朝鮮半島関連2題

 まず南北トップ会談実現の可能性に関する記事です。ちなみにいつもそうですが「韓朝」など国名の並び順は原文通りです。

http://military.china.com/news2/569/20150413/19516097.html


韓国メディア:北朝鮮・韓国指導者、あるいは中国で顔を合わせるか 抗日戦記念が契機となる

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションは本文の一部を切り取ったものなので省略します。)

韓国メディアは12日、韓国外務省が前日大統領朴槿恵がロシアで5月に行われる第二次世界大戦勝利70周年記念活動に出席しないことを宣言したことに対し残念に感じ、本来実現があり得た韓朝首脳の面会はこのため「水の泡」となった、と考えた。この前ロシアは、北朝鮮最高指導者の金正恩がこの活動に出席するとしていた。だが韓国メディアは同時に、韓朝指導者は年内に依然面会する可能性があり、9月に中国で行われる抗日戦勝利70周年記念活動が韓朝首脳面会の契機となる、と指摘している。

韓国YTNテレビ局12日の報道によれば、韓国外務省は11日、韓国は大統領政務特別補佐である尹相衒を大統領特使の身分をもってロシアの第二次世界大戦勝利70周年記念活動に派遣し参加させることになる、と宣言した。報道は、朴槿恵がロシアに行かないことは、韓朝首脳会談をも不可能なものに変えた、とする。外界は普遍的に、朴槿恵がこの決定をしたのは、アメリカなど主要な「友好国」の立場を気にかけためと考えている。また韓国政府はさらに、韓朝関係は現在緊張状態にあり、もし朴槿恵がモスクワで金正恩と面会しても、儀礼的性質だけのものになり、韓朝関係改善に対して実質的影響はない可能性が高いと考えている。「韓国日報」は、朴槿恵が今回もしロシアに赴いて慶祝活動に参加したら、韓国・ロシア関係を向上させる絶好の契機となり、ひとたび韓朝がモスクワで首脳会談を実現させたら、さらに両国関係改善の突破口となり、人を残念がらせるのは韓国政府が最終的に朴槿恵がモスクワに行かない決定をしたことだ、と考える。

韓国の「世界日報」12日の報道は、韓朝首脳会談はあるいは9月に遅延して行われることになるかもしれず、その時中国は抗日戦勝利記念活動を行うことになる、と考えた。韓国外務省高級官僚は、中国サイドはすでに韓国に対し招待状を発しており、朴槿恵が北京での活動に参加するか否かは、彼女がロシアの祝典に参加するか否かとは関係がないとしている。

北朝鮮当局は現在まだ金正恩がロシアの第二次世界大戦勝利70周年記念活動に出席することを事実確認していない。朝鮮中央通信社は12日情報を発表し、北朝鮮は11日平壌の四・二五文化会館で中央報告大会を行い、金正恩が朝鮮の党と国家の最高指導者に就任して3周年になるのを慶祝した、とした。朝鮮労働党中央政治局委員で中央書記の崔竜海はこの会で金正恩を、最も傑出した政治家として高度に評価し、歴史に残り得る不朽の業績を打ち立てた、とした。彼は次のように語った。朝鮮労働党の科学を重視し、人材を重視する政策に導かれて、多くの高度で新しい科学技術の成果が不断に北朝鮮の人口衛星を製造、発射する国、および核保有国としての地位を固めた。北朝鮮の全幹部、党員、労働者群衆は全て、政治思想の上で金正恩同士を命がけで守り、金正恩の思想と導きを心から擁護する必要がある。

朝鮮中央通信社は12日さらに金正恩が、工程がすでに終わりの段階に入った平壌国際空港第2ターミナル建設現場を視察したとの情報を報道した。報道は、金正恩はターミナルの民族性を突出させた外壁設計を肯定し、かつ建物内の出発ロビーと到着ロビーに関連のサービスネットワークを増加し、もって最大限旅客の往来に便利とするよう要求した。このターミナルは完成後、北朝鮮のまた1つの「先軍時代の記念碑たる建築物」となる。


 この記事のテーマに沿った内容としては3段落目で完結しており、後の2段落は関係なくないですか。まあそれはさておき、中国の抗日戦勝利記念式典には立場上南北指導者とも出席することになる可能性が確かに高いと思われます。しかし非常に広い会場に同時にいるだけでそれ以上のことは何もないという可能性もあるでしょう。「面会しても、儀礼的性質だけのものになり、韓朝関係改善に対して実質的影響はない可能性が高い」というのは確かにその通りで、将来関係改善が期待できる状況になった時のために「初のトップ会談」のインパクトを温存しておくというのも1つの考え方かもしれません。

