殲ー10Bの実力は?

 「第4世代半」とされる新型戦闘機ですが‥‥。

http://www.junshi.com/wangshangtanbing/112802/index.html


中国初の第3世代半戦闘機である殲-10B量産 ヨーロッパの2つの風に一騎打ちを挑める (頑住吉注:「2つの風」は「陣風」すなわちラファールおよび「台風」すなわちタイフーンを意味します)

「グローバル時報」の報道によれば、軍事フォーラムがソースの一組の画像は、殲ー10戦闘機の重要な改良型である殲ー10Bの量産型第1号機(コードナンバー101)がすでに引き渡され試験飛行を開始したことをはっきり示している。このことは、殲ー10Bがすでに定型試験を完成させ、すでに正式に大量生産に投入され、間もなく解放軍空軍、海軍航空隊部隊に入って就役することを意味している。

各大規模軍事マニアフォーラムの中で、この情報の分量は「喜びが大きく皆を走らせる」に足りる。何故なら、これは中国初の国産第4世代半(編者注:国内の戦闘機に対する区分に照らせば殲ー10Bは第3世代半とされるべきである)戦闘機となり、この機がアジア太平洋地域の米軍のF-15C「ゴールデンイーグル」、F/A-18E/F「スーパーホーネット」、インドの「ラファール」といった第4世代半戦闘機に対抗し、かつ日本の主力戦闘機F-15Jを圧倒するに足りるという充分な確信があるからである。

昨日、記者は殲ー10戦闘機の主席試験飛行員で空軍理論家の徐勇凌に特別インタビューを行った。彼の見たところでは、殲ー10Bは古典的第4世代半戦闘機である「タイフーン」、「ラファール」に完全に対抗できる。

殲ー20、殲ー31という2種の第5世代機が非常な難関を克服して就役する前、殲ー10Bは我が国の非常に重要なカギたる防空の支柱となる。国産の殲ー11系列が生産能力のボトルネックに遭遇している状況下で、その重要性はさらに突出する。

まず外観を見る

S字型空気取り入れルートを用いるよう改められたことは一挙多得で、音速の突破がよりスマート、自在に

殲ー10には世間に「棍子」(頑住吉注:「フンズ」、棒のこと)のあだ名があり、その由来はその機腹部の空気取り入れルート上の6本のごく細い棒で、これは支えに用いられる。ある軍事マニアはこれを極度に忌み嫌い、その立ち後れの象徴と見なしている(頑住吉注: http://a4.att.hudong.com/80/06/01300000336597125272062325978.jpg )。

だがネット上の多くの殲ー10Bの画像は、この6本の棒が消失し、空気取り入れ口に元々あった境界層のパーテイションもなくなっていることをはっきり示している。1つのはっきりした隆起は、この機が先進的なDSI空気取り入れルート(俗称:「蚌式空気取り入れルート」)(頑住吉注:「蚌」は巻貝の一種で、要するにルートが湾曲しているということです)に変えられていることをはっきり示している。F-35、殲ー20、FC-1などの戦闘機もこのDSI空気取り入れルートを使用している(頑住吉注: http://www.airforceworld.com/pla/gfx/j10b/j10b-31-1.jpg )。

(頑住吉注:これより2ページ目)

DSIは近年新たに出現した技術で、それには一大「神技能」があるとされる。それは亜音速と音速を超える速度段階(マッハ0.6〜1.2)において、重量を軽減すると同時にさらにエンジンの推力を増加させ、よりスマート、自在に飛べることである。

殲ー10が本来採用していた三波系調節可能空気取り入れルートに比べ、DSIは境界層のパーテイションがなくなっており、必然的に重量が軽減できる。アメリカのF-16でのテスト結果は、DSIの採用は元々あった空気取り入れルートに比べ、重量が182kg軽減されることをはっきり示している。同時にDSIはエンジンの実際の推力を向上させるのに有利である。

