中国の対艦ミサイル2題

 比較的短い記事を2つまとめて紹介します。最初の記事のテーマはどちらかというと轟ー6爆撃機の日本接近ですが。

http://www.junshi.com/wangshangtanbing/106697/index.html


轟ー6Gが配備する鷹撃-12ミサイルは東風ー21のすぐ次:アメリカ空母を撃破可能

新華社の報道によれば、日本サイドは昨日(頑住吉注:優先順位の関係で紹介が遅れましたが記事は10日付)ほしいままに中国の艦、機が沖縄と宮古島の間の海空を突っ切ったと騒ぎ立て、中国国防部はこれに対し回答し、解放軍の飛行機は最近西太平洋に赴いて訓練を行ったが、これは定例のことで、関連の国際法に符合している、とした。

日本メディアの報道によれば、日本の防衛省統合幕僚監部は9月8日に公告を発表して、2機の解放軍の轟ー6爆撃機が当日午前宮古水道上空を突っ切り、東海と太平洋の間を往復飛行した、とした。

日本の航空自衛隊が撮影した轟ー6の画像によれば、この機は中国海軍に属すると判断される。これは近年来日本の防衛省が初めて公開した中国の轟ー6の日本接近の情報である。日本が釣魚島に対し実行したいわゆる「国有化」一周年の際に、日本の首相安倍晋三はアルゼンチンの首都における東京オリンピック申請の現場で公然と釣魚島に言及した。中国海軍のこの挙は、ちまたでは日本に向け態度を表明するためだと解読されている。

近年来、中国海軍の水上艦艇や水中の潜水艦が宮古水道から第一列島線に進出するのはすでに常態化しており、7月の運ー8警戒機の通過に続き、これは我が軍の戦略爆撃機の初の外界に対し披露された第一列島線突破である。

(頑住吉注:原ページのここにある1枚目の画像のキャプションです。「資料画像:中国の轟ー6最強の改良型轟ー6K戦略爆撃機」、続いて2枚目「資料画像:我が空軍の轟ー6Hが2発の空中発射巡航ミサイルを搭載」)

昨日、日本のNHKテレビ局は日本の防衛省の情報を引用し、8日午前、中国の2機の轟ー6が相次いで2回日本の沖縄と宮古島の間の公海上空を通過し、東海と太平洋海域を往復した、とした。これに対し、中国サイドの軍用機は「日本の領空」に進入していないが、万一のことを防ぐため日本の航空自衛隊はやはり戦闘機を緊急出動させ、対応を行ったという。

(頑住吉注:これより2ページ目)

轟ー6の今回の通過は、実は決して1回の孤立した行動ではない。

日本の「読売新聞」ウェブサイト9月9日の報道によれば、9月8日、日本サイドは中国軍の2機の轟ー6爆撃機が沖縄と宮古島の間の公海上空を通過してから引き返したのに気付いた後、9月8日および9月9日早朝前、日本の自衛隊機はさらに、2隻の中国海軍の054A護衛艦が沖縄と宮古島付近の公海上を航行しているのを発見した。

日本の時事(頑住吉注:通信?)社の報道によれば、9月9日、1機の「国籍不明」の無人機が釣魚島空域に出現し、同様に日本の航空自衛隊にF-15戦闘機を緊急出動させ捜索を行わせた。

これに対し、日本の防衛大臣小野寺五典は8日午前メディアに対し、「中国の爆撃機の今回の飛行は『特異な飛行』であり、このため日本の航空自衛隊は戦闘機を出動させた。」とした。彼は、最近中国サイドの軍艦が頻繁に太平洋海域に進出して訓練を行っていることも認めた。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「利剣無人機が滑走試験を行う」)

小野寺はさらに、日本政府が釣魚島に対し「国有化」を実施する方針は9月10日に1周年を迎え、1周年到来の際に「日本は厳密な警戒監視を継続して保持して緩めず、断固とした対応方式を採る。」とした。

