米軍のオプティカルサイトに関連する小ネタ×2

 コラムのコーナーにすでに掲載した、「DWJ」公式サイトに出ていた速報の内容を転載しておきます。


アメリカ海兵隊、SCHMIDT & BENDER製3〜12x50 PMIIを選定 2005年12月13日付

 PMIIシリーズの視覚的および機械的性能、丈夫な構造、そして革新的な特徴は、すでに多くの回数地球上のいろいろな投入場所においてプルーフされてきた。今アメリカ海兵隊も、1年半続いたテストの後、スナイパースコープ用にSchmidt & Bender製品を選定した。

 アメリカ海兵歩兵隊はほとんど25年間、UNERTL社製の10倍スコープをスナイパーモデルとして実戦使用してきた。2004年の初め、海兵隊は極度に広範囲で厳しい一連の品質テストを開始した。そこでは世界最高の製品であるスコープが極度の負荷を受け、そして1年半以上の後、最終的に評価された。

 提出され、テストされた多数のスコープの中で、SCHMIDT & BENDER製3〜12x50 PMIIが唯一、アメリカ海兵歩兵隊の難しい要求とスペックを制約なしに満たした。このことが今、SCHMIDT & BENDERをアメリカにおけるパートナー企業と共同での多年契約実現に導いた。

 選定されたSCHMIDT & BENDER製3〜12x50 PMII LP double turnはモデファイされたミルドット光レティクルを装備しており、これはGen II ミルドットと呼ばれ、Premier Reticlesによって開発され、パテントが取得されている。またこれは最高の投影平面に組み込まれている。その上このスコープは交換可能な高さ調節キャップを備え、これは使用者に自身でのいろいろな銃への適切なフィットの実施を可能にする。最初の、今年中に供給されるスコープはM40A03およびバレット キャリバー.50SASRに載せて使用される。

 このスコープのオリジナルアメリカ海兵隊バージョンは一般用に自由に処分できないため、2006年以後、Gen II ミルドット光レティクルを持つ似た3〜12x50 PMII LPが提供される。


http://www.schmidtbender.com/

 これがSCHMIDT & BENDER社の公式サイトで、

http://www.schmidtbender.com/scopes_policemarksman.shtml

 ここにポリス用スコープがあり、「3-12 x 50 Police Marksman LP II 」あたりが海兵隊の選定したものに近いタイプではあるまいかと思います。この会社はドイツに本社があってアメリカに子会社がある、H&Kとかザウエルに似た体制のようで、ドイツ系企業の勝利ということで大きく取り上げているようです。



3倍ブースター付き 2005年12月13日付

Aimpoint、それは本来単なるブランドネームであるにもかかわらず、その多くの回数プルーフされたクオリティのため、今日レッドポイントサイト一般の代表になっている。今、このスウェーデンのメーカーはある新しいレッドポイントサイトをマーケットに持ち込んだ。すなわち、Comp M3である。このレポートのために我々はこの器具をSIG Kempf シビルマッチでテストした。

Norbert Klups  (頑住吉注:このレポートの筆者らしいです)

 スウェーデンの会社Aimpointはレッドポイント技術の発明者に該当し、20年以上前からレッドポイントサイトを製造している。このスウェーデン製品がどれだけ本当に良いかは、1年にわたるアメリカ陸軍のハードテストが示している。そこでは一流メーカーのサイト群の破損、熱、水、そして低温に対する耐性がテストされ、12,000発以上の射撃によって負荷がかけられた。Aimpointはこのテストにおいてナンバーワンとなった。このサイトは摂氏75度の高温、摂氏45度の寒さ
(頑住吉注:マイナスが抜けているようです)において安心して操作できること、そして潜水深度20mまでの水密性を証明した。これは強い印象を残すが、すでに「昨日の雪」である(頑住吉注:「もう誰も興味を示さない古い話」という慣用句だそうです)。ニュージェネレーションはずっと多くのことができる。DWJには自由な使用のために新しいComp M3が、前に接続可能な3倍の拡大アタッチメントつきで存在する。

「今、遠距離用にも」 軍の要求は簡単に満たせるものではなかった。レッドポイントサイトの長所は保つべきとされながら、同時に遠距離における命中正確性を向上すべしとされたのである。Leupoldはこの要求にMark 4 CQ/Tで応えた。これは1〜3倍可変機能とレッドライティングされたサークルドットレティクルを持つコンパクトなスコープだった。そしてSchmidt & Benderは1〜4x24 フラッシュドットスコープの公用バージョンを開発した。

