中国がステルス攻撃ヘリを開発?

 あるいは世界初の実用化?

http://military.china.com/kangzhan70/zhjw/11173869/20150915/20396949.html


コマンチに比べさらに優秀! 中国の未来のステルスヘリは4大神技能を有することに

樹木の高さは現在すでに戦場の「第5の空間」となっており、武装ヘリこそこの空間の覇者である。現在中米ロなどの国はいずれも先進的な武装ヘリの研究開発に大量のマンパワー、マテリアルパワーを投入している。ロイター社が「中国日報」の報道を引用したところによれば、中国はすでに新世代のステルス作戦能力を持つ武装ヘリの研究開発を開始し、2020年前後にはもう中国軍の使用に引き渡せるという。軍事専門家の尹卓は中央テレビ「今日のアジア」コーナーのインタビューを受けた時、中国はすでにステルスヘリを開発する財力と技術的蓄えを持っており、未来の国産ヘリはあるいは振動の軽減の上に技量をつぎ込むかもしれず、このことは我が国のヘリの設計技術や組立の水準がいずれもより高いレベルに到達することを要求する、とした。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「アメリカが巨資を投じて研究開発したが最終的に夭折に終わった『コマンチ』ステルスヘリ」)

実は、ステルス武装ヘリは決して何ら新鮮な産物ではなく、1983年には早くもアメリカのペンタゴンが390億アメリカドルにも達する予算を出して、双発複座、ステルス効果を持つ「アパッチ」武装ヘリに似た強大な火力の新型武装偵察ヘリを研究開発していた。このステルスヘリこそ当時名高かった「コマンチ」ヘリである。「コマンチ」ヘリの性能は非常に優秀だったが、まさにその性能に対する要求が高すぎ、かつその武器システム、レーダーシステムが過度に複雑だったため、価格が高すぎになる結果をもたらし、最終的に止むを得ず中止となった。ステルス武装ヘリの研究開発は、単に技術的難関を突破する必要があるだけでなく、さらに経済的実力の上で難関を突破する必要があることが見て取れる。ちょうど現在のロシアが関連の技術は持つが、それにマッチする経済的実力を持たないため、ステルスヘリを開発できないようにである。ならば現在の中国に関して言えば、経済・技術両者いずれも要求を満足させる状況下で、「コマンチ」に比べさらに優秀なステルス武装ヘリを研究開発できるのか否か? 我々は簡単に分析してみてもよい。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「『コマンチ』ステルスヘリの3種の形態:偵察・対地攻撃・対空攻撃」)

まず我々は火力を見て見よう。ある武装ヘリがどのくらいの弾薬を搭載できるかは、直接的にその戦闘力の高低に関係する。例えばアメリカの「アパッチ」武装ヘリが現在世界最強の武装ヘリの1つと称されるのは、厚い装甲、優秀な火力コントロールシステムの他、さらに16発の「ヘルファイアミサイル」が「アパッチ」の誇らしい攻撃力を見せつけるからである。この点、アメリカの「コマンチ」ヘリはやや劣る。「コマンチ」は最多で14発のミサイルが搭載でき、一見すると数は少なくないようだが、6発しか一体架台を持つ閉じられるハッチ上に搭載されず、その他の8発は臨時に追加装備した短い翼に搭載する必要があり、ひとたびこのようにすればステルス性能は当然存在しなくなる。米軍の攻撃力が「アパッチ」に類似したステルス武装ヘリが欲しいという構想は決して完全には実現されていないと言うことができる。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「武直ー19が搭載するAKD-10およびTY-90ミサイル。ミサイル本体の長さは基本的に同じである」)

アメリカ同様中国は新世代ステルス武装ヘリを研究開発する時、必然的にやはり同様の問題に直面することになる。筆者の見たところ、この問題を解決しようとするのは中国にも決して非常に困難なことではない。実は殲ー20、F-22ステルス戦闘機を参考にするだけでよく、武装ヘリの腹部に内部に置かれた武器コンパートメントを開設し、それが8発の空対地/空対空ミサイルを収納できるようにさせれば、すぐ攻撃力の問題は解決できる。この措置を実施した後、中国の新型武装ヘリは14発の完全に内部に置かれたミサイル武器を持つ(機腹部の武器コンパートメントに8発、左右両側の武器コンパートメントにそれぞれ3発)。現在のAKD-10空対地ミサイルのデータは完全に明るみに出ていないが、画像から見てAKD-10のミサイル本体の長さはTY-90のそれに似ており、整合を経れば両者は共通の架台からの発射を実現できるはずで、このようにすれば中国の新型ステルス武装ヘリはいまだかつてなかった対地、対空打撃能力を獲得することになる。だがメリットが1つあればデメリットも1つあり、この種の構造を採用したヘリは必然的に機体がより幅広く大きくなり、ならばより強力な動力システムで支持する必要がある。

