中国、「機動戦闘車」を評する

 大口径砲搭載の砲塔を持ち、実質「装輪式戦車」ですが、日本では「機動戦闘車」の名称が正式らしいです。

http://military.china.com/important/11132797/20131106/18130357.html


中国のPTL-02「装輪戦車」の火力、日本の「13式」を圧倒

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「日本が先に装備した87式装輪装甲偵察車は上陸の先鋒には充当し難い」)

日本の「装輪戦車」、本土外の用心棒に充当

筆者:羅山愛

「これは『尖閤』(すなわち中国の釣魚島)のために生まれた!」 10月9日、日本が開発した新型戦闘車両が日本の神奈川県相模原試験場にデビューした時、日本の主要なメディアはこのような表題で報道を行い、これが現在の釣魚島、独島(日本は「竹島」と称する)ないし「北方四島」などの争いと関係があることを暗示した。これこそ、「13式機動戦闘車」である。

日本の「戦車」誌(頑住吉注:「パンツァー」ですかね)の説明によれば、「13式機動戦闘車」は10式戦車に次いで、日本の陸上自衛隊の「離島奪取」行動に照準を合わせた重要装備であり、はっきり言えばこれは日本の自衛隊の「本土外用心棒」の役割を演じるツールなのである。

新型戦闘車両研究開発の動機

日本には、「13式機動戦闘車」を「装輪式突撃砲」と呼ぶ人がいるが、中国では「13式装輪式戦車」とより多く呼ばれている。その登場は、日本の一連の島嶼をめぐる争いと関係があるが、より大きな刺激は日本の近年における海外派兵で受けた震撼から来ている。2003年、アメリカがフセイン政権を終わらせた後、自らの同盟国にもイラクに武装部隊を派遣するよう呼びかけた。日本は当然人に遅れることに甘んじず、自衛隊をはるか中東に赴かせ、自衛隊内部に、「脅威を持つと考えられる目標に対し、警告の必要なく発砲、射殺して良い」および「完全武装のアメリカ同盟軍の輸送任務が執行できる」と規定し、これは以前には全くなかったことだった。そしてこの日本の海外派遣隊の主要装備こそ2002年に装備が開始された96式装甲車だった。

アメリカ軍と一緒に勤務を執行する時、自衛隊員は本国の96式装甲車には非常に多くの弊害があることに気付いた。最も突出した部分は底部の問題で、アメリカのストライカー装輪式戦闘車の底部は船舶に似たV字型に設計され、このようにすれば地雷の爆発が生んだエネルギーが両側に逸れ、したがって車両の破壊される程度が低下する。だが96式装甲車の底部は扁平に設計され、両側が突出した逆V字型はかえって地雷の爆発が生んだエネルギーを車体底面に集中させ、損害を受ける程度を拡大させる。また、96式装甲車の装甲の厚さは普通の小銃弾に対応するのに充分なだけで、威力がやや大きいいくつかの弾丸はすぐ装甲を撃ち抜くことができ、なるほど多くのイラクに行った自衛隊員が帰国すると皆、「我々の戦闘車両は余りにも劣っている! これはまさに我々を死なそうとするものだ!」と恨み言を言ったわけである。この種の状況下で、日本の防衛省はやっと新世代装輪車両の研究開発に着手し、「13式装輪戦車」はその1つである。

2008年、日本の防衛省陸上装備研究所は「装輪戦車」の研究開発作業を始動させた。研究開発総費用は累計ですでに179億円(約11億人民元)に達している。同時並行で開発された10式戦車と異なり、「装輪戦車」はより機動性と火力の結合に重点が置かれている。

「装輪戦車」の研究開発過程では、日本の防衛政策にも重大な変化が発生した。過去の「専守防衛」とロシアに照準を合わせた「北方有事」防衛布陣体制の強調から、重点的に中国、北朝鮮を照準した「西南有事準備」へと発展変化したのである。2010年12月17日、新版の日本「防衛計画大綱」によって明確に、機動性を重視した「動的防衛力」が提示され、自衛隊の九州、沖縄方向での兵力配置の強化が言明された。これはすなわち、過去の北海道、本州北部方向の作戦に適した大型装甲車両はもはや防衛省に歓迎されず、逆に路上通行能力が強く、製造コストが相対的に廉価でかつ空輸できる装輪式車両が新たな人気商品となったのである。

専門家の分析によれば、「13式装輪戦車」がもし計画通り2016年に生産に投入され就役すれば、これは九州に駐屯する第四師団(性質は海岸守備部隊)と沖縄に駐屯する第十五旅団(性質は地域守備部隊)に優先的に配属されることになる。九州および西南諸島方向の戦略機動任務を執行する第八師団と日本の防衛大臣直属の快速反応部隊も同時に装備することになり、したがって日本の歩兵に対する火力支援能力が向上する。

(頑住吉注:これより2ページ目。画像のキャプションは「13式装輪式突撃砲は上陸兵力のために有効な火力支援が提供できる。」です。)

