中国の空母艦隊を各国と比較

 アメリカと比べ大きく劣るのは言うまでもないことですが、その他の国との比較では‥‥。

http://military.china.com/news/568/20131204/18195457.html


中国空母艦隊の実力は第2集団にランクされる 現在なお2箇所の空隙あり

最近、中国空母「遼寧号」は2隻の051C型ミサイル駆逐艦および2隻の054A型ミサイル護衛艦に随伴され、青島から出航し、南海に赴いて演習を行っている。この挙動は全世界の熱い議論を引き起こし、中国の軍事マニアはさらに興奮が甚だしく、何故ならこれは中国史上初の空母艦隊だからである。一方アメリカのワシントン号、ニミッツ号という2隻の空母、日本のいせ号ヘリ空母、および数十隻の艦艇も南海および付近海域に集結し、さらに世の人の関心を引き起こしている。ならば、空母艦隊は結局のところどのような戦闘力を持つのか、また世界各国の空母艦隊の状況はどうなのか?

今回出航した我が国の遼寧艦艦隊に関して言えば、まず言っておくのは、これはなお模索の過程にある艦隊だということである。遼寧艦は去年やっと就役し、空母に関して、我が国にはまだ非常に長い行かねばならない道があり、非常に多くの学習を要するものがある。我々の艦隊が今回南海に行ったのは訓練に行ったのであり、対抗に行ったのではない。

今回の艦隊の実力だけから見ると、遼寧号(通常動力)の満載排水量は6万トン余り、20機余りの固定翼機と20機余りのヘリを搭載する。この実力はアメリカの原子力空母には及ばないが、世界のその他の空母の中では比較的強いと評価される。

配属された艦艇から見ると、2隻の051C型ミサイル駆逐艦(7,100トン)と2隻の054Aミサイル護衛艦(4,200トン)が含まれる。この4隻の水上艦艇はいずれも我が国が21世紀になってやっと装備した最新型装備で、火力の上では防空、対潜をメインとする。このため艦隊の意義は主に遼寧号の防衛であり、また遼寧号の艦載機が、艦隊が主に対外的に送り出すものである。

また近代化された空母艦隊としては、今回はまだ2つのポストが開いている。1つは水中警戒と攻撃に用いる攻撃原潜の配属である。この方面においては、我が国の093級原潜(「商」級)はすでに2006年に就役し、大任を担当するに足りる。またより先進的な095級も研究中である。2つ目は艦隊の連続航行と長期作戦の支持に用いる大型総合補給艦である。この方面において我が国には過去比較的欠陥があり、最大である青海湖総合補給艦(満載3.7万トン)はすでに就役して17年だが、速度は比較的遅い(15.5ノット)。一方最近先進的な903A大型総合補給艦が就役し、我が空母艦隊のために信頼できる後方勤務保障を提供することになる。

当然、もし原潜と総合補給艦を加えても、我が国の空母艦隊は依然遠洋に行って覇を争うことはない。現在は、陸上基地の戦闘機、ミサイル、各港の艦艇と潜水艦部隊に頼って海上国境を巡航し、我が合法な海の権利と民衆の生命の安全を防衛する、これこそ遼寧艦隊の戦略的任務である。

空母が搭載する数十機の戦闘機の攻撃力は強大だが、それ自体の火力は比較的弱く、防御力は薄弱で、特に飛行甲板はさらに格好の標的である。1隻単独の空母が敵サイドの潜水艦、水上艦艇の近距離の奇襲、あるいは飛行機、ミサイルの高空からの攻撃に直面した時、生存力はごく低い。この種の状況下で、空母にはその他の艦種を配して保護し、攻撃することも守ることもできる1つの全体を形成することが必要とされる。すなわち空母艦隊である。

空母艦隊の中では、空母およびその搭載する軍用機が戦闘力の核心である。さらに水上艦艇、攻撃潜水艦、後方勤務補給船舶などを配備し、共同で防空、対潜、支援などの任務を完成させる。同時に、配属された艦艇も自身の火力(艦砲あるいはミサイル)をもって空母とコンビネーションして攻撃、制圧の戦術目標を完成させることができる。このように1つの戦闘群は数百kmの打撃範囲をカバーし、近海の陸地に対しても攻撃が行える。

