中国国産空母をめぐる6つの問題

 今回も2回に分けます。

http://military.china.com/important/11132797/20170426/30461423_all.html#page_2


六点の「デリケート」な問題が、あなたが中国初の国産空母を理解するのを助ける

今日は億万の中国人のBig Dayである! 千万の軍事マニアと無数の国の人が首を長くして期待してすでに久しい中国初の国産空母001Aが今日ついに進水した。遼寧艦の後、中国のまた1隻の5万トン級(軍スポークスマンの言い方)の大型船舶であるが、現在当局は決して対外的にあまり多くのデータや資料を明らかにしていない。「グローバル時報」記者は先日中国の著名な空母専門家である李傑を特別インタビューし、彼にこの得難い中国国産空母を詳細に解読してもらった。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「進水準備」)

進水は何故「延期」されたか

ネット上の以前の噂は、国産空母は4月23日の海軍節に進水するだろうとしていた。何故「延期」されたのか? 「グローバル時報」記者の理解によれば、大型船舶の進水は水文環境などの要素を考慮する必要がある。特に潮期の影響である。進水の安全を保障するため、水深が充分である必要がある。例えばある船の喫水10mなら、理論的に水深11mで充分だが、船舶が上下に動揺する可能性があり、加えて波の作用の力があるので、17、8m必要とし、それでやっとOKかもしれない。

一般的に言って毎月旧暦1日、15日以後の2、3日内は、それぞれ1回の大潮が発生し、その時海水は最高に盛り上がり、最低に下がる。毎月旧暦8、23日以後の2、3日内は、それぞれ1回の小潮がある。4月23日は旧暦3月27日で、大潮の日ではなく小潮の日に近く、最も良い「窓口期」ではない。

国外の空母の建造経験に照らせば、通常「第1枚目の鋼板の切断」をもって正式建造開始を象徴的に示す。しかる後に積み木のようにドック内で1つ1つの分段を組み立てる。李傑の説明によれば、進水式の挙行は、主たる船体の建造作業が基本的に終わり、進水の時は素組みの家と理解することができ、この時空母は一般に総工程量の70〜80%完成している。進水後、国産空母はさらに一歩艤装を行う必要があり、つまり素組みの家に対し室内の付帯工事を行い、さらに一連の試験を行う必要がある。およそ2年後に空母はやっと就役でき、就役後さらに2〜3年経過してやっと戦闘力を形成する。

トン数はいったいどれくらい大きいのか?

ある大型水上戦闘艦の戦闘力はどうかを推し量るのに、トン数は1つの非常に重要な指標である。現在まで、国産空母のトン数に関する公式な言い方としては、国防部スポークスマンである楊宇軍大佐が定例記者会見で「排水量は約5万トン級で、通常動力装置を装備する」と言ったことがあるだけである。

5万トン級? 中国は遼寧艦に比べより小さい国産空母を作ったのか? 海軍を熟知するお友達は分かっているかもしれない。大型水上艦艇の排水量には2つの基準がある。標準排水量と満載排水量である。中国初の空母である遼寧艦を例にすると、標準排水量は5.7万トン、満載は6.75万トンである。

国産空母の設計や建造は遼寧艦の科研試験や訓練の有益な経験を吸収しているため、李傑はその排水量は遼寧艦より小さくはないだろう、と考える。新たな空母は遼寧艦を基礎に一連の改良が行われ、機格納庫の面積や甲板の面積がいずれも向上を得、もし艦に搭載される殲ー15大型艦載機の数が10機増加するとして計算すると、排水量は少なくとも200トン余り増加するだろう。もしさらに増加するその他の武器や設備の重量を算入すると、新たな空母の排水量は7万トンに近づくかもしれない。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「ニミッツ級空母」)

国産空母は第何位にランクされうるのか?

世界でスーパー空母を持つ国は1つしかない。アメリカである。アメリカは現在各国において数、技術含有量でも作戦能力でも及ぶことを企図することのできない第一陣営である。アメリカ海軍は10隻の「ニミッツ」級原子力空母を持ち、このうち4隻は排水量が9万トン余りで、その他の6隻はいずれも10万トン以上である。完成したばかりの「フォード」号も排水量が10万トン以上である。

だが、中国の著名な空母専門家である李傑の視点に照らせば、6万トンを超えさえすれば全て中・大型空母と評価すべきで、ならば中国のこの2隻の空母はすでに中・大型空母の陣営に突入しており、しかもこのクラスで中国の空母と大小を比較できるものはいくらもない。

例を挙げると、現在アメリカ海軍を除き世界で唯一の原子力空母であるフランスの「ドゴール」号のトン数でも4万トンあまりである。また、去年地中海に行って初の実戦任務を執行したロシアの「クズネツォフ」号空母は、遼寧艦とは親戚関係で、このため排水量はやはりおよそ6万トンである。イギリス海軍が建造中の2隻の「ビクトリア女王」級空母も6万トンあまりである。トン数の上から見て、インドの空母は完全にライバルではなく、一方日本が南海巡航を計画する「いずも」級ヘリ母艦は中国空母の面前では「準空母」と呼べるに過ぎない。

性能はどれくらい向上した?

中国軍スポークスマンは中国初の空母が遼寧艦を基礎に設計建造されたものだと認めており、インターネット上で不断に伝えられる空母建造過程の画像からも、それが遼寧艦とよく似ていることが見て取れる。中国初の空母は完全に遼寧艦を模倣しているのか、またそれにはどういった改良があった可能性があるのか?

李傑は、001A型国産空母は船の外殻の様子が見たところ遼寧艦とやや似ていることを除き、内部の設備は全部最新型の国産設備に交換されている可能性が高く、この種のグレードアップには換骨奪胎の意味がある、とする。艦載武器、レーダー、エンジン、電子設備には全部国内最新型の装備が採用される。
















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