中国軍、.338ラプアマグナムを大量使用へ‥‥?

 久しぶりの小火器関連です。

http://military.china.com/important/11132797/20160519/22688837.html


中国の新たな中口径弾薬が初めて明るみに あるいは完全に伝統の束縛から離脱か

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「雄鷹集団が展示したXY型8.6mm高精度スナイパーライフル」)

【グローバルネット軍事5月17日の報道 特約記者 hawk26】 5月17日、中華人民共和国公安部主宰の第8回中国国際警察用装備博覧会が北京国家会議センターで行われ、今回の展示会では各種警察用武器装備がいずれも比較的全面的に展示され、中国の新たな中口径弾薬も今回の展示会で初めて明るみに出た。

筆者はこの口径は非常に特殊だとはっきり感じる。薬莢の外形は弾頭に比べ大きいことが目立ち、雄鷹集団の業務人員に質問して確かな回答を得た。8.6mmとは.338インチ口径のことである。だがこの弾薬のパラメータを明らかにすることは拒絶した。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「湖南兵器が展示した新たな8.6mmスナイパーライフル」)

これだけではなく、湖南兵器も8.6mmスナイパーライフルを展示し、雄鷹集団と遥かに離れて相互に呼応した。だがこの小銃のマガジンは明らかにずっと小さく、現役の5.8mmx42口径であって、宣伝の8.6mmではない可能性がより高い。これは故意に何かを隠しているか、この銃はここでかの真の8.6mmスナイパーライフルに代わって宣伝しているのかもしれず、結局のところ展示会に真の精通者は決して多くないのである。

(頑住吉注:これより2ページ目)

しかし、この「自称」8.6mmスナイパーライフルの下には真の8.6mmスナイパーライフルの弾薬9発が置かれていた! 弾薬の外形は巨大としか形容できず、非常に多くの人はこれはより大口径の弾薬だと考える。薬莢には非常に中国の特色がある塗装されたスチール薬莢が採用され、全く臨時の加工あるいは輸出型らしくない。これまでの回の警察用装備展でも、メーカーが類似の口径の小銃を登場させたことがあるが、いずれも特別に輸出用で、輸入弾薬を使用する、と説明されていた。結局のところ高精度スナイパーライフルは塗装されたスチール薬莢を使用しないだろう。大規模な中国軍の現役装備とすることを除けば。

弾頭のマーキング色からは、これは3つの異なる弾種だということが見て取れ、1つの弾薬は2種のマーキング色帯を採用し、分析するとまだより多くの種類があるはずである。もしスナイパーライフル用なら、鉛芯の普通弾だけ用いれば即OKで、こんなに多くの弾種は必要ない。機関銃、半自動小銃(正確小銃)の需要を満足させようとしているのでなければ。

筆者が追加質問すると、湖南兵器の業務人員は、これは新たな中口径弾薬で、より多くのディテールに関しては彼はこれ以上明らかにしないとした。

2015年3月、北方工業社とフィンランドのノキア社が協力して研究開発した国産13式8.6mmx70高精度自主式制御誘導狙撃弾薬が明るみに出、非常に多くの人はこのニュースを軽視した(頑住吉注:「自主式制御誘導」なわけはないと思いますが)。だが、筆者は「13式」というこの中国現役装備だけが使用するコードナンバーに注意した。8.6mmx70は決して中国現役装備の弾薬の規格ではなく、この弾薬は実は他ならぬ.338ラプアマグナム弾薬、有名な欧米のスナイパーライフル弾薬である。

まだあり、ノキア社と協力するSAKO社はかつて大量のこの.338ラプアマグナム弾薬を生産したことがあり、この弾薬に対しすこぶる心得がある。フィンランドのSAKO社の傑作TGR-42は、世界で最も正確なスナイパーライフルとされる。

かのニュースの中にはさらに「我が国の北方工業社の発射薬と弾頭の空気動力外形に対する改良を経て」と言及され、筆者は決して報道の中のああいったものだけではなく、さらに中国の塗装されたスチール薬莢の使用に改めること、弾頭の外形に再度最適化を行うことがあるはずだ、と分析する。

(頑住吉注:これより3ページ目。画像のキャプションは「.338ラプアマグナム弾薬の外形パラメータ」です。)

.338ラプアマグナム弾薬は決して伝統的な口径ではなく、1983年にアメリカ研究学会(American Research Institute)によってアメリカ海兵隊の提出した需要を根拠に精密計算を通じて開発された弾薬である。この弾薬の弾頭は質量が16.2g、初速914m/s、その弾道性能は人員に対応する距離が少なくとも1,100mにまで向上しており、同時に終点での運動エネルギー(銃口のところでは運動エネルギーが6,770ジュール、300mのところでは4,790ジュール)は7.62mmNATO弾薬の6倍である。誇るに値するのは、.338インチラプアマグナム弾薬の弾道の沈下が7.62mmNATOに比べ25%少なく、横風が4m/sの時の風による偏差が50%小さいだろうことである。メーカーは、この弾薬の精度は実際の有効狙撃距離を1,500mに到達させることができ、しかもこの距離で某優秀な小銃を用いれば0.25MOA未満の射撃精度が獲得される、とする。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「5.56mmNATO、7.62mmNATO、.338ラプアマグナムという3種の弾薬の外形の比較」)

もし8.6mmx70が中国の新しい中口径弾薬だったら、中国の小火器は53式7.62mmx54R弾薬の束縛を完全に脱し、装備水準は全く新しい高度に達することになる。

(頑住吉注:これより4ページ目。画像のキャプションは「ロシアの1908式7.62mmx54R弾薬」です。)

現在我が軍が装備する53式7.62mm弾薬は極めて大きく国産新型武器の研究開発や発展を制約している。53式7.62mm弾薬はコピー生産されたロシアの7.62mm小銃・機関銃弾薬で、この弾薬は1891年に研究開発され、モシン・ナガン小銃のために研究開発され、1908年に148グレインの重い尖頭弾を配するよう変更された。この弾薬はリムド設計で、この弾薬を発射する自動火器の発射機構と給弾具は非常に複雑になる。現代の各国の武器庫内で、このリムド弾薬だけがまだ小銃・機関銃弾薬として使用され、その他の弾薬はいずれもリムレス設計である。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「アメリカが研究開発した.338インチ機関銃」)

アメリカはかつて.338ラプアマグナム弾薬を発射する機関銃を研究開発し、かつアフガニスタンの戦場で試験し、非常に良い効果を取得したことがある。だがアメリカには現在すでにこの性能がずば抜けた中口径弾薬に交換する力がないため、この研究は暗礁に乗り上げた。

中国の現在の状況は、全く新しい中口径弾薬で小火器弾薬の種類を完備させることを非常に必要としている。5.8mm弾薬の射程はすでに5.56mmおよび5.45mmより優れているが、中口径の53式7.62mmx54R弾薬はすでに精度、射程の上で近代化の需要を満足させられず、しかもそのリムド構造はすでに小火器設計を制約している。

まとめると、今回中国国際警察用装備博覧会に展示された8.6mmx70弾薬こそ、中国の未来の新たな中口径弾薬であるに違いなく、パラメータは.338インチラプアマグナムに似ている。


 塗装されたスチール薬莢が展示された以上中国軍で使用されるはずだという論には説得力があります。この種の薬莢は精度を出すには不利のようですが、中国軍が自衛隊にはない種類の弾薬を大量装備すれば条件によっては有利になることも充分考えられ、さらにこの弾薬を使用する機関銃を大規模に配備したらアメリカ軍より有利になる局面さえないとは言えず、今後が気になります。















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