中国国産空母関連2題

 相互およびこれまでに紹介した記事との重複部分もありますが。

http://military.china.com/important/11132797/20160324/22295855.html


専門家、中国が建造中の空母は必ず新たな艦載機に換える、とする あるいはステルス戦闘機を搭載か

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「殲ー31と殲ー15の随伴飛行」 説明ありませんけど合成写真のはずです。)

人民ネット北京3月24日電 中央テレビの報道によれば、最近中国国産空母の新たな進展に関する画像が絶えずネット上に明るみに出され、新たな空母の建造の進展が比較的速いことをはっきり示している。軍事専門家の曹衛東は中央テレビ「今日のアジア」番組の中で、我が国の国産の新たな空母は理論上遼寧艦に比べより大きく、ステルス性がより良く、搭載する飛行機の数がより多いだろう、と指摘した。国産空母は寿命の周期内に、少なくとも2種の艦載機を搭載する可能性があり、原子力空母は我が国の未来の空母の発展方向であるという。

国産空母はモジュール化建造技術を採用?

中央テレビの報道は、3月に入った後、中国国産空母の新たな進展に関する画像がネット上に不断に明るみに出され、あるネット仲間はこの艦の機格納庫、艦首、艦尾の主要部分の分段がすでに艦に取り付けられているのを撮影し、メインの艦体部分はすでに装備が完成している可能性がある、とする。その後、またある画像は、この艦が飛行甲板の敷設を開始しているらしいことをはっきり示した(頑住吉注:これに関しては否定する分析も紹介しました)。

国防部がこの前発表した情報によれば、新たな空母の排水量は約5万トン、通常動力装置を採用し、国産の殲ー15およびその他の機種の艦載機を搭載し、固定翼機はスキージャンプ発進方式を採用し、艦上には任務の需要を満足させる各種設備が配備されることになる。

ある分析は、001Aと呼ばれる新型国産空母が採用するのは世界各国が普遍的に採用する大型水上艦艇のモジュール化建造技術である、と考える。空母建造の中での分段とは船体構造の総合体で、建造が整った後で積み木のように船体をつなぎ合わせるのである。

軍事専門家の曹衛東は説明し、いわゆるモジュール化とは、数万トンの空母をいくつかの部分に分け、それぞれ異なる造船工場で建造し、しかる後にこうした分段をある造船工場で組み立てることだ、とする。この種の建造技術のメリットは非常に大きく工期を短縮できることで、何故なら数カ所の工場が同時に着工し、同時進行で担当する分段を建造し、その後さらに組立を行えば即OKだからである。もし分段が同一の工場で建造されたら、数倍の時間が費やされる可能性がある。我が国の空母がもしこのような建造技術を採用したら、非常に大きく建造時間を短縮し、空母を早期に進水させることができる。

新たな空母のトン数は遼寧艦を超越するかも 作戦能力はより強い

中央テレビの報道は、国防部はこの前国産空母の排水量は約5万トンだと発表したが、決して標準排水量、空虚搭載排水量なのか、それとも満載排水量なのかまだ決して説明していない、とする。アメリカの「ストラテジー ページ」ウェブサイトの文章は、この艦の排水量は6.5万トン、全長はおよそ305mのはずだ、と考える。専門家は、001A型空母の排水量はすでに就役している遼寧艦に比べやや大きく、しかもこの艦はステルス性、動力システムなどの方面いずれにおいても改良があるはずだ、と考える。

「我々が建造する国産空母は理論上遼寧艦に比べやや大きく、搭載燃料の量がより多く、艦載機の数がより多く、コストパフォーマンスがより良いはずだ。遼寧艦を基礎に、我々は遼寧艦建造の経験を参考にし、新たな空母のステルス性能をより良くさせることができる。」 曹衛東は、空母をもしステルスにする必要があれば、外形が非常に重要だ、と指摘する。例えばアメリカ最新のフォード級空母もステルス性能を持ち、それがレーダー上に暴露する面積はニミッツ級空母に比べ半分に減少している可能性があり、このことは空母の外形と艦体の材料によって決まる。

曹衛東は、我が国の空母は現在通常動力を採用しており、そのガスタービンエンジンなどの設備には性能がより良く、より先進的な国産設備が採用され、動力の性能がより良く、航行速度がより速く、したがって艦載機の発進のためにより大きな揚力を提供することができ、艦載機がより多くの弾薬あるいは燃料を搭載し、艦載機の航続能力あるいは攻撃力を増加するのに利する可能性があるだろう、とする。新たな空母は機格納庫の面積を増大させ、甲板を拡大し、その搭載する飛行機の数をより多く、作戦能力をより強くさせる可能性がある。

