武直-10、演習に登場

 中国初の専用に設計された武装ヘリ、武直-10が演習に登場したそうです。なお、文中では「直-10」とされていますが、正式にはこちらが正しいようです。

http://military.china.com/news/568/20130220/17689047.html


新鋭の直ー10非凡な戦闘力を見せつける だがコントロールタワーの指揮が依然弱点を暴露する

接近しての偵察、正確な打撃は万能だが将来に向けまだ向上の余地あり

記者/白炎林

去年の珠海における鮮烈なデビューで驚かせた直ー10武装ヘリの勇姿はこの時から全国の軍事マニアの心に残っている。中国の最も先進的な専用武装ヘリとして、直ー10の陸軍航空隊の中での就役状況は疑いなく最もこの機の戦闘力を説明し得る。最近、「猟鷹突撃」とのコードネームの演習の中で、直ー10の戦闘力がついにデモンストレーションの機会を得た。

「猟鷹」初めて優れた性能を明らかに

演習に参加したのは、最も早く直ー10武装ヘリを装備した、ある解放軍陸軍航空旅団である。演習前にこの部隊がまず行う必要があったのは、演習に参加する飛行員の選抜と飛行員に対しさらに一歩の養成訓練を行うことだった。中国初の専用武装ヘリとして、直ー10の性能と操縦のための要求はいずれも以前の装備とやや異なり、このため新たな飛行員に対しさらに一歩の養成訓練を行うことは大いに必要なことだった。

養成訓練はまず地上のシミュレーターで行われ、新たな飛行員は審査をパスした後で実機の操作ができた。報道によれば、新たな飛行員がまず行ったのは相対的に簡単な昼間飛行訓練で、これをパスした後、すぐ夜間飛行訓練に転じた。固定翼機でもヘリでも、夜間飛行はいつも1つの難題である。先進的な夜間飛行・夜視装備があるものの、直ー10飛行員の夜間飛行能力はそれでも特別な養成訓練と審査を必要とした。

以上の訓練はただ単に基礎的な単機技術訓練である。こうした審査をパスした後、やっと直ー10機隊の協同作戦能力の訓練と審査を行うことができ、これは例えば超低空大編隊飛行、正確火力打撃などの科目である。報道によれば、この段階の訓練の中では、まず飛行員の地面をかすめるような超低空飛行、山谷飛行などの科目を審査する必要があり、こうした審査の合格を基礎に、全体の直ー10機隊がやっと大編隊超低空遠距離奇襲や地上目標の正確打撃の訓練を行ったのである。

こうした訓練の完了後になって、「猟鷹突撃」演習はやっと正式に開幕したのであり、演習科目は航空降下部隊の航路護衛と協同攻撃だった。

(頑住吉注:これより2ページ目)

演習開始後、陸軍航空旅団の70機余りの偵察ヘリ、武装ヘリ、輸送ヘリからなる膨大な機隊が飛び立ち、遠距離低空防御突破着陸を実施した。機隊は霧やもやの影響を克服し、作戦地域に到達した。直ー10武装ヘリは超低空接近偵察、火力正確打撃、着陸場所切り開きなどの任務を完成させ、成功裏に直ー8輸送ヘリ着陸部隊を援護した。続けて直ー10編隊はまた命令を受け味方部隊に対し火力支援を実施し、「敵」サイドの装甲部隊に対し打撃を行った。この任務の執行過程で、これまでに演習した山谷飛行が役に立ち、ヘリ編隊をスムーズに作戦地域に到達させた。

長所は非常に多いが依然努力が必要

ある軍事専門家は演習全体の取材ビデオを分析した後、次のように考えた。演習中直ー10武装ヘリのメリットはすこぶる多く、まず地上シミュレーターの再現度が高く、陸軍航空隊の優れた飛行員養成訓練のために非常に良い基礎を打ち立てたことである。

次に直ー10は前、後部座席相互の連携が実現できる。これは作戦機能の向上に有利なだけでなく、このうち1名の飛行員が作戦行動できない状況下でも別の1名の飛行員が依然操縦でき、ヘリの生存能力を非常に大きく向上させた。

第3に、地上勤務維持メンテナンスの中で、直ー10ヘリの検査、修理ハッチの設計が比較的合理的で、維持メンテナンス性を比較的良好にし得ている。

(頑住吉注:これより3ページ目)

この他、今回の演習中、直ー10のヘルメット照準具、吊り下げ式ヘッドアップディスプレイなど先進的設備も出現した。同時に演習過程は中国の新型ヘリの機載対戦車ミサイルがすでに完全に戦闘力を形成していることをはっきり示した。

当然、きらめく多くのメリットの背後には、直ー10の未来の応用にまだ向上の余地があることが見て取れた。まず直ー10の協同能力はその一角が示されただけに過ぎない。演習中、直ー10武装ヘリの協同の相手は陸軍の着陸部隊、装甲部隊やその他のヘリ部隊であり、海、空軍航空隊との協同がまだ実現していないだけでなく、砲兵など陸軍のその他の兵種との協同もまだ実現していない。

次に今回の演習の中で、直ー10編隊は依然コントロールタワー(頑住吉注:管制塔?)の指揮を使用した。これは未来の作戦、特に遠距離作戦の中ではどんどん近代化された戦争の要求に適応し難くなる。「解放軍報」の報道によれば、中国軍の一部の演習はすでに早期警戒機を用いて地上部隊を指揮することを実現している。ある専門家は、もし将来早期警戒機で直ー10を指揮できれば、その戦闘力はさらに大幅に向上する、と考える。


 もう何度も取り上げてきた武直-10ですが、着実に戦闘力をアップしてきているようです。ただし、すでに指摘されているエンジンの出力が低いことによる限界は当面克服できないでしょう。









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