中国民間機関連2題

 と言ってももちろん軍事に大いに関係があります。

http://military.china.com/news/568/20130903/18029942.html


中航昌飛:国産ヘリの安全性が劣るというのは極めて大きな誤解

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「森警AC313ヘリが軽々とマイクロバスを吊り下げる」 ってワイヤーとかも見えてないし画像の入れ違いですかね)

【グローバルネット報道 記者 張加軍】 第2回中国天津国際ヘリ展示会(直博会)は9月5日から8日(9月7日〜8日は一般開放日)にビンハイ新区空港経済区で行われる。今回の直博会前夜、中航工業昌河飛行機工業(集団)有限責任会社(昌飛)社長で党委員会副書記の周新民はグローバルネット記者のインタビューを受けた。

人々はしばしば「中国の民間用ヘリは国外製品と隔たりがある」と言うが、これに対し周社長は、この視点はごく一方的なもので、実は国産民間用ヘリの優勢は極めて大きい、と強調した。

第1は性能:価格比である。価格は2つの方面に分かれる。すなわち単一の機の販売価格と全寿命のコストである。現在、国外の同類製品に比べ、中国の1機あたりの販売価格には相当の幅の価格の優勢がある。人々が通常言うところの国産民間用ヘリに隔たりが存在するというのは、実は全寿命期間および信頼性方面の隔たりである。調査研究によれば、中国製品の信頼性はライバルに及ばないかもしれないが、ライバルはスペアパーツの価格、維持メンテナンスの価格が中国製品の2倍である。例えば、中国製品のリニューアル周期は1,500飛行時間、ライバルは3,000飛行時間だが、その毎回のリニューアルの価格は中国製品の2〜3倍で、このように計算すれば中国製品は少なくともライバルと互角である。スペアパーツという角度から言えば、中国製品の優勢は非常にはっきりしており、国外の価格は中国の価格の2〜3倍という関係に全く留まらず、5〜10倍という関係である!

第2に、サービスから言うと素早い対応能力でも、人員の派遣駐在能力でも、全く疑いなく国産民間機の優勢が大きい。例えば世界の某ヘリメーカーは中国に全部でどのくらいの人を派遣駐在させているだろうか? ごく限られている。一方中国のヘリ産業の本土におけるアフターサービスの優勢は非常にはっきりしている。

第3に、一部の視点は国産ヘリの安全性は国外の同類製品に及ばないと考えている。周社長は、実はこれは極めて大きな認識上の誤解である、と語る。ヘリは本来的に安全上の優勢を持ち、「自転下降」能力(ヘリが動力を失った時、ローターが下降過程で自ら回転して揚力を提供し、下降速度を低下させて平穏な着陸を実現させることができる)を持つ。長年累積されたデータと資料によれば、ヘリの事故は主にどんな原因によるか? テイルローターあるいはメインローターが異物にぶつかる(例えば電線など)など大多数の状況は操作ミスもたらした墜落事故である。加えて一部の飛行員は自転下降の操作技巧を掌握していない。

快適性に関して事実に即して言えば、国産ヘリのきめ細かさのレベルは国外製品とで一定の隔たりが確かに存在する。例えば一部の機種の騒音レベルは国外製品とで一定の隔たりがあり、震動レベルにも微少な隔たりがある。だがこれらは決してヘリの使用に直接影響するものではない。

周新民社長は、メディアは国産民間ヘリのいくつかの正しい能力を多く伝え、世論の誘導上我が民族のヘリ製品を非常に多く支持すべきである、とアピールする。だが現在社会の一部のいわゆる「業界内関係者」は数は多くないが、往々にして相当なネット上での「世論エネルギー」を持ち、容易に民衆をミスディレクションし、非常に多くの民間機ユーザーは国産民間機に対する真実の状況を決して完全に理解せず、容易に客観的でない宣伝の影響を受ける結果をもたらす。これは実は、「ライバルの宣伝策略にはまる」ことであり、このまま行けば往々にして容易に悪循環を形成することになる。ユーザーがひとたび先入観にとらわれて某製品を選択、購入すると、その後も往々にして同じメーカーの製品を購入する。ヘリは「使うことでできていく」のであり、生産量が多くなるほど製品はどんどん成熟し、コストもそれにつれて下げることができるのである。

中国メディアが真に民族のヘリ産業を応援しさえすれば、中国人はより多く国産ヘリを選択、使用し、それで我が民族のヘリ産業はやっとより良く、より早く強大になれるのである。こうであってこそ、我が国の低空空域正式開放後、祖国の上空にやっと国産ヘリが群をなし並んで飛ぶ壮観な光景が現れるのである。


 凄いでしょ。自分たちの製品が売れないのはマスコミのせいだ、マスコミが世論操作してもっと売れるようにしろ、それが民族のためだ、という発言をこっそり裏でではなく公然としちゃうんですね。中国製ヘリの安全性が外国製に比べて劣るという指摘に対して全く正面から答えていないところを見ると事実だから反論できないんでしょう。またこの件に関するコメントはまるで事故を起こすのは使用者が悪いと言わんばかりです。こういう意識の違いはきっと開発、生産に向き合う態度、結果として作られる製品にも表れてくるでしょう。

http://military.china.com/news/568/20130903/18030371.html


専門家、2020年以後C919はやっと長江-1000Aエンジンを使うことができる

やや進度を緩め、作業をもう少し周到に行うようにさせる

エンジン問題、我々の飛行機の「心臓病」となる

記者 彭科峰 見習い記者 姜天海

8月、多くの方面の情報は国産大型機C919初飛行計画が2015年末まで延期されることになる、と明示した。

国産大型機の初飛行時期は何故遅延するのか? 研究開発の困難に遭遇したのか否か? 大型機の国産化率はどうなのか? 外界の多くの疑問の背後からは、中国人の「中国製大型機」に対する長年来の万感の思いを込めた期待が屈折して放たれている。

