中国の爆撃機関連2題

 まず戦略爆撃機と言えるのか言えないのか微妙な轟ー6関連です。

http://military.china.com/important/11132797/20170306/30302919_all.html#page_2


轟ー6K、限界がすこぶる多いと指摘される:空中給油しても大陸間打撃が行い難い

台湾の「連合報」は4日、空中受油が行える轟ー6K爆撃機がまもなく就役するとの情報を伝えた(頑住吉注:以後「給油」「受油」の使い分けがおかしいと思われる部分がありますが原文通りとします)。報道は、このことは解放軍の大陸間打撃能力を向上させることになるとする。「グローバル時報」のインタビューを受けた大陸の専門家は、轟ー6Kに空中受油設備を追加装備するのは技術上は実行可能だが、もし受油能力を具備しても、轟ー6Kの当初設計の制限を受けて、実戦の意義を持つ通常大陸間打撃能力を実現するのは非常に難しい、とした。また、戦時の轟ー6Kの空中給油空域計画も非常に複雑である。遠距離、防空が厳密な目標に対しては、やはり未来の新型爆撃機に依存する必要があるかもしれない。

空中受油版轟ー6Kが就役すると伝えられる

「連合報」の「空中受油可能な轟ー6Kが就役 大陸の空軍、大陸間打撃を実現へ」と題する報道は、現在大陸が大量生産中の轟ー6K「戦神」は、遠距離巡航ミサイル発射能力を持ち、この機は近年何度もの空軍演習の中で重要な作用を発揮し、第一列島線突破の「常客」となり、大陸空軍の「攻防兼備」戦略の中の核心装備の1つである、とした。文章は、空中受油が行える轟ー6Kがあるいは就役するかもしれない、と考える。このバージョンの轟ー6Kが使用するのはソフトチューブ給油技術であり、「空中給油技術はさらに一歩爆撃機の作戦半径を拡張し、大陸間打撃能力を高めることができる」とされる。

実際には、台湾メディアの報道前、中国国内の社交ウェブサイトはもう空中給油能力を持つ轟ー6Kはすでに2016年の年末に就役したと伝えていた。西側のメディアもかつて轟ー6Kが空中給油を経た後の戦力を分析したことがある。アメリカの「国家利益」ウェブサイト2015年8月15日の、「アメリカよ準備よしだ:中国、致命的なB-52スタイルの爆撃機を持つ」と題する文章は、轟ー6Kの作戦半径は1,900マイルに達すると考えていた。12トンの武器を搭載(これには最多で6発の射程250マイルの「鷹撃-12」超音速対艦ミサイルあるいは射程1,500マイルの「長剣-20」亜音速巡航ミサイルが含まれる)を搭載した状況下で、もし2回の空中給油を行えば、轟ー6Kの作戦半径は3,100マイルに到達し得る。給油機の支援の下、「鷹撃-12」あるいは「長剣-20」を搭載した轟ー6Kは冒険的に太平洋の深いところに進入し、アメリカの艦艇を狩り殺す、甚だしきに至ってはアメリカのグアム島の主要な爆撃機前哨基地への発射位置に到達でき、そこは中国大陸からの距離がおよそ3,000マイルである。

技術上は問題にならない

「グローバル時報」記者のインタビューを受けた大陸の軍事専門家は、轟ー6Kがソフトチューブ式空中受油システムを装備することには、技術上は問題は存在しない、と考える。中国はこれまですでに殲ー8、殲ー10、殲ー15などの機種の実戦機のために空中受油システムを研究開発しており、関連の領域ですでに豊富な経験を累積している。これまで轟ー6Kが空中受油システムを装備していなかったのは主にこの機に給油できる大型空中給油機が欠乏していたからである。相当に長い一定の時間内、中国には基本型の轟ー6をベースに研究開発された轟油ー6空中給油機しかなく、燃料搭載量は限られ、自身の燃料消耗も比較的多く、スホーイー30のために給油することさえ明らかにやっとで、増してや轟ー6Kのために充足した燃料の量を提供することはできなかった。

