H&K MG4

 「Visier」2004年9月号に、ドイツ軍に新採用されたミニミの対抗機種、H&K MG4に関する記事が掲載されていました。執筆者は前回のミニミの記事と同じ「Visier」編集長David Schillerです。


Grand mit Vier(頑住吉注:これも「Visier」によくある凝ったタイトルのようです。「Grand」はグランというトランプゲームのことらしく、「mit」は英語の「with」、「Vier」は「4」です。グランのルールを全く知らないためかもしれませんが意味は分かりません)

ドイツ軍もとうとうその欠落部分を埋めた。すなわち、G36とマッチする口径5.56mmのMG4を分隊に組み入れたのである。しかも従来の2倍の数で。

 36アサルトライフルに対応する5.56mmx45仕様のドイツ連邦国防軍向けマシンガンは長期間にわたってなかなか出現しなかった。たいていのモダンな西側の陸軍は、1980年代の遅い時期以来、7.62mmx51NATO弾薬から、より小口径の5.56mm、別名.223への移行を行った。すなわち支援射撃や車両武装の役割を持つ7.62mm口径マシンガンの口径を削減したのである。この代わりに分隊(イギリスでは「section」、アメリカでは「squad」 頑住吉注:ドイツ語原文では「Kanpfgruppe」。ちなみにドイツ語では名詞は必ず頭が大文字です)の下部戦術レベルには軽量な小口径のマシンガンが組み入れられた。アメリカ陸軍が1982年にFNミニミをM249として採用し、「Squad Automatic Weapon」(SAW)として7.62mm口径M60の代わりにしたことがこのトレンドを決定づけた。イギリスは始め長期間にわたって彼らのエンフィールドSA80のライトマシンガンバージョンであるロングバレルとバイポッドを装備したL86の実験を行った。このブルパップ銃の数え切れない問題を経て、彼らは2001年9月11日テロ攻撃の直後、大急ぎでミニミの導入を始めた。フランス、オランダ、そして他のNATOパートナー諸国もこの例にならった。

 H&Kは2001年9月、ロンドンにおける専門展示会で「MG43」をデビューさせたとき、大きくリードしたライバルとの距離を縮めた。この差は埋まっていないが、この新しい銃は現時点においてすでに多数の実験、ハードテストを経ている。

 ひょっとするとオベルンドルフの軍、警察用銃器メーカー(頑住吉注:H&K)はこのモデルによって整然とした1つのモデルシリーズからの重大な離反を行ったのかもしれない。1968年、すでに.223口径アサルトライフルであるHK33の大量生産が開始されていた。この銃はドイツ連邦国防軍制式銃G3の縮小型だった。そしてH&Kの供給プログラムに7.62mm口径アサルトライフルに持続射撃能力を持たせた支援火器、マガジン給弾のHK11、ベルト給弾のHK21があったように、5.56mmx45アサルトライフルを補完する、5.56mmx45ライトマシンガンの研究がすぐに始められた。1970年代の遅い時期、H&KはこのHK23を部隊テスト用に供給することができた。この銃はG3、HK33、HK11、HK21と全く同様にローラーロッキング(頑住吉注:もうけっこうたくさんの文を読みましたが初めて出てきました。ドイツ語では「Rollenverschluss」、すなわち「ローラー閉鎖」です)に基くリコイルローダーだった。ベルト給弾とマガジンアダプターの機能が選択できるラストバージョンの空虚重量は、8800gだった。銃にベルトケースを吊るすことで装弾を行った状態ではHK23Eは25ポンドになった。発射速度は毎分800発だった。グリップフレームには3発バースト設備付きのものもあった。1985年頃、発明の才あるオベルンドルフの設計者たちは新しい、いくらか単純化したバリエーションのHK73を提供した。この銃の特徴は150発用弾薬ケースだった。この弾薬ケースでは、弾薬はローラーとスプリングの上に位置したが、弾薬ベルトまったくなしで装填が行われた(頑住吉注:文章だけではよく分かりませんが、弾薬をベルトにセットし、銃の作動に連動してベルトを送り、ここから抜き出して装填し、薬莢以外にベルトリンクも排出するというシステムは複雑で不便なので、ベルトなしで多数連続して給弾を行うシステムを考案した、ということのようです。そしてこれを読む限りエアソフトガンの多弾数マガジンにいくぶん近いものだったのではないでしょうか)。