重量が軽くなり、推力が大きくなった。もしエンジンが不変でも殲ー10Bの推力:重量比は必然的に有効に向上する。

注意に値するのは、DSIには一大メリットがあることだ。それは境界層のパーテイションというこの大きなレーダー反射源をなくすことによって、顕著にレーダー反射面積が小さくなったことだ。殲ー10Bの機体は平滑で、丸みを帯び、そのステルス性能は殲ー10に比べ向上し、これはロジックに合っている。

さらに内部を見る

態勢感知能力が質的変化を獲得し、ヨーロッパの「2つの風」に一騎打ちを挑むに足りる


最近、著名なイギリスの「週刊ジェーン安全保障業務」は、「照準はより高く:中国の空中の壮大な志」と題する報道の中で、殲ー10Bを「誉め」、この機は「中国戦闘機の改良型の手本」であり、「この機は中国初のフェイズドアレイレーダーを使用する戦闘機であり、同時に空気取り入れルートも改修され、センサーの探知計測距離と電子戦能力も向上した」と称した。

「ジェーン」のこの報道は、殲ー10BがDSI空気取り入れルートを使用するよう改められたことに比べさらに重要なカギを指摘した。レーダー、電子設備が全面グレードアップされ、この機の態勢感知能力が質的向上を獲得したことである。

斬新な楕円形機首レドーム内に、殲ー10Bは現在最も先進的なレーダー、アクティブフェイズドアレイレーダー(AESA)を装備した。

徐勇凌は記者に、伝統的な機械スキャンレーダーに比べ、AESAの優勢はより全面的である、と教えた。探知計測距離がより遠く、精度がより高く、反応速度がより速く、多目標攻撃能力がより強く、抗妨害能力がより強く、抗破損性および信頼性がより高く、おまけに電子戦機能まであるのだ、と。

特に重要なカギは、AESAが非常にステルス空戦時代の必要性に適合していることである。ステルス目標の探知計測に対し、このレーダーにはワンセットの方法があり、ステルス機、ステルス巡航ミサイルを発見する距離は、伝統的レーダーに比べずっと長い。同時に、AESAにはさらに1つ「絶技」があり、それはレーダー波のサイドローブが非常に小さく、このため相手がそのレーダー波をキャッチすることが非常に難しいことである。

「以上の要素を総合すると、同種の2機の戦闘機で、もし1機がAESAを装備し、もう1機が伝統的レーダーを装備していたら、両者の決闘は、まるで近視800度の人と視力が健全な人との試合のようなものである。」 徐勇凌はこのような比喩によって、どちらが優位を占めるか一目瞭然に皆に分からせた。

「ジェーン」の報道によれば、殲ー10Bはさらに多項目の世界先進水準の機載設備を採用しており、例えば米軍がF-35でやっと使用したヘルメットディスプレイシステム(HMDS)、および赤外線捜索・追跡システム(IRST)などである。

「『第4世代半戦闘機』の概念は、最も早くは英独伊西のヨーロッパ4カ国合同研究開発の『タイフーン』、およびフランスの『ラファール』によって生まれた。実はこの2種の戦闘機は、それ自体のプラットフォームの機動性能の、第4世代機に比しての向上はごく限られており、それらの主要な進歩は情報化と多用途方面にあるのであって、また決してステルス能力は具備していない。」 注意に値するのは、「ラファール」は今年になってやっとAESAを装備し、一方「タイフーン」がAESAの使用に改めるにはまだ少なくとも2015年まで待つ必要があることだ。

徐勇凌はこの解析を通じ、殲ー10Bの改良の方向は、実はヨーロッパの「2つの風」と同工異曲である、と表明する。このため、殲ー10Bは完全に「ラファール」、「タイフーン」というこの2種の最も先進的なヨーロッパ戦闘機に一騎打ちを挑むことができる。


 F-15Jもグレードアップされているようですが、「半世代先んじている」相手に対抗できるんでしょうか。本筋ではありませんが、「国産の殲ー11系列が生産能力のボトルネックに遭遇している」ことはこの専門家も認めていますね。まあ実際には機の生産能力というよりエンジンのでしょうけど。



















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