専門家は、去年何回か中国空軍が列島線を突破した遠距離航行の中で、スホーイー30は空中給油の判断を行っており、現在解放軍空軍はすでにイリューシン-78大型空中給油機を装備済みである、とする。また、運ー20の成熟と共に、これを基礎にして大型空中給油機を研究開発することもでき、このため現在見たところ轟ー6Kの空中給油機の問題にはシステマチックな解決が得られる。部隊に需要さえあれば、即空中受油能力を持つ轟ー6Kが研究開発でき、あるいは現有の轟ー6K機群に対し改装が行われるかもしれない。専門家は、現在米ロの爆撃機は普遍的に空中給油能力を持ち、この角度から見て、航続距離がずっと短い轟ー6Kに受油装置を追加装備するのは必然の趨勢でもある、とする。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「空軍、轟ー6Kが島礁を巡航する画像を明るみに」)

戦術運用は非常に複雑

この専門家は、もし轟ー6Kが空中給油能力を具備しても、航続距離、防御突破能力など当初設計上の限界により、この機が信頼できる大陸間通常打撃能力を持つのは非常に難しく、戦時空中給油を行う空域や航行ルートの計画も非常に複雑である、とする。飛行距離の上から見ると、まさに外国メディアが分析するように、もし2回空中給油を行っても、轟ー6Kの作戦半径は5,000km前後でしかなく、この距離ではまだ大陸間打撃は行えず、もし打撃半径をさらに一歩増大させるなら、3〜4回の空中給油が必要であるが、これはこれで給油機の航続距離や燃料搭載量により高い要求を提出し、より多くの給油機が必要になり、甚だしきに至っては任務を不可能にさせる。また、戦時大陸を遠く離れた空域で給油を行えば、爆撃機の安全を保証するのは非常に難しい。

防御突破能力から見ても、轟ー6Kはおそらく何層もの迎撃を突破し、大陸間作戦を実施するのは非常に難しい。現在轟ー6Kの防御突破は、一方においては戦闘機の航路護衛を必要とし、もう一方では自身の自衛妨害システムに頼る必要がある。全体的に見て、先進的な対空ミサイル網と戦闘機の迎撃網によって保護された高強度の防空の目標を攻撃する時、その生存能力は低すぎる。「国家利益」の文章はハンス クリステンセンの話を引用し、轟ー6Kが太平洋に深入りする前提は「それが防空システムを突破できること」だとしている。

また、戦時の轟ー6Kの空中給油空域計画も難題である。専門家は、作戦運用から見て、轟ー6Kの主要な目標は、戦時に第一列島線内の防空強度が中等の目標が有効に打撃でき、第二列島線上の重要な目標に脅威を与える重要目標である。戦時、東部方向においては、第一列島線内では給油の安全が確保できるが、轟ー6Kの航続距離延長に対する意義は限られ、列島線外で給油すれば給油機の安全、時間通りの到達が確保し難い。南部方向でも、同様に空中給油空域の選択問題に直面する。

専門家は、轟ー6Kが空中給油を行い遠距離飛行することは多くの不利な要素に直面するが、これは決して轟ー6Kがこの種の能力を具備する必要がないと言っているのではない、と指摘する。将来解放軍の全体作戦体系能力の向上、特に殲ー20ステルス戦闘機の就役と共に、これがスムーズに「ドアを蹴破る」任務を完成させた後、轟ー6Kは比較的自由に第一列島線を突破することができる。また、空中給油能力の具備は、その打撃範囲を拡大する他、離陸時の弾薬搭載量も増大でき、打撃能力を高める。


http://military.china.com/jszmt/02/11173748/20170222/30272947.html?noadaptive


「飛豹」戦闘機、あるいはすでに生産停止か 将来はスホーイー34導入の可能性が排除されない

1998年というインターネットがまだ普及していなかった頃、両側の矩形の空気取り入れ口を使用するFBC-1「飛豹」戦闘爆撃機が威風凛々と紙質雑誌上に出現した時、かの年代の中国の軍事愛好者は非常に深く震撼した。しかしその後20年にもならず、メディア上にもう「飛豹」(殲轟ー7/7A含む)がすでに生産停止されたとの情報が出現した。もし情報が事実なら、中国の国産主力軍用機の中で、「飛豹」は生産持続時間(生産開始から生産停止まで)が最も短い機種の1つとなったことになる。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「1998年珠海航空展で飛行デモンストレーションを行う083号『飛豹』戦闘爆撃機」)

