フィリピンの軍備拡張は進んでいる?

 日本も重要な役割で登場します。

http://www.hinews.cn/news/system/2014/09/07/016934552.shtml


フィリピン軍総参謀長:中国・フィリピンの衝突はまるで巨人対小人のボクシングの試合のよう

中国の声「新聞晩高峰」の報道によれば、今月3日、フィリピンの就任したばかりの三軍総参謀長カタパンは外国メディアのインタビューを受けた時、中国・フィリピンの現状はまるで「巨人対小人のボクシングの試合」のようだ、とした。彼は、強大な中国に直面し、フィリピンは積極的に自身の軍事建設を強化しつつある、と語った。

フィリピンは確かにこのようにしてもいる。フィリピン大統領アキノは7月、今年フィリピンは8機の汎用ヘリと8機の長距離哨戒機を獲得し、同時にさらに韓国から購入する12機のFA-50戦闘機のうち2機も来年引き渡される、とした。

また、2017年までに、フィリピンはさらに3隻の護衛艦を購入し、総数を6隻に到達させる。部隊はさらに軍用機中隊の数を1個から3個に増加させ、同時に全国の範囲内に早期警戒レーダーシステムおよび防空火砲を装備する計画である。三軍総参謀長カタパンはさらに努力して立法者の批准を獲得しつつあり、約100億アメリカドルを投資して実戦機と戦闘艦を購入し、2028年までに「世界クラスの武装部隊」を作る、とする。

聞くとフィリピンの軍備は急速に成長し、いわゆる「世界クラス」に向かって邁進しつつあるようだが、ならば現在フィリピンの国防力量は結局のところどのようなのか? 「世界クラス」に近いのだろうか?

Wikipediaのデータによれば、フィリピンの現役兵力は約11万人である。占める比率が最大の陸軍は、6.6万人おり、30両余りの戦車と300両余りの装甲兵員輸送車を装備している。主要な相手は南部の分裂主義武装勢力で、ゲリラとの戦いで互いに勝ったり負けたりしている。

フィリピン海軍は3隻の駆逐艦、10隻の小型護衛艦、13隻の巡視艇、60隻の上陸艦から組成される。基本的に全て米軍が淘汰した軍備である。フィリピン海軍は将来さらに116億アメリカドルを投入し、3隻の通常動力潜水艦、6隻の護衛艦、12隻の巡視艦の購入に用いる計画である。

フィリピンのやせこけて弱い海軍に比べ、フィリピン空軍はさらに貧乏ったらしく、2つしかない戦闘機中隊が装備するのはやはり1960年代に就役したF-5戦闘機である。ここ2年ずっとアメリカの中古のF-16を買いたがっているが、今に至るもまだ展開はない。

ここまで聞けば、装備水準がまだ前世紀のフィリピン軍は、「世界クラス」との差がちょっとやそっとではないことが皆分かる。フィリピン軍の現在の任務の重点は、やはり国内のテロの脅威や分裂勢力への対応なのである。だが未来のフィリピン軍の発展は南海地域に転向するのか否か? 海軍情報化専門家諮問委員会主任尹卓は次のように分析する。

尹卓:フィリピンは現在海軍建設を強化しつつあり、海軍建設には2つの目標がある。伝統的な目標は米軍と一体になって南方の過激勢力の拡張を抑制すること。これらはフィリピンの主権とフィリピン国内の安全と安定に対しいずれも非常に大きな挑戦をもたらし、このため米軍の常駐する海兵隊は一方においては教官になり、一方においてはフィリピンと共同で作戦し、このいくつかの武装勢力を殲滅しつつある。

フィリピン海軍建設のもう1つの方向は南海という方向であり、主に南沙においてであり、同時に海洋の支配範囲をさらに拡大する。ここではアメリカ、日本と協同しつつある。日本とアメリカはフィリピン海軍建設を援助しつつあり、アメリカは1つにはちょっと経費の支持を与えている。現在アメリカにも大きな金額を与える能力はないが、いくつかの退役した戦闘艦を与えることによってこれを行っており、これには2隻の3,000トン余りの海上巡視艦が含まれる。またフィリピンも非常に大きな金を支出し、1億アメリカドルから10億アメリカドルで海上および空中のパトロール能力を増強しているが、フィリピンがさらに増強しても、南海の力量の比率を変えることはできない。

