中国のロシア新型潜水艦導入

 スホーイ-35と共に合意に至ったとの未確認情報がある、ロシアから中国へのラダ(アムール)級潜水艦輸出に関するページの紹介です。記述が正しければ潜水艦に関する両国の技術の関係は戦闘機に関するそれとは大きな違いがあるようです。

http://military.china.com/important/11132797/20130328/17751564.html


ラダ級導入で中国ウィンウィンを求める 共通型ベースアレイソナーをAIP技術と交換

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「『ラダ』級通常潜水艦(資料画像)」)

もし中ロが本当にこの潜水艦を共同で建造できたら、両国の潜水艦技術を同時に向上させることができる。

編集者:最近、中ロの軍事技術協力の話題が不断にホットになり続けている。こうした話題の中には人目を引く武器装備もあれば、解決が待たれる新旧の謎もある。では最近における中ロ軍事技術協力は双方に対し何を意味しているのか? またどんなハイライトがあるのか?

記者/白炎林

中国が「ラダ」級通常潜水艦を購入するかもしれないとの情報が伝わると、外界の広範な関心を引き起こした。実は、1950年代のソ連の通常潜水艦導入から今世紀の「キロ」級通常潜水艦導入まで、中ロ間の潜水艦技術に関する貿易はとっくに存在している。では、今回の貿易にはどんな独特なところがあるのか? これにはまず「ラダ」級潜水艦の身の上から語り起こす必要がある。

設計は精良、就役は多難

「ラダ」級潜水艦は正式名称を677型「ラダ」級通常潜水艦と言い、その輸出型を「アムール-1650」型潜水艦、略称「アムール」級潜水艦という。「ラダ」級潜水艦はロシア最新の通常潜水艦で、非常に多くの精良な設計を含む。以下いくつかの例だけを挙げる。

まず、「ラダ」級潜水艦はロシア初の非空気依存推進(AIP)技術を採用した潜水艦である。通常潜水艦はこの技術を採用すると非常に大きく水中潜伏時間を延長し、顕著に戦闘力を向上させることができる。AIP技術には多くの種類があるが、「ラダ」級潜水艦が採用しているのは燃料電池技術である。

次に、「ラダ」級潜水艦は単一殻体技術をメインとする混合殻体技術を採用している。この技術は潜水艦の速度と隠蔽性を向上させることができる。

第3に、「ラダ」級潜水艦は共通型ベースアレイソナー技術を採用しており、この技術は未来の潜水艦のソナー使用の発展方向を代表する。

(頑住吉注:これより2ページ目。画像のキャプションは「『ラダ』級の輸出型、『アムール1650』型通常潜水艦(資料画像)」です。)

精良な設計に比べ、「ラダ」級潜水艦の就役の道は紆余曲折というべきである。1997年、「ラダ」級第1号艦「サンクトペテルブルグ」号の建造が開始され、2004年に完成した。排水量が3000トンに満たない通常潜水艦ということで言えば、このような建造速度は旧ソ連時代の造艦工業の強大な実力を完全に体現してはいない。この後、「サンクトペテルブルグ」号はさらに6年の長きにわたる欠陥の修正、試験航海作業を経て、2010年になってやっとロシア海軍に引き渡された。

引き渡し後の「サンクトペテルブルグ」号がロシア軍を大いに不満にさせると誰が予測したろうか。まず非常に期待が寄せられた燃料電池AIPシステムはまだ研究開発段階で、潜水艦に決して装備されてはいなかったのである。次にこの潜水艦には試験航海中に一連の問題が発見された。ノーボスチ・ロシア通信社2011年11月24日の報道によれば、「ラダ」級潜水艦のエンジン、ソナー、指揮コントロールシステムにいずれも問題が存在することが分かった。ロシアの「リンク」ネットの去年2月9日の報道によれば、当時ロシア海軍総司令の任にあったウラジミール ヴィソツキーは、「ラダ」級潜水艦の動力装置は充分に完備されたものではなく、新型の指揮システム、武器と第二次大戦レベルの動力装備の組み合わせのようであり、これはロシア海軍が必要とするものではない、と指摘した。だが彼は1914年になればロシアは合格点の出せるAIPシステムを研究開発し「ラダ」級潜水艦に装備する、と言明した。だが、この後ロシアメディアはやはりロシアは「ラダ」級潜水艦の研究開発を放棄することになるとの情報を伝えた。