「飛豹」に関する論争は相対的にやや多いが、「飛豹」の設計は技術の上から見て成功したものであり、中国の1980年代後期の技術的基礎をもって、総合性能上国際的な1970年代中期水準に到達した戦闘爆撃機を設計および生産したことは、非常にたいした成就と言える。「飛豹」の生産停止は、軍用機のコストパフォーマンスの総合的な特性によって決定され、簡単に言えば、国産新型実戦機の中には、すでにコストパフォーマンスが「飛豹」に比べはるかに高い機種が出現済みなのである。

この機種とは殲ー16多用途戦闘機に他ならない。

我々はちょっと仮定してみてもよい。24機の殲ー16を使用して規定の作戦任務を執行する時、殲ー16は比較的良い対空作戦能力を持つので、18〜20機を用いて対地攻撃任務を執行させ、4〜6機に対空任務を執行させることができる。ならば、この編隊は対地攻撃任務を執行する時、20機近い攻撃機を持つことができ、一方対空任務を執行する時は24機の戦闘機を持つことができる。もし「飛豹」を使用して同様の規模の攻撃任務を執行したら、編隊の数が18〜20機の時、さらに12〜16機の制空戦闘機で航路護衛する必要があり、総出動機数は30〜36機に達し、単純に多用途戦闘機を使用した場合の数に比べ20〜50%多くなるだろう。一方対空任務を執行する時、「飛豹」は明らかに単純な制空戦闘機として出現することはできない。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「殲ー16は強大な打撃能力を持つ他、対空性能も非常に優秀である」)

イメージ的に言えば、「飛豹+殲ー11B」といったような組み合わせを使用すると、総合作戦効率は殲ー16と基本的に同等だが、動員する飛行機の数はより多く、また対空作戦性能上の隔たりのため、全「飛豹+殲ー11B」編隊の戦損は、単純な殲ー16編隊を超える可能性が極めて高い。

このため、殲ー16、スホーイー30といったような多用途戦闘機のコストは同規格の戦闘爆撃機に比べ顕著に増加するだろうが、その作戦性能と使用の柔軟性の上での優勢はそれにもかかわらず非常に大きな程度上総合コストパフォーマンスを高めることができ、甚だしきに至っては戦闘爆撃機に比べ使用上より経済的で有効となる。このため殲ー16の量産と装備と共に、中国の先進多用途戦闘機はすでに輸入が必須の困難な状況から脱却しており、殲ー16は「飛豹」に比べ総合性能がずっと先進的という前提の下、「飛豹」の「国産化」できるという最大の優勢はもはやすでに存在せず、もしインターネットで伝わる情報に誤りがあっても、「飛豹」の生産停止は時間の問題に過ぎない。

(頑住吉注:原ページのここにある1枚目の画像のキャプションです。「『廉価でものは良い』機種として、『飛豹』は常態化された権利維持巡航方面で苦労して多くの功を上げたと言える」 続いて2枚目。「轟ー6改良型と殲ー16の挟撃の下、伝説の中の『殲轟ー7B』はすでに夭折した可能性がある。画像は鷹撃-12を搭載した轟ー6の某改良型」)

だが、全世界の軍用機発展の趨勢から見て、「飛豹」といったような戦闘爆撃機は装備規模の上で徐々に縮小される趨勢にあるが、戦闘機の飛行性能と強大な攻撃力を具備した戦闘爆撃機は決してすでに時代遅れだとはいえない。中国の現在の需要と将来直面する可能性のある衝突の中で、「飛豹」系列戦闘爆撃機は依然中国の空中力量の戦術攻撃の核心的位置にある。このため、「飛豹」がもし生産停止されても、中国は依然それに対し改良を持続し、甚だしきに至ってはスホーイー34のような大型戦闘爆撃機を導入して中国の空中戦術攻撃水準を高める可能性も排除されない。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「中国の空中力量の需要から見て、スホーイー34大型戦闘爆撃機導入の可能性は排除できない」)


 「飛豹」は「総合性能上国際的な1970年代中期水準に到達した戦闘爆撃機」ですがすでに生産は停止された可能性があり、一方轟ー6Kは量産中ですがこれは1950年代のソ連の爆撃機のコピーから発展したものです。アメリカも基本設計が非常に古いB-52を依然使用しており、この種の機を更新するのは非常に大変なことなんだなと感じますね。

























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