トルコ、やはり「紅旗ー9」を購入か

 春節で新しい記事が少なくなっている中、意外なニュースが出てきました。重複部分も多いですが関連の記事を3つまとめて紹介します。

http://military.china.com/important/11132797/20150220/19316727.html


ロシアメディア:トルコとNATOの矛盾が深まる 紅旗-9を購入してミサイル防衛システムを建設

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「資料画像:中国の紅旗-9ミサイル」 なおこの記事のキャプションは全てこれと同じです。)

【グローバル軍事報道】 ロシア衛星ニュースネットモスクワ2月19日電によれば、トルコのアナドル通信社の報道によるとトルコ国防大臣イルマズは、トルコは中国とのミサイル防衛システム建設領域における協力を計画しているとした。

トルコは2009年に総額40億アメリカドルの遠距離対空ミサイルシステム調達につき入札募集活動を行うと宣言した。2013年9月、中国精密機械輸出入総会社(CPMIEC)の紅旗-9対空ミサイルが競争入札の中でロシア、アメリカ、ヨーロッパの企業に戦勝し、入札最低価格を勝ち取った。その後トルコは中国の入札勝利がそのNATOの盟友の圧力に遭ったため、最終的に競争入札の結果を取り消した。上述の企業の他、現在新たな競争入札に参加しているものにはさらにアメリカのRaytheonおよびロッキード・マーティン社、ヨーロッパ対空ミサイル社(Eurosam)がある。

イルマズの言によれば、中国の競争入札書類は全ての中で最も良く、しばらくのところまだその他の競争入札書類を受け取っていない。イルマズはさらに、トルコが建立するミサイル防衛システムはNATOのシステムには納められないだろう、とした。

ロシア地縁政治問題科学院副院長のコンスタンティン シフコフは、トルコが自らのミサイル防衛システムを建設することは、この国が隣国の実際の脅威を受けているからだ、と考える。

トルコ国防大臣イスマート イルマズは19日、トルコは中国と協力してミサイル防衛システムを建設することを計画している、とした。彼は、トルコが建設するミサイル防衛システムはNATOのミサイル防衛システムとは合併されないだろう、と指摘する。(頑住吉注:明らかに文章の構成がおかしく、この段落は本来別の部分に入っていたはずです。)

シフコフはタス通信社に向け、「トルコにとって脅威は実際に存在するのだ。トルコの近くにあるのが情勢が混乱したイラクであることを忘れてはならない。さらにトルコから分離して出て行きたがっているクルド人がいる。またそこには敵対するシリアがあり、シリア国内にはさらに『イスラム国』武装分子がいる。またそこにはさらにイランがあり、トルコとの関係はやはり非常に非友好的である。このためそこに戦術ミサイルと戦役戦術射程ミサイルに対する防御システムを配備することは情理にかなっている。」とした。

シフコフは、「もし彼らが中国と協力してミサイル防衛システムを建設すると言うのならば、これは彼らがロシアとも協力することを示す。何故なら中国のミサイル防衛システムはロシアの技術の上に作られたものだからである。新たな技術を我々は当然提供しないだろう。このためロシアとの協力がより有利だろう(頑住吉注:これも変ですね。中国の記者が習慣的に間違って中国を「我々」にしてしまったのかもしれません)。自らのミサイル防衛システムを建設する時、トルコは主にロシアや中国の技術に頼ることができる。彼ら自身にはこのようなシステムを建設する充分な技術はない。」と語る。

トルコのミサイル防衛システムがNATOのミサイル防衛システムと合併されないだろうとの情報につきシフコフは、最近の一定の時間トルコはイデオロギーや政治方面でヨーロッパからどんどん疎遠になり、すなわちNATOともますます疎遠になっている、と評論する。彼は、「このためトルコとNATOの内部的矛盾は非常に深い。」と語る。


http://military.china.com/important/11132797/20150220/19316827.html


トルコ国防大臣語る:中国製品は最も良い 継続して紅旗-9購入計画を進めることになる

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「資料画像:中国の紅旗-9ミサイル」 この記事の画像のキャプションも全てこれと同じです。)

