中国、「心神」を評する その3

 重複部分も多いですが。

http://www.hinews.cn/news/system/2014/07/22/016814381.shtml


多数の殲ー20が同時に試験飛行し進度が加速 日本、「心神」不寧 (頑住吉注:「心が落ちつかない」といった意味の「心神不寧」と「心神」をかけているわけですが、よっぽどうまいこと言ったつもりらしく繰り返し出てきますね。)

12日、日本のTBSテレビ局は日本が研究開発中の第5世代戦闘機ATD-X「心神」のビデオおよび関連の資料を公開した。

「心神」戦闘機がハイテンションで明るみに出るのと同時に、我が国の最新の第5世代戦闘機であるコードナンバー2012の殲ー20原型機も最近地上滑走試験を行った。

技術が安定に向かい多数の殲ー20が同時に試験飛行

2012号殲ー20の外形の特徴は2011号原型機との差がいくらもなく、2機の技術的状態は基本的に同じであると判断でき、技術上殲ー20に対してまたいくつかの進歩があったと分析するのは非常に難しいようだ。だがある軍事専門家は、2012号原型機の出現は2011号原型機の定型試験飛行任務執行に次いで殲ー20プロジェクトが取得したまた1つの重大な進展であると指摘する。

時間的に見て2011号の初飛行後たった4カ月で2012号原型機がもう試験飛行しており、このことは殲ー20の技術的状態が安定に向かい、すでに安定した少数生産が組織できることを説明している。遠からぬ将来、多数の殲ー20が同時に試験飛行し、それぞれ飛行エンベロープ、飛行コントロールシステム、ステルス性能、航空電子設備、武器装備など異なるサブシステムに対し試験を行うことになる。この種のやり方は殲ー15の研究開発中すでに有効であると証明されている。研究開発進度加速のため、当時少なくとも6機の殲ー15原型機が定型試験を組織的に行い、最終的に殲ー15が時間通りに研究開発に成功して就役できることを保証した。多数の原型機が試験飛行に投入された後、殲ー20の研究開発の進度もさらに一歩加速することになる。

もし2014年の1年内に3〜4機の殲ー20が引き渡されて試験飛行できたら(現在すでに2機が引き渡され、情報によれば2013号原型機も間もなくお目見えする)、2017年前後になれば殲ー20は少量生産に投入される可能性が高い。

技術の検証には限りがあり、「心神」はむしろ精神を鼓舞するもの

発表されたビデオの画面から見て、日本は「気前よく」「心神」を見せるのと同時に、いくつかのカギとなる重要部分(前の脚、空気取り入れルート、エンジン)に模糊処理を行うことを忘れていない。

日本の防衛省の予算報告の中の言い方によれば、「心神」をは高機動レーダーステルス機関連の技術の試験に用い、つまり検証機であって原型機ではない。だがある分析は、「心神」の脚収納部のゲートのステルス処理はひどく劣り、キャノピーは直接的に旧式練習機の製品をそのまま用い、空気取り入れルートの設計は普通で(頑住吉注:S字型ではない、ということでしょう)、弾薬コンパートメントはなく、この機が検証できる技術は非常に限られている、と考える。

まず「心神」の全体的な製造思想は小型/中型戦闘機で、しかも人を意外にさせることに複座の設計が採用されている。複座のコックピットは占用するスペースが大きく、戦闘機の全体空力レイアウトやレーダー乱反射面積に影響する。もしこんな設計の戦闘機を原型機としたら、間違いなくいささか不合理である。

次に「心神」の全体的なサイズから見て、すでに内部弾薬コンパートメントを置くスペースはない。もし人の参考に供するなら、空気取り入れ口から後ろの脚までの距離は3mを超えないはずで、このような長さではすでに通常の空対空格闘ミサイルを配備することはできない。「心神」の機首のレーダー取り付け位置を見ても、そのレーダーのスペースが非常に小さく、すでに出力の大きいレーダー設備を用意し難いことに気付くことができる。

次は「心神」の製造技術である。作業場内の生産の画面から見て、「心神」はブレンデッドウィングボディの一体化成形技術を決して採用してはおらず、主翼はやはり独立して取り付ける方法が用いられ、人に施工上も充分な追求がなされていないと感じさせる。

グローバル時報は指摘する。事実として日本は第3世代機時代に完備された戦闘機の設計経験がなく、日本の戦闘機研究開発はすでに世代的に断たれ、またリンクが脱落しており、「心神」がこのタイミングでハイテンションで明るみに出たのは、むしろ日本が「日本のステルス機」の出現をアピールして精神の鼓舞とし、中国の軍事技術と国力が日増しに自らを超越することに対して引き起される日本社会の焦燥感にバランスを取っているのだ、ということを反映している。