AIPの難題解決には期限がある

去年秋、ロシアの「情報報」、ロシア海軍ネットなどのメディアの報道は、新任のロシア海軍総司令ビクター チャーコフが「ラダ」級潜水艦の製造を再開したとし、海軍司令部はさらにこの潜水艦の第2隻目「クロンシュタット」号ではリチウムイオン電池が動力として採用され、第3隻目の「セバストポリ」号では真の燃料電池技術が採用されることになる、と言明した。

「職業人報」がロシアの消息筋の人物の話を引用して報道したところによると、中国向けに供給される「アムール-1650」型潜水艦には外国製のAIP動力装置が配備される。「外国ユーザーの要求に基づき、潜水艦の動力装置は彼ら自身によって生産され、スターリングエンジンを基礎とする。」、と。この消息筋の人物はAIP装置の生産国の名称を明らかにすることを拒絶し、スターリングエンジンの突出したメリットは燃料の毒性が比較的低く、生態安全レベルが高く、騒音レベルが比較的低いことだ、とだけ語っている。このような報道は、外国メディアが盛んに伝える、中国の「元」級潜水艦がスターリングエンジンを採用したとの説と符合する。

ある分析は、もし今回中国とロシアが本当に協力方式をもって「ラダ」級潜水艦を合同で建造できれば、両国の潜水艦の技術レベルを共に新たな段階に押し上げ得る、と考える。一方において中国は「ラダ」級潜水艦から貴重な混合殻体、共通型ベースアレイソナーなどの技術を学び、他方においてロシアは研究開発資金を獲得すると同時に現有のレベルでAIP技術に多く接触し、研究開発のリスクを下げることができる。ある専門家は特に、原子力潜水艦と通常潜水艦には非常に多くの共通点があり、もし中国が上述の技術を完全に理解し、熟練して掌握すれば、将来中国の原子力潜水艦技術もあるいはその中から利益を受けるかもしれない、と指摘する。

(頑住吉注:3ページ目)ラダ級ディーゼル・電池動力攻撃型潜水艦はロシアがソ連解体後に研究開発した初のディーゼル・電池動力潜水艦である

(頑住吉注:4ページ目)ラダ級はソ連・ロシアの第4世代ディーゼル・電池動力潜水艦で、キロ級に比べ比較的大きな発展があり、ロシア当局はこの潜水艦はキロ級に比べより静かだとしている。

(頑住吉注:5ページ目)ラダ級潜水艦は高度に自動化された戦闘システムを装備しており、このため艦員は35人にまで減少している。外界はこの潜水艦はAIP推進システムを装備可能と推測している。

(頑住吉注:6ページ目)「ラダ」級1650型は水中排水量1,765トン、全長67m、最大潜水深度250m、航続力650海里、最大水中自力持久力10日である。艦には6門の魚雷発射管があり、武器搭載は18発である。

(頑住吉注:7ページ目)ルビー中央設計局によれば、この艦は多くの新たなシステムを応用しており、設計上も多くの斬新な所があるという。

(頑住吉注:8ページ目)対外輸出型はさらに水平舵の後ろに垂直発射コンパートメントを追加装備でき、これは長さ7mで8つの垂直発射管を収納し、「ブラームス」対艦ミサイルを発射することができる。


 潜水艦技術に関してはロシアも大きな問題を抱えており、協力には双方にメリットがある、というわけです。この分野では現時点において日本が相当上回っていると見ていいんでしょう。

















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