対し打撃を行うことができるものだが、「東風-21」弾道ミサイルは結局のところ射程に限りがあり、全部使用しても戦場で日本に充分大きな損失をもたらすことは非常に難しい、と考える。この種の形勢の下で、新たなミサイル発射陣地を選択するのは必然で、中国の東北地域は明らかに以上のほとんどあらゆる要求、条件をに適合するのである。

ある軍事専門家は分析し、中国軍が公開した画像は、中国の「東風-21」型ミサイル発射陣地は大雪が降ったばかりの地点で、中国国内の天気予報の状況を調べると、中国北方には2015年12月25日から27日に冷たい空気の事前警報があったことを知ることができる。画像の背景の中の樹木からは、ミサイル車の背後の植物は雲杉と冷杉であると判定でき、この植物は主に海抜1,000〜1,800mの地帯に分布する。東北地域では、吉林省内の長白山山脈がこの特徴に符合する。またこの専門家は背景の中の樹木を手がかりに、その陣地は中国東北地方の吉林省長白山と判定した。何故なら、そこに「東風-21」型中距離弾道ミサイルをを配備してのみ、やっと日本の目標がカバーできるからである。

深層の含まれた意義を持つ

ある専門家は、もし上述の分析が成立したら、中国がここに「東風-21」型弾道ミサイルを配備したことは深層の含まれた意義を持つ、と考える。このため、中国東北はアジアヨーロッパ大陸東部のはずれの地域にあり、西太平洋の「島嶼の鎖状の連なり」に近く、東北アジア地域で非常に重要な戦略的地位にある。長白山地域は山と水に囲まれ、陸地の面積は日本、朝鮮の合計の2倍余りに相当し、その資源の豊富さ、工業の発達ぶり、交通の便利さ、軍事・経済的ポテンシャルは強力である。

ある専門家は分析し、軍事地理の上から言って、この地域は北部が黒竜江によって隔てられてロシア極東地域に相対し、ロシアのシベリア鉄道から100〜200kmしか距離がない。中国は険しい地形に頼って固守し、俯瞰して弱点を制する有利な地位を占め、東北地域東部、ウスリー江を隔ててロシア極東南部の沿海地域と隣り合っている。

ある専門家は、以上から中国の「東風-21」型弾道ミサイルを東北に配備することは、その地利条件の優勢を利用でき、高く有利な地勢を占めて日本海を封鎖し、日本海を中国戦略ミサイルの打撃能力の支配範囲内とすることが完全にできる、ということが見て取れると指摘する。また、「DF-21」型はさらにその1,800kmの有効射程を利用して、北部方向から宗谷海峡を支配し、南部方向から対馬海峡を支配する。

ある専門家は、将来もし中日に万一不測の事態が発生したら、中国は戦略ミサイルの顕著な優勢に頼って、有効に日本海の出入り口を封鎖でき、もし中国の「東風-21」型対艦弾道ミサイルがそこに配備されていたら、中日の海上の制海権争奪の中で、中国は主導的地位を占め、その海軍力の相対的な不足を補うことができる、と考える。ある専門家は、将来中国が敵のあり得る侵略に対し反撃するため、中国第二砲兵部隊の「東風-21」型弾道ミサイルは、東北アジアと太平洋地域の安全と平和を安定させる重要な作用を果たすことになる、と語る。

長期にわたり日本は北朝鮮を口実に弾道ミサイルを開発し、アメリカの支持の下に沖縄に対ミサイル武器を配備している。実は、国際社会にとって、人々は当然日本の真の戦略の企図がはっきり分かっている。これに関し、日本当局とメディアは不断に弁解している。日本の「外交官」誌はかつて説明し、日本がこのようにするのは実際「その他の方法がない」のであり、「日本の領土が脅威にさらされなければ、断じてこのようにはしないだろう」と語った。

また、米日は中国が「第一列島線」を突破すると誇大宣伝し、琉球群島は重要な中でも重要なものであると強調する。アメリカのジェームスタウン基金会は真に迫って、中国が第一列島線を突破しようとするのに真っ先に選択されるのは「宮古海峡と石垣海峡に隣接する」宮古島と石垣島の占領であり、「中国を打ち破る万能の妙薬」は米日が合同で「島嶼が中国によって奪取されない」ことを保証することに他ならない、とする。

この前、日本の「産経新聞」はかつて防衛省内部の評価報告を引用して、中国ミサイル部隊はすでに日本の大中都市とアメリカ中日軍事基地をロックオンし、特に「東風-21」型中距離ミサイルは沖縄の米軍基地と日本の都市を照準し、具体的には中朝国境の吉林省に配備され、一方中国の第二砲兵部隊の中距離ミサイル部隊は山東省と江蘇にも配備され、日本の軍事目標を照準し、米日が協力するミサイル防衛システムの絶対多数はまさに中国のミサイル力量を制圧するためなのである、とした。

(頑住吉注:これより3ページ目)

震撼するのは日本だけではない

日本の他、台湾軍も中国大陸の「東風-21」型弾道ミサイルに非常に関心を持っている。2010年8月19日には早くも、台湾安全保障部門は情報と研究によって、中国大陸の最新型である「東風-21」丁型ミサイル、すなわち「DF-21」丁型ミサイルは、実際には対艦弾道ミサイルであり、その研究開発と装備の重要な目的の1つは、将来の台湾海での衝突でアメリカの干渉を引き起こすことを防止することであり、アメリカ空母専門に対応する、すなわち外界が盛んに伝える「空母キラー」だ、と考えた。ある専門家は、1発のこの機種のミサイルでいかなるアメリカ海軍の空母にも重大な損傷を与え、あるいは撃沈することができ、これは米軍が最も恐れる中国の武器の1つである、と考える。台湾安全保障部門の関連の報告は、2014年10月までに、「東風-21」丁型はすでに中国東南および東北地域に2個旅団が配備されている、と考える。

2014年12月5日、ロシア「軍事視察」ウェブサイトの報道は、アメリカのペンタゴンが発表したある最新レポートは、中国がすでに内陸地域に核弾頭を搭載できる新型弾道ミサイルを配備したことをはっきり示している、とした。商業衛星が撮影した最新の画像は、中国がすでにその中西部地域に新型の「DF-21C」(すなわち「東風-21」丙型ミサイル)を配備していることをはっきり示している。

これより前、ある外国の衛星が2010年6月14日に早くも撮影した画像は、中国は少なくとも2基の「東風-21」丙型ミサイル発射装置をすでに配備し、いずれも祁連山のふもとの乾燥した砂地に置かれ、ミサイル発射装置、技術保障施設、兵舎はいずれも黒い偽装によってカバーされていることをはっきり示している。

アメリカ情報部門が発表した資料によれば、核弾頭を搭載する中国の「DF-21」弾道ミサイルと「DF-21A」弾道ミサイルの射程は、それぞれ少なくとも1,770kmと2,150kmで、一方通常弾頭を搭載する「DF-21C」の最大射程は1,770km、対艦型である「DF-21D」の射程は約1,450kmである。また、アメリカメディアは、ある情報はその最大射程は3,000kmに達するとしている、と明らかにしている。

以上から、中国の弾道ミサイルによって震撼させられるのは単に日本だけではないということが見て取れる。


 純粋な攻撃兵器である弾道ミサイルに関しては日本はそもそも中国と競争することもできないわけで、ミサイル防衛システムを充実させるしかないんでしょうか。














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