駆逐艦に305mm砲を搭載?

 速報性のある記事も多いんですけど最近歴史ものに面白そうな記事があってついそっちを読んじゃいます。

http://www.hao123.com/mid?key=pZwYTjCEQvdGUa4oPWD3QhP8QvG1uMbEnW0kP1DzQLfznjDLnHcsP7tkPjmznHfLnB4CIAd_&from=tuijian&pn=1


ソ連、駆逐艦に5門の305mm巨砲を装備することを計画 最終的に1門だけ装備しすぐ放棄

ソ連の小型駆逐艦でも305mmの大砲を担げるのか?

ソ連海軍の「イジャスラフ」級駆逐艦は全長99.1m、全幅9.4m、排水量は1,300トンに満たず、5門の102mm単装艦砲を装備した。ソ連海軍の「イジャスラフ」級駆逐艦は歴史上決して非常に有名ではない。だがこのクラスの駆逐艦の「エンゲルス」号はかつて1門の305mm無反動艦砲を装備し、ソ連の著名な火砲設計士クルチェフスキーはそれを自らの「傑作」視した。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「『エンゲルス』号に装備された305mm無反動砲」 「最大射程は13.7km」)

第一次世界大戦の時期には早くも、アメリカ人はもう無反動砲を発明していた。この火砲のメリットは後座力が小さく、通常の火砲のような後座緩衝装置を必要とせず、通常非常に軽便でしかも使用しやすいことである。さもなければ、戦艦あるいは巡洋艦でやっと使用できる305mm火砲を千トン級の小さな駆逐艦上に装備することはあまりありそうにない(頑住吉注:305mmというのは戦艦の主砲には小さいですし重巡洋艦の主砲には大きい感じですね)。

装備された艦砲は非常にすごいように見えるが、この艦艇の実戦能力はちょっと言いにくい。「エンゲルス」号は就役期間内にかつて何度も戦闘に参加したが、パフォーマンスは実際ソ連方面を満足させることはできなかった。305mm火砲をこのように小さな艦艇の上に置いたのでは、射撃精度を保証することは非常に難しく、しかもこの砲は対艦装甲貫通能力も非常に強くはなく、射界が制限を受けること比較的深刻だった。

また巨砲を装備した後、艦艇の重心にも非常に大きな移動が発生し、全体性能が影響を受けた。当時ベルタンが日本海軍のために設計した「三景艦」は典型的な「小船が大砲を担ぐ」ものだったが、それは4,000トンあまりの艦体で320mm砲を担いだのであって、これでさえ艦体の安定性不足をもたらしており、ましてや千トン余りの「エンゲルス」号は言うまでもない。アメリカ海軍が第二次世界大戦後4,000トン級の駆逐艦を用いて203mm口径の艦砲を装備したことも非常な天に逆らう行為と考えられた。このため、「エンゲルス」号駆逐艦が主力艦に対抗できないことは言うまでもなく、駆逐艦と遭遇しても必ずしも勝利を取得できなかった。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「『エンゲルス』号上の305mm無反動砲は実際に製造された口径が最大の無反動砲である」)

ソ連の計画によれば、実は「エンゲルス」号上には全部で5門の305mm無反動砲が装備されようとしていたが、最終的には1門しか装備されなかった。もしこの計画が実施されていたら、「エンゲルス」号は「戦駆逐艦」になっていた。

ソ連人の考え方は非常にユニークだったが、「戦駆逐艦」の戦術的位置づけはそれにもかかわらず決して非常にはっきりしたものではない。イギリス海軍の浅水重砲艦の考え方は非常に明確で、先進的なドレッドノート艦を用いて対地攻撃任務を執行させるのは惜しいというものだった。浅水重砲艦は安価でもありまた重火力があり、大量配備でき、沈んでもそんなに心が痛まない。最も重要なのは、浅水重砲艦の打撃精度はかろうじてまだ我慢できる程度だったことである。駆逐艦に巨砲を乗せるのとは全く異なり、ひとたび打撃精度が保証できなくなればその価値は大いに割引きになり、しかもさらに大口径火砲というこの貴重な戦争資源を浪費するだろう。実は、大砲を担いだ駆逐艦の作戦能力は浅水重砲艦に遠く及ばない。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「小船に大砲を担いだイギリスの浅水重砲艦」)

艦砲設計師クルチェフスキーは無反動砲方面の天才で、そのチームが設計した無反動砲は種類も比較的多く、その範囲は37mmから420mmまで及んだ。駆逐艦上に装備される305mmの無反動砲だけでなく、さらに飛行機上で使用する76mm無反動砲や魚雷艇上に装備する152mm無反動砲もあった。だがこうした巨砲を担いだ武器装備には多大な作用はないと証明され、彼の才能はソ連海軍に多大な貢献をなしたわけでは決してなかった。特殊な年代において、こうした設計方案はクルチェフスキーに牢獄の災いも招来し、設計した武器が十分優秀でなく大量の資源を浪費したため、最後は命を失った。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「『エンゲルス』号は1941年8月にフィンランド湾で蝕雷し沈没した」)

小船が大砲を担ぐのは往々にしてやむを得ざる選択であり、近現代海軍史上、小船が大砲を担いだこのような例は少なくないが、真に砲と船の威力を共に発揮させたものはそれにもかかわらずごく少なくいくらもない。(作者:軍武次位面)


 そういや「世界の駄っ作機」に大体この時期と思われる無反動砲を搭載した航空機が載ってたなと思いながら読んでたんですが、同じ人の手によるものだったんですね。たぶん軽戦車に大きな無反動砲を搭載する案とかもあったんじゃないでしょうか。しかし対戦車威力が充分な無反動砲は弾薬が大きくなって小さい車両には充分な量が搭載しにくく、やっぱりだめそうですね。海の上なら後方に安全界が必要という欠点は比較的問題になりにくそうですが、艦尾に搭載しているんで後方に向けて撃ちにくいですわな。















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