渦扇ー15ターボファンエンジンのルーツはYak-141にある?

 今日コラムでも中国の航空エンジンに関する記事を紹介していますが、そちらが比較的悲観的な記事であるのに対し、こちらは楽観的な記事です。

http://military.china.com/important/11132797/20131018/18097825.html


ロシアメディア:殲ー20が使用するWS-15航空エンジンはYak-141由来

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「信頼できる資料は、WS-15は推力:重量比が10に達する一級の先進航空エンジンであることをはっきり示している。外部は、その推力は18トンに達し、最終的に殲ー20戦闘機に用いられることになると考えている。」)

ロシアの週刊「軍工信使」、アメリカの「週刊航空」などのメディアは、中国軍用航空工業は巧妙に策を使い、WS-15エンジンプロジェクトの上で突破を取得した、と推測する。中国のステルス戦闘機殲ー20はこの国産エンジンを採用することが有望である。このことは殲ー20の量産を、ロシアのエンジンに対する依存から離脱させることになり、中国空軍はこれにより迅速にステルス戦闘機部隊を拡充することができる。

中国の航空エンジンは、あるいは技術的突破を取得しているのか。

中国のエンジン、もはや「ロシアの顔色を見る」ことなし

ロシアの週刊「軍工信使」は、現在少なくとも1機の殲ー20ステルス戦闘機のサンプル機がWS-15エンジンを装備済みで、かつテストをパスしている、と推測する。このエンジンは推力が充分大きい他、さらに全デジタル化電子コントロールシステムを配備する。このことは、中国の国産WS-15エンジンプロジェクトがすでに成功を取得し、アメリカ、ヨーロッパ、ロシアとの近代化されたジェットエンジン領域における隔たりを大幅に縮小したことを示す。

アメリカの「週刊航空」は、殲ー20の性能が徐々に安定するのと共に、WS-15エンジンは中国航空エンジン工業界の認可を得ている、とする。報道は、中国航空エンジンは「飛躍的発展」を実現し、特にステルス戦闘機のエンジンの技術の上で突破を取得し、このことは殲ー20の量産の障害をクリアすることが有望である、と推測する。

報道は、中国の現役である殲ー11および殲ー10という2種の主力戦闘機はロシアが生産するAL-31エンジンを採用している、と指摘する。中国・パキスタンが合同で研究開発するJF-17梟竜戦闘機が配備するのはロシアのミグー29戦闘機が採用するRD-33エンジンのグレードアップ製品であるRD-93エンジンである。これらの中国戦闘機を量産に投入するには必ずエンジンの供給国であるロシアの顔色を見る必要がある。一方国産エンジンを採用する殲ー20の量産はこの種の制限を脱することが有望である。

アメリカの「安全保障業務ニュース」駐東アジア地域分析者ミニックは、推力18トンのWS-15エンジンはすでに定型に至っている可能性があり、これは中国空軍の殲ー20ステルス戦闘機部隊拡充のために堅実な基礎を打ち立てた、と語る。

「作れるが修理できない」おかしな状態が解消

ロシア軍事工業ニュースネットは、中国はロシア製Yak-141垂直離着陸型戦闘機のエンジンの爆発力充分な技術的特徴を参考にしてWS系列エンジンの推力を向上させることになる、とする。

(頑住吉注:これより2ページ目。画像のキャプションは「外国メディアは、WS-10の技術的ルーツはYak-141垂直離着陸戦闘機のR-79エンジンであるとする。中国がこのエンジンの技術を導入した時、かつて自らの垂直離着陸戦闘機を研究開発しようとしている、と思われた。」です。)

