直ー20のローターは何故5枚なのか

 直ー20はブラックホークの模倣であり、ブラックホークのローターは4枚なので何故かなと思いますが‥‥

http://military.china.com/critical3/27/20140108/18271379.html


直ー20の5枚ローターの秘密が明るみに 何と中国工業の立ち後れでやむを得ず

直ー20登場後、外形が非常にアメ公のブラックホークに似ているため、赤いブラックホーク、パクリブラックホーク等々と呼ばれている‥‥。非常に多くのネット仲間は大量の反駁意見を提出し、最も典型的なのは直ー20は5枚ローターを採用している等々である。どうであろうと、もしパクリでも消化吸収後さらに創新した高級パクリ品ならばいい。結局のところアメ公はブラックホークの技術を中国に輸出してはおらず、たった24機の完成品を輸出しただけである。ここで再度アメリカとソ連/ロシアを対比する。ああしたソ連/ロシアの仇視は全く人をして言葉を失わせる。中国の非常に多くの良いものは全てソ連/ロシアから導入した技術であり、中国の筋肉にあたる重工業、装備工業の非常に多くはソ連の技術を消化吸収した後に得られたものである。だがアメ公が我々にどんな技術をくれただろうか? 地溝油(頑住吉注:中国で社会問題になり日本でも一時報道されたドブから再生した食用油)、メラミン(頑住吉注:粉ミルクに混入して問題になった樹脂)、遺伝子組み換え食品(アメ公は技術をくれず、ただ中国が彼らの遺伝子組み換え食物の種を買うよう煽っているだけのようだ)、ああした低ランクの軽工業か? よろしい、ちょっと言い過ぎた。ここでは直ー20を語ろう。直ー20は中国がブラックホークの使用過程で極度の需要が加わり、このような状況下で自らの努力を経て開発した10トン級汎用ヘリである、ということに疑問の余地はない。当然それにはまだああしたこうした欠点があるが、中国にとってはすでに1つの巨大な突破なのである。

1、5枚ローターには、おそらく単に専門家の語るああしたメリットだけではなく、さらにいくつかの工業的基礎の立ち遅れの止むを得ざる要素がある

直ー20とブラックホークの一大相違点はと言えば、5枚ローターにある。少なからぬ専門家は5枚ローターのレイアウトは加速がより速く、より野戦状況に適するなどと言っている。だが個人的感覚では、中国がバランスを取った(頑住吉注:妥協点を求めた、といったニュアンスらしいです)結果かもしれない。周知のように、中国のエンジンはずっと立ち後れている。一方アメ公が中国に輸出したブラックホークのエンジンは、当時揚力を10%増加させた後のエンジンを採用しており、高原への適応に用いられた。しかもブラックホークは10トンにちょっと足りず、一方直ー20は現在見たところいかにも10トンちょっとありそうだ。このように、直ー20はエンジンが提供する揚力がブラックホークのそれに及ばないという状況下で、だというのにより多くの離陸重量を獲得する必要があり、こうして1枚ローターを増やしたという可能性が高く、これはなかなかの解決方法である。当然、どんなものでも絶対に良いというものはないのであって、1枚のローターの増加は当然一連の不利な要素をもたらす。このため一種のバランスを取った結果なのである。また、1枚ローターを増やすと、提供される揚力が同じという状況下で、ローターを短縮でき、このようにその占めるスペースはより小さく、駆逐艦の機格納庫内に置くのに便利である。また、ローターの長さが長くなるほど、相応の強度を達成するための加工の難度はきっとより高くなる。1枚ローターを増やすとそれぞれのローターの長さは短縮され、さらには加工の難度も下がる。これも1つの解決方法である。

2、直ー20があってこそ中国陸軍航空隊は真の陸軍航空隊と評価される

これまで中国にはすでに武直ー10、9、19があったが、これらはいずれも武装ヘリであり、対地攻撃に用いるのはいいが、人員を輸送して低空突撃を実施するにはひどく劣る。もしただこうした武装ヘリしかなかったら、つまりはただ単に地上の陸軍を援助するだけで、簡単に言えば、砲を空中に照準することができないということである。以前はより高空の強ー5(頑住吉注:低空攻撃機)上だったが、現在は発着条件の制限がより少ない、距離が樹木の高度のヘリ上に照準する(頑住吉注:この部分何言ってるのか分かんないです)。兵士は依然地上を推進する必要があり、最も早くは徒歩、後には機械化されたトラック、さらに後には機械化された装甲車である。だがひとたび直ー20というこのような汎用ヘリを持てば、1回で20名の兵士を輸送して空中突撃を行い、1つの場所から空中の速度の優勢と地上に対する依存が少ないという有利な点を利用して、敵後方に飛び越えて包囲するなどができ、米軍の第二次大戦における蛙飛び戦術に似たものが完全に実現できる。

いわゆる陸軍航空隊は、個人的にただ単に武装ヘリであるべきではなく、さらに汎用ヘリがあるべきだと感じる。つまり陸軍航空隊は自らのヘリに頼って作戦を実現でき、かつてのように地上に頼って推進し、陸軍航空隊が地上部隊を援助するだけではないということだ。もちろん、中国にはこれまでも直ー8といった13トンのヘリがあった、と言う人もいるかもしれない。だが直ー8の機体は比較的太っており、各方面の性能は限られている。

