バックファイアは轟‐6改良型と大差なく導入の必要なし

 「中国、バックファイア導入か」に対する反応です。

http://military.china.com/important/11132797/20130124/17651331.html


中国が36機のバックファイアを購入と再び伝えられる 専門家、バックファイアと轟ー6改良型の差異は大きくない、とする

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「冷戦時代にすでに存在した『バックファイア』戦略爆撃機はNATO諸国に脅威を与えると同時に、中国にも同様に深刻な脅威を与えた。過去の長い年月の中で、この機はかつて中国防空部隊が重点的に対抗する目標だった。」)

【グローバル時報特約記者 王臻 章節】 外界は一度、中国がロシアの「バックファイア」戦略爆撃機を購入するとの噂を伝えたが、最近この噂が再び台頭している。ロシア軍事工業ニュースネットの23日の報道によれば、最近ある西側メディアは、ロシアはすでに中国向けに36機の価格15億アメリカドルのツポレフ-22M3(NATOはこれを「バックファイア」と呼ぶ)戦略爆撃機を販売することに同意した、とリークした。だがある中国の軍事専門家は、「バックファイア」は1970年代の爆撃機としてすでに遅れており、中国向けに多数の「バックファイア」を輸出するというのはロシア人の一方的願望か、西側メディアの「冷飯炒め」(頑住吉注:「変わりばえしない話の蒸し返し」というような意味らしいです)かだと考えている。

「バックファイア」が中国海軍に引き渡される、と伝えられる

ロシア軍事工業ニュースネットの報道は、契約に基づき36機の爆撃機が2ロットに分かれて中国に引き渡され、第1ロットは12機、第2ロットは24機だとする。報道は、この爆撃機は可変後退翼超音速爆撃機であり、低空防御突破能力を具備し、「ステルス」技術を使用しているためレーダーは発見し難く、主に通常弾頭あるいは核弾頭を搭載した超音速ミサイルと航空爆弾を発射し、もって敵サイドの地上および海上目標を大量に破壊することに用いられる、とする。

報道は、この機は中国海軍航空隊に装備されることになる、とする。西側の専門家は、中国はこの爆撃機を獲得した後、これに対し近代化改造を行い、改造後は轟ー10と改称され、いくつかの中国の武器システムを配備し、その作戦半径を拡大させ、海上の最も主要な威嚇力を持つ武器とする、と考えている。もしロシアが中国向けに機載Kh-22(NATOはAS-4「キッチン」と呼ぶ)遠距離超音速巡航対艦ミサイルを販売すれば、実際上地域の戦略バランスを変えることになる可能性がある。この他報道はさらに、この爆撃機は中国が南海および太平洋地域に対する有効な戦略的支配を強化する助けになり、アメリカのこの地域の海軍に対し重大な脅威を構成する新たな主要戦力となる、とする。

(頑住吉注:これより2ページ目。画像のキャプションは「『バックファイア』の強大さは、その航続距離が長く、超音速防御突破ができる能力の他、その装備する超音速空対地ミサイルに他ならない。このような組み合わせは非常に殺傷力を持つ! だが現代の防空作戦の中で、先進的対空ミサイルと戦闘機が存在するようになるにつれ、防御突破能力の意義はすでに非常に限られたものになっている。」です。)

ツポレフ-22M3の戦力は非凡

ツポレフ-22系列はロシアのツポレフ航空科学技術連合体によって研究開発され、1960年代初めにソ連空軍への正式装備が開始され、ソ連時代に全部で500機生産された。これは旧ソ連が研究開発した初の航続距離が比較的長い超音速爆撃機で、もし空中給油を経れば、この機はロシア北部の基地から飛び立ってアメリカ本土の目標を攻撃後、国内の基地に帰投できる。この機の最大離陸重量は124トン、最大飛行速度はマッハ1.88である。最多で10発の、核弾頭あるいは通常弾頭を搭載可能な巡航ミサイルを吊り下げ装備できる。

