中国の新型機関連4題

 まず日本のUS-2のライバルになるのかならんのかという飛行艇関連です。

http://military.china.com/news/568/20140523/18520357.html



中国の蛟竜600大型水陸両用飛行機、2015年末に初飛行へ

我が国の森林消火および水上救援の切迫した需要を満足させるため、国家航空応急救援体系建設のために装備を提供するため、国民経済建設と国防建設に奉仕するため、国内では大型消火、中・遠距離水上救援飛行機の補充が早急に待たれる。2009年6月、国の関連部門の批准を経て、中航工業特飛所が総設計師単位となり、中航通飛社が責任の主体となり、大型消火/水上救援水陸両用飛行機(以下「蛟竜」600機と略称)の研究開発が全面的に展開された。

「蛟竜」600機は3人のクルーの体制を採用し、2が操縦し、1人は機械師である。機は長さ:幅比が大きい船体式を採用し、片持ち式長方形型上翼単葉、「T」字型尾翼、前三点式引き込み脚レイアウトを採用し、主翼の前縁には4台のWJ6ターボプロップエンジンが装備される。陸上では滑走路の長さ1,800m以上、幅35m以上の飛行場、および長さ1,500m、幅200m、深さ2.5mの水域で発着できる。「蛟竜」600機は総合航空電子システムを採用し、赤外線探知計測および光学撮影などの捜索、探知計測設備を配備する。投汲水システム(頑住吉注:検索しても無数に引用された同一の文しかヒットしませんが、水を収容、放出する消火システムのことかと思います)、水上救援の緊急救護施設を装備し、快速、高い効果での森林火災消火、および遅れず有効な海難救護が実現できる。

現在、この機種の研究開発はすでに工程製造段階に入り、機体部品製造はすでに開始され、年末には構造大型部品の製造、および機載設備の引き渡しが完成され、2015年末に初飛行が実現する計画である。


 まあ間違いなくUS-2とは比較にならないくらい安くなるはずで、そのほかにライバルが少ないこともあり、国外にも一定の需要はあるのでは。

 次は新型ヘリ関連です。

http://military.china.com/news/568/20140523/18520248.html


中国、AC311A小型高原ヘリを研究開発 先進エンジンに換装

本報の情報(通信員 ジャンビン) 5月15日、AC311Aヘリが詳細設計部級審査をパスし、生産・試作段階に移った。

AC311Aヘリは中航工業ヘリ所と昌飛が丹念に作り出した高原型民間用ヘリで、審査した専門家は、このAC311ヘリを基礎に最適化改良を経た小型汎用ヘリは、国内外の市場で非常に強い競争力を持つ、と考える。

ヘリ所の科研人員はすでにAC311Aヘリの全体空力設計に対し最適化を行い、かつコックピットの骨組みに対し多レイアウトの設計を実行し、先進的なエンジン、および先進的な国産総合航空電子システムに換装し、高原性能の向上に力を入れ、同時に科研人員はヘリの寿命、信頼性、維持メンテナンス性、使用コスト方面にも多くの改良研究開発作業を行った、とされる。


 中国のヘリにとって高原性能は重要だがこれまで不充分だったという記述はいくつか読んだ記憶があり、エンジンその他が進歩してきている表れなんでしょうか。

 次は旅客機関連です。

http://military.china.com/important/11132797/20140523/18518789.html


香港メディア:C919の商品引き渡し、2018年まで遅延 技術的な困った状況が反映される

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「技術レベルから言えば、C919は同クラスの米軍のP-8A対潜機(画像)の原型であるボーイング737よりも先進的であり、性能もより高いが、外国の動力、航空電子など核心システムを大量に採用している。一方において軍用化が厳格な制限を受け、他方においてはプロジェクトの進度も深刻に牽制を受ける。」)

香港の「南華朝刊」5月22日の文章 原題:中国初の大型旅客機、技術的問題により商品引き渡しが遅延

アメリカの会社から部品を購入することが必須なため、中国商業飛行機社初の168座席のC919国産旅客機の商品引き渡し時期はすでに2018年まで遅延させられている。同社のある高級幹部は、中国初の国産大型商業ジェット式旅客機であるC919の初飛行は来年年末まで遅延させられた、とする。原計画では今年初飛行が行われ、かつ2016年には商品引き渡しが開始されることになっていた。