タイヤがハイライト

発表されているデータから見て、「13式装輪式戦車」の全長は8.45m、全幅2.98m、全高2.87m、全体重量26トン、4気筒の水冷エンジンを配備する。この車両の最高路上速度は時速100km、最高航続距離は1,000km近いとされる。

「装輪式戦車」である以上タイヤの性能がきわめて重要である。嫌と言うほど非難された96式装甲車に対し、「13式装輪戦車」の技術的優勢は路上機動性能が超越的に強いことにある。「13式装輪式戦車」は大直径のフランスのミシュランタイヤを採用している。このタイヤのメリットは緊密に軟弱な地面に接触でき、低速オフロード走行時、中央のタイヤ圧力調節システムによってタイヤの圧力を低く調節することができ、もってタイヤの設置面積を増大し、車両の単位圧力を減少させ、車両の通過能力を向上させられることである。

このタイヤはさらに強化側壁の多層構造を採用しており、すなわちタイヤが撃たれて空気が漏れても、側壁が車両全体を支え、車両が走行を続けられるようにするのである。

「13式装輪式戦車」の車体は全溶接単殻鋼装甲構造で、車体前方右側が操縦員席である。操縦員席の左側はエンジン室で、水冷ディーゼルエンジンが装備されている。操縦員席後方は戦闘室と砲塔で、車長席と砲手席が設けられている。砲塔には車長用視察センサーが装備されている。

「13式装輪式戦車」の装甲の厚さは公開されていないが、車体重量から推測でき、車体正面装甲は約25mm、側面は約15mmである。つまり、この車両は小口径砲弾と12.7mm重機関銃弾の攻撃を防御する能力を持つ。

「13式装輪式戦車」が第一波として戦闘地域に到達する装備であることを考慮し、日本の防衛省はこれが有効な対戦車火力を持ち、もって敵サイドの優勢を占める装甲部隊の攻撃に直面した時にもしばらく防御できるよう要求した。このため、「13式装輪戦車」は改良型105mm高初速火砲を装備し、日本の現役の74式戦車が用いる105mmライフル砲に似ているが、性能は20%向上されている。

日本の専門家は、「13式装輪戦車」の火砲の威力は2,000m離れて300mm厚の均質装甲を貫通でき、小型あるいは旧式な装甲車両に対応するにはやはり余裕綽綽である、と見積もっている。

中国にも「装輪式戦車」がある

日本の「離島衝突」をめぐる軍事準備から見て、「13式装輪式戦車」の機能は主に「応急使用」、すなわち日本の陸上自衛隊の90式、74式メインバトルタンクが重量と体積により急速に戦闘区域に投入できない時、「13式装輪戦車」を代役とするのである。この車両の長所は機動性が強く、快速配備ができ、地形への適応性が高く、ひとたび必要になれば輸送機あるいは上陸艦によっていち早く戦闘区域に投入できることである。

では、中国には日本の「13式装輪式戦車」に対抗し得る装備はあるのか否か? 答えはイエスである。しかも中国の「装輪式戦車」は装備規模が非常に大きく、戦闘力形成の時期はより早かった。アメリカの「ストラテジーページ」ウェブサイトの、「中国の『代用小型戦車』」という題の文章は、中国は1990年代末には早くも、地域性衝突および非伝統的対テロ作戦の必要性に照準を合わせて、一連の装輪式装甲車両開発プロジェクトを提出し、今それらはすでに全て開花結実している、とする。

中国陸軍のPTL-02「装輪式戦車」は車載100mmスムーズボア砲からミサイルを発射するという奇跡を実現し、しかも照準・ミサイル合一火力コントロールシステムに頼り、すなわちミサイルの制御誘導装置と火砲の照準装置が集成され、武器システムの火力反応時間が改善された。砲の口径は日本の「装輪式戦車」に比べやや小さいが、貫通威力と殺傷効果は勝るとも劣らない。さらに重要なのは、PTL-02は中国が発展させた装輪式戦闘車の終点ではなく、将来さらに新しくさらに先進的な装備が登場することで、この状況下では日本が作り出した「島守備の利器」は必ずしも予期の効果を収められない。

(頑住吉注:3ページ目)重量が比較的軽い13式装輪式突撃砲はLCACホバークラフト上陸艇への搭載により適している

(頑住吉注:4ページ目)LCACホバークラフト上陸艇は1回に1両の90式メインバトルタンクしか輸送して上陸させられない

(頑住吉注:5ページ目)90式メインバトルタンクなど大型装備は上陸作戦への参加に決して適してはいない

(頑住吉注:6ページ目)日本はアメリカの手中から、直接海から上陸できる水陸両用突撃車を獲得することを急いでいる

(頑住吉注:7ページ目)解放軍はすでに性能が先進的な水陸両用突撃車を大量装備している

(頑住吉注:8ページ目)日本の87式などの装輪式軽装甲車の火力は比較的弱い


 推測される正面装甲が九七式中戦車と同じ厚さなのがほのかに嫌な感じで、状況にもよるでしょうがこの車両が前面に立つような事態になったら、仮に戦闘自体に勝利したとしても相当な損害を覚悟しなければならんのでしょうね。
















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