ミグ-29のライバルは

 ‥‥というテーマの文章なんですが、中国の着眼点は違い、それが記事タイトルに表れています。

http://military.china.com/important/11132797/20130505/17814573.html


ロシア専門家、殲ー10、梟竜の輸出は封殺できる 何故ならロシアのエンジンを使用しているから

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「殲ー10は多用途戦闘機であり、空戦と爆撃の任務が執行できる」)

【グローバルネット総合報道】 ロシアの「ペリスコープ2」ウェブサイト5月3日の報道によれば、ロシア戦略・技術分析センター副主任コンスタンティン マジヤンクは先日文章を執筆して次のように指摘した。ロシア製のミグー29戦闘機は国際市場で依然非常に強い競争力を持つが、今後は多方面からの挑戦を受けることになり、特に中国のFC-1および殲ー10(輸出版はF-10と呼ばれる)がもたらす衝撃が最も強烈である。

マジヤンクは、ミグー29の原型機が1977年に初飛行して以来、「ミグ」社はずっと絶え間なくこの機に対する改良グレードアップを行い、もってその国際的な小、中型戦闘機市場の競争力を強固なものにしてきた、と指摘する。

通常の状況下では1世代ごとの戦闘機のライフスパンは10〜15年しか維持できない。だがミグー29を含む第4世代戦闘機は誕生から35年後にも依然各国から歓迎されている。事実としてアメリカのF-35のような第5世代戦闘機は、その製造コストが非常に高く、かつ使用コストが高止まりして下がらないため、短期間内に第4世代戦闘機の市場のシェアに割り込むことが非常に難しいという結果をもたらしている。これと同時に、本来すでに終わりに近いはずの第4世代戦闘機は逆に日増しに人を驚き不思議がらせる市場での生命力を見せている。例えば、アメリカのボーイング社はステルス版のF-15戦闘機を登場させ、かつ成功裏に輸出に向けた発注を勝ち取っている。第5世代戦闘機はすでに国際市場に対し顕著な影響を生じさせているが、良好なコストパフォーマンスに頼って、第4世代戦闘機のセールスは依然さらに10〜15年持続する。

第4世代軽戦闘機の典型的代表であるミグー29は、今後相当に長い一定の時間内依然価格および政治方面で相当な優勢を見せつけることになる。この機の価格は相対的に低廉で、同時にその輸出の政治的デリケートさは重戦闘機を輸出するよりはるかに低い。政治的デリケートさが低いことは、ミグー29にああした人権領域で西側の批判に遭っている国の契約を勝ち取るチャンスを持たせている。

(頑住吉注:これより2ページ目。画像のキャプションは「殲ー10の第1ロット生産型はプルーフされて久しいロシア製AL-31FNターボファンエンジンを採用している。」です。)

ミグー29は非常に強い総合的実力を持っているが、この機が今後遭遇する競争はどんどん強烈なものになる。ミグー29にとって最も危険な相手には中国のFC-1とF-10という2種の新式軽戦闘機が属すると言える。中国は現在すでに武器輸出を推し動かす強大な実力を持っており、これには輸入国に優遇した資金貸付を提供すること、一連の協力計画実施の付加(例えば基礎施設建設や原料産業の発展など)が含まれる。国連常任理事国として、中国はさらにああしたロシア製武器を購入する傾向のある国々に政治上の支持を提供することができる。インドとベトナムを除き、ロシアの現在におけるいかなる顧客も中国製武器装備購入に転向する可能性がある。ベネズエラ、アルジェリア、エジプト、スーダン、イラン、シリア‥‥こうした国全てがかつて中国製飛行機に対し興味を示したことがある。全体的に言って、中国とロシアは同じ市場を争奪しており、しかも中国はその顧客により魅力的な条件を提供することもできる。戦闘機市場において、ロシアはその他のルートによって中国製品との競争を制限するしかない。例えば、中国が生産する第4世代戦闘機は現在パキスタンという1国のユーザーしか持たず、この現象に対しては多種の解釈があるが、疑いの余地がないのは、ロシアにはFC-1とF-10のいかなる輸出の企図をも封殺する能力があることだ。何故ならこの2機種の戦闘機が装備するのはいずれもロシア製エンジンだからである。中国は現在すでにロシア製のAL-31FNおよびRD-93に似たエンジンの研究開発と生産を開始しているが、中国サイドがここ2年で依然ロシア製エンジンを大量に輸入していることを考えれば、ロシアサイドには依然中国戦闘機の輸出を阻み続けるチャンスがある。