「ある空母の寿命は一般に50年前後で、艦載機の寿命は30年でしなかく、このため新型空母はその寿命周期内できっと少なくとも2種の艦載戦闘機を搭載するだろう。つまり、殲ー15が淘汰された時、この空母はさらに新型艦載戦闘機に換装するだろう。例えばステルス戦闘機や無人機などである。新型空母は設計時にきっとこうした要素を考慮するだろう。」 曹衛東はこのように語る。

曹衛東はさらに指摘する。原子力空母は通常動力空母に比べて非常に多くのメリットを持ち、例えば航続能力が高く、速度が速く、より多くの空間を省いて艦載機が搭載できる。しかも原子力空母はより多くの電力を生み出すことができ、レールガン、レーザー武器など新エネルギー源武器のために動力を提供することができる。我が国の国防の需要から見て、もし通常動力空母から原子力空母にグレードアップしたら、我が国の海上の安全と海軍の作戦体系に対しメリットがある。より良く遠海護衛任務が執行でき、防御の縦深を拡大し、より良く国家の遠海の利益を維持保護でき、空母発展の方向性と言うべきである。」 だがこれは決して我が国がすぐに原子力空母を建造する必要があると言っているのではなく、将来原子力空母が通常動力空母に取って代わることになる、と言っているのである。」


http://war.163.com/16/0323/09/BIR5KANQ00014OVF.html


001A空母、ステルス化 遼寧艦に比べより大きく搭載機がより多い

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「資料画像:遼寧艦は中国空母建造の起点に過ぎない」)

初の国産空母は遼寧艦に比べどれだけ進歩しているのか

建造中の初の国産空母は、元日の国防部による発表後、終始全国人民の心に影響を及ぼしている。最近、その体を覆っている神秘のベールがまたちょっと開かれた。

外国メディアの報道によれば、ネット上に明るみに出た最新の画像は、初の国産空母がすでに飛行甲板を敷設し始めているらしいことをはっきり示しており、画像の中からは空母右舷後ろ側のリフトの位置もはっきりと観察できる。

この前の画像は、001Aと呼ばれるこの艦の機格納庫、艦首などの主要な位置の分段がすでに艦船上に取り付けられ、その主要な艦体部分はすでに完成に近いことをはっきり示し、続いては艦橋およびリフトが装備される可能性がある。

銭報軍情版はシンクタンクの専門家で、海軍軍事学術研究所の研究員である曹衛東大佐に連絡を取ったが、彼の説明によれば、001型遼寧艦に比べて001Aのトン数はやや増加し、しかも同様にスキージャンプ発進を採用するが、空母は「巻き貝の中に道場を作る」の場所であり、ほんのわずかな合理化、改良を寄せ集めると、戦闘力に非常に大きな向上を獲得させる可能性がある。具体的な改良措置には以下の何点かがあるかもしれない。

排水量の増加、ステルス化の実現

去年12月31日の国防部記者会見で、スポークスマンの楊宇軍はすでに001Aは5万トン級であると明らかにしている。当然、彼はこれが空虚搭載、標準か、それとも満載排水量か説明していない。

3月6日、北京で両会に参加した全国政治協商委員、海軍ネットワーク安全・情報化専門家諮問委員会主任の尹卓はインタビューを受けた時、初の国産空母の全体設計はすでに就役している遼寧艦に類似しているが、トン数はより大きい、と明確に明らかにした。

「もし『5万トン級』が国産空母の標準排水量を指すなら、遼寧艦のトン数は4万トン級のはずだ。」

曹衛東は、「外形にはいくつかのステルス措置を採り、例えば艦体と艦橋はできる限り水平と垂直の直角の辺を減らし、艦橋を下半分はV字型、上半分は逆V字型に設計し、中間は幅広く上下が狭い造形とし、煙突、マスト、アンテナにレーダー波吸収材料を採用する等々の方法である。」と語る。

空母のようなでかぶつが徹底してステルス化しようとするのは現実的ではない。だが曹衛東は、ステルス措置を採る効果はやはり相当に顕著だと明らかにする。

「アメリカ最新の『ズムウォルト』号駆逐艦は、レーダー反射面積が1隻の漁船に相当するとされ、5万トン級の空母はもしステルス措置が当を得ていたら、レーダー反射面積が1万トンに満たない駆逐艦に相当することはあり得る。」 ひとたびこうなれば、依然相手によって発見されるが、相手方の誤判をもたらす可能性がある。

「また、トン数が大きくなれば、動力システムに改良があるはずである。」 曹衛東は、「遼寧艦は『ワリヤーグ』号の古いボイラーとタービンをそのまま用いたが、新たな空母は性能がより良い国産の新機種を用いるだろう、と語る。

