インド首相ロシア訪問関連2題

 パキスタン訪問のインパクトに比べれば地味ですが具体的な成果ははるかに大きいはずです。

http://military.china.com/news/568/20151225/21011088.html


モーディ、70億アメリカドルの大規模注文を携えてロシアを訪問 ロシアサイド、S-400は中国だけに特別に提供する、とする

インド首相のモーディは23日からロシアに対する訪問を展開する。モーディのこの訪問はロシア・インド間の「重要な握手」と見なされている。ロシアメディアは、「インドがアメリカに接近し、ロシアから遠ざかる」との噂に直面し、モーディは今回「非常に高価な買い物リスト」を携えてロシアを訪問し、もってインド・ロシア関係のために新たな活力を注入することを期し、かつプーチンに向けてロシアは依然インドの重要な戦略パートナーであると証明するのだ、とする。

タス通信社の報道によれば、モーディは23日夜にモスクワに到着する。プーチンとモーディは24日に両国の第16回目のトップ会談に出席する。ロシア大統領ニュース秘書のペイスコフは、両国指導者は会談の中で経済貿易、科学技術、人文領域の議題を商談し、かつ重点的に核エネルギー領域、石油天然ガス、交通、工業、軍事領域の大型プロジェクトに関心を注ぐ、とした。報道は、両国首脳はさらに全世界的なテロの脅威という問題を討論し、対テロ協定を締結し、かつ国連、BRICs、G20、上海協力機構など多国間の枠組みの下での協力につき討論を行う、とする。

アメリカのブルームバーグ社は23日、モーディの今回のロシア訪問はロシア・インド両国の2001年以来最大の兵器発注を最終決定し、さらに一歩両国の軍事パートナー関係を強固にし、このことはインドの新たな軍備供給商であるアメリカが感動し難いものである、とした。モーディのロシア訪問の前、ロシアの「職業人報」は情報をリークし、インドがロシアから購入する武器の総額は70億アメリカドルに達することになる、とした。ロシア衛星ニュースネットは、インド国防調達委員会はこの前インドがロシアから5セットのS-400対空ミサイルシステムを購入することを批准した、とする。だがロシア当局はまだこの説に対しコメントを発表していない。ロシア国防省の立場は、S-400システムがロシア武装力量の需要を満足させる前に海外に供給することはないだろうというもので、この点では中国に対してだけが例外である。「トップニュースの他のロシア」ウェブサイトは、モーディはさらにロシアと3隻の護衛艦、2隻のディーゼル・電池潜水艦、48機の軍用輸送ヘリ、150両の装甲車の購入、およびインド空軍のイリューシン-76、イリューシン-78輸送機のグレードアップ改造を討論することになる、とする。衛星ニュースネットは、インド陸海空軍の70%以上の武器装備はロシア製あるいはソ連製である、とする。ロシア連邦軍事技術協力局の見積もりによれば、2014年にロシアはインドに向け価格47億アメリカドルの武器装備を供給済みであり、2013年は47.8億アメリカドルだった。

(頑住吉注:これより2ページ目)

核エネルギーに関する協力も今回のロシア・インドトップ会談の重要中の重要事と考えられている。「インド速報」の報道によれば、インド・ロシア両国の核エネルギー領域の談判の代表は7日および8日にニューデリーで会談を行い、クダンクラム原発の5号および6号機の建設につき枠組み協議を達成させ、両国指導者が面会時に協定書に署名するのを待つだけである。クダンクラム原発はインド最大で最も先進的でもある軽水反応炉原発で、このロシアの支持によって建設された原発工程は1980年代に着工され、今に至るも1号機が完成し検査の上で受領されただけである。

