インドの兵器調達関連3題

 まず日本に関連する2つの記事です。

http://military.china.com/news2/569/20150330/19443514.html


インド、日本のそうりゅう級潜水艦購入を望む 日本と協力して中国の潜水艦を封じ込め

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションは本文の一部を切り取ったものなので省略します。)

インド国防大臣パリカルは30日に訪日を開始するが、28日に彼は日本の時事通信社の特別インタビューを受けた時、、オーストラリアが購入を討論しつつある日本海上自衛隊の「そうりゅう」潜水艦に対しては、「インドも高度の関心を保持し」、購入を深く討論することに対し積極的なポーズを示している、とした。このことはパリカルが30日に日本の防衛大臣中谷元と会談する時の議題となる可能性がある、とされる。中国の軍事専門家である李傑は、これは警戒に値する動きであり、ひとたびインドが日本の潜水艦を獲得したら、形なき中で中国に対する封じ込めが強化されることになる、と考える。

日本の時事通信社の報道は、インド海軍は15隻の潜水艦を持つが、日増しに古くなるにつれ、有事の状態下に適応し行動を展開できるのは半数に満たない、とする。中国はインド洋に潜水艦を派遣し、不断に存在感を増強しており、インド政府は海洋の安全保障、軍備革新を緊急に必要なこととして強化することになる。文章は、パリカルは日本の技術を高度に評価し、両国の国防協力拡大を希望し、もし条件が備われば、「そうりゅう」級潜水艦購入を考慮することになる、とする。

また日本の共同通信社が多くの消息筋の人物の話を引用したところによれば、日本が海上自衛隊の救難水上機US-2のインド向け輸出を勝ち取った一件に関し、日本のメーカーはすでに多くのインド企業と合資会社設立につき談判を始動させており、これはインドサイドが将来協力しての生産を行うことを要求しているためで、両国政府はこれにつき協議を達成させる可能性がある。防衛産業育成の意志がある安倍政権は去年4月、新たに「防衛装備移転三原則」を制定し、US-2はこの政策が出された後、初の完成品装備輸出の事例となる可能性が高い。消息筋の人物が明らかにするところによれば、インド方面はまず2機の日本で生産されたUS-2を購入し、しかる後にインド国内で10機前後を協力して生産することを希望している。しかもインドサイドはこれを購入の条件とすることを強烈に要求している。

インドが日本の潜水艦の購入を計画している一件に対し、中国の軍事専門家である李傑は29日「グローバル時報」記者に対し次のように言った。インドが日本の潜水艦購入を考慮するのは、まずは装備の性能方面からの考慮であるはずで、以前購入したロシア製通常動力潜水艦の性能は全体的に低下しつつあり、一方日本の「そうりゅう」潜水艦は全世界のAIP潜水艦の中で最も先進的なものの1つに属する。「そうりゅう」級は長時間水中を航行でき、大幅にインドの水中作戦能力を向上させることができる。インドの国産原潜の研究開発は紆余曲折で、このため水中の探知計測、作戦能力を向上させ、第三国の水中戦力に対応することを早急に必要とする。インドにはもう1つ戦略的考慮があり、武器購入などの方式を通じ、日米との軍事協力を強化し、中国の海上、特にインド洋に進入する能力を制約することを希望している。

李傑は、ひとたび日本、インド、オーストラリアが潜水艦技術によって1つのチェーン状の連なりになり、さらにこの一連の事件の中で見え隠れしているアメリカが加われば、必ずや中国の海上利益開拓展開に対し脅威と影響を構成することになる、と考える。アメリカの「アジア太平洋地域再バランス」戦略は主に盟友によってこの地域に対する全面支配を実現することに他ならず、一方安倍の提出する「菱形包囲圏」は実際にはアメリカの「再バランス」戦略の1つの重要な体現であって、アメリカ、日本、インド、オーストラリアというこの4つの点によって太平洋、インド洋、アンダマン海、南海の厳密な支配を実現することを企図しているのである。そして日本とオーストラリアという一線(頑住吉注:菱形の辺の1つ)はすでに基本的に戦略的構造を完成しており、南海と太平洋の支配も比較的高い水準に達している。だがインド洋およびアンダマン海方面では、アメリカのディエゴガルシアは比較的遠く離れ、インドはマラッカ海峡付近のニコバル諸島に海軍司令部を有しているが、通常潜水艦の能力が比較的劣り、米日はいずれもインドの水中能力を補強し、菱形包囲圏の最後の欠けた部分を閉ざし得ることを希望しているのである。


http://military.china.com/news2/569/20150331/19447505.html


インド国防大臣、日本最新の「いずも」号空母を視察へ

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「日本の『いずも』号ヘリ空母」)

人民ネット3月31日の情報 日本の防衛大臣中谷元は30日夜防衛省でインド国防大臣パリカルと会談を行った。双方は日本の自衛隊のUS-2型救援飛行艇をインドに対し輸出する件で早期に進展を取得し、かつ積極的に協議を展開することで同意した。2人はさらに海洋安全領域での協力を強化することを確認し、かつ日本の海上自衛隊が継続してアメリカ・インド両国が行う海上合同訓練に参加することで同意した。