(頑住吉注:これより2ページ目。画像のキャプションは「左は武直ー10原型機が装備した火力コントロールシステム。右は武直ー10量産型が装備する火力コントロールシステム」です。)

火力の話を終え、我々はすぐ続けて前述の動力システムを語ってみよう。軍事マニア界にはかつてこんな言葉があった。「動力さえ充分強ければ、煉瓦でも飛ぶことができる」 これは冗談だが、その中からは動力システムが飛行機にとってどんなに重要かを見いだすこともできる。中国の多くの固定翼機、ヘリはエンジンで苦しんでいる。現在の武直ー10を例にすると、初期の原型機で使用された2台のカナダのプラット&ホイットニー社製PT6C-67Cターボシャフトエンジンの1台の出力は1,679馬力に達したが、後にアメリカが間に割って入って妨害し、カナダはもはや中国に対しこのエンジンを売らなくなった。止むを得ず、量産型武直ー10は2台の国産の渦軸-9エンジンに換装するしかなかった。これは1台あたりの出力が1,283馬力しかなく、このことは武直ー10の機動性、武器搭載などの方面いずれにおいても小さくない制約を受けさせ、甚だしきに至っては火力コントロールシステムさえも軍事マニアたちから「デチューン版」と呼ばれる「小円球」に変わった(頑住吉注:このページの最初の画像の赤丸で囲った部分のことですね)。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「最も新しく研究開発された渦軸-16エンジン」)

しかし、国産渦軸-16エンジンの誕生と共に、中国の武装ヘリを困らせていた最大のボトルネックはすでに解除されている。渦軸-16エンジンは中国がフランスと合同で研究開発した大出力エンジンで(頑住吉注:またフランスか)、このエンジンの出力は1,600〜2,010馬力に達し、カナダのプラット&ホイットニー社が生産するPT6C-67Cターボシャフトエンジン(1,679馬力)を超える。一方アメリカの「コマンチ」ヘリのエンジンの1台あたりの出力は1,563馬力しかない。米軍の現役の武装ヘリが配備するエンジンの中で、渦軸-16と勝負できるものはT-700系列の第2段階改良型T-700-GE-701Cだけである。その最大持続出力は1,662馬力にまで増加し、かつ1,800馬力の出力を30分間持続して出すことができる。もし中国の新型ステルス武装ヘリが国産渦軸-16エンジンを装備したら、それを正真正銘の大型武装ヘリとし、前述のより幅広く大きな機体ももはや負担にはならず、内部に置かれる武器の品種や数もより豊富になると言える。また注意に値する点がもう1つあり、もし渦軸-16エンジンが再度武直ー10の機体に整合できたら、武直ー10の性能を倍増させることができ、あるいは中型武装ヘリから一躍アパッチに比肩する大型武装ヘリになり得るかもしれないのである。

(頑住吉注:これより3ページ目。画像のキャプションは「武直ー19、コマンチ、アパッチ、ミルー28が装備するミリ波レーダー」です。)