中国軍機が第一列島線を通過して西太平洋を往復したことに対し、我が国の国防部ニュース事務局は昨日公開で回答した。「解放軍海軍機は最近西太平洋に赴いて訓練を行ったが、これは年度計画内の定例の手配で、いかなる特定の国や目標に対するものでもないし、関連の国際法や国際的実践に符合する。中国サイドは関連の海域において飛行通過の自由など合法な権利を持つ。今後中国軍は依然計画通りこの種の定例の行動を組織する。」

(頑住吉注:これより3ページ目)

注意に値するのは、9月8日に東京のオリンピック申請が成功し、アルゼンチンの首都のブエノスアイレスの現場で、安倍が突然オリンピックの話題をそっちのけにして中日の釣魚島をめぐる争いに言及し、釣魚島に対する有効な支配が必要であると言明したことである。たった数時間後、中国海軍の爆撃機が宮古水道を飛び越えた。

轟ー6に鷹撃-12を配備することは、有効に空母の「黄金の仲間」を威嚇する (頑住吉注:「空母の『黄金の仲間』はイージス艦の比喩でしょうか」)

日本メディアの言によれば、今回撮影された2機の爆撃機は中国海軍航空隊の轟ー6G型爆撃機である。

空軍装備部部長魏鋼少将主筆による「中国飛行機全書」によれば、轟ー6Gは2004年以後にやっと引き渡しが行われた轟ー6の改良型で、遠海超視距離対艦、対地正確攻撃能力が改善されたことが突出し、その主要な武器は鷹撃-83K、鷹撃-12対艦ミサイルである。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「中国の2機の轟ー6が宮古水道を飛び越え、日本は戦闘機を発進させて対応した」)

今回日本が撮影した轟ー6は、主翼の下、内側に独特の長い吊り下げ搭載架があり、これは鷹撃-12の専用搭載架であると考えられている。

鷹撃-12は中国が最も新しく研究開発した先進超音速対艦ミサイルで、飛行機および水上艦艇から発射できる。先進的なラムジェットエンジンはこのミサイルに驚異的な速度と射程を賦与している。多くの軍事分析家の見るところでは、鷹撃-12は威力が東風ー21D弾道ミサイルのすぐ次の対艦の利器である。

(頑住吉注:これより4ページ目)

イギリスの著名な「週刊ジェーン安全保障業務」は、今年年初に発表された写真は鷹撃-12が4台のラムジェットエンジンを配備していることを示し、そのレイアウトはロシアが2006〜2007年に中国に販売したKh-31対輻射ミサイルに類似している、と考える。

「週刊ジェーン安全保障業務」は当局の事実確認を経ていないデータを引用し、鷹撃-12は重量約2〜2.5トンで、全長約7m、巡航速度マッハ2、末端段階のラストスパートの速度は恐るべきマッハ4に到達し、その最大射程は500kmに達し得る、とする。

対艦ミサイルの攻撃の末端段階、つまり敵艦隊の対空ミサイルの迎撃範囲内では、鷹撃-12は時速4,000km余りの超高速で、敵サイドの反応時間を深刻に圧縮でき、その防空システムを防ぐいとまなくさせるかもしれない。もしミサイルを発射しても、閃電のごとく「突撃」してくる鷹撃ー12に正確に命中させようというのは非常に困難である。

同時に、500kmの射程はすでにアメリカ空母上のF-18戦闘機の防空パトロール半径に近づいている。つまり、鷹撃-12を搭載した轟ー6Gは戦闘機群の援護下で空母の防空圏に入ったばかりのところで都合良くミサイルを投下し、きびすを返して全速で撤退することができるのである。このことは搭載機の生存確率を高める。一方鷹撃ー12はデータリンクの助けを借り、衛星、哨戒機、無人偵察機、潜水艦などの情報ポイントを通じて目標たる空母のリアルタイムの位置と航行方向を獲得し、正確に空母に突進する。

このため、これは有効に空母を威嚇できる武器である。もし集中した多数の轟ー6が鷹撃-12を投射し、敵艦隊に対する「飽和攻撃」を実現したら、その破壊力は想像し難いものになる。