世界各国は、およそ空母には全力を尽くして他の艦艇を配備し、艦隊を組成し、もって空母の戦闘力を最大に発揮させる。空母艦隊の全体的実力は、空母自体の戦闘力によってだけ決まるのではなく、配属されるこうした艦艇の質とも関係があるのである。

アメリカ空母艦隊

アメリカが太平洋戦争中に大量の空母を用いて日本を打ち破った後、空母艦隊はその世界に覇を唱える重要なツールとなった。50年近く前から、アメリカは全世界で200回余りの武力関与事件を行い、2/3以上に空母艦隊を動員した。

配置

1隻のニミッツ級原子力空母(9万トン、搭載機90機)

2隻のタイコンデロガ級ミサイル巡洋艦(9,500トン)。艦隊の防御中枢を担当し、防空、対艦、対潜など多種の作戦を組織でき、トマホーク巡航ミサイルを用いて対地攻撃もできる

4隻のアーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦(9,000トン)。巡洋艦を助けて防御圏を拡張展開する

1隻のペリー級ミサイル護衛艦(3,500トン)。主に対潜を担当する

(頑住吉注:これより2ページ目)

2隻のロサンゼルス級攻撃原潜(6,000トン)。水中警戒と攻撃を担当する

1隻のサクラメント級補給艦(50,000トン)。後方勤務支援に用いられる

アメリカ空母艦隊は遠洋型で、長距離作戦、持久作戦力が強く、艦隊の実力が強大で、他国に対する圧倒的優勢を保持している。

アメリカ空母艦隊は情報の上でアメリカの衛星、艦載早期警戒機、艦載レーダー、潜水艦による捜索など多重の情報ソースを得ることができる。他方において、アメリカは将棋を指すように、全世界に多くの軍事基地を分布させ、その空母艦隊が外出して作戦する時、付近の基地の補給が得られるだけでなく、空軍、原潜、その他の空母艦隊の直接支援が得られる。

最近の技術の発展と共に、米軍には配属する艦艇の数が減少する趨勢があるが、重要な任務あるいは強大な相手に直面する時は、艦隊の中により多くの艦艇や特殊装備を増加させる可能性もある。米軍は2つ、あるいはより多くの空母艦隊を合併して戦闘群を強化するだろう。2隻の空母は100機余りの艦載機の打撃能力を持ち、その対潜、対空、対艦総合火力は大幅に向上する。

湾岸戦争中、アメリカはペルシャ湾に8隻の空母を核心とする超膨大な戦闘群を集中させ、その配属艦艇には巡洋艦、駆逐艦、護衛艦があっただけでなく、不使用状態で保存後新たに改装して使用が始められた戦艦さえ含まれ、イラクに対し圧倒的な、ローラーで挽き潰すような戦果を挙げた。近年、アメリカの新世代原子力空母「フォード」号と新型駆逐艦DDG1000の着工と共に、アメリカ空母艦隊は全体的戦力の上でさらに1段階上がるかもしれない。

ロシア空母艦隊

世界第2の軍事強国であるが、ロシアは海軍方面でアメリカの足下にも及ばない。こうではあるが、かつての威風の回復を企図するロシアにとって、威風堂々の空母艦隊は依然その国家の地位を示し、対外的影響力を加える有力なツールである。

配置

1隻のクズネツォフ号通常動力空母(我が国の遼寧艦の前身ワリヤーグ号の姉妹艦)。排水量6.7万トン、自身が比較的強大な重火力を持つ。

艦載機の数は多くなく、20機余りの固定翼戦闘機と20機余りのヘリを搭載するだけである。

海軍から抽出してきてこれと艦隊を組成する。ミサイル巡洋艦ピョートル大帝号(2.6万トン)を含む可能性がある。

1隻のウダロイ級対潜ミサイル駆逐艦(8,700トン)

2隻の現代級対艦ミサイル駆逐艦(8,500トン)