 Aimpointは全く違う道を行った。メインサイトとしての無倍のコンパクトなレッドポイントサイトはそのままで、必要なときだけ3倍のブースターを追加的にセットしたのである。この場合、軍における実戦使用ではノーマルなレッドポイントサイトが主に使われ、特殊なシチュエーションにおいてのみより大きい倍率のターゲット設備が必要とされるという条件が根拠となった。同時にこのブースターは、銃に取り付けていない時は3倍の望遠鏡として使用できる。つまりこの場合2つの完全に分割されたオプティカルシステムであり、それぞれ独自に使用できるが、接続もできるのである。これは実戦使用上長所を持つ。と言うのは、このブースターはこれをマウントベースプレートのみの上で使用しているとき、いろいろな銃器用にたやすく使えるからである
(頑住吉注:いまいち分かりませんが、例えば長いマウントレールの上で後ろにダットサイト、前にアタッチメントをそれぞれ独自に取り付けるといった併用方法より他の銃への付け替えが簡単であり、またレールが短すぎてそういう使い方が出来ないといった制約もない、ということではないかと思います)

「新しいACET技術」 2000年に発表されたCET(Circuit Efficiency Technologie)技術のAimpointはすでにかなり革命的だった。CETサイトは1個のバッテリーセットを使って10,000時間の発光継続を可能にした。この極度に低いエネルギー消費は今、さらに決定的に改良された。ACED(Advanced Circuit Efficiency Technologie)技術により、Aimpointは今、単一のDL1/3Nバッテリーを使ってほとんど50,000時間駆動できる。これは換算すると5年以上の連続駆動を意味する。もちろんこれは軍用サイトとして決定的な長所である。このサイトは常にスイッチオン状態で居続けることができる。そして予備バッテリーは全く考えなくてよいのである。

「2つのポイントサイズ」 自己の選択により、2または4OMAのレッドポイントが供給可能である。1OMA(Minute of Angle)は100mにおいて正確に3cmに対応する。M3は夜視器具と併用可能であり、ダブルレンズシステムによってパララックス
(頑住吉注:視差)フリーである。この新しい器具は今や深度45mまで水密である。

「穴開け」 ブースターのフラットな下側には4つのネジ穴が備えられている。これはいろいろな特殊マウント用に想定されている。

 操作エレメントに関しては全て旧型のままである。Aimpointは機械的回転スイッチに固執した。これがボタンスイッチのように凍りつく可能性がなく、そしてその上デジタルセンサースイッチより決定的に丈夫だからである。高さおよび左右調節にはクリックストップがある。これは100mで1クリックにつき15mmターゲットポイントが移動するものである。高さおよび左右調節装置、およびバッテリー収納スペースのカバーキャップは追加的にゴム紐で互いに結合されている。このためこれらは3つ全てのカバーを同時に取り除かない限り紛失する可能性がない。

「追加のゴム皮膜」 軍用M3にはゴム皮膜が与えられている。これはこの器具を追加的に衝撃および機械的影響から守ることを意図している。自己の選択により、このゴム防御はブラックまたはErdbraun
(頑住吉注:辞書に載っていませんが「地面」+「茶色」)が入手可能である。この皮膜は一体であり、正確に輪郭に合わせて作られている。これは一体のウェーバーマウントがミドルパイプにマウントされた後に取り付けられる。このためには高さおよび左右調節装置およびバッテリー収納スペースのカバーを取り除かねばならない。この保護皮膜はサイト全体を包み、単に後部にマウント用の開口を持つだけである。同様に同時に供給される折りたたみ可能な接眼および対物レンズ保護カバーをかぶせれば、このM3全体は抜群に保護される。この皮膜の第2のメリットは、これを使えばサイトに何かがぶつかった際にもはや金属的騒音が生じ得ないことである。

 残念だがここで我々の見出し記事は終わりである。あなたが広範な写真群等や編集部の結論を含めた完全な記事を読みたいときは、我々のオンラインサービスを使うか、印刷版出版物を注文するか買ってくるかしなさい!


 私はあまりこの分野に詳しくないんですが、バッテリーの驚異的な持続、アタッチメントが望遠鏡にもなること、回転スイッチのメリットなどかなり面白い内容でした。しかし米軍は海兵隊用スコープの件といい、必死で少しでも高性能なものを捜し求め続けているようですね。









戻るボタン