これはあるいは日本サイドの、今回の轟ー6宮古水道通過事件に対する反応がこのように大きい重要な原因かもしれない。


http://military.china.com/important/11132797/20130912/18044295.html


ジェーン:中国の鷹撃-18対艦ミサイルは「空中急カーブ」ができる

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「メディアが作図した中国海軍052D駆逐艦の想像図。これまで、あらゆる052D関連の画像の中でこの艦が外置きの対艦ミサイル発射装置を配備しているのが見られたことはない。052Dが装備する多種のミサイル武器は全て垂直発射システムによって発射され、またこの中の対艦ミサイルは全く新しい機種に違いない。」)

本報特約執筆原稿 陳光文

1発命中すれば即「イージス」に重大な損傷を負わせることができる

中国の鷹撃-18の攻撃方式は非常に独特である。イギリスの「週刊ジェーン安全保障業務」の報道によれば、このミサイルは艦載垂直発射システムから垂直に上昇した後、その尾部のガス舵を利用して迅速に方向転換し、固体補助ロケット段はブースト任務を完成させた後で放棄される。弾体後部のターボジェットエンジンに点火した直後、ミサイルは等速巡航段階に入り、マッハ0.8の速度で180km飛行する。燃料を消耗し尽くすと、ターボジェットエンジンも放棄される。分離された前部弾体は1つの独立した「小ミサイル」で、このミサイルは個体ロケットエンジンを採用して駆動され、飛行速度はマッハ2.5〜3に達し得、航続距離は40kmに達する。この時、このミサイルは主に目標命中時の巨大な運動エネルギーに頼って威力を増強する。水上艦艇は超低空目標の迎撃時、一般的に言って最大でも射程は40km前後であり、このようなミサイルは防御サイドの艦艇にとっては極めて迎撃困難と言え、このため鷹撃-18は非常に高い防御突破確率と命中率を持つ。

鷹撃-18は非常に成熟した中継慣性+末端段階アクティブレーダー制御誘導方式を採用し、しかもキャリアはデータリンクを利用してミサイルに対し弾道の修正を行い、もってミサイルの攻撃弾道あるいは攻撃目標を改変できると見られる。関連の資料によれば、最近中国は戦術ミサイル制御誘導システム方面での進歩が顕著で、高精度のレーザー慣性誘導、光ファイバー慣性誘導システムがすでに運用され、「北斗」第二期工程の使用投入は中国に独立自主の衛星ナビゲーション位置決定システムを持たせ、こうなればもう中国の衛星ナビゲーション/慣性制御誘導システム大規模使用のために堅実な基礎が打ち立てられ、中国の中、遠距離対艦ミサイルの攻撃能力も高められたことになる。

鷹撃-18は重力加速度10Gのカーブ機動動作の実施によって敵艦の防空火力を避け、「アメリカ海軍の『イージス』艦載防空システムおよび駆逐艦を打ち負かす」ことができるとされる。この能力はアメリカや日本がずっと希望を託す「イージス」システムが未来の日本あるいはアメリカの戦闘区域ミサイル防御システムの中でカギとなる重要な作用を果たすという夢想に重傷を負わせる。1発の鷹撃-18が命中しさえすれば、その巨大なマッハ3の衝撃力と300kg近い高性能爆薬のエネルギーはもう「イージス」戦闘艦の作戦能力を喪失させるに足りる。このミサイルはさらに対輻射機能も持ち、もし敵艦から距離50mのところで爆発しても敵サイドの艦載電子システムの60%を破壊できるとされる。

(頑住吉注:これより2ページ目。画像のキャプションは「最近ネット上に流れ伝わるいわゆる鷹撃-12対艦ミサイルの画像。このミサイルにラムジェットエンジンが配備されていることが分かり、超音速飛行特性は非常にはっきりしている。」です。赤い部分の塗装が明らかにいびつですね。)

新型潜水艦、水上戦闘艦には全て鷹撃-18の追加装備が必要

鷹撃-18は艦載垂直発射ができるだけでなく、さらに潜水艦によって発射することもでき、その攻撃効果は艦載発射型と基本的同じである。機載発射に使う時は、鷹撃-18の搭載機にはスホーイー30MKK、殲ー11B、殲ー15、殲ー16、FBC-1A(頑住吉注:「飛豹」)および轟ー6G/Kなどの機種がある。このことは中国の争いある地域の上空における対艦打撃能力を増強させただけでなく、さらに中国にアメリカ海軍の空母を撃沈する能力も持たせた。

