北朝鮮、かつて朝鮮戦争に参加したアメリカ人旅行客を拘留

 日本ではあまり大きく取り上げられていませんが国際的には大きなニュースになっているようです。アメリカ・北朝鮮関係に影響するので、間接的に日本にも影響してくる可能性がある事件だと思われます。

http://military.china.com/news2/569/20131201/18187821.html


北朝鮮、アメリカの老兵を拘禁した事実を認める 彼は北朝鮮で敵対活動に従事した、とする

朝鮮中央通信社は11月30日、北朝鮮サイドが朝鮮戦争におけるアメリカ国籍の老兵メリル エドワード ニューマンを拘禁した事実を確認し、彼が旅行の名目で北朝鮮において敵対活動に従事していたことを指摘し確認した。

朝鮮中央通信社は当日ニューマンの謝罪の手紙の全文を発表した。彼は手紙の中で、朝鮮戦争の時期、北朝鮮兵士と平民を殺害したことを認め、許しを請い求めた。

数々の「罪状」

ニューマンは現在85歳で、カリフォルニア州パロアルト地方出身で、先月17日から北朝鮮にツアー旅行し、26日に旅行日程を終えて間もなく搭乗機が北朝鮮の首都平壌を離れるという時に、飛行機上から連れ去られた。

朝鮮中央通信社は、北朝鮮の関連機構は最近ニューマンを拘禁し、彼は北朝鮮進入後北朝鮮の尊厳と主権を侵犯する活動に従事し、かつ北朝鮮の社会主義制度をけなし、これらはいずれも旅行の目的に符合しない、と報道した。

報道は、ニューマンは「犯罪者」であり、1950年から1953年の朝鮮戦争の期間、北朝鮮の平民を殺害し、彼は「反北朝鮮スパイ活動と破壊活動を画策し、北朝鮮人民軍兵士と無辜の平民の殺害に参与した」とする。

朝鮮中央通信社は、北朝鮮サイドの調査は、「ニューマンが反北朝鮮敵対行為に従事したことをはっきり証明し、かつ証拠を握っており」、ニューマンは「あらゆる犯罪行為を認め、かつこのため謝罪している」とする。

この通信社の公式ウェブサイトは当日さらにニューマンが謝罪の手紙を朗読する動画をアップし、動画の中でニューマンは青いシャツを着て、眼鏡をかけ、かつ謝罪の手紙の末尾に手形を押した。

「寛大に許す」ことを請い求める

この署名の日付が11月9日の手紙の中でニューマンは、彼が1953年初めからアメリカの極東軍司令部情報局所属の「国連軍朝鮮遊撃隊」第6連隊傘下の「九月部隊」の顧問を担当し、自ら対北朝鮮偵察および破壊活動を組織、指揮し、人民軍軍人と無辜の平民を殺害したことを認めた。

彼は、「私は九月山で200名の兵士を指揮して北朝鮮人民軍の動向と武器装備に関する情報を捜索、収集し、同時に彼らの通信施設を攻撃、破壊した。」「まさに私は朝鮮戦争の期間かくも多くの北朝鮮の平民と軍人を殺害し、かつ戦略物資を破壊したがゆえに、北朝鮮政府と人民に対しぬぐい去ることのできない侵略の犯罪行為を犯した」と書いている。

北朝鮮に再び戻ったことに言及してニューマンは、自分が旅行の名目を借りて北朝鮮に赴いたのは、朝鮮戦争の時期に九月山一帯で偵察、破壊活動を行ったスパイ、テロ分子および彼らの親族を捜し、もって彼らと韓国の反北朝鮮団体との連絡を取ることを助けるためである、と語った。

この目的の達成のため、「私はガイドに私がこれらの人を捜すのを助けるよう要求した。何故なら私一人の力に頼ったのでは成功が非常に難しいからである」「私はこうした人の住所と電子メールボックスをガイドに教え、私はさらに北朝鮮を批判する電子書籍を身につけて携帯した。」

謝罪の手紙の末尾でニューマンは寛大に許すことを請い願い、「私を許してください。私が再び北朝鮮政府と人民に反対する行為に従事することはありません。今回の旅行は私に、アメリカとその他の西側諸国が常に人々の北朝鮮に対する見方を誤導してきたことを意識させるに至りました。もし私がアメリカに戻ったら、私は北朝鮮の状況と北朝鮮人民の生活をありのままに語ります。」とした。

人質外交?