C919の初飛行および商品引き渡しの遅延は、中国が大型旅客機製造方面で、全世界の航空業の巨頭であるエアバスとボーイングの製品に匹敵しようとすることが困難に直面していることを反映している。

2010年に中国商飛(頑住吉注:中国商業飛行機有限責任会社)とゼネラルエレクトリックなど先端的供給商は一連の重要な供給に関する協定書に署名した。当時、同社高級幹部は今年C919プロジェクトを完成させる自信がある、としていた。だが、中国には飛行機製造の核心技術が欠けており、止むを得ず某いくつかの国際的大企業との協力によってカギとなる重要部品とシステムを獲得することになった。分析者は、このプロジェクトの遅延は、北京が旅客機製造業に対しあるいは楽観的すぎたことを示しているのかもしれない、とする。

だが中国商飛側は、現在C919の累計の受注数はすでに400機に達している、としている。ライバルに比べ、その非常に大きい優勢の1つは価格である。同社はずっとコストを抑制し、もって価格の上での競争力保持の確保を重視している。

中国商飛はもうすぐ顧客に向け同社が生産した90座席の支線旅客機ARJ21を引き渡し、かつすでに252機の受注を獲得しているとしている。推測によれば、今後20年内、中国内地の航空会社は5,000機のジェット式旅客機を購入し、価格は5,600億アメリカドルである。中国サイドはさらにロシアの同業者と新型ワイドボディー旅客機製造の計画を研究することになり、これはC919に比べさらに大きいが、現在まだ具体的なタイムスケジュールはない。(筆者はダニエル 任、丁雨晴翻訳)

(頑住吉注:2ページ目)CJ-1000Aエンジンは我が国初の商用航空エンジンの製品で、C919に用いられる計画の唯一の国産動力である。報道によれば、使用への投入は2020年以後まで待つ必要がある。

(頑住吉注:3ページ目)現在、中国商飛の大型旅客機総組立生産ライン建設は難関攻略のラストスパート段階に入っている。C919大型旅客機はこの総組立ライン上で誕生することになる。

(頑住吉注:4ページ目)5月15日、中航工業洪都が製造したC919前部機体の大部分が成功裏に生産ラインを降りた。かつ第3世代アルミ・リチウム合金材料が採用され、これは国内民間機への応用上初のことに属する。国産大型旅客機プロジェクトは、我が国航空工業の製造能力の全体的グレードアップを促進している。

(頑住吉注:5ページ目)2013年12月、C919大型旅客機第1号機の機首部品が成功裏に生産ラインを降りた。報道によれば、この部品には3Dプリント技術が採用されている。

(頑住吉注:6ページ目)3月29日、C919大型旅客機の主翼と機体の結合体の静強度研究試験の第1項目の試験がスムーズに完成された。これは決してC919の正式な機体全体の試験ではなく、さきがけとなる性質の研究的試験である。大型旅客機の試験飛行試験に関しては、我が国にとって全く新しい領域でもある。

(頑住吉注:7ページ目)2013年12月、C919大型旅客機の試験台が3年余りの非常に苦しい難関攻略を経て、ついに試験開始を迎えた。C919飛行の道はまた堅実な一歩を踏み出した。

(頑住吉注:8ページ目)画像は西北工業大学がレーザー立体成型技術を用いて製造したC919機の主翼の肋縁条。(頑住吉注:検索すると英語では「cap strip」とか「リブブーム」とかだとされていますが、要するに桁でしょう。)


 民間用という建前で導入した先端的な部品を使って作った旅客機をあわよくば軍用に転用したいが制限が厳しくて困るというのが中国の本音なわけで、本当はこういった分野でも輸出制限をかけなければいけないはずなんですが、仮にかけたとしても今後はロシアとの協力が強化され、結局実効性は薄いかもしれません。

 次もこの機の関連です。

http://military.china.com/important/11132797/20140524/18521278.html


習近平、C919試作機に乗る:大型機を向上させるのだ!