また、日本がフィリピンを丸め込んで中国に対抗する意図も警戒に値する。今年6月、アキノ3世は東京で日本の首相安倍晋三とトップ会談を行い、安倍はフィリピンに向け10隻の海上巡視艇を提供するとし、フィリピンはさらに日本政府の集団的自衛権一部解禁推進の努力を支持するとした。フィリピンメディアは、3隻の日本の巡視船は2014年内にフィリピンに引き渡され、一方その他の7隻は2016年初めにフィリピンに到着することになる、と明らかにした。

報道はさらに、安倍晋三は集団的自衛権解禁後、アメリカとフィリピンの新たな軍事協定を真似て、フィリピンと日本・フィリピン安全保障協力協定を締結する計画であるとしている。日本はフィリピンに正真正銘の軍事力の支持を与えるのだろうか?

尹卓:アキノ3世と安倍晋三は政治上すでに一致を達成し、日本はアキノ3世を支持し、フィリピンの南海に対する支配を支持し、南海というこの地方で大騒ぎが起き、日本が東海で受けている圧力を一部分担し得ることを期待している。このため安倍晋三はこのような算盤をはじいている。このため巡視艇は今年年内に2から3隻手にできる。この巡視艇はいずれも何百トンから千トン前後だが、火力は決して非常に強くはない。それらを海域支配用とし、漁政船として海上で法執行するならOKだが、真に海上作戦の隊列とするなら、劣ることおびただしい。

日本も馬鹿ではない。作戦装備をフィリピンに売り、現在日本は中国の南海の主権に挑戦する、これは日本の具体的方針であって、日本はフィリピン支援を通じて、フィリピンの対抗能力を強化し、これには外交政治上および軍事上の支持が含まれるが、フィリピンに南海で中国とごたごたを起こす気力をさらに加えさせる。このようにすれば主権問題を利用して中国の経済発展を遅滞させるという、アメリカ、日本のこの目標に対し長い目で見てメリットがあるのだ。

また不断に中国の主権に挑戦し、多国間会議で彼らに南海の安全保障問題、南海の航行の自由問題に介入する口実を持たせることができる。多国間の場合に提出して討論できるわけで、これは終始彼らのここ何年かの外交上のやりくちである。ここではフィリピンと組む必要がある。フィリピンと組む必要がある以上、一定の奨励と手段でフィリピンを丸め込み、引っ張り込む必要もある。このため日本はちょっと金を費やして船を与える。これはいずれも彼らのこの大きな計画と策略の中の一部分なのである。

フィリピンの南海における連続不断の小さな動きは、現在の南海の力量バランスに影響をもたらすのか否か? これに対し尹卓は、フィリピンはASEANの中で最も弱小な国の1つであり、アキノ3世の目的はやはり自らを大統領の座にもうちょっと長くいさせることにある、と考える。

尹卓:フィリピンの形を変えた投資は、ASEAN諸国の中の海上への投資の中で最弱と評価され、同時にフィリピンが買う装備も全て高度先端装備ではない。フィリピンは現在までにこんなにも長時間建設を行っているが、フィリピンは依然ASEAN諸国の中で唯一ミサイルを持たない国であり、その空中の打撃、海上への打撃はいずれもまだ火砲を使用し、ミサイルを用いるのではない。当然南海周辺諸国海軍の中で、フィリピンのは最弱の海軍の1つでもある。現在までにフィリピンはまだ持続的に中国との南海の争いの口実を必要としており、さらに海軍建設を強化しているようだが、実際にはフィリピン内部の需要である。アキノ3世は軍との関係を改善し、軍への投資を拡大する必要がある。彼は憲法を修正してもう一度政権を担当することを希望しているが、これが達成できるか否かには、まだ大きなクエスチョンマークが打たれる。だが彼はまず軍の支持を取得する必要がある。軍にここ何年か余力を残さず投資しており、これは彼の主要な内政のために奉仕する政策の1つである。


 フィリピンの現憲法では大統領の任期は6年と比較的長い代わりに再選ができなくなっており、2016年で任期が切れた後も憲法改正による再任を狙っているということのようです。しかしあえて再選禁止としているのは再選が政治腐敗につながりやすいからでしょうからちょっと疑問もあります。それより疑問なのは日本とフィリピンによる「日本・フィリピン安全保障協力協定」ですね。そもそもこの記述が本当かどうか分かりませんが、まあ1つの選択肢として考えられなくはないものの、トータルでデメリットよりメリットが大きいでしょうかね。

















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