アメリカによるステルス戦闘機極東配備と中国の対応

 「切り札」は殲ー20ではなく‥‥

http://www.hinews.cn/news/system/2014/11/29/017153291.shtml


アメリカのステルス戦闘機、代わる代わる中国周辺で軍事演習 中国サイド、切り札となる天敵をはっきりと見せる

2014年11月、アメリカ空軍エグリン基地で、史上前例のない対抗演習が行われた。演習参加双方は世界で唯一作戦配備されている2機種の第5世代戦闘機F-22ラプターとF-35AライトニングII戦闘機だった。このうち、空中対抗作戦は演習のハイライトだった。F-22とF-35の協同作戦はアメリカ空軍が数十年来夢にまで見た目標だった。11月初め、この2機種の第5世代戦闘機はフロリダ州のエグリン空軍基地で初めて編隊飛行して空中進攻、空中防御、空中遮断の訓練を行い、第5世代戦闘機の最大の機能を発揮することになる。

F-35とF-22の編隊作戦が主に照準を合わせるのは世界一流の空軍、例えば中国あるいはロシアである。アメリカ空軍は訓練のより多くのディテールを発表していないが、漏れてくる各種の情報はいずれもこの視点を事実確認し得る。

分析者は、この2機種のステルス戦闘機に対する論争は絶えないが、それらが共に編隊飛行訓練する意義は研究に値する、と考える。

F-22とF-35の合同演習の意図ははっきりしている

米日が合同作戦を演習する「キーンソード」軍事演習は19日に幕を下ろし、演習が終わりに近くなってアメリカの「空軍時報」はやっと、ペンタゴンがわざわざF-22ステルス戦闘機を派遣して演習に参加させた目的は「中国を震え上がらせる」ことだと明らかにした。報道は、今回の演習の中で米軍は重点的に対潜戦、水上戦、空対空および防空作戦の戦術を演習した、とする。

近年来、アジア太平洋地域、特に中国空軍の戦力が急速に向上するにつれ、「戦力最強」として知られるF-22戦闘機はこの地域での異常な活躍ぶりが目立っている。メディアは、この挙は北朝鮮を威嚇するだけでなく、中国に向け力量を見せつけることも意図している、と考える。去年の春、アメリカは同様にF-22を派遣して韓国の烏山空軍基地に行かせ、米韓の「鷂鷹」演習に参加させた。

最近アメリカ空軍はさらに初めて同時にF-22およびF-35という2種のステルス戦闘機を出動させて空戦訓練を行った。この2機種の戦闘機は演習中初めて編隊飛行し、かつ空中進攻、空中防御および空中遮断の訓練を行ったとされる。アメリカメディアは、F-35およびF-22の編隊作戦の相手は絶対にありきたりの輩ではなく、主に照準を合わせるのは世界一流の空軍強国、例えば中国やロシアであると指摘する。

報道によれば、以前のF-22には多くのプラットフォームと意志疎通するデータリンクが欠乏し、F-35と互いの情報を分かち合うことができなかった。このため、アメリカ空軍は2009年に期間5年のグレードアップ計画を確立し、この計画はF-22「ラプター」ステルス戦闘機とその他の機種のステルス戦闘機と情報交流できるようにさせるもので、このプロジェクトは9億アメリカドルの資金を費やすと見られる。今回のF-22とF-35の初の合同訓練から見て、このグレードアップ計画はあるいはすでに完成に近づいているのかもしれない。

米軍、第5世代艦載機を迎える

中国国防科学技術情報ネットの報道によれば、アメリカ海軍のF-35C「ライトニング」II艦載型連合攻撃戦闘機は11月18日に満足な形で「ニミッツ」号空母上での初の海上試験を完成させ、この機種の戦闘機の信頼性と操作コントロール性能を検証した。

アメリカ海軍試験飛行員タイド デュックマン少佐は、「我々は戦闘機の飛行性能に対し自信に満ちており、艦隊は実際に最低の天候基準の下に海上試験を行い、いかにして最も適する時に尾部フックを下ろし、かつ正確に予定の地点に降着すべきかを理解した。F-35は研究開発開始以来論争が絶えず、今回成功裏に空母上に降着したことは疑いなくペンタゴンに強心剤の注射を打った。」とする。

期間2週間の試験の中で、F-35C戦闘機は全部でのべ33機飛行し、124回のカタパルト発射、224回のタッチアンドゴー、124回の制動操作を行い、累計飛行時間は39.2時間で、初の空母甲板での発着、初の夜間空母着艦などの試験内容を完成させた。

アメリカ海軍は将来さらに一般性の維持保護、健康状況監視測定分析、保障装備試験および模擬維持保護操作などに対しさらなる一歩の評価を必要とする。2018年に初歩的作戦配備に投入する前、F-35C戦闘機はさらに2015および2016年にそれぞれ1回海上試験評価を受けることになる。