よりラジカルな新しい始まり
 H&Kは1990年代の終わり、MG43が設計オフィスでその姿を得たとき、ここで紹介した全てのモデルとは異なるものにした。この銃もボルトにロッキング用突起つきの回転ヘッドを持つガス圧ローダーであるG36と同じ方式であり、MP5やアサルトライフルシリーズでこれまで愛用してきたロッキングローラーつきのリコイル原理から転向したものだった。

技術
 純外的にはMG4(頑住吉注:MG43のドイツ軍制式名称)はそのFNミニミとの類似性を否定することはできない。両方ともガス圧ローダーであり、両方ともバレルでロックが行われる(頑住吉注:同じガス圧ローダーでもバレルとは離れた後方でボルトがティルトしてロックするようなものも多いが、それらとは異なる、ということです)。しかし世界的なミリタリー分野の設計トレンドは明らかに示されている。すなわち軍はますますガス圧ローダーに傾いている(頑住吉注:要するにMG4とミニミの作動方式は同一だが、これは明らかな世界的傾向としてそうなっただけであって真似したわけではない、と言いたいようです。しかしミニミも含めたガス圧作動銃の優秀さが認められた結果H&Kも節を曲げざるを得なかったわけで、ちょっとおかしな記述のように思います)。小口径グループにおけるガス圧システムは、弾薬が変動したり銃がひどく汚れた場合、装填不良を防ぐための、単純により大きな「成績リザーブ」がある(頑住吉注:要するに余裕があるシステムなので弾薬の強弱や汚れによる障害が反動利用銃より起こりにくく、この差は小口径の場合より顕著だ、ということのようです)。このことはHK43が低温室、「泥浴」、アリゾナ州の最も荒れ果てた部分にあるYumaのUSアーミーテスト地における極度に荒れた環境におけるハードテストでも証明した。ドイツ連邦国防軍もそこで供給決定のための重大なテストを実施した(頑住吉注:ドイツにはそれほど苛酷な自然環境を持つ土地がないからNATOパートナーであるアメリカでやらせてもらった、ということでしょう。今後は日本の兵器も砂漠等の環境下で使用しなくてはならないケースが増えるはずで、自衛隊もここでテストをやらせてもらったらどうでしょうかね)。

 テスト銃はここで、単に砂と細かい粉状の塵、最も強烈な日光に耐えねばならなかっただけでなく、ついには1日で断続的に15,000発発射する連射成績テストも行われた。ちなみにテスト者にとっても灼熱のYumaにおけるそれは最も苛酷なものだった。ドイツ軍はYuma、ハメルブルグ(頑住吉注:ドイツの歩兵学校がある土地)、そして他の地で示された成績に直面して満足せざるを得なかった。このH&K製ライトマシンガンはIdS(頑住吉注:「未来の歩兵」)プログラムとともに今年から部隊においてMG4として軍務についている。そして全くの余談だが、アメリカ海兵隊も現在このドイツ製の銃を欲しがっており、ひょっとするとすでに今年中にSAW249ミニミの代替として登場するかもしれない。

 MG4は発射時に生じるガス圧の一部をバレルの半分の長さの場所から下方に導き、ボルトキャリアに結合されているガスピストンに直接もたらす。この後退運動はボルトヘッドの回転の端緒となる。その際同時に発射済みの薬莢がバレルから引き抜かれ、後退運動の最後にレシーバーから下方に投げ出される。トリガーが引かれていないときはボルトキャリアは後方のコックポジションにホールドされる。このためチャンバーはオープンのままで、冷却のための空気が循環できる。トリガーを引いて初めてボルトは前方に急速に動き、その際新しい弾薬をベルトからバレルに滑り込ませる。

