何故中国は古い戦闘機を使い続けるのか

 生産能力が限られているからではなく、積極的な理由がある、という話です。

http://www.junshi.com/huaxiashoufa/108675/index.html


中国広州軍区の千機の旧式機、南海に行ってゲリラ戦を展開することが可能

カナダの「漢和安全保障業務評論」の報道によれば、中国空軍は「ハイローミックス」の方式を採用して全体的戦闘力を向上させているところで、特に広州軍区の空軍はこの措置の表れがことのほか突出している。外界は、中国空軍はこれにより「最小の金を使って最多のことをなし」、南海で旧式機を利用してゲリラ戦を行うことを希望している、と考えている。

中国の「第2世代半」戦闘機はゲリラ戦を行うことが可能

外国メディアは、解放軍空軍の一貫した伝統に照らせば、新型戦闘機は通常、ああした戦功が極めて顕著で、作風が頑強な切り札部隊で換装が行われるが、この模式にはいくらかの改変が発生しているようだ、とする。「漢和」の報道によれば、拱衛珠江三角州および南海北部の広州軍区空軍の某英雄師団はまだ決して第3世代である殲ー10あるいは殲ー11戦闘機に換装されてはおらず、「第2世代半」のレベルしか持たない殲ー8F戦闘機に換装されたのである。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「殲ー8」)

ある分析は、広州軍区空軍某英雄師団が第3世代戦闘機に未換装なのは、中国航空業の生産能力が限られているからだと考えるが、アメリカメディアはこの説には根拠がないと考える。何故なら殲ー10戦闘機の生産速度は非常に速く、これまで決して非常に有名ではなかった空軍師団ですら殲ー10に換装されているからだ。唯一の合理的解釈は殲ー8Fはコストが比較的低く、かつ性能が解放軍空軍の未来の一定の時間の任務要求を満足させられる、というものだ。

外国メディアは、殲ー8Fは殲ー8ファミリーの中の最新のメンバーで、外形から判断すると、この機には人を驚き不思議がらせる多くの変化がある、とする。改良を経た殲ー8Fは元々あった殲ー8の高空高速迎撃能力が残されている他、さらに相当強大な対地対艦正確打撃能力が具備され、機能が単一な迎撃機から多用途戦闘機に発展変化している可能性がある、とされる。また、現在の空戦は1990年代以前の空戦と非常に大きな差異があり、すなわちもはや単なる戦闘機技術の全力勝負ではなく、さらに重要なのは空軍の全体的作戦システムの機能を見ることなのである。解放軍空軍が殲ー8Fを調達したのも、作戦体系の支持により、これを鋭利な刀に鍛造することを希望したのだ、ということはごくはっきりしている。

アメリカの空軍専門家ダグ上佐は次のように考える。殲ー8Fは第3世代戦闘機の敏捷さには及ばないが、この機には1つ第3世代機と比較し難い優勢がある。それは高空高速性能が良いことだ。これは殲ー8Fが戦時においてその他の戦闘機に比べより早く戦闘区域に駆けつけ危機に対応できることを意味する。もしこの機が中国が自ら研究開発した霹靂-12中距離空対空ミサイルを搭載していたら、殲ー8Fの機動能力が劣る弱点も重要ではなくなる。特に早期警戒機や電子戦機の支援下では、高速飛行できる殲ー8Fはかえって超視距離空戦の中で優勢を占めることができ、まるでゲリラ戦のように「ヒットアンドアウェイ」ができ、相手に防ぐいとまもなくさせる。もし殲ー8Fの超視距離攻撃が敵機を完全に殲滅していなかったら近距離格闘空戦に入る必要があるが、こうなれば後に続いて飛来する殲ー10および殲ー11Bなど第3世代戦闘機が大いに腕前を見せることになる。

(頑住吉注:これより2ページ目)

旧式な殲ー6でも南海で敵を制することができる

外国メディアはさらに、多数の殲ー8戦闘機が南海付近に配備されている他、解放軍は多数の古い殲ー6戦闘機を改造して無人機とし、かつ福建や広東の沿海基地に配備し、同時に現地の飛行場施設に対し修繕を行っている可能性があり、台湾海で発生する可能性のある戦争のための準備を行っているところのようだ、と指摘する。

外国メディアが明らかにするところによれば、解放軍空軍はすでにかつてのソ連のそれを模倣した土積み式機格納庫を地下化、堅固化し、高度に偽装された近代的な恒温機格納庫の方向へと発展している。この刊行物の評論員は、商業衛星の画像から次のことに気付く、とする。解放軍は台湾海峡西岸の某基地に非常に堅固な機格納庫を建設済みで、同時にこの基地の地下出口も発見され、その中は弾薬を貯蔵する洞窟庫である可能性が極めて高い。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「殲ー6」)