インドサイドはUS-2救援飛行艇購入を考慮しているところである。インドは武器国産化の実現を極力勝ち取っており、すでに日本に向けインド国内で協力しての生産を展開できるか否か諮問している。将来日印両国が協力しての生産につき一致を達成する状況を考慮して、日本のメーカーもすでに多くのインド企業と合資企業成立につき談判を展開している。

双方はさらにUS-2以外の防衛装備品技術協力につき討論を展開する計画である。

この前、パリカルはすでに日本の首相安倍晋三と官邸で会談を行った。双方はさらに一歩両国の戦略協力関係を強化することにつき一致を達成した。

パリカルは31日神奈川県横須賀市に位置する海上自衛隊横須賀基地に行き、かつ今月25日に使用に投入された海上自衛隊最大の護衛艦である「いずも」号を視察することになる。


 インドは日本にとって非常に力強い味方になり得ますし中国も両国の協力強化を強く警戒しているわけですが、技術がロシアに流れないかなどどこまで信用していいのかには疑問もあり、またフランスなど他国とも交渉が難航しているように技術移転で非常に高い要求を出してきて日本が呑み難くなる可能性も高いと思われます。

 続いて以前紹介した記事との重複部分もありますがT-50関連です。

http://www.hinews.cn/news/system/2015/03/30/017439545.shtml


ロシア、T-50の購入数の大幅削減を計画 ロシア・インド協力に停滞の可能性あり

【グローバル軍事報道】 ロシアの週刊「専門家」ウェブサイト3月27日の報道によれば、ロシアは前線航空隊未来航空システム(PAK-FA)の国による発注を大幅削減するつもりであり、このことはロシア・インドの同類プロジェクトに対しネガティブな影響を生じさせる可能性がある。

ロシア国防省の武器調達担当の副大臣ユーリ ボリゾフはアムール河畔共青城の飛行機製造工場を視察した時に、国防省は2020年までの国家武装計画の中の第5世代T-50戦闘機調達を大幅に減少させるつもりであり、原計画の購入が少なくとも52機だとするならば、現在では今後5年内に12機だけ購入するつもりである、と暗示した。これらの飛行機の使用への投入後にのみ、国防省はやっとT-50の総購入量を確定するだろう、という。

ボリゾフは次のように語った。「我々の計画によれば、第1ロットの量産第5世代機は来年商品引き渡しが行われる。最も重要なのは、飛行機が作り出されているということだ。」 現在5機のT-50原型機が試験中である。今年アムール河畔共青城工場はさらに4機の原型機を提供することになる。原計画によれば、ロシア空軍は2016〜2018年に毎年8機のT-50を獲得すべきことになっており、2019〜2020年は毎年14機である。だが現在これが発生することは有り得なくなっている。

ボリゾフは、新たな経済環境下では計画が修正される可能性がある、とする。彼は、「PAK-FAは半完成品であり、前に向けた推進を掌握するチャンスであり、同時に第4世代半戦闘機の作用を極致にまで発揮させる、このようにするのが我にとってより良い。」と語る。このことは、国防省が重点をT-50ではなくスホーイ−30SM、スホーイ−30M2およびスホーイー35に置くことを意味している。今年ロシア軍は27機のスホーイ−30SM、14機のスホーイ−35、5機のスホーイ−30M2を購入することになる。しかし国防省のこの政策はPAK-FAプロジェクト全体に対し極めてネガティブな影響を生じさせる可能性がある。

注意を促す必要があるのは、この戦闘機は本来2013年に装備されるべきことになっていたことである。だが連合エンジン製造社が真の第5世代エンジンを作り出していないなど一連の原因ゆえに、T-50の商品供給時期は2年近く遅延させられており、それが配備するのもいわゆる第一期エンジンである。だが本質上、この過渡バージョンはスホーイ式第5世代エンジンAL-41F1の改良型でしかない。このエンジンはT-50が必要とする個別の性能パラメータ、特にステルス性を保証することができない。T-50のために新たなエンジンを研究開発する作業の進展がどうかは現在知り得ないが、国防省が購入量を調整した以上、事情は成功からまだ非常に遠いと推測できる。

これは非常に良くない兆しである。連合航空製造集団とT-50を基礎にして第5世代戦闘機を共同研究開発するインドは、一度に留まらずロシアサイドに対し不満を提出しており、これにはエンジンの問題が含まれる。またインド軍もすでに、この新たな飛行機の購入数を214機から144機に減らすとしている。もしロシアがより多くのT-50を装備しなかったら、ロシア・インドのプロジェクトが停滞に陥る可能性も排除されない。最後に、インドも第4世代戦闘機の作用を極致にまで発揮させることを重視することになる。だがそれはインドがしぶしぶ購入を決定したフランスの「ラファール」戦闘機であってロシアのスホーイ−30ではない。


 ロシアとしてはT-50の先行きが暗いからこそ例のスホーイー35を第5世代に改良するという胡散臭い提案をしてインドを引き留めようとしているのかもしれませんが、場合によってはF-35購入に向かう可能性もあるでしょう。














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