詳細設計はすでに完成

中国の大型機の夢は嫌というほど挫折を経てきている。第1世代国産大型機運ー10の研究開発任務は1970年8月に始まり、1986年に暗礁に乗り上げた。

北京航空宇宙大学教授で飛行機学部主任の黄俊から見て、運ー10の飛行停止には間違いなく技術の不成熟、工業的基礎がしっかりしていないという問題が存在した。「だがもし運ー10を基礎に、不断に改良設計し、各種の不足を補っていたら、今日我が国の大型機研究開発能力はより強大なものになっていた。」

ある専門家は、最も惜しいのは適時に運ー10の挫折の経験と教訓を元に、チャンスを選択して再度同類のプロジェクトが推進されなかったことだ、と考える。「大型機戦略にはプロジェクト実施レベルで断絶が起き、我々をまた30年近く足踏みさせた。」

2007年3月、国産大型機プロジェクトが正式に立ち上げられた。2年前、国産大型機総設計師呉光輝は、C919は2014年に初飛行することになる、とした。だが最近、中国工程院院士で国務院大型機専門家委員会主任の張彦仲は「雲南科学大講演」で、「我が国のC919大型機は2015年に初飛行することになる」とした。

初飛行計画は何故遅延したのか?

中国科学院院士の曹春暁は国家大型機重大特定プロジェクト専門家諮問委員会メンバーである。彼は、初飛行の時期が適当に延期されたのは、決して研究開発過程に特殊な困難が出現したのではなく、「わずかに進度を緩め、作業を少しより周到に行わせるのだ」とした。

「現在大型機の詳細設計はすでに完成し、部品を製造中である。また、地上でさらに非常に多くの実験を行い、スムーズな飛行を保証する必要がある。」と曹春暁は言う。

国産化率はどれだけ高いのか

一部の人から見て、C919の非常に多くの部品は決して「中国製」ではなく、国産化率が低すぎ、そのエンジンも国外由来で、真の国産大型機とは評価できない。これに対し、専門家たちには異なる見方がある。

黄俊は次のように説明する。C919の機体は、胴体、主翼、尾翼を含めすでに完全に国産であり、機の動力装置、機載システムと設備はまず輸入製品を用い、その後徐々に国産化を実現し、最終的に全部国産化する。「初飛行時の国産化率は約50%、2025年以後は90%を超えると見積もられる。」

黄俊はさらに、中国の商用飛行機有限責任会社は国産化率方面でARJ21支線旅客機研究開発の経験を取り入れ、国外の入札に勝利した機載システムおよび設備の供給商に対し、中国に合資会社を建立するという条件を提出し、「将来は中国に17の合資企業が建立され、飛行機の脚、タイヤ、液圧、空調、航空電子など機載システムおよび設備が生産されることになる。」とする。

曹春暁は、国産化の重要なカギは材料とエンジンの国産化だと考える。「だが現在の状況から見て、短時間内にはまだできないかもしれない。国は非常に多くの材料方面の研究開発プロジェクトを手配し、非常に多くは研究開発中である。」

「航空知識」誌副編集長の王亜男は大型機の将来における国産化率に自信満々である。「C919の主体構造が我々自らの作品であることを忘れてはならない。その全体設計も我々の成果である。」 彼は、将来いくつかの国際協力パートナーが中国に工場、製造関連設備を設ける可能性を考慮すれば、国産エンジンも最終的にC919の「中国の心臓」となる、と考える。

いつ「中国の心臓」が装備されるのか

航空エンジンは飛行機の心臓であり、「工業の花形」と讃えられ、機の性能、信頼性、経済性に直接影響する。現在、アメリカ、イギリス、フランスなど極めて少数の国しか独立して航空エンジンを研究開発できない。中国はいつ後発者の立場で他を追い越し、C919に「中国の心臓」を装備することができるのか?

王亜男は次のように説明する。中国航空エンジン技術の進展はやはり非常にはっきりしており、最初の突破は軍用エンジンから開始される。現在軍用大推力ターボファンエンジンはすでに長足の進歩を獲得しており、中国民間用航空エンジン技術の進歩をも推し動かしている。「前回の珠海航空展で中航工業が公開した長江1000型エンジンの模型はまさに一例だ。」

「エンジンの問題は我々の飛行機の『心臓病』となっている。」 曹春暁は、現在すでに航空エンジンが我が国の航空事業の発展を制約するボトルネックだと認識されるに至っており、重大特定プロジェクトが設立されてこの問題を解決している、と説明する。彼は、エンジンを研究開発するには、第一歩として検証機を研究開発する必要がある、と指摘する。

「国内で大型機を研究開発する時、すでにエンジンの検証機の作業が始動していた。」 曹春暁は、現在エンジンの主要な部品とテストサンプルはすでに設計ができている、と説明する。

黄俊は次のように説明する。現在、国はすでにわざわざ中国商用エンジン会社を大型機に奉仕させるために成立させ、C919機とセットになるCJ-1000A(長江-1000A)型エンジンを研究開発中である。一般的な状況下ではエンジンの研究開発期間は飛行機のそれより長く、このエンジンは最も早くて2020年以後やっとC919に装備できると見られる。「10〜15年後、中国は自らの先進航空エンジンを研究開発することができる。」


 一部過度に楽観的な人がいるようですが、「短時間内にはまだできないかもしれない」というのがたぶん正直な見解でしょう。しかし、民間機用エンジンで外国メーカーが協力することが軍用エンジンの問題解決を促すことも充分考えられ、まあ協力するなと強制はできないにしても危険性を強くアピールするべきだと思います。














戻るボタン