「トップニュースの他のロシア」ウェブサイトは、これまでずっと協力が比較的多かった国防領域の他、今回のロシアとインドのトップ会談ではさらに両国関係の中の「弱点」である経済協力が強化されることになる、とする。「インド時報」は、西側のロシアに対する制裁実施が原因で、さらに加えてトルコのロシア実戦機撃墜後、ロシアは一連のロシア・トルコ協力プロジェクトを取り消しており、ロシアはインドというこの「古いパートナー」を貿易協力の目標に入れ始めた、とする。モーディは22日に彼のフェイスブックに、「私の今回の訪問はロシアとの経済、エネルギー源、安全領域の協力を強化することになる。私たちはさらに科学技術や鉱産採掘などの領域の協力を強化することを希望している。インドとロシアの貿易関係はさらに一歩強固になり、このことは我々両国に対し有益なだけでなく、全世界にも有益である。」とした。

「インド教徒報」は、ある報道はアメリカがここ何年かでロシアに取って代わりインド最大の兵器供給商となり、さらに加えてロシアのパキスタンに対する支持があり、インド・ロシア関係に緊張が出現する結果をもたらしている、と考える。モーディのロシア訪問の意図は、ここ何年かでインドとロシアに出現した緊張した感情を緩和することにある。タス通信社は2日ロシアの駐インド大使であるカーダジンの話を引用し、ロシアとインドは最も主要な領域において戦略パートナー関係を深化させることになる、とした。一連の協定の締結は「インドはすでにロシアを遠く離れ、アメリカに転向している」との説に対する有力な回答である。タス通信社は23日、モーディはロシア訪問の前に同社のインタビューを受けた時、「ロシアはインドの永遠の友であり、両国の友情は牢固にして破ることができない」とした。(周良臣 柳玉鵬 徐珍珍)


http://military.china.com/important/11132797/20151225/21014144.html


モーディとプーチン、いずれもS-400購入に言及せず 中国に輸出に対する重要な発言権あり

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「閲兵式で展示されたS-400ミサイル発射車」)

インド首相モーディは23日ロシアに到着し期間2日の訪問を展開したが、この期間国際メディアは次々にモーディが自らプーチンに向けS-400対空ミサイルシステム購入の要求を提出すると推測し、甚だしきに至ってはロシアの「職業人報」はもっともらしく交易のディテールを見せ、インドは5個ミサイル連隊の装備を購入することになる、とした。だが昨日双方が発表した公報の中には決してS-400ミサイルに関する内容はなかった。インド「ファーストポスト」が今日発表した文章は「モーディとプーチン、協力のために祝福 だがS-400には言及せず」と題し、やや失望を感じたようである。

モーディの訪ロ、多くの大規模注文を決定、だがS-400はなし

新華社は12月24日、ロシア大統領プーチンとインド首相モーディは24日合同声明を発表し、軍事技術協力は両国が特別待遇の戦略パートナー関係を発展させることの重要な組成部分である、と語った。

プーチンは会談後の記者会見で特別にロシアとインドの軍事技術協力問題に言及し、ロシアとインドが合同で「ブラームス」ミサイルを製造することは両国の軍事技術協力の「標準の模式」であり、ロシアはインドのために対潜ミサイルを大量生産し、双方はほどなくさらに多機能戦闘機および多用途輸送機の設計方案を討論することになる、とした。プーチンは、双方は一致して、両国が定期的に「インドラ」海陸空演習を行うことは非常に重要だと考えている、と語った。

プーチンは、ロシアはインドがクダンクラム原発を建設するのを援助しているところで、その中の1号機はすでに2014年6月に商業運営に投入され、2号機は何週間か以内には生産に投入される、と語った。3、4号機は2016年建設に着工され、2020年から2021年に完成する計画である。

プーチンは当日モーディと会談を行った時、ロシアとインドは特別待遇の戦略パートナー関係を全面的に発展させ、これには政治問題、経済など各方面での協力の展開が含まれる、とした。

モーディはメディアのインタビューを受けた時、今回のモスクワ行きは「時間は短いが、成果は豊富だった」とした。彼は、インド・ロシア両国は対テロ領域で協力を行いつつある、と語った。

(頑住吉注:これより2ページ目。画像のキャプションは「S-400ミサイル発射車」です。)