 G3、G36、以前のH&K製ライトマシンガンと違い、射撃中断中、射撃によって加熱したバレル内に弾薬は存在しない。このため万一の意図しない発火(英語では「cook off」)は起こりえない。

 射撃時のこのマシンガンの射撃姿勢における不動性は驚くべきものである。フルオートの収束弾道は25〜300mにおいて実に良好に集まり、このため「頭部、胸部ターゲット」(頑住吉注:日本語では「伏的」とか言うんでしたっけ)に対しても最初の一撃で命中させることができる。

 バイポッドはミニミよりいくらか安定性が高い。(頑住吉注:脚を閉じてから後方にたたむミニミと違い)単に後方にたたむことができ、内蔵されたテレスコピック部品によってさらに上下調節もできる。バレルにあるフロントサイトソケットは折りたたむことができ、特に交換バレルの運搬時に、そしてMG4にオプティカルサイトを付属して使用する際にも便利である。だが、バレルにセットされたガス供給口にはミニミのようなガスレギュレーターがない。このためこの銃はベルギー製のライバルより少ないパーツ数でもある。

火力が2倍
 想定されているドイツ歩兵1分隊につき2挺のMG4の分配は、実戦指揮者に戦術的配分を容易にさせるとともに、進撃時、そしてまた防御時の火力をも強化した。MG3(頑住吉注:7.62mmx51を使用する戦後版MG42)と違い、この小口径銃はライトマシンガンでありながら真のワンマン銃である。第二のマシンガン射手(頑住吉注:弾薬手)は廃止され、MG4は突撃射撃時、そして突然敵が側面領域から出現した際におけるパーソナル銃として、ヒップ、ショルダー射撃姿勢でも役立つ(頑住吉注:銃も弾薬も重かったMG3の場合、2人1組で運用しなくてはならなかったし、肩付け、腰だめで射撃しながら突撃したり、即時に射撃方向を大きく変えたりすることは実際上困難だった、ということです)。ライトマシンガン射手はIdSプログラムの概念にしたがって、近距離防御手段として9mmピストルの代わりに4.6mmx30弾薬仕様のMP7を携行する予定である。これは特に銃が車載銃架に据えられているときに非常に実用的である(頑住吉注:MG4はMG3よりずっと小回りがきくが、ライトマシンガンである以上限度があるし、車載銃架に据えられているときには特に自由がきかないので接近してきた敵に対抗するためにPDWであるMP7を装備する、ということです)。

未来
 まだMG4はその発達の端緒に立っているにすぎない。短いコマンドバレルを装備した軽量型、新しいアメリカの弾薬である6.8mmx43SPC(本誌2004年4月号参照 頑住吉注:同タイトルの項目ですでに紹介した記事です)に適合させた型が考えられている。そしてその上7.62mmx51NATOバージョンもである。

名称:MG4(ドイツ連邦国防軍)、以前はHK43
メーカー:H&K
5.56mmx45NATO(別名.223)
全長:1030mm、ストックをたたむと835mm
銃身長:450mm、バレル重量1480g
全高:260mm
全幅:90mm
重量:7900g(弾薬ベルトなし)
発射速度:750〜850発/分
サイト:100〜1000m、照準長456mm
型:MG4は回転ボルトヘッドによるロック機構が付属したフルオートガス圧ローダーであり、交換バレル機構、ベルト給弾機構が装備されている。レシーバーカバーにはミルスタンダード1913ピカティニーレールが付属し
ている

キャプション

部隊における新顔:H&K MP7を近距離兵器としてサイドに持つライトマシンガン射手はIdSシステムが想定しているもの。胸の前にはレーザー距離測定器Vector7x42がある。上はハメルブルグで公開された射撃済み薬莢の山の真ん中にあるMG4。障害はゼロ。

2/10:IdSシステムに基いてこの歩兵分隊は2挺のMG4を使用している。このため各3人の一団が1挺のライトマシンガン射手を火力支援のために持つ。これにより、2人で操作する1挺のみの7.62mmNATO仕様MG3が占めていた以前と比べ、分隊の火力は2倍になった。(頑住吉注:私はこういう分野について知識が乏しいんですが、3人のグループを1人のマシンガンナーが支援して、これが2組で計8人、後の2人は分隊長と無線手ということでしょうか)