韓国連合通信社は分析者の視点を引用し、北朝鮮サイドが、ニューマンが拘禁に遭ったとの情報が事実であると確認し、かつ謝罪の手紙を公開したのは、アメリカサイドとこの老兵の釈放につき談判を行う準備をするためだ、と報道した。

今月のやや早い時期、アメリカ国務長官ジョン ケリーは北朝鮮に釈放を呼びかけた。アメリカの対北朝鮮政策特別代表グレン デービスは、もし北朝鮮サイドが釈放を行えば、アメリカ・北朝鮮関係を改善することができる、とした。当時、ケリーとデービスはいずれも個人のプライバシーを理由に、ニューマンが北朝鮮に拘留された情報を正式に事実確認することはなかった。ケリーは28日、北朝鮮はまさに継続して「人を不安にする選択をなしている」と語り、これはニューマン拘禁の一件を指していた。

北朝鮮サイドの最新の挙動、措置に対し、北京時間30日午後までに、アメリカサイドはなお回答をなしていない。

親しい者から見てニューマンが拘禁に遭った理由は「誤解」である。彼の息子ジェフリーはアメリカの有線テレビニュース記者に対し次のように教えた。「私の父は老兵であり、再びあの国、およびあそこの文化を見てみることを希望したのであり、彼は長年来いつもあの国に興味を持っていたのだ。」

アメリカ政府は先にニューマンは現段階で北朝鮮の拘禁に遭っている第2のアメリカ人であるとの事実を確認することを拒絶した。

去年11月、韓国のアメリカ系宣教師裴俊浩は旅行客を連れて北朝鮮の咸鏡北道羅津港から国境内に入った後拘禁に遭った。今年4月30日、北朝鮮最高裁判所は裴俊浩が「反北朝鮮敵対行為に従事した」ことを認定し、彼を15年の労働教育刑に処した。


http://military.china.com/news2/569/20131202/18189747.html


北朝鮮、アメリカの老兵の「罪を認める動画」を放送 西側メディア、北朝鮮に強迫されてのことだと疑う

【グローバル時報総合報道】 北朝鮮当局に拘禁されているアメリカの公民メリル ニューマンが「罪を認める声明」を読み上げる動画が11月30日国際社会を揺るがせた。当日、アメリカ国務省とホワイトハウスはそれぞれ声明を発表し、北朝鮮当局がこの年齢がすでに高い朝鮮戦争の老兵を釈放するよう懇切に促した。北朝鮮メディアの報道によれば、ニューマンは現在すでに戦争の期間に犯した「犯罪行為」につき北朝鮮当局に向け「罪を認め」、かつ「罪を認める声明」に署名している。分析者は、「罪を認める」挙はあるいは彼を早期に釈放させ得るかもしれない、と考える。だが、もし「罪と認め」ても、ニューマンの運命は依然予測し難い、と言う人もいる。

朝鮮中央通信社は11月30日にメリル ニューマンが「罪を認める」動画を放送した。同社は、ニューマンが朝鮮戦争期間に犯した罪悪は数え上げたらきりがなく、彼は朝鮮戦争期間各種の北朝鮮および軍にねらいを定めた秘密任務の画策を担当しただけでなく(これには通信線および交通ルートの破壊、ゲリラ隊員の養成訓練が含まれる)、さらに北朝鮮兵士を処刑し、無辜の民衆を殺害した嫌疑がかかっている、とする。この「編集された痕跡が明らか」と考えられている動画の中で、ニューマンは大声で手書きの「罪を認める声明」を朗読し、自らの「罪は許されない」ものだとし、かつ「ひざまづいて北朝鮮政府と人民の許しを得ることを請い求め」、またさらに「懲罰を受けることを希望しない」とした。ビデオの最後で、ニューマンは頭を下げて謝罪し、かつ「罪を認める声明」の最後に手形を押した。この文書が明示する日付は2013年11月9日である。