「漢和」は報道の中で、旧ソ連のミグー19を模造した殲ー6戦闘機はすでに解放軍から正式に退役を宣告されている、ともしている。だが衛星画像がはっきり示すところによれば、少なくとも福建と広東など2つ以上の沿海基地にはまだ相当数の殲ー6戦闘機が駐機している。こうした古い殲ー6には無人化改造作業が行われているところである可能性が高く、その目的は作戦時に敵の対空ミサイルを消耗させ、解放軍の主力戦闘機がより安全、有効に任務を執行できるようにすることである。また、新世代の殲ー10、殲ー11を元に航続距離を大幅に増加させており、解放軍はすでにもはやかつてのようにそれらを沿海基地に配備するのではなく、次々より内陸の場所に撤収させ、もってより多くの保障を提供している。

軍事専門家は、古い戦闘機を無人機に改造するメリットはコストが新たに作る戦闘機に比べ低廉な他、さらに有効に飛行員の死傷を減らすことができることだ、と考える。解放軍が一部の退役した戦闘機を無人機に改造するのは、物資の浪費を避けるためである。実際、アメリカでさえ退役したF-16戦闘機を無人機に改装するつもりなのである。当然、これらの戦闘機は結局のところ攻撃に用いられ、さらに標的機あるいは誘い餌とし、具体的状況を見て柔軟に割振りすることができる。「漢和」は、確定できるのは、これらの改造後の殲ー6戦闘機は多くの方面の性能上南海の領土主権を主張する国の主力戦闘機を超えており、このためこれら老朽機は南海上空の「国境防衛の衛士」になる、ということだ、とする。

(頑住吉注:これより3ページ目)

中国の南海における制空権の優勢ははっきりしている

専門家は、中国は南中国海において疑い得ない軍事の優勢を持ち、しかも時間の推移と共にこの優勢はさらに拡大することになる、と考える。特に中国空軍は、早期警戒機、給油機、電子戦機、戦闘機、爆撃機など種類が揃った機種を持つだけでなく、さらに完備され先進的な指揮管理情報通信システムを持つ。イギリスメディアの報道によれば、自動化された指揮システム、データリンク、早期警戒機の装備は中国空軍にとって非常に重大な意義があると言え、それらは中国空軍の全体作戦体系を「脳のごとく腕を使い、腕のように指を使う」といったように柔軟で効果の高いものに変える。

外国メディアは、南海周辺の南海に領土的野心を持つ各国に目をやれば、続々と第3世代戦闘機を導入してはいるが、中国空軍に比肩し得るような作戦体系を持つ国は1つもない、とする。「漢和」は、南海周辺国が装備する第3世代戦闘機は数がごく少なく、一方中国空軍は南中国海で圧倒的制空権の優勢を占めている、とも考えている。

これだけではなく、外国メディアはさらに、将来解放軍が南海により多くの空軍基地を建設する、甚だしきに至っては軍事力を南沙の島礁に配備する可能性すら排除されない、と考える。「漢和」はかつて、解放軍海軍航空隊戦闘機は美済礁をポイントとし、そこに簡易な飛行場と港の施設を建造する可能性が極めて高い、と指摘した。

外国メディアは、中国は現在この島礁に向け大量の石材やコンクリートを輸送しているところで、これは飛行場、埠頭、倉庫および営地などの建築物を建造するのに必ず必要な材料である、とする。この報道は、美済礁軍事施設の最終的な構造は依然知り得ないが、中国がここに軍事基地を建立することになるのはすでに確定し疑いはない、と言明する。解放軍はここに殲ー10および殲ー11Bという2機種の多用途戦闘機を配備し、このためには長さ約1,000mの滑走路を持つ簡易飛行場を必要とする。

推力ベクトルエンジンを配備した殲ー10戦闘機は短距離離着陸を実現でき、解放軍はさらに大きな力を入れてその他の短距離、甚だしきに至っては垂直離着陸戦闘機を開発中で、こうした実戦機は飛行場に対する要求が高くなく、美済礁の中、小型飛行場に大量配備できる。また、解放軍が美済礁に長さ2,000mの滑走路を建設しさえすれば、中型輸送機がここで発着できるようになる。「漢和」は、ひとたび中国が実戦機を最南端の南沙の島礁上に配備すれば、このことは将来フィリピン、ベトナムなどの国が直面する軍事的脅威がさらに強くなることを意味している、と考える。


 非常に興味深いポイントをたくさん含んだ文でした。例えば旧式機改造の無人機は「自殺攻撃」に使われるという記述も以前ありましたが、敵の対空ミサイルを消耗させるためにも使えるわけですね。しかもその場合技術的難易度は攻撃よりかなり低くなるでしょう。





















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