推測によれば、鷹撃-18は中国海軍にとって単なる新型対艦ミサイルに過ぎないわけではなく、このミサイルおよび新型艦載汎用垂直発射システムによって海軍戦術ミサイルの品種の系列化、汎用化、垂直発射化を実現し、したがってステルス能力がより高い水上艦艇建造のために堅実な基礎を打ち立てたのかもしれない。

大型対艦ミサイルとして、鷹撃-18は中国海軍大型水上艦艇の攻撃力を非常に大きく高める。特に最新型の052D駆逐艦上には対艦ミサイル垂直発射技術が採用され、鷹撃-18ミサイルの垂直発射型により適することになる。今後中国はあらゆる大、中型水上作戦艦艇を鷹撃-18ミサイルに換装することになると推断でき、このことは非常に大きく中国海軍の制海作戦の実力を向上させる。また、鷹撃-18ミサイルは中国が自ら建造する新型潜水艦にも継続して配備されることになる。信じられているところによれば、このミサイルは中国海軍の大、中型艦艇と新型潜水艦の主力対艦ミサイルになり、かつ顕著に中国海軍の敵サイドの空母およびその「イージス」級戦闘艦に反撃する能力を向上させる。

(頑住吉注:この部分は元々別の記事のようです)ここ何日か、中国の現在最強の052D型「中華イージスII」級駆逐艦が航海試験を行っているとの情報が目を引きつけている。この艦が配備している可能性のある先進対艦ミサイルも同様に人を注目させている。イギリスの「週刊ジェーン安全保障業務」の報道によれば、中国はすでに先進的な「鷹撃-18」超音速対艦ミサイルの研究開発に成功しており、このミサイルは間もなく就役する052D型駆逐艦上に配備されることになり、かつ先進的な垂直発射方式が採用される。最近のネット上の画像がはっきり示すところによれば、このミサイルは空中と海上の作戦プラットフォームによって発射され、遠距離目標に対し「必殺」である。特に「イージス」級戦闘艦にとってはさらに一撃必殺である。

(頑住吉注:3ページ目)現在、中国はすでに亜音速・超音速を一体化した遠距離ミサイルの研究開発に成功している。ロシアのクラブ系列巡航ミサイル(画像)と似ており、亜音速巡航と超音速防御突破ができ、射程と防御突破能力のバランスを取っている。

(頑住吉注:4ページ目)中国海軍の「現代」級駆逐艦が「サンバーン」超音速対艦ミサイルを発射する。「サンバーン」は米日の海軍艦艇に対し致命的な脅威を構成し得る。

(頑住吉注:5ページ目)これは現在中国海軍の052C系列駆逐艦が配備するYJ-62艦載対艦ミサイル。このミサイルはすでに陸海汎用を実現している。

(頑住吉注:6ページ目)中国海軍の「海岸霹靂第一連隊」がYJ-62地対艦ミサイルの実弾を発射する。

(頑住吉注:7ページ目)画像は中国海軍最新の056軽護衛艦の「鷹撃」対艦ミサイル。このミサイルも中国海軍水上艦艇部隊の標準装備である。

(頑住吉注:8ページ目)今年8月、アメリカは成功裏に新世代「遠距離対艦ミサイル」を完成させ、B-1戦略爆撃機からの初めての試射に成功し、数百km離れた水上目標に正確に命中させた。


 しばらく前まで中国のアメリカ空母に対する切り札と言えば東風-21D対艦弾道ミサイルでしたが、ここに来てどうもこうした通常の対艦ミサイルに大きな自信をつけてきているようです。実際イージス艦はこうした超音速ミサイルが同時に多数向かってきた時、どのくらいの確率で迎撃できるものなんでしょうか。それとマッハ2.5〜3の速度で急カーブして制御不能にならないというのは実際に可能なんでしょうか。私にはよく分かりません。



















戻るボタン