イギリスのBBCは、この「罪を認める声明」に署名し朗読したことが、ニューマン本人の希望に符合しているのか否か、現在まだ分からず、北朝鮮当局はこれまでかつて何度も囚人に「罪を認める」よう強迫して非難されている、とした。アメリカの北朝鮮ニュースを専門に報道するウェブサイト「NKnews」は「罪を認める声明」の原文を明らかにし、この文書の言葉遣いは当を得ておらず、文法は難解ではっきり分からず、「英語圏の国出身の人物が書いたものでないことはごくはっきりしている」とした。ニューマンの家族の言によれば、北朝鮮当局のニューマンに対する告発は、名前の重複にゆえにもたらされた「恐ろしい誤解」の可能性が高い。朝鮮戦争の時期、米軍の中に「メリル ニューマン」という名の人は絶対に1人に留まらず、現在メディアが掌握している資料がはっきり示すところによれば、別の「ニューマン」の朝鮮戦争期間の軍功が顕著で、アメリカ当局からシルバースター勲章を授与されている。

ロイター社は12月1日、アメリカ国務省は11月30日声明を発表し、「ニューマン氏の年齢および身体の状況にかんがみて、我が方は朝鮮民主主義人民共和国に彼を釈放し、彼を家に帰して肉親と団欒させるよう懇切に促す」とした。ニューマンは今年10月末、北朝鮮への旅行の期間に当局の拘禁に遭い、かつ多くの戦争犯罪の告発を受けた。

北朝鮮と正式な外交関係を建立していないため、アメリカはこの前スウェーデンの駐北朝鮮大使館に助力を求め、かつ彼らを通じてニューマンの現状を了解した。11月30日、スウェーデン外交官は北朝鮮当局の批准を獲得して彼を訪問し、これはニューマンが捕らえられて以後初めての西側の国の当局者との面会でもあった。その家族を安堵させるのは、スウェーデン外交官の言い方によれば、現在ニューマンの身体状況はまだ良く、飲食もなかなかのものだったことで、スウェーデン大使館はさらにわざわざ医務業務者に彼の身体検査をお願いし、かつ少なからぬ薬品を送った。

ニューマンの運命いかんは世論の非常に大きな関心を引き起こしている。BBCは、ニューマンがすでに「罪を認めた」ことにかんがみれば、彼の「罪を認める声明」は彼を北朝鮮の法的プロセスを飛び越えて直接釈放を獲得させる可能性がある、と考える。この種の「過度に楽観的」な言い方はアメリカメディアによって否認されている。CNNは、ニューマンの運命は依然「はっきりしない」と考える。CNNは、「北朝鮮の考え方を理解している人はいない。北朝鮮を除き、彼の運命を知っている人もいない。」とする。

アメリカの老兵を拘禁したことの他、北朝鮮が地方の経済開発区を開放しようとしているとのニュースが同様に人の注目を引きつけている。日本の朝鮮総連機関誌「朝鮮新報」11月29日の報道は、北朝鮮政府が発表した地方経済開発区は、地域経済のバランスのとれた発展と地方人民の生活レベルの向上を最優先目標とする、とした。新たに発表されたそれぞれの地方経済開発区は、現地の異なる状況を根拠に適した措置を取って開発が行われる。北朝鮮の咸鏡南道北青郡の北青農業開発区、咸鏡北道の穏城島観光開発区、南浦市臥牛島輸出入加工区などで、いずれも現地の実際の状況を考慮して開発が行われる。

【グローバル時報駐北朝鮮、韓国特約記者 文静 王剛 グローバル時報特約記者 劉皓然】


 そもそも北朝鮮なんかに旅行に行くなよというのは置いておいて、85歳の元軍人がいまさら当時のスパイ、テロ分子やその家族と連絡を取ろうとするというのは余りにもリアリティに欠け、「北朝鮮を批判する電子書籍」というのも「北朝鮮はこういう国なので〜は禁物」といった旅行ガイドあたり臭く、戦争で兵士を殺したり施設を破壊したことまで戦争犯罪に含めているなど北朝鮮のやり方の異常さが際立ちます。もし「罪を認め」た内容が別の同名の人物のやったことと大筋一致したら、北朝鮮が事実でない内容を認めるよう強要したことが明らかになってしまい、逆にまずい立場に追い込まれるでしょう。なおバイデン副大統領は中国訪問の際、この件に関する仲介を依頼するんでしょうか。その必要が、防空識別圏設立に関し中国に強い立場を表明することに影響しなければいいんですが。

















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