中国のFC-1とF-10の他に、ミグー29のもう1つの危険な競争相手はスウェーデンのJAS-39「グリペン」である。JAS-39は技術性能が出色かつ価格パラメータ上のパフォーマンスがずば抜けた第4世代軽戦闘機である。この機の毎時間あたりの飛行コストはたった4,700アメリカドルで、ヨーロッパの「タイフーン」やフランスの「ラファール」(毎時間あたり飛行コスト1.7〜1.8万アメリカドル)より低いだけでなく、Fー35(3.1万アメリカドル)と比べてもはるかに安い。ああした国土の面積が狭小かつ国防予算が限られた国にとって、多種の最新武器が使用できるJAS-39は疑いなく素晴らしい選択の1つである。だが、この機のいくつかの重要部品は第三国(例えばそのエンジンはアメリカ製である)から輸入しており、加えてスウェーデンの厳格な武器輸出管理コントロール体系があり、この戦闘機が現在4カ国の国外ユーザーしか持たない結果をもたらしている。

(頑住吉注:これより3ページ目。画像のキャプションは「強力かつ省エネなAL-31FNは殲ー10が空戦中超高性能を発揮するのに有力な支持を提供しており、この機は高速、大上昇率飛行時でも、大過負荷機動時でもエンジン停止を心配する必要がない。」です。)

西欧諸国が生産する戦闘機の中で、トン数の上でミグー29に似ているものには「タイフーン」と「ラファール」という2種の戦闘機しかない。この2種の戦闘機はミグー29に「半世代」先んじており、かつ実戦経験を持っているが、それらはミコヤン社がプッシュする最新製品の前で決して明確な優勢がはっきり示されるわけではなく、甚だしきに至っては劣勢にさえ立つ。ミグー29ファミリーの最新メンバーであるミグー35はすでにアクティブフェイズドアレイレーダーに換装済みで、この装備は「タイフーン」や「ラファール」のレーダーと比較することのできないものである。

また、ミグー35の価格も2種のヨーロッパのライバルより明確に低いようである。同時に、「ミグ」社はミグー35研究開発過程で使用性能の向上を特別に重視した。すなわち機体、エンジン、航空電子設備の信頼性を大幅に向上させ、使用寿命を延長し、エンジンの修理間隔を延長した。ミグー35の毎時間あたりの飛行コストはミグー29の40%余りでしかない。同時に、この機はさらに性能がより良く、より燃費の良いベクトル推力エンジンと空中給油システムを装備し、作戦航続距離が顕著に向上し、外部吊り下げ架の数と弾薬搭載量が増加し、かつより良好な飛行機動性を持っている。

だが、インド空軍の126機の新型戦闘機を争う入札の中で敗北したため、ミグー35の前途の見通しはすでに次第に暗くなりつつある。また、ミグー35は全体レベル上依然第4世代戦闘機に属し、さらに一歩の改良の余地がすでに非常に限られている。同時に、この機の最大重量(約30トン)と単価(10億ルーブルを超える)はすでにいずれも性能がより全面的な重戦闘機に非常に近くなっている。

Fー35に代表される第5世代戦闘機と中国の廉価な第4世代戦闘機に挟み撃ちされ、ミグー29系列戦闘機の輸出の余地は不断に圧迫されており、「ミグ」社が今後10〜15年の間に軽戦闘機市場でのシェアを保持しようとすれば、疑いなく巨大な困難に直面することになる。

(頑住吉注:4ページ目)中国空軍はスホーイー30MKK、スホーイー27、殲ー11B、殲ー10、殲ー8戦闘機によって、ハイ・ローミックスの、攻撃火力が強大で、空中格闘と遠距離空対空打撃能力が強い空中作戦編隊を形成する。

(頑住吉注:5ページ目)梟竜機は突出した機動能力、比較的長い航続距離、滞空時間、大きな作戦半径、優良な短距離離着陸特性、比較的強い武器搭載能力を持ち、突出した中、低空高亜音速機動作戦能力、比較的良好な迎撃、対地攻撃能力を持つ全天候、単発、単座、新世代の軽戦闘機である。

(頑住吉注:6ページ目)推力が大きく、燃料消耗が低い、高い推力:重量比のRD-93ターボファンエンジン1台を装備し、エンジンのアフターバーナー全開時の推力は8,300kg、作戦推力5,040kgで、有効に機の上昇率、機動性、航続時間を向上させている。

(頑住吉注:7ページ目)「梟竜」は中国国内戦闘機設計の中で初めて目標コストコントロールという方法を採用し、機に非常に高いコストパフォーマンスを持たせている。

(頑住吉注:8ページ目)2009年7月、パキスタンは正式に国産化された「梟竜」戦闘機の生産ラインを始動させた。このことはパキスタンを世界で数少ない第3世代戦闘機を組立生産できる国の1つにした。


 日本はF-35調達の先行きが不透明ですが、同じく中国の脅威にさらされる経済大国インドは国産機開発、ミグ-29やラファールの調達、インド版T-50のロシアとの共同開発を同時に進めると共にF-35の購入も考慮し始めているようで、日本ももっと多くの選択肢を考えた方がいいのではないかという気もします。
























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