3、直ー20があってこそ中国は真の意味での艦載ヘリを持てる

艦載ヘリと言うと、対潜ヘリがあるだけでなく、さらに艦載早期警戒ヘリがあり、さらに電子戦機などがある。だが現在中国の艦載早期警戒ヘリは依然ロスケのKa-31であり、これは理論的に言って人に制約を受けることに属する。もし直ー20というこのような10トン級汎用ヘリが来れば、人に制約を受けなくなる。中国の現在の駆逐艦・護衛艦上のヘリには直ー9が採用され、これは5トンにも満たない小物で、設備が限られているだけでなく、2機ペアでの使用の必要があるとされる。1機は打撃、1機は偵察で、効率はぐっと低くなる。もし直ー8を使ったら、機体がちょっと大きすぎで、何千トンかの駆逐艦では収容し難く、あるいは非常に無理をして収納することになる。だがひとたびボディが相対的にスマートだが10トン級の直ー20がいくつかの発展、例えば尾翼折り畳みを経れば、駆逐艦のような艦でも2機の直ー20を置くことが問題でなくなる。非常に大きく海軍艦隊の対潜能力が向上する。汎用ヘリである以上、武器を搭載するので対地攻撃もできるし、空中の救急車に変じて負傷者等を搬送することもできる。さらには遠洋に補給を行う時の補給ヘリにも使える。このように上陸艦、例えば071や081上に置けば、効率が直ー8よりずっと高いことが際立つ。

(頑住吉注:これより2ページ目)

4、高原の民間用(警察用)の用途は広い

ウェンチャン地震では、この時中国のブラックホークはすでに老化し、しかもミルー17も少なからず輸入されていたが、地震の前線で忙しく災害救援に当たったのは依然ブラックホークだったようだ。ブラックホークの高原適応力の強さが見て取れ、ミルー17とはやはり一定の隔たりがある。直ー20は基本的に中国の高原に必要とされるブラックホークに照らして作られたものだ。ならばひとたび直ー20が成熟し装備されれば、多数の直ー20は非常に大きく西部の高原の補給、救援能力を向上させることになる。

5、運ー8/9が給油機に変わる潜在的要素

運ー20には空中給油管があるようで、アメ公のC-130がヘリに対する給油機になった例に照らせば、中国は運ー8/9をヘリである直ー20の空中給油機に変え、こうして航続距離を伸ばすことができる。

6、中国の真の意味での陸軍航空隊には、直ー20の他に、さらにより大きなヘリが必要であり、それはオスプレイのような雑種機である

個人的に、真の意味での陸軍航空隊は絶対に武装ヘリでの地上部隊支援ではないと感じる。あのような種類の快速反応の、空中の戦車といったものは、ただ単にいくつかの機種のヘリと組み合わせてのみ作戦が実現できるのである。このように、武直ー19は偵察ヘリ、武直ー9は専用武装ヘリであり、直ー20は分隊、小隊クラスの小火器装備の兵が輸送できる。一方ああしたやや重い砲は、内部搭載1.5トン、外部吊り下げ3〜4トンの直ー20では明らかにやや荷が重い。中国陸軍の砲が明らかにやや奇妙な、重砲は充分「重」くなく、軽砲は充分「軽」く機動性も強いものだからなおさらのことである。ならば中国はより大きなヘリを必要とする。例えば30トン級の。周知のように、ヘリには速度が比較的遅い、航続距離が短いなどの欠点があるが、オスプレイに似たティルトローター翼の雑種機ならば、ヘリと固定翼機のメリットを併せ持つことになり、快速運動がより多く、兵力がより強く、しかもヘリの空中給油機に用いるにも運ー8/9に比べより少し適しているようだ。このように、武直ー9+武直ー19+直ー20+直ー21(30トンの大型ヘリ)+中国版オスプレイ、となれば中国陸軍航空隊はやっと真に独立した作戦能力を具備したものになり、中国の陸軍はやっと地上の機械化から空中の機械化へとグレードアップされるのである。


 私はプロペラ戦闘機のプロペラが第一次大戦時の2枚から大戦間、第二次大戦前半に3枚が主流になり、第二次大戦後半には4枚が増えてきた、といったことから、枚数が多いのはより強力なエンジンのパワーを生かすためであってよりモダンでカッコいいようなイメージを持っていて、改良だろうと思っていたんですが、必ずしもそうではないようです。「1枚のローターの増加は当然一連の不利な要素をもたらす」と書いてあるだけで具体的説明がありませんが、戦闘機のプロペラの場合、地面にプロペラの先端を接触させないために脚を長くするといろいろ問題が生じるので限度はあるが、効率的に言えばブレードの長いプロペラの方がいい、という説明を読んだことがあり、5枚ローターで4枚ローターと同じ効率を得るにはローターの全長の合計が長くなり、重量が増加するといったこともあるのかもしれません。最後に触れられている大型のティルトローター機は計画中の「藍鯨」のことでしょう。
















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