機格納庫を拡大し、より多くの艦載機を搭載

尹卓は両会の期間にインタビューを受けた時、新たな空母は機格納庫と維持修理作業場の面積を増大し、弾薬と燃料や水の備蓄能力を増加させ、その自力持久力をより大きく、艦載機をより多く、作戦能力をより強くさせるだろう、と明らかにした。

遼寧艦には空母として1カ所重大な欠陥があり、それはその前身である「ワリヤーグ」号がかつて12発のSS-N-19超音速対艦ミサイルを装備していたことで、12本の傾斜した発射管が機格納庫前方の船室にレイアウトされている。SS-N-19はサイズが大きく、その発射管は大量の、本来機格納庫に用いることのできる空間を占めている(頑住吉注:以前の記述によればこれは封鎖されたものの撤去はされてないようです)。

軍事評論員の杜松涛は解析し、遼寧艦は既成品であり、対艦ミサイル発射装置をなくして機格納庫を広げてはいないが、001Aは設計時に発射サイロの構造をなくした後、機格納庫を前向きに全体で15m前後拡大することができ、機格納庫面積を10%前後増加することができる、と語る。

遼寧艦の満載排水量は約5.9万トン、機格納庫面積はたった4,054平方mだとされる。フランスの「ドゴール」号空母の満載排水量は4.2万トン、機格納庫面積はそれにもかかわらず4,600平方mである。杜松涛は、「ドゴール」号は原子力動力の優勢に頼って重油タンク、空気取り入れルート、排煙ルートを省略しているが、このように大きなトン数の隔たりであり、001Aは最適化作業さえ一定の状態に達していれば、機格納庫面積がドゴール号の水準まで拡大されることはあり得る、と考える。

曹衛東は、遼寧艦の機格納庫内は固定された飛行機用ターンテーブルとレールをそのまま用いており、占用するスペースが大きい、と提示する。001Aはこの種の邪魔な施設をなくし、地上で線引きし、機格納庫内の飛行機の割り振りを指示し、より敏捷さを加えるべきである(頑住吉注:この部分何を言っているのかいまいち分かりません)。

飛行甲板を拡大し、駐機位置を増加する

アメリカ空母のスタンダードをもって見ると、遼寧艦は典型的な「小さな艦に大きな搭載機」で、サイズが非常に大きい殲ー15は5万トンあまりの空母をやや「重任に堪えず」にさせる。このため、同様に殲ー15を搭載する新たな空母が飛行甲板の面積を拡大するのは必然である。

まずスキージャンプ甲板の幅を広げることである。現在遼寧艦のスキージャンプ甲板は比較的幅が狭く、飛行機が発進する時に停止できない。もしスキージャンプ甲板の幅を広げたら、右舷に3〜4の固定された駐機位置を設置できる。

しかも、遼寧艦の飛行甲板は端が艦橋、武器プラットフォーム、クレーンによってあまりにも多くの面積が占拠され、飛行機の駐機に影響している。

曹衛東は、設計を最適化し、不必要な空間の占用を減らせば、さらに数個の駐機位置が増加できる、と考える。

「現在遼寧艦は発進時18の固定および臨時の駐機位置があって用いることができ、このことはその1回の最大出動能力が18機であることを意味している。」 ひとしきりの改良を経て、001Aの1回の最大出動能力を23機にまで高めることは決して困難ではない。

艦橋の大幅縮小

遼寧艦はロシアの「クズネツォフ」同様、飛行甲板右側に巨大な艦橋があり、体積はアメリカのキティホーク級通常動力空母の数倍である。

「大きすぎる艦橋は飛行甲板の駐機位置を圧縮するだけでなく、しかも全艦のレーダー反射面積を拡大し、さらに全艦の重心が高過ぎ、かつ右寄りになる結果をもたらし、戦闘艦の安定性に影響し、より多くのバランス措置を採る必要がある。」 曹衛東は、もし新たな空母の艦橋がキティホーク級の程度まで縮小できたら、甲板の上には3機の戦闘機が多く駐機できるはずだ、と考える。(屠晨マ)


 初の国産空母は遼寧艦と大筋同じにして冒険を避け、遼寧艦で訓練を受けた人員がスムーズに移行できるようにする、と考えられていますが、やはり期待の大きさから改良の度合いを大きく見積もりたがる傾向にあるような気がします。ちなみに原子力空母は確かに通常動力空母に必須ないくつかの設備が不要ですが、原子力空母だからこそ必要な設備もあるわけで単純にスペースの上で有利になるとは言えないという指摘もありました。
















戻るボタン