欧米の圧力の下で、中国とトルコが2013年に達成した「紅旗-9」対空ミサイルシステムに関する貿易の前途は一度希望がかすかになったが、この交易には旧暦の新年がやって来るという時、突然「再逆転」の兆しが出現した。ロイター社の北京時間2月19日夜の報道によれば、トルコ国防大臣イルマズ(Ismet Yilmaz)は19日、アメリカやNATOが安全保障問題および武器のNATO防御システムとの互換性に対し憂慮を表明しているが、トルコは継続して中国からミサイル防衛システムを購入する計画を進めることになる、とした。

イルマズは書面の形式をもってトルコ議会の質問に回答する時にこのような態度表明をした。欧米諸国が言う「紅旗-9」ミサイルシステムが「NATO標準の統一防空システムに溶け込むことは不可能」との説に対しイルマズは、中国から購入するこうした武器はトルコの国家防衛システムと合併されることになり、NATOのシステムとは合併されないだろう、とした。

イルマズは、トルコは継続して中国からミサイル防衛システムを購入することを計画すると強調し、かつアンカラはすでにこの交易に対するあらゆるオファー価格の評価を完成させており、かつ現在まだいかなる新たな入札書類も受け取っていない、とした。イルマズは、現在のあらゆるオファー価格の中で、中国の製品が最も良い、とする。

NATOメンバー国であるトルコには現在本国の遠距離防空システムがなく、今回出されたこの総額40億アメリカドルの計画は「トルコ遠距離対空ミサイル防御システム」(T-LORAMIDS)と呼ばれ、同国の近年来最大の国防プロジェクトの1つである。遠距離対空ミサイルはミサイル武器の中で技術難度が最高のシステムの1つで、ある国の軍事工業のレベルを象徴している。現在世界で中国、アメリカ、ロシアおよび少数のヨーロッパの国だけがこの種のミサイルを研究開発できる。この種のミサイルの価格は非常に高いので、国際地縁政治的影響力の重要な象徴ともなっている。

「紅旗-9」遠距離対空ミサイルは我が国が研究開発した遠距離対空ミサイルで、中国航空宇宙科学工業集団二院によって研究開発され、その輸出バージョンはFD-2000と呼ばれる。FD-2000ミサイルの射程は125km、最小射撃高度は15mで、複合制御誘導体制、フェイズドアレイ制御誘導レーダー、アクティブレーダー誘導弾頭、垂直冷発射、デジタル化指揮コントロールなど多くの先進技術を採用し、各種類型の空襲目標が迎撃でき、作戦距離が遠く、多目標能力が強く、21世紀の遠距離対空ミサイル武器の先進レベルを体現している。

(頑住吉注:これより2ページ目。)

FD-2000ミサイル武器システムは各種作戦機を迎撃できるだけでなく、各種正確制御誘導弾薬を迎撃でき、しかも戦術弾道武器(TBM)が迎撃できる。威力強大な独立作戦能力を具備するだけでなく、しかも地上防空一体化指揮コントロール能力を持つ。各種気候条件に適応するだけでなく、しかも複雑な戦場環境に適応する。空襲プラットフォームや弾薬の全空域における天敵であるFD-2000ミサイル武器システムは国土の防空、区域防空、要地防空、野戦防空など現代の戦争の需要を満足させる。

我が国が研究開発した「紅旗-9」輸出型FD-2000ミサイルシステムの他、このプロジェクトのその他の競争者にはアメリカのRaytheon社およびロッキード・マーティン社が合同で提出する「パトリオット」-3対空ミサイルシステム、ロシア国防輸出社がセールスするS-300対空ミサイルシステムおよびイタリア・フランスが合同研究開発したSAMP-T「アスター」-30対空ミサイルシステムが含まれる。

トルコが2013年9月にFD-2000をプロジェクトの入札勝利者として宣言した後、アメリカおよびNATO方面は直ちに不満の意見を表明し、中国の「紅旗-9」が「NATO標準の統一防空システムに溶け込むことは不可能である」と言明した。同盟国の順繰りの圧力がけの下に、トルコ国防省は入札募集期限の延長を決定し、欧米の会社にオファー価格を下げるよう提案し、同時に中国の会社との談判を継続すると言明した。

トルコ方面はかつて再三にわたり中国製品の条件が最も競争性を持つとしたが、欧米の不断の圧力に直面し、トルコは弁解すると同時にかつて躊躇の態度も見せた。去年12月、トルコはかつて入札に参加する業者らに向け6ヶ月競争入札期間を延長し、もってトルコ方面の「比較判断」に便とするよう提示した。

