キングタイガー


 1998年1月号のガンスミス対決で使用したキングタイガーです。実はこれは1992年に作ったもので、発射システムに改良を加え、塗装をすべてやり直したものです(ちなみにあのときのルールに「この対決用に新たに作ったものに限る」という内容はありませんでした)。
 タミヤの1/16ラジコンモデルをベースに、発射機能を追加したものです。ノーマルでは前進、後退、左右旋回(超信地旋回はできません)、砲塔回転、マズルでの発光ダイオードのフラッシュと発射音という機能があります。最後の機能は砲塔の回転軸にロッドが通っていて、ラジコンの操作によってロッドが上昇するとスイッチオンになるというものです。作例ではこの機能を殺し、代わりに発射機能のスイッチが入るようになっています。マルシンのシンプルガスガン、ワルサーPPKを内蔵し、スイッチが入るとモーターが回り、両端が軸とトリガーに固定されたワイヤーが軸に巻きついていくことでトリガーが引かれ、発射するというものです。
 このときの記事に「日本にはラジコンとエアソフトガンの技術を合わせ持つメーカーがひとつだけ」あるのでそこに製品化を希望する旨書かれてあり、あれから約3年たった今年ついにあの製品が発売されました。砲塔上のハッチを開けてBB弾を流し込む形式、砲塔に安全装置の役割を果たす発射機能のオン・オフスイッチがあることまで同じになっていましたね。砲の上下動など私の作例にない機能も盛り込まれ、いちばん心配だった価格もかなり安くなっていて大ヒットしているらしく、直接の関係はない私も嬉しいです。他に提案しておいた同軸機銃発射口からレーザーを照射して照準するシステムや、車体の走行と照準・発射のプロポを分けて2人のチームで運用するシステムも実現してほしいと思っています.
 作例は製品より機能が低いですが、ガスガンを水平に近い角度で内蔵し、砲身をインナーバレルに固定しているため、発射時に砲身が前後動する、マズルから煙状にガスを噴出するといった製品にない「味」もあります。


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