中国の軍事専門家である尹卓は、米軍のF-35Cに対する着艦の評価にはその他の目的がある、と語る。F-35は設計開始当時の製造コストが6,000万アメリカドルだったが、現在ではすでに1.2億アメリカドルから1.3億アメリカドルにまで高騰し、2倍になり、性能はまだ本来要求された性能に到達していない。将来における相当の一定の時間内、この機に関する論争はまだ収まらないだろう。

日本、「ライトニング」を選定し中国に対抗

日本政府はすでに正式に決定をなし、100機余りのF-35を日本航空自衛隊の次世代主力戦闘機として導入し、費用はすでに予算に編入され、2016年度からの引き渡し、使用に極力努める。しかし研究開発作業の進展が緩慢なため、実際の引き渡しは日本政府が希望する2016年度より遅くなる可能性があると考える分析者もいる。

中国の第5世代ステルス戦闘機殲ー20の試験飛行成功、およびロシアの第5世代戦闘機T-50が2016年に配備が一定の基準に達することになるのに伴い、日本の緊張が引き起こされている。日本の防衛省は、F-35の選定は非常に大きな程度上、戦闘機の実力の上で日増しに勃興する中国およびロシアなどの周辺国に対抗するためであるとしている。

9月下旬以来、日本は「いずも」号ヘリ空母の密集した航海試験を開始し、海上自衛隊護衛艦群のグレードアップ世代交代計画の進展がスムーズであることを表している。将来2隻の「いずも」級ヘリ空母が2015年および2016年に続々と就役するのにつれ、日本の海上自衛隊は4つのヘリ空母艦隊を持つことになる。

「いずも」号ヘリ空母は大型、遠洋、多用途の先進的な戦闘艦で、その固定翼機搭載能力は軽空母と優劣がない。「いずも」級ヘリ空母の満載排水量は2.7万トンで、もしスキージャンプ甲板を追加装備し、かつ飛行甲板の耐熱などの問題を解決したら、即8機のF-35Bステルス戦闘機を搭載でき、実際の意味の上での空母となる。それは全部で32発のAIM-120中遠距離迎撃ミサイルと16発の近距離格闘ミサイルを搭載し、800km進出して空戦を実施することができ、極めて強い進攻能力を持つ。

中国の新型レーダーがあるいはその天敵となるか

少し前に行われた珠海航空展で、中国の外形がユニークな新型フェイズドアレイレーダーが少なからぬ人の視線を引きつけた。このレーダーの機種はJY-26で、遠距離アクティブフェイズドアレイレーダーである。その場の専門家が明らかにするところによれば、2013年3月末、山東省に配備されるJY-26レーダーはかつてアメリカ空軍のF-22戦闘機を韓国における飛行の全過程を監視した。

JY-26遠距離フェイズドアレイレーダーは、主に遠距離対空警戒誘導任務を担う。その探知計測距離は遠く、500kmに達する。空警ー2000同様空中警戒と誘導を行い、味方の戦闘機に目標指示ができる。

米軍はF-22、F-35、B-2などのステルス実戦機を中国を抑止する切り札とすることになり、いかにしてこうした「見えない空中の殺し屋」に対応するかはすでに中国が直面する挑戦の1つとなっている。理想的な方案は、伝統的なアクティブレーダーに対ステルス能力を具備させることである。研究人員は、波長が比較的長いメートル波レーダーの対ステルス能力が比較的強いことを発見した。また、アクティブフェイズドアレイレーダー技術はより大きな出力と探知計測距離を実現することができ、このため対ステルス技術のために重要な作用があるとも考えられている。このためJY-26というこの新型フェイズドアレイメートル波レーダーには、ステルス(頑住吉注:隠身)実戦機を現身にさせる能力がある。

2013年3月31日、アメリカ空軍はその最も先進的なF-22戦闘機を烏山空軍基地に配備して演習に参加させ、これをもって北朝鮮および中国に対する威嚇を強化することを期待した。だが専門家が明らかにするところによれば、JY-26はF-22を見ることができ、かつこれに対し監視を行った。当時このレーダーは山東省に配備され、F-22が韓国で飛行した時全過程がこのレーダーの監視範囲内にあった。今JY-26レーダーは珠海航空展に出現し、中国のレーダー技術により高いレベルがあり、中国軍が将来ステルス実戦機に対応するのにより多くの選択肢を持たせることになる、ということが見て取れる。


 まあ「主催者側発表」ではいいことしか言わなくて当然ですが、F-35の性能に関しては悲観的な見方も多く、心配です。しかし日本に現状で他の選択肢がないことも確かです。


















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