この前中国外交部スポークスマンの華春瑩は、中国がトルコに向け「紅旗-9」対空ミサイルを販売するのは正常な軍事貿易協力であり、各方が客観的、理性的に扱うことを希望し、正常な商業競争を政治化するべきではない、と指摘した。


http://military.china.com/important/11132797/20150221/19317085.html


トルコ:新たに購入する対空ミサイルはNATOのシステムとは整合されない

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「資料画像:中国の紅旗-9対空ミサイル」)

トルコが新たに購入する対空ミサイルはNATOと整合されない

「紅旗-9」はかつてトルコの次世代遠距離防空システムに選ばれたが、欧米は中国のミサイルがNATOのシステムと互換できないため干渉を行った

トルコ国防大臣イスマート イルマズは19日、トルコが購入しつつある対空ミサイルシステムは本国の国防体系にのみ納められ、NATOの装備との整合は行わないだろう、と語った。以前、欧米諸国はNATOメンバー国のトルコが中国製の対空ミサイルシステムを購入することに反対し、その中の1つの主要な理由は、それがNATOのシステムとの互換を実現できないことだった。

入札勝利者は依然最終決定されず

この議会の質問に答える書面の回答の中でイルマズは、トルコが競争入札で対空ミサイルシステムを調達することに関し、現在各入札者に対する評価はすでに終わり、再度受け取った新たな競争入札申請はない、と語った。彼は明確に、「この(対空ミサイル)システムはトルコの国防体系に納められることになり、使用中NATOとは整合されない」とした。

あるトルコ当局者はその後前面に出て、対空ミサイルシステム調達契約が一体どこの手に落ちるかは依然最終決定されておらず、トルコは依然あらゆる競争入札者と討論を行っている、とした。現在競争入札に参加するものには中国精密機械輸出入総会社、フランスとイタリアが合同で設立したユーロサム社、アメリカのRaytheon社が含まれる。

Raytheon総合防御システム社副総裁ティム ゲライズはこの前、トルコは最近社が競争入札契約につきさらに一歩の説明をするよう要求した、とした。彼は、トルコは依然継続してフランスとアメリカの方案を評価している、と語った。

(頑住吉注:これより2ページ目。画像のキャプションは1ページ目と同じです。)

オバマ、トルコのミサイル入札募集に関与

イルマズは2013年9月に、中国精密機械輸出入総会社の「紅旗-9」防空システムがアメリカのパトリオット対空ミサイルシステム、イタリア・フランス合同研究開発のアスター対空ミサイルシステムおよびロシアのS-300対空ミサイルシステムを打ち負かし、トルコによって次世代遠距離防空システムに選ばれた、と宣言した。

この決定は直ちに欧米諸国の激烈な反対に遭い、理由は中国製の対空ミサイルシステムがNATOのシステムとの整合を実現できないこと、および軍事機密漏洩の心配だった。アメリカ大統領オバマも当時トルコ首相の任にあったレジェップ エルドアンと面会した時に、トルコは中国の防空システムを購入してはならないと警告した。

中国外交部スポークスマンの華春瑩は2013年10月のニュース発表会で次のように語った。中国政府は一貫して慎重、責任ある態度で軍事貿易協力を展開することを旨としている。中国の会社とトルコの関連の協力は両国の正常な軍事貿易協力であり、各方が客観的、理性的に扱い、正常な商業競争を政治化するべきではない。

トルコ外務大臣アフメト ダウトオールは2013年11月、トルコはまだ初の遠距離ミサイル防御システムの入札勝利企業を「最終決定」していない、とした。

馬驍(新華社特別原稿)

(頑住吉注:これより3ページ目。画像のキャプションは「資料画像:アスター-30対空ミサイル」です。)

トルコ対空ミサイル入札募集の対比

「紅旗-9」

ミサイルの射程:約200km

生産者:中国精密機械輸出入総会社

アスター-30

ミサイルの射程:約100km

生産者:ユーロサム社

「パトリオット」

ミサイルの射程:約160km

生産者:アメリカのRaytheon社

データのソース:公開の報道による

(頑住吉注:4ページ目)「パトリオット」対空ミサイル


 以前もそうでしたけど、これを読んでもまだトルコが本当に中国のミサイルを購入しようとしているのか、それとも本命である欧米の企業に入札価格を下げるよう促しても新たな提案が出てこないので、「なら本当に中国のミサイルを買うぞ、いいのか?」というポーズを取って見せているのかよく分からんです。






















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