中国の半潜水船

 それ自体は必ずしも軍艦ではないですが。

http://military.china.com/important/11132797/20161208/30070389.html


国産10万トン「ビッグマック」半潜水船引き渡し 形は空母に似る

南方ネットの情報 外形は空母に酷似し、平坦な甲板の面積は標準のサッカー場2つ分あり、水面下30.5mまで潜ることができ、海上で10万トン級の重量物を軽々と持ち上げることができる‥‥8日広船国際有限会社が全世界で最大の特殊船輸送企業である中遠海運特殊輸送株式会社のために建造した、我が国最大の半潜水船「新光華」号が広州市南沙区で命名引き渡しされた。

海上の「ビッグマック」はどれだけ大きい? 甲板面積はサッカー場2つと等しい

「新光華」号半潜水船は10万トン級の半潜水船で、国内最大、全世界で2番目に大きい半潜水船である。この船は全長255m、全幅68m、潜水喫水30.5m、搭載重量98,000トン、サービス航行速度14.5ノット、貨物積み込み甲板は長さ210m、全幅68m、甲板面積は13,500平方mに達し、ちょうど標準サッカー場2つの大きさに等しい。

この「ビッグマック」は潜水、浮上あるいは埠頭でのロールオン、ロールオフの方式により分割不可の大型物体を積み卸しでき、この種の船はイメージ的に海上の「ヘラクレスのフォークリフト」とも呼ばれ、主に特大貨物、例えば海洋プラットフォーム、大型スチール製構造、浮きドック、遠洋航行に適さない支線船などの輸送に用い、救助、サルベージ用にもできる。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「画像は「新光華」号」)

説明によれば、「新光華」は船全体に118の圧力水タンクがあり、それぞれの圧力水タンクには全てにバルブが1つあって直接海底に通じている。潜水作業はエネルギーを加える必要はなく、船上のコントロールシステムによって相応のタンクの海底に通じるバルブを開くだけでよく、6時間未満のうちに船はもう自動的に水中30.5mに潜り、メイン甲板より16m上となる。浮上作業の時は、船上に配備される4台の大型空気圧縮機によって相応のタンクに空気を注入すると、タンク内の水は自動的に船外に排出され、船舶は浮上を実現する。

技術はどんなに凄い? 動力位置決定システムを自ら持ち海上で「針の穴に糸を通す」

「新光華」号は2セットの電力推進システムを動力として採用し、かつ船首と船尾に2セットの側面推進器を配備する。船上では6台の出力4,750キロワットのメインディーゼル発電器によって電力が供給され、最も先進的なDP2動力位置決定システムを自ら持ち、このような高い規格の動力配置は、この船に最も強大な動力性能を持たせている。これと同時に、この船は現在世界最大のDP2動力位置決定システムを持つ半潜水船でもある。

「この船はDGPS、レーザー、レーダーの3セットのシステムを用いて動力位置決定が行え、かつ誤差は0.05mしかなく、海上で高精度の工程作業を実施する時、『針の穴に糸を通す』との比較に堪える」、とプロジェクトの担当責任者である林九悦はこのようにこの船の動力位置決定システムの強大な機能を形容した。

「この種の船はしばしば海上で大型掘削プラットフォームと合流し積み込み、あるいは大型貨物を積み卸しする必要があり、このため位置決定が正確なことが必須である。」 広船国際取締役会長の韓広徳は説明する。たとえDGPS信号がなくても、固定された参照物1つさえあれば、この船はやはりレーザーあるいはレーダー信号によって位置決定が行える。海上作業時には錨を降ろす必要はなく、1つの座標点をロックオンするだけでよく、風や波がいかに影響しようと、この船はいつも船上の動力システムの作用の下、ごく安定してロックオンされた座標上に位置決定できる。

しかもこのような「ビッグマック」を操作するのも非常に便利で、操縦室でコンソールとコンビネーションして操作コントロールを実現することもできれば、さらに操縦甲板の両翼で遠隔操作コントロールを行うこともできる。また、この船の動力システムは剰余配置を採用し、6台のメイン発電器のうち、いかなる2台のメイン発電器に故障が発生しても、船全体の動力にはいかなる影響も生じない。

難度はどれだけ高い? 技術的難題の攻略は無数

「新光華」号半潜水船は国内で初めてのこのように大きなトン数の半潜水船の建造で、広船国際は半潜水船建造領域において蓄積した豊富な経験に頼って、成功裏に大量の技術的難題を攻略した。広船国際副社長の周旭輝は、この船は業務時、甲板が巨大な圧力を受け入れる必要があるため、甲板面に用いる鋼板は60mm厚に達する、とした。このように厚さの大きな鋼板に対し溶接を行うには、防変形コントロールが施工の重要なカギの在処で、広船国際はこれに対しわざわざ難関攻略チームを成立させ、全世界の創新工程技術を導入し、かつ最終的にこの技術的難題を成功裏に攻略した、とする。

(頑住吉注:これより3ページ目)

この船は全電力推進を採用し、船全体の電気ケーブルの長さは420kmに達する。その中で推進システムは6,600ボルトの中圧電制(頑住吉注:意味不明)電力供給を採用し、それぞれの電気ケーブルは全て太さが成人の腕のようで、かつ施工と取り付けの精度の要求は極めて過酷で、施工人員は専門の養成訓練に参加することが必須で、試験合格後やっと作業に入れた。

広船国際プロジェクト担当責任者の林九悦は説明する。「新光華」号の自動化の程度は非常に高く、船上の各領域にはびっしりと9,000あまりの自動化コントロールポイントが設置され、こうしたコントロールポイントはまるで人体の神経系統のようで、船上のいかなる小さな設備に故障が出現しても、操作人員は必ずいち早く発見しかつ遠距離処理を行うことができる。

全世界の新たに建造された半潜水船の五割は広州製

「新光華」号半潜水船は2014年6月30日に建造契約が締結され、2015年3月20に着工され、建造過程はたった20ヶ月だった。

理解されているところによれば、現在全世界で運用される半潜水船は何十隻かしかなく、このうち広船国際が建造した半潜水船でもう8隻に到達し、それぞれ全世界の半潜水船の輸送力の3割および新たに建造された半潜水船の5割を占める。2002年以前、半潜水船の建造および輸送市場は基本的に国外によって独占されていた。2002年12月17日、中国初の自ら建造した1.8万トンの半潜水船「泰安口」号が、正式に広船国際によって中国遠洋運輸(集団)総会社に引き渡された。この船の建造成功は、中国造船業の半潜水船建造の上での空白を埋め、長期にわたり国外に独占されていた構造を打破した。これ以後、広船国際は相次いで国内外の船主のために多数の5万トン級、7万トン級半潜水船を建造し、建造技術は日増しに成熟し、生産効率も大幅に向上している。

「新光華」の完成、引き渡し、これは疑いなくさらに一歩広州製の、全世界の半潜水船建造領域における「ボス」たる市場地位を強固にすることになる。


 この種の船は「ヨーロッパバイソン」巨大ホバークラフトを輸送して島嶼への上陸作戦に用いられる可能性がありますが、その他にも中国の巨大な艦船を短時間で建造する能力、空母にも通じると思われる広く高い強度が要求されるスチール製甲板を製造する能力、巨大な艦船を電気推進させる能力などの進歩にも着目すべきでしょう。



















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