さらにアグラ級攻撃原潜と護衛艦、補給船舶などがある。

ロシアの空母艦隊は配属される火力の上で威風堂々だということが見て取れる。しかし最も直接的な短所は艦載機の数である。このことは直接的に、もしアメリカ・ロシア両空母艦隊が真っ向勝負した時、ロシアの20機余りの飛行機がアメリカの7、80機の飛行機に直面し、おそらく太刀打ちすることしかできず、戦果を取得しようとすればおそらく「危険の中に勝利を求める」近距離奇襲と水中奇襲に希望を寄せるしかない、という結果をもたらす。もし比較的弱い相手に遭遇し、対空、対艦制圧打撃を行う時でさえ、クズネツォフ号あるいはピョートル大帝号の艦砲の轟音とミサイル発射は壮観だが、「イナゴのような戦闘機群」がより有効なものになり得るかは全く分からない。

また、クズネツォフ号自体は通常動力であり、航続力方面で原子力空母に遠く及ばない。このため、ロシア空母艦隊の現在それ自体の位置付けも、アメリカ空母のような遠洋出撃ではなく、ロシアの広大な領土に頼り、周辺地域で武力を顕示することである。例えば2007年にロシア空母艦隊は地中海に行き、プーチンの対外政策が日増しに強硬になることを象徴的に示した。2012年初め、ロシアはクズネツォフ号にチャバリャンコ号対潜駆逐艦、ジジャヤロコフ号護衛艦、および2隻の後方勤務補給船舶から組成される艦隊を配属し、演習後シリアの軍港に入った。「時局とは無関係」と称したが、見る目のある人は皆、どんな意味か見て取った。また、ロシアはずっと新たな空母艦隊を建設し直す意志があり、財政が逼迫しているがゆえに計画は止むを得ず再三遅延し、代わりに比較的先進的な退役艦艇を整備改造する方式をもって海軍の実力を拡張建設している。

フランス空母艦隊

フランス海軍には絶対に誇る資格がある。何故なら彼らは世界でアメリカを除き唯一の原子力空母、ドゴール号を持つからである。

配置

1隻のドゴール号原子力空母(フランスが自ら建造。排水量4万トン、アメリカのニミッツ級に比べ当然不足がある)

40機余りの艦載機(固定翼艦載機20〜30含む)

2隻のカサール級防空駆逐艦(4,700トン)

2隻のジョージ レッグ級対潜駆逐艦(4,600トン)

2隻のラファイエット級護衛艦(3,600トン)

2隻のルビー級攻撃原潜(2,600トン)

2隻のデュランス級総合補給艦(18,000トン)

フランスの艦載機の数は基本的に「攻防兼備」の飛行機の数の下限で、このためかろうじて独立した戦闘力を持つ。だがフランス軍事科学技術が長期にわたりできる限り自主独立を堅持しているため、ドゴール号の保護、航路護衛をしてやれる艦艇は平凡なものではない。

この強力な艦隊があるので、フランスは当然心強い。アメリカ艦隊に及ばないことを除き、その他の国の空母艦隊に対し、ドゴール号戦闘群がしてやられることはないはずである。完成後、ドゴール号の歩みは全世界にあまねくわたり、ある時にはアメリカ空母と連合艦隊を組成して、ある時はイギリス艦隊とパートナーを組み、ある時は第3世界諸国の盟友と合同演習する。ドゴール空母艦隊はアフガン戦争に参加したことがあり、リビア危機の中ではさらに艦載機を出動させてカダフィに対し致命的打撃を行った。

だがドゴール号艦隊にもそれなりの欠点があり、最大の問題は艦隊の核心たるドゴール号空母である。この原子力空母は完成以来問題が絶えず、何度も各種の故障が起きて工場に戻って大修理している。2010年にはアデン湾航路護衛に出発準備する途中で、また機械故障ゆえに任務が取り消されて軍港に戻った。また、この艦は速度も比較的遅く、たった25ノットで、近年来の空母速度最低記録を作った。フランスは元々2隻のドゴール級原子力空母を建造し、2個艦隊を組成することにしていた。だが財政問題ゆえに最終的に1つの艦隊だけ建設した。現在の艦隊を維持しようとするにも、すでにフランス政府はいささか重い負担に耐え難い。


 データ的にはロシア、フランスの空母艦隊に大きく劣らない艦隊を組めるだけの艦艇がありますが、当然それらとコンビネーションして強い戦闘力を得るにはまだ相当長い期間を必要とするでしょうし、長期間の準備と訓練を経ても実戦経験のある空母艦隊に真に対抗できるかどうかは疑わしいでしょう。










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