サイズ:MG3と違い、MG4は特にバイポッドをフォアストック内にたたんではめこむことができ、ストックもたためるので使用のために大きな体格を必要としない(頑住吉注:MG3の頃はマシンガンナーは巨漢でなければ務まらなかったようです)。

操作:コッキングハンドルは運搬、行進のためたたむことができる。

写真右:弾薬ベルトをセットするためにレシーバーカバーを開いた銃の内部を見る。給弾システムはMG42、あるいはFN MAGに非常によく似ている。レシーバーカバー内側には長い「あやつるカーブ」(頑住吉注:ショートリコイルのバレルをティルトさせるチャンバー下の曲がった穴もこう呼び、要するにカムのことです)があり、ボルトキャリアの前後動によってその上部の突起が給弾システムのカギ爪を動かす(頑住吉注:ボルトキャリアには上向きに突起があり、レシーバーカバー内部すなわち下面には給弾システムのカムがあってかみあっており、ボルトキャリアが前後動すると給弾システムが左右に動いて弾薬ベルトを送っていくということです)。

ショルダーストック:バットプレートは左手でストックをよりよく肩に押し付けられるように、ショルダーレストを上に開いて射撃時肩に当てて役立てることができるように作ってある。

構造グループ:このマシンガンを主要部分に分解したところ。フィールドではショルダーストックやバイポッドを除去したり、ボルトキャリアからボルトを取り出したりといった大幅な分解はたいてい不必要である。G3やG36のようにピンが大部分の構造要素を結合している。ここに示すMG4のバリエーションは(頑住吉注:レシーバーカバー上だけでなく)すでに米軍が好むレシーバー前部の1913レールを持っている。このためこの銃のフォアグリップはタイトル写真にあるドイツ連邦国防軍型より短い。

見る方法:左はピープリアサイトが付属したスタンダードなMG4のオープンサイト。ピカティニーレールに固定されており、Aimpointのようなオプティカルサイトと交換することもできる。弾薬ベルト用開口の下に見えるレールには弾薬ケースまたは弾薬袋を吊るす。

拡張能力:ピカティニーレールのおかげでAEG−Heilbronn製AIM HuntlRのような熱像照準器具を載せることもできる。これは重量2.5kgで、1500mまでの標的認識を可能にする。バッテリー駆動時間は3時間以上で、モニターにはビデオ出力端子を接続することができる。右はMG4のガスピストンとボルト。

出口:空薬莢の排出は小さなプレートによって銃右下に向けて行われる(頑住吉注:銃の機能自体としては真下に排莢するようになっているが、薬莢がこのプレートに当たってやや右向きに落ちるということのようです。たぶん射手が射撃しながら前進するとき空薬莢を踏まないように、また低い姿勢の長時間連射において空薬莢の山が排出口を邪魔しにくいようにだと思います)。弾薬ベルトは銃に取り付けたミニケースから直接、または左に吊るした弾薬袋から供給することができる。この場合発射速度がいくぶん上昇する(頑住吉注:よく分かりませんが弾薬袋からの方が抵抗が少ないので発射速度に微妙に影響する、ということではないかと思います)。

2つのセット位置:MG4には単発発射設備はなく、フルオートのみで機能する。空砲を撃つためにはノーマルの「ロード表面」(頑住吉注:レシーバー上にあってレシーバーカバーを閉じると隠れる、弾丸の前部を抑えているプレート状のパーツのことのようです)を取り除き、弾丸のない演習弾薬を装備した弾薬ベルトしか適合しないより短いバージョンを使う。事故を防ぐためである。

前にもレール:MG4にライトまたは赤外線レーザーサイトを使用するため、ここに示すように工場渡しでレシーバーにも追加のピカティニーレールがあるモデルを大量注文することができる。