日本の「留一手」に警戒 (頑住吉注:「留一手」とは奥の手を隠す、といった意味のようです)

ATD-X戦闘機、またの名を「心神」戦闘機、その意味は「神の心」である(頑住吉注:そういや何でこんな変な名前なのかなと思って検索しましたが違うみたいですよ)。日本はひたすらこの飛行機を操縦性能がより良く、空中の優勢を持つステルス戦闘機に作り上げようとしている。

軍事専門家の邵永霊は分析し、ATD-X戦闘機は決して単純な第5世代戦闘機ではなく、第6世代戦闘機の技術検証機であると考える。日本が「心神」ステルス戦闘機を試験飛行させるその目的は第5世代戦闘機を研究開発しようとするものでは決してなく、次世代戦闘機の研究開発のために準備をしているのだというのである。

1980年代、日本は先進戦闘機研究開発時にかつてアメリカの妨害に遭い、当時アメリカは日本の航空工業の発展が自らの航空業に損害をもたらす可能性を心配し、最終的に米日両国でF-2戦闘機を合同研究開発することを促した。現在日本の第6世代戦闘機研究開発は、依然アメリカの妨害を受ける可能性がある。

邵永霊は、この種の圧力の下で日本がそれでもハイテンションで第6世代戦闘機研究開発計画を提出するのは、できる限り早く先進戦闘機研究開発領域の技術を掌握したいからであるが、日本は現在独立して第6世代戦闘機を研究開発する能力を持っていない、と考える。

10年前、日本の手にはアジアで最も膨大なF-15空軍隊伍が握られ、総数は200機に達した。当時中国にはこれに対応する戦闘機の数が非常に少なかった。だが現在、中国の空中戦力はすでに日本に徐々に追いつき、かつ超越している。

ここ何年か、日本の戦闘機の更新世代交代は政治的要素の影響を受けている。日本はF-22戦闘機が買いたいが、アメリカは日本に売らない。F-35戦闘機を合同研究開発しているが、アメリカの研究開発進度は比較的遅く、新戦闘機の就役時期が不断に遅れる結果をもたらしている。

一方において日本のF-15戦闘機はすでに老化し、一方F-2戦闘機はコスト的な原因ゆえに装備数が比較的少ない。もう一方においては日本の新戦闘機は遅々として一定の段階に至ることができない。しかも日本は中国に対する空中の優勢、特に局地的空中の優勢を確立する必要がある。これらはいずれも日本に自国で掌握できる次世代戦闘機を研究開発し、空中戦力方面の更新世代交代を完成させることを迫る。空中戦力方面において、日本は一定の自主権を必要とし、もって例えばアメリカが売りたくない状況が戦闘機の更新世代交代に影響するのを免れることを特別に強調している。

要するに、「心神」は決して厳格な意味での第5世代機とは呼べず、第5世代機の技術検証機と呼べるだけである。このため単純にこれを我が国の殲ー20、殲ー31などすでに原型機試験飛行段階に入っている新世代戦闘機と比較することはできない。だが「心神」の出現を過度に軽視することもできない。日本はアメリカのF-35を導入すると同時に、さらに奥の手を残すことを忘れておらず、愚かにも空中武器の優勢をもって東アジアに覇を唱えることを企図する野心も非常にはっきりしている。まさに日本メディアが言うように、安倍政権の姿勢はすでに徐々に防衛から進攻に転じており、これに対し我々は高度の警戒を保持するべきである。

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第5世代戦闘機を総ざらい:中国の2機種がリストに含まれる

アメリカの軍事工場ウェブサイトは現在の世界10大第5世代戦闘機を発表し、中国の殲ー20と殲ー31がそのリストに列せられた。この10大第5世代戦闘機とはそれぞれ、アメリカのF-22「ラプター」とF-35「ライトニングII」、ロシアのT-50、中国の殲ー20と殲ー31、韓国のKFX戦闘機、日本の「心神」戦闘機、インドが開発するAMCA先進重戦闘機およびロシア・インドがT-50を基礎に研究開発するFGFA重戦闘機、トルコのTFX戦闘機である。

第5世代戦闘機は現在世界で最も先進的な世代の戦闘機で、その性能の特徴は一般に4Sを採用して概括される。すなわち、超音速巡航、高度のステルス性、超越的な機動性、超越的な情報の優勢である。現在すでに就役を開始している第5世代戦闘機としてはアメリカの生産したF-22「ラプター」があるだけである。


 「中国の軍事技術と国力が日増しに自らを超越することに対して引き起される日本社会の焦燥感」は果たしてあるんでしょうか。どちらかというと私は全体的に危機感が足りない気がするんですが。

















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