報道は、1992年、経済的苦境に陥ったロシアはYak-141垂直/短距離離着陸型戦闘機プロジェクトを終わらせることを迫られ、Yak-141のためにオーダーメイドで作られたR-79-300型エンジンには力を見せる場がなくなった、とする。報道は、1996年にロシアは中国向けにこのエンジンの技術を移転する協議を成立させ、中国サイドはR-79-300エンジンのサンプル機1台も獲得した可能性がある、と推測する。1998年、ロシアは中国向けに追加でR-79-300エンジンの噴射ノズルと関連の技術を輸出した。外界はかつて、中国が気に入ったのはYak-141の垂直離着陸技術だと考え、「そのエンジン技術が中国航空エンジンが突破を取得する重要なカギになるとは思わなかった。」

ロシア軍事工業総合体ウェブサイトは、ロシアサイドはかつて、中国がもしエンジン製造技術で突破を果たしても、「作れるが修理できない」のまずい状況に直面し、先進エンジン開発後、その維持修理メンテナンスが大いに問題となると考えた、とする。

報道は、解放軍は奇策に出た、と推測する。すなわち、ロシアを迂回し、ウクライナサイドにエンジンの維持修理メンテナンスの支持提供を頼んだのである。ウクライナのシーチ社は1992年には早くも中国がAL-31エンジンを維持修理するのを助け、後に双方は協力を深化させ、ウクライナサイドはエンジンの維持修理の方案をもたらしただけでなく、さらに中国がより多くのエンジン維持修理メンテナンス人員を養成訓練するのを助けた可能性がある。このことは解放軍の全面的な国産エンジン採用のための後顧の憂を消し去った。

系列の戦闘機、全面的に国産エンジンに換装

ロシアの「軍事平等」は、中国はYak-141機に採用されていたR-79-300エンジンを基礎に国産WS-15エンジンを開発し、これは中国国産軍用航空エンジンが重大な突破を実現したことを示す、と推測する。このエンジンはWS系列エンジンの1つで、その未来の改良型は主にステルス戦闘機殲ー20への装備に用いられることになる。

報道は、WS-15によって殲ー20プロジェクトを支える他、その他のWS系列エンジンはロシア製AL-31FおよびRD-93などのエンジンに全面的に取って代わることが有望である、と指摘する。例えばWS-10Aは殲ー10戦闘機への装備に用いられ、WS-15-1Xは解放軍の新型ステルス戦闘機殲ー1Xへの装備に用いられ、WS-15-CJは中国が自主開発する短距離/垂直離着陸型戦闘機への装備に用いられることになる。これにより、解放軍の戦闘機部隊は「中国の心臓を持つ時代」に入ることになる。(陸涵義 劉秉軍/文)

(頑住吉注:3ページ目)Yak-141は揚力エンジン+メインエンジンの動力システム配置方案を採用した。アメリカのF-35Bもおおよそ類似の動力レイアウト方案を使っている。

(頑住吉注:4ページ目)Yak-141が採用したメインエンジンであるR-79の最大推力は15トン級で、かつベクトル推力の能力を持つ。この種の技術は殲ー20の高機動性発展のためにポジティブな作用がある。

(頑住吉注:5ページ目)中国はエンジン方面において進歩し、殲ー20は最終的にこの中から益を得る。

(頑住吉注:6ページ目)現在梟竜はまだロシアのRD-93に制約され、1機の梟竜も輸出されていない。こうなるとロシアサイドに一部分の豊富な利潤を分け与える必要があり、しかも後の維持メンテナンスなどに対し非常に大きな面倒がもたらされる。

(頑住吉注:7ページ目)最新型殲ー10はついには国産エンジンを主力動力システムとすると信じられる。

(頑住吉注:8ページ目)Yak-141の揚力エンジン。


 このエンジンを元にしている以上、殲ー20の垂直離着陸バージョンも可能であるなどといった話も出ており、これは南シナ海の小さな島への基地建設ともリンクしているようです。しかし私としては技術的難易度が比較的低いと思われる梟竜用エンジンが国産化に成功し、続いて殲ー10、殲ー11用、そしてさらに殲ー20用とある程度の時間をかけて進展していくのではないかと思い、垂直離着陸版殲ー20を云々するのは先走り過ぎではないかと考えます。










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