ツポレフ-22M3爆撃機は今に至るも依然ロシア軍の主力機種の1つであり、主に遠距離航空隊と海軍航空隊に就役している。公開されている資料が明らかにするところによれば、現在ロシア遠距離航空隊は70機装備し、一方海軍航空隊は83機装備している。この爆撃機はかつてチェチェン、アフガニスタン、グルジアにおける軍事行動に参加したことがある。グルジアでの軍事行動の中では1機のこの実戦機が撃墜されている。ロシアは2020年までにこのうち30機に近代化改造を行う計画で、全部の電子設備を交換し、かつKh-32巡航ミサイルを配備しようとしている。ロシア地縁問題研究院第1副院長コンスタンティン シフコフは、30機のこの爆撃機に対する改造後、編隊全体の海上目標に対する作戦能力は100%〜120%向上させられる、とする。

(頑住吉注:これより3ページ目。画像のキャプションは「轟ー6は中国が旧ソ連のツポレフ-16爆撃機を基礎にコピー生産、発展させてできたものである。不断に改良、向上がなされ、先進的ミサイル武器装備と組み合わされ、その実際の作戦能力はすでにバックファイアと優劣がない」です。)

中国は本当に必要とするのか?

「バックファイア」の戦力は非凡だが、ある中国の軍事専門家は、解放軍が「バックファイア」爆撃機を購入する可能性は大きくない、と考える。現在、中国はすでに轟ー6爆撃機を装備し、しかもこれに対し改造を行っている。「バックファイア」爆撃機にできることは、轟ー6改良型も基本的にできる。一方轟ー6にできない任務は、「バックファイア」も成功させることは難しい。

轟ー6の最新改良型に比べ、ツポレフ-22M3爆撃機の航続距離の優勢は大きくなく、もし大陸間飛行を行うなら、複数回の空中給油が必須である。だが現在中国には爆撃機のために給油を行う大型給油機が欠乏している。またツポレフ-22M3の超音速飛行能力は、第3世代遠距離対空ミサイルと多くの先進的戦闘機が存在するという現実の下では、防御突破能力を向上させる意義はすでに非常に限られたものになっている。グルジアでの軍事行動の中で、相手サイドの対空火力は決して強大ではなかったが、それでもロシア軍は1機のこの実戦機を撃墜されている。このことは側面からこの機が現代の空戦条件下で防御突破を実施することに弱点が存在することを説明している。

(頑住吉注:以後のページは画像とキャプションだけです。4ページ目は「これは中国の新世代の轟ー6爆撃機である。外形上の旧式な轟ー6との変化は極めて大きく、特に機首に配備された大型レーダーがそうである。現在の轟ー6の作戦能力、作戦手段には、すでに本質的向上がある。」、5ページ目は「これは海軍用の新型轟ー6。主翼下の武器搭載架が明らかに増加している。より多くの対艦ミサイルが搭載でき、攻撃能力は非常に大きく増強されている。」、6ページ目は「轟ー6は国産巡航ミサイルの発射プラットフォームとなった後、さらに大幅に敵の縦深に対する攻撃能力が向上し、さらに戦略的威嚇力を備える。」、7ページ目は「『バックファイア』に用いられている技術はすでに遅れている。可変後退翼レイアウトは構造が複雑で維持メンテナンスコストが高い。」、8ページ目は「現在ロシア軍の主力爆撃機はより先進的なツポレフ-160『ブラックジャック』戦略爆撃機である。ただ数は少ない。」です。)


 私には轟ー6の基本デザインはあまりにも古臭く、亜音速機であり、マッハ2近く出るツポレフ‐22M3とは非常に大きな違いがあるのではないかと思うんですが。ツポレフ‐22M3でも防御を突破できる可能性が低いからといって基本設計がもっと古い機でも同じようなものだというのはどうなんでしょう。グルジアで1機撃墜されたことを過度に強調し、両者に大差ないするとするのは、コソボ紛争でF-117が1機撃墜されていることをもってステルス機なんて意味がないというのに近い暴論のような気がしますが。














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