 アメリカのミサイル防衛システムの韓国への配備に関する記事です。

http://military.china.com/important/11132797/20150410/19505735.html


韓国メディア:もし中国が北朝鮮の核武装を抑止できないのならTHAADに反対する理由はない

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「北朝鮮の核問題はずっと東北アジアの不安定要素である」 なおこの記事の画像のキャプションは全てこれと同じです。)

アメリカの国防長官アシュトン カーターは9日午後韓国に到着し、期間3日の訪韓を開始した。当日韓国国防省は、北朝鮮が7日にその西海岸から2発の短距離ミサイルを発射したと暴露したが、カーターはこれはあるいは自分の国防長官としての初の朝鮮半島訪問の「歓迎」かもしれない、と冗談を言った。「ワシントンポスト」はこの2発のミサイルを、今年2月にペンタゴンを引き継いだばかりのカーターの「成人式」と見なしている。見たところ、このアメリカ新国防長官が東北アジア地域でオバマの「再バランス」戦略を実行することは決して楽ではない。今日行われようとしている韓国・アメリカ防衛トップ会談に関し、公式に発表されている正式な議題の中に「THAAD」ミサイル防衛システムはないが、少なからぬメディアは韓国サイドと「THAAD」を協議することこそがカーター韓国行きの最大の焦点ではあるまいかと考えている。この我が国の東北および華北の大部分の地域を監視し、我が大陸間弾道ミサイル発射の軌跡を監視下に置き得るアメリカ既存の最高のミサイル防衛システムは、北朝鮮の敏感な神経に触れるだけでなく、中ロの強烈な反対をも招く。

「THAAD」配備の意図は中ロに向け圧力をかけることにある

「THAAD」システムは本当に中国に照準を合わせてないのか? 韓国の「毎日経済」の文章は、中国が「THAAD」配備に強烈に反対しているため、アメリカは北朝鮮の脅威を強調することによってしか「THAAD」の韓国に対する重要性を証明できず、韓米にはすでにこの問題の上で共通認識が達成されているようだ、とする。ある軍関係者は、もしTHAAD」配備問題が正式に発表されたら、中国に対してこれは北朝鮮の核の脅威ゆえにであると説明する必要があり、「もし中国が北朝鮮の核戦力を抑止できないのなら、『THAAD』システムに反対する理由もなくなるのだ。」と明らかにする。

(頑住吉注:これより2ページ目)

中国の軍事問題専門家である王明志は「グローバル時報」に対し、弾道ミサイルの飛行は通常上昇段階、中間段階、末端段階に分かれる、とする。このうち末端段階の高層対ミサイルには通常「THAAD」システムが用いられ、末端段階低層には「パトリオットPAC3」が用いられる。彼は、「THAAD」システムが配備するレーダーの探知計測距離は比較的遠いため、他国の安全に対する脅威が非常に大きい、と語る。

戴旭は「グローバル時報」に対し、アメリカは中ロに対し一貫して反対と封じ込めの態度を持ち、この前にはNATOはすでにロシア周辺にミサイル防衛システムを配備済みであり、現在中国周辺に対しても同様である、と語る。戴旭は、アメリカが韓国におけるミサイル防衛システム配備を推進するタイミングはすこぶる意味深長である、とする。現在はまさに中国が「一帯一路」戦略(頑住吉注:陸上と海上の現代版シルクロードを構築するという大規模な世界戦略)を推進するカギとなる重要な時期であり、アメリカがこの時を選択して「THAAD」配備を推進するのは、故意にごたごたを挑発して引き起こし、中国と周辺国が関係を深化させる努力と前途の見通しを破壊し、甚だしきに至ってはアジア太平洋地域の平和的ムードを破壊することをいとわないということなのである。

ロシアの「視点報」は7日、アメリカが韓国に「THAAD」ミサイル防衛システムを配備する計画は、ロシア・中国両国に対し圧力をかけることを企図しているのだ、とした。7日、ロシア外務大臣ラブロフは中国外交部長王毅との面会時、韓国におけるこのミサイル防衛システム配備は朝鮮半島核問題解決の複雑化をもたらす可能性があり、この件の発展に対しては警戒を保持せざるを得ない、とした。韓国外国語大学ロシア研究所の所長であるジンシュイツォーは先日タス通信社のインタビューを受けた時、韓国がこの決定をする前に、この種の協力が地域の隣国に対し脅威を構成するか否かを当然見極めるべきである、と語った。彼は、「韓国とアメリカの協力は北方から来る脅威に対抗するためであるが、もしこの協力が我々の隣国であるロシアあるいは中国に脅威をもたらしたら、本国の発展、およびあらゆるパートナーとの協力を展開する遠大な利益を仔細に斟酌、併せ配慮すべきである。」と語る。


 ミサイル防衛システムの「他国の安全に対する脅威が非常に大きい」なんてことはないですし、この問題は何年も前から議論されていて最近の中国の動きと関連付けるのはこじつけとしか思えませんが。















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