新華社電による 中国共産党中央総書記、国家主席、中央軍事委員会主席の習近平は5月22日、上海で外国専門家の座談会を開いた。

彼は次のように強調した。いかなる民族、いかなる国も全て、他の民族、他の国の優秀な文明の成果を学ぶ必要がある。中国は永遠に学習大国であり、どんなレベルまで発展しても虚心に世界各国の人民から学ぶ必要がある。

22日16時、上海西郊賓館会議センターで、習近平は50名の上海にいる外国の専門家と座談会を開いた。習近平は、不拒衆流、方為江海だと指摘した(頑住吉注:これだけでは意味分からないですが、どうもこれに続く文が説明になってるようです)。現在の世界では、経済グローバル化、情報の社会化がもたらした商品の流れ、情報の流れ、技術の流れ、人材の流れ、文化の流れは、まるで長江の水のように遮っても遮れない(頑住吉注:ということで前半は「多くの流れを拒まず」みたいな感じかと納得できるんですけど後半の「方為江海」は全く分からないです)。ある国の対外開放は、まず人の対外開放を推進することが必須であり、特に人材の対外開放である。もし人の思想が束縛され、心の内を閉ざしていたら、真の対外開放は不可能である。このため、対外開放は人に着眼し、人に力を入れ、人々が視野の上で、思想の上で、知識の上で、技術の上で解放に向かうことを推し動かし、世界の先進知識と技術を学習し応用することによって、結果的に不断に対外開放全体を新たな水準にまで高める必要がある。

習近平は次のように指摘する。現在我々は歴史上のいかなる時期に比べても広く優秀な人材を取り入れ、天下の英才を広く受け入れることをより必要としている。より開放的な人材政策を実行するには、地域を限らず人材を受け入れ、あらゆる人材を開発しようとするのではなく必要な人材を開発し、形式にこだわらず良い人材を用い、大きな力を入れて国内の創新人材を養成するのと同時に、より積極的主動的に国外人材、特にハイクラスの人材を導入することである。

現場

総書記:大型機を向上させよ

23日、習近平総書記は中国商飛設計研究開発センターにやって来て、総合試験ビルに入り、自主研究開発されているC919大型旅客機の展示サンプル機に乗り込み、コックピットの正操縦士の座席に座り、速度表、高度表、航跡図など関連の機器、メーターの状況を理解した。飛行機の客室を通る時、彼は2回座席に座ってフィーリングを確かめた。

現場で、総書記は国産大型旅客機の試験飛行の状況について「五問」した(頑住吉注:英語の「5 Whys」の中国語訳で質問テクニックの一種らしいです)。電子スクリーン上には少し前の新たな支線飛行機のグローバルな試験飛行のビデオが流されていた。総書記と試験飛行員たちは親しく語り合った。「場所移動は多いのかね?」「18カ所です」、「総航程はどのくらいかね?」「31,000kmです」、「順調かね?」「非常に順調です」、「機の最大航続距離は?」「3,700kmです」、「機の性能はどうなのかね?」「非常に良く、非常に安定しています!」

ビル内で、人々が情報を聞いて駆けつけてきた。総書記は次のように語った。我々が強国になるには、きっと装備製造業を向上させ、大型機を向上させ、連動の作用、象徴的作用を果たさせる必要がある。中国は最大の飛行機市場であり、過去ある人は、作るのは買うのにしかず、買うのは借りるのにしかず、と言った。このロジックは逆転させる必要がある。より多くの資金を費やして自らの大型機を研究開発し、製造する必要がある。

総書記は大型機研究開発チームに大きな期待を寄せている。総書記は、中国の飛行機製造業は非常に苦難に満ち、でこぼこで、曲折の歴史的過程を通り過ぎ、現在では新たに足を踏み出し、形勢は非常に良く、立ち上がりは非常に良く、皆が粘り強く事を行い、足を地に着けることを希望し、私は君たちに大きな期待をかけている、とした。彼は企業の責任者に、「中国の大型機事業は万里の長征にまた一歩足を踏み出した。我々はきっと自らの大型機を持つ必要がある。」とくれぐれも言い聞かせた。


 「中国は永遠に学習大国であり、どんなレベルまで発展しても虚心に世界各国の人民から学ぶ必要がある」というのは逆説的に非常に傲慢という印象を受けました。これはともすればもう世界からは何も学ぶ必要がないと思いがちになってもおかしくないほど高度に発展した国の人が言うべきことであって、中国はそんなレベルにははるかに及んでいないでしょう。まるで思想の自由を奨励しているかのような発言もどうかと思いますね。まあそれは本題ではないんで置いておくとして、前の記事にあったようにC919はまだ飛んでおらず、具体的性能がどうのこうの言っているのはより小型の「支線飛行機」のことですね。意図的に混同させようとしているようにも見えますけど。

















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