現在世界の主流たる武装ヘリに関して言えば、通常の火力コントロールシステムの他、ミリ波レーダーがすでに武装ヘリの新たなる寵児となっており、最も有名なものにはアメリカの「ロングボウ」火力コントロールレーダーが挙げられる。「ロングボウ」火力コントロールレーダーは8kmの範囲をカバーでき、かつ6秒ごとにもう1回スキャンし、256にも達する目標が同時に確定、区分、表示でき、しかも16の主要な目標を選び出して作戦コンピュータに送ることができる。目標を打撃するのと同時に、「ロングボウ」火力コントロールレーダーはさらにその他の目標の情報をその他のヘリや固定翼機に伝達することができる。一方「コマンチ」にも円錐形マスト型ミリ波レーダーがあり、夜間や劣悪な気象の下での作戦能力が向上している。中国もこの領域で落伍に甘んじておらず、最近中国の武直ー19も「中華ロングボウ」と呼ばれるミリ波レーダーの装備を開始した。中国の新型ステルス武装ヘリもステルス最適化後のミリ波レーダーを装備することになると予見でき、その外形は「コマンチ」が装備する円錐形ミリ波レーダーに似ており、一方性能は非常に大きく超越する可能性が高い。結局のところ両者の研究開発時期は異なり、中国は巨人の型の上に立っていると言うことができる。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「『コマンチ』は多種の技術を採用し全方位のステルスを実現した」)

最後に我々はステルス性能を語ってみよう。ステルス武装ヘリで何故最後になってやっとステルス性能を語るのか? と問う人がいるだろう。筆者の見たところ、ステルス武装ヘリのステルス性能は重要だが、前の3項目の性能に比べると、その果たす作用はむしろ「錦の上に花を添える」に似ている。もしある武装ヘリが相手の目標を見ることができず、打撃することができず、追うことができなかったら、もしステルス性能がどんなに良くても美しい花瓶に過ぎず、いかなる実際の意義もない。だからこそ筆者はステルス性能を最後に持ってきて語るのである。ステルス性能を語るのには、我々はやはり「コマンチ」を例に挙げる必要がある。「コマンチ」の研究開発の要求に照らせば、レーダーによる探知計測に対するステルスの他、「コマンチ」にはさらに対赤外線探知計測、対音響探知計測などの方面のステルスに関する要求があった。レーダー探知計測に対するステルスについては多くを語る必要はなく、主に外形やステルス塗料という2つの方面から解決がなされ、この点において「コマンチ」はすばらしくなされている。甚だしきに至ってはそれはヘリの中のF-117と賞賛される。一方騒音軽減のため「コマンチ」は5枚ブレードのローターレイアウトを採用し、同時にローターの先端に后掠式(頑住吉注:「后掠翼」は後退翼を意味し、この場合はローターの先端が後ろにしなったような形状を指しています)を採用し、排気口にも改めての設計が行われ、赤外線特性を減少させた他、エンジン排気の消音に対しても有効だった。赤外線探知計測に関しては、「コマンチ」は赤外線抑制技術を総合的に機体に運用した初のヘリで、したがってヘリが熱誘導ミサイルの攻撃を受けないよう保護され、最も「クール」なヘリと呼ばれたのも決してオーバーではない。一方上述の3つの方面で、中国のやることは決してアメリカに劣らないだろうと信じる。まずレーダー探知計測の上では、中国には殲ー20および殲ー31ステルス戦闘機という基礎があり、外形や塗料方面での心配はいらない。騒音抑制方面では5枚ブレードローターなどの技術はすでに武直ー10などの現役武装ヘリで試みられ、かつすばらしい効果を取得している。唯一さらに一歩考慮を必要とするものとしては赤外線探知計測というこの1点を残すのみで、軍事工業・科研人員の努力の下、関連技術が突破されるのは時間の問題と信じる。さらに前述の3点を結合すれば、四大「神技能」を一身に集めた中国の新型ステルス武装ヘリはアメリカの「コマンチ」を超える存在になる。

成功したステルス武装ヘリを研究開発するのは決して一朝一夕に達成できることではない。それには非常に大きな資金投入と長期の技術の累積が必要とされる。国内専門家の予測によれば、2020年までに中国は第4世代ヘリのカギとなる重要技術を突破する。ひとたびステルス武装ヘリが使用に投入されれば、それは必ずや解放軍の作戦模式に対し「再構築作用」を果たし、解放軍も未来の戦場でより大きな優勢を取得することになる。


 例えば中国の試験中のステルス戦闘機が使用するステルス塗料がどのような状況にあるのかまだ分からないのに「心配はいらない」としているなど全体的に楽観的過ぎる感じは強くしますが、アメリカが技術的にはできてもコスト的に断念した兵器を中国が真似、それにやや劣るものであっても財力に物を言わせて大量に装備したらアメリカに対し少なくともその面では優位に立つということは確かにあり得るでしょう。



















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