中国の専門家、アメリカの次世代戦闘機を語る

 まだ海のものとも山のものともつかないはずなんですが。

http://military.china.com/news2/569/20130513/17828203.html


アメリカ第6世代戦闘機方案流出 ステルス能力に質的変化が起きる

最近ボーイング社は海空航空宇宙展示会に最新バージョンの「F/A-XX第6世代戦闘機」概念図を登場させた(頑住吉注:「流出」って発表してるんじゃん)。世界の大多数の国がなお第5世代機を装備していない時に、アメリカ軍は頻繁に第6世代戦闘機研究開発の歩みを加速しているが、この挙は未来の空中戦力の構成にどんな影響をもたらすのか? この機はどんな先進技術を備えることになるのか? 我々は空軍専門家で装備システム工程専門の博士である鄒衛国を招待し、深く突っ込んでの解析を行った。

主旨は空中の絶対的優勢の保持にある

質問:アメリカ軍はいつ第6世代戦闘機の作戦概念を提出したのですか?

答え:2007年10月には早くもアメリカ空軍は第6世代戦闘機の具体的な必要性に対する研究の展開を開始しました。アメリカ海軍も「次世代の空中の優勢」計画の枠組み内で、海軍型の第6世代戦闘機の能力に必要なものに対し評価を行いました。2010年4月、アメリカ空軍は専門に第6世代戦闘機事務室を設置しました。その後、アメリカ海、空軍はそれぞれ第6世代戦闘機の「能力需要情報諮問書」を発し、アメリカ軍の第6世代戦闘機の概念設計作業が正式に始動したことを示しました。

質問:アメリカの第6世代戦闘機方案設計には主にどんな会社が参与しているのですか?

答え:1つはボーイング社です。彼らは2008年1月にF/A-XX第6世代戦闘機の概念方案を提出し、今年4月に最新版の概念模型を登場させました。2つ目はロッキード・マーティン社です。彼らは2012年1月にその第6世代戦闘機設計概念を公布しましたが、速度がより高く、航続距離がより長く、また幅広い周波数帯のステルスなどの新たな特徴が突出していました。

質問:F-35ステルス戦闘機の研究開発はなお未完成ですが、アメリカ軍は何故第6世代戦闘機の研究開発を急ぐのですか?

答え:1つは制空の優勢の確保です。推測によれば、ロシアのTー50は2016年以後配備され、その時もし第6世代戦闘機がないとアメリカ軍は彼らが追求する世代をまたいでの優勢を失うことになります。2つ目は技術的優勢の継続です。第6世代機プロジェクトはアメリカ航空工業が終始科学技術の最前線にいる状態を維持するのに有利です。もし特定プロジェクトの牽引がないと、アメリカ軍戦闘機技術の全体的優勢は徐々に失われる可能性があります。3つ目は更新、世代交代の必要性です。Fー35の生産、調達速度とF-15、F-16などの戦闘機が徐々に退役することを総合的に考慮すると、2030年になるとアメリカ軍戦闘機の不足は970機に達する可能性があり、その時F-22の就役期間も20年を超え、第6世代戦闘機による補充は明らかに特別切迫したものになります。

性能指標に質的な飛躍的向上あり

質問:アメリカ軍の第6世代機はどんな種類の設計レイアウトを採るのですか? またどんな先進技術があるのですか?

答え:F/A-XX最新概念方案はエンテ翼・無尾翼レイアウトを採用しており、さらに可変後退翼設計を採用する可能性があります。この種のレイアウトはF/A-XXの初期方案に比べ、戦闘機の敏捷性も突出していますし、全方向、幅広い周波数帯のステルスに向けた設計目標実現にも有利です。

技術特性上、F/A-XXはより大きな作戦空間、高度情報化、スマート化の特徴を持ち、甚だしきに至っては有人/無人ダブル模式体制を採ることになります。ステルス方面では無尾翼レイアウトは全方向、幅広い周波数帯のステルス実現に対し非常に有利であり、加えて採用される可能性のあるプラズマステルス技術、マイナス屈折材料、ナノステルス技術など新体制のステルス手段があり、F/A-XXのステルスレベルは第5世代戦闘機に比べ質的に飛躍することになります。

質問:第5世代戦闘機に比べ、F/A-XXの主要な優勢と突破はどこにあるのですか?

答え:1つは全方位、幅広い/全スペクトルステルス能力で、そのレーダー反射面積はF-22に比べ幾何級数的に低下し、かつ全方位ステルスを実現します。2つ目は全域高速機動能力で、航空空間から宇宙に近い空間までの空域をまたぐ機動能力を持ちます。3つ目は全方向戦場態勢感知およびネットワーク支持能力で、指揮コントロールネットワークと火力打撃ネットワークの全体的連動を実現します。4つ目は全く新しい概念の武器の搭載です。指向性エネルギー武器、機載極超音速武器が第6世代戦闘機で応用される可能性があります。特に後者は最高速度マッハ6に到達可能で、飛行の軌跡はこれまでの弾道ミサイルとは異なり、防御システムが追跡、迎撃することは異常に難しくなります。

質問:ある程度上、F/A-XXは多用途攻撃戦闘機になると言えるのでしょうか?

答え:そうです。F/A-XXの戦術、技術的優勢は作戦半径が大きいこと、ステルス能力が高いこと、機動性能が高いことであり、このためこの機は遠距離制空作戦、対地打撃作戦、対艦作戦、近距離空中支援作戦が執行できるだけでなく、さらに敵防衛区域内に浸透して敵の防空システム、早期警戒探知計測システム、飛行場、水上の高価値目標、指揮所などの目標に対し打撃を実施することができます。

前途には期待できるが困難は非常に大きい

質問:このように見てくると、F/A-XXの研究開発基準は相当に過酷ですが。

答え:確かにそうです。1つは戦闘機技術の世代をまたいでの発展を実現する必要があることです。F-22、F-35など第5世代機に比べ1世代高いところに位置し、全方位の世代をまたいでの優勢を形成する必要があります。2つ目は未来の作戦環境の中で制空権と多種の打撃能力を提供する必要があることです。この2つの目標はアメリカ海、空軍が次世代戦闘機を開発する上での共通の目標です。ですがF/A-XXはさらに多用途に重点が置かれ、あらゆるクラスの空母から発進できるものになります。

質問:F/A-XX第6世代戦闘機の登場には具体的なタイムスケジュールはあるのですか?

答え:現在当局には明確なプロジェクト立ち上げ、研究開発のタイムスケジュールはありませんが、アメリカ海軍が去年4月に公布した諮問書の中では、F/A-XXは2030年になる前にひとまずの作戦能力を形成すべきであると明確に述べられています。この時間に基づけば、もしこの機がF-22、F-35など第5世代戦闘機の15〜20年という研究開発期間と同じとするならば、2015年前後に必要とされる能力の分析と概念設計が完成し、2020年になる前に方案が確定しているべきであり、工程研究開発と製造は2020年前後に開始されるべきです。こうしてこそ2030年前後に就役するとの目標が実現できるのです。

ですがこの機の研究開発が遭遇する抵抗も小さいものではありません。1つは第6世代戦闘機概念は依然統一した認識が達成されていません。2つ目はこの機が必要とするカギとなる重要技術体系もまだ完全に確立、細分化されていません。3つ目として経費の問題も第6世代戦闘機研究開発が直面する現実の難題です。


 我々としては早期にアメリカの次世代機が登場し、仮に殲‐20や殲‐31がスムーズに実戦化されたとしてもそれに対する圧倒的優勢を確保することを希望するわけですが、もちろんできる限り自前での次世代機開発にも力を入れるべきでしょう。









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