バレル交換の操作:左手で弾薬供給口の前にあるロック解除レバーを押し下げると、バレルはキャリングハンドルを持って前に引き抜ける。フロントサイトソケットは折りたためる。


 予想に反し、「MG4はこの点においてミニミより決定的に優れている」という明確な記述はなかったです。前回の記事では、「現時点においてドイツ連邦国防軍がH&Kの供給する新しいマシンガンを導入するにあたっては、ベルギー製のミニミとの国際的な比較が必要だった。」という記述がありましたが、ミニミとハードな比較テストを行い、何らかのテスト項目でミニミが失格したというわけではないようです。
 執筆者のキャラクターからして、そういう点や事実があれば強調して書くはずですし、要するにMG4はドイツ人の目からひいき目に見てもミニミより決定的に優れた存在ではないということでしょう。

 しかし細かい点ではミニミに勝っていると思われる点があります。

●前回の記事にはミニミのバイポッドの強度不足を指摘した部分がありましたが、MG4のそれはよりタフであるようです。また、このためもあってか射撃時の安定性が驚くほど高いとされています。文中には明記されていませんが、分解した写真でリコイルスプリング後部にバッファーがあるのが分かり、これも連射時の安定性向上に役立っていると思われます。ミニミのバイポッドはまず足を閉じてから後方にたたみますが、MG4はそのまま後方にたたむというのも相違点で、MG4の形式の方がタフで安定性の高いものにしやすいというのは納得できるところです。この他MG4のバイポッドには上下調節機能もあります。

●ミニミの両サイトは簡単には着脱できませんが、MG4のリアサイトはピカティニーレールに固定されているだけなので簡単に着脱でき、フロントサイトはベースごとたためるのでオプティカルサイト、ナイトサイト等使用時にそのサイトラインに干渉せず便利です。

●この種のマシンガンは加熱したバレルを交換することで射撃を続行しますが、MG4のたためるフロントサイトは予備バレル携帯時にも便利です。また、コッキングハンドル、ストックがたためるのも銃の携帯時に便利です。ミニミにも伸縮ストックバージョンがありますが、MG4はたためるのが基本であり、またミニミの伸縮ストックよりMG4のサイドスイング式折りたたみストックの方が縮小時よりコンパクトになり、また肩付けしたときにも安定性が高いはずです。

●ボックスマガジンの使用が最初から想定されていない、ガスレギュレーターがない、ボルトキャリアとガスピストンが一体であるなどの特徴から、ミニミよりシンプルでパーツ数が少なくなっています。外観を比較してもMG4の方がミニミよりシンプルでタフそうな印象です。

 ただし、長所ばかりではないはずです。

◎ピカティニーレールに固定されたリアサイトは振動などでゆるむおそれがあります。折りたたみ式フロントサイトも長時間使用後にへたってくるおそれがあり、理屈上固定されたものより精度が劣るはずです。

◎サイドスイング式ストックは固定ストックはもちろん伸縮ストックよりタフネスに劣る傾向があります。また、伸縮ストックよりはガタが出にくいですが、固定ストックと比べれば当然射撃時の安定性が劣るはずです。

◎ミニミのガスレギュレーターは意味もなくついているわけではなく、弾薬の強弱や極端な汚れに対応する機能があります。この点でMG4は適応性に劣るはずです。もちろん汚れたときはレギュレーターの操作よりクリーニングによって対処するのが基本ですが、実戦では銃が痛んでもとりあえず今射撃を続行しなくてはならないというシチュエーションもあるはずです。

 ただし、ドイツ軍はこうした点を問題にしておらず、H&Kとしても当然検討を重ねた上でこれがミニミに対抗する上で最善と判断したんでしょう。アメリカ海兵隊も今年中にこの銃を導入する可能性があるとされています。

 最近のH&K製長物はG36、UMP、MP7など、外部がほとんどプラスチック製になっているものが多いですが、MG4はレシーバーが巨大な金属の塊といった感じで、やはりマシンガンのような安定性が要求される機種にはプラスチックの使用は限度があるということなんでしょう。









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