モーディが行く前の、インドがS-400購入を求めることに関するそれぞれの説

モーディのモスクワ行きの前、国際的にメディアはインドがS-400を購入することになるとデマを伝え、情報は具体的でもっともらしかった。

アメリカのブルームバーグ社は23日、モーディの今回のロシア訪問ではロシア・インド両国の2001年以来最大の兵器発注が最終決定され、さらに一歩両国の軍事パートナー関係を強固にし、これはインドの新たな軍事供給商であるアメリカが感動し難いものだ、とした。モーディのロシア訪問の前、ロシアの「職業人報」は情報をリークし、インドがロシアから購入する武器の総額は70億アメリカドルに達する、とした。ロシア衛星ニュースネットは、インド国防調達委員会はこの前インドがロシアから5セットのS-400対空ミサイルシステムを購入することを批准した、とした。

インドの「ファーストポスト」の言によれば、こうした国際メディアの情報は実はいずれもまだ実証を経ていない伝聞でしかない。事実として今回のインドがS-400ミサイルを購入するという噂の起源は先週の12月17日で、インド最大の私営企業である信実工業社国防工業分社が、自分たちにはロシアのS-400ミサイルのメーカー(ダイヤモンド-安泰設計局)と協力を展開し、インドの「全対空ミサイルおよびレーダーシステム領域」の需要を満足させる意志がある、とした。

この情報は国際メディアの多方によって解読され、そこでどんどん真実のように伝えられ、どんどん大きく伝わった。中国の一部メディアはさらにいささか誇張して「S-400ミサイルは中国に対してのみ特に供給される」と言明したが、実はこれもこの件に対する過度の解読である。

(頑住吉注:これより3ページ目。画像のキャプションは2ページ目と同じです。)

S-400の輸出では、中国の発言権も非常に重要である

軍事評論員は、(頑住吉注:インドがS-400を購入するとの噂が広まった?)原因をつきつめると、インドに現在性能が優越した遠距離防空システムが1種もないからだ、と考える。同国の現在最も先進的な防空ミサイルシステムは研究開発時間が30年引き延ばされ、装備されたばかりでもうすでに時代に立ち後れているインド国産「Akash」ミサイルシステムで、このためインドメディアや民間シンクタンクはいずれもS-400が最良の選択だと考えている。

だが事実としてインド軍と政府は、対空ミサイルの導入と国産、どの国と協力するかなどの問題のためにすでに長年のゲームを行っているが、ずっと決定的な性質の結果がないようである。インドはかつて何度も国外と協力して新型対空ミサイルを研究開発する決定をしている。だが少し後にはその国内の国産「Akash」を支持する声がまた反撃し、かつミサイル調達の中での腐敗スキャンダルを暴露するなどの手段をもってそれを打ち負かし、改めて「Akash」着手を言明した。その後軍はまた「Akash」というこの時代遅れのミサイルは全く需要を満足させられず、国外の新しいミサイルを購入する必要があると不満を言った‥‥このような繰り返しは少なくともすでに何度かあり、毎回の「循環」は数年の時間を消耗している、去年インドは「Akash」ミサイルの正式装備を宣言したが、生産と装備の速度は非常に緩慢なものでしかなく、明らかに軍はまだ再度の「ちゃぶ台返し」のチャンスを待っている。軍事装備調達問題の上で、インド特有の国情はここにあり、おそらく短時間で改変することも難しいと言わざるを得ない。

また、ロシアのS-400ミサイルシステムへの配備が計画される9M96および40N6(伝説の中の射程400kmのタイプ)という2種の新型ミサイルは今に至るもまだ正式装備できておらず、現在のS-400システムはS-300PMU2ミサイルシステムを基礎にレーダーとコンピュータシステムをグレードアップし、かつ改良された48N6Eミサイルを配備しただけのものである。S-400システム研究開発初期のコードネームはS-300PMU3で、このシステムは当初は中国の投資によって始動した。まさにこのようだから、S-400輸出問題の上で、投資サイドとして中国の発言権も非常に重要なのである。(ソース:新華社)


 ロシアはインド版T-50、中国には半世代遅れたスホーイー35を販売する、インドに原潜技術を提供するが中国にはしないなど戦略的意味合いを持つ軍事技術でインドを優遇する傾向にありますがS-400に関しては独特な事情があるということですかね。















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