台湾関連3題

 まず潜水艦関連です。

http://military.china.com/news/568/20140115/18288812.html


学者、衰えた台湾軍の潜水艦自力生産計画を見る:リバースエンジニアリングによる再建造など笑い話

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「資料画像:台湾海軍の海獅号潜水艦」)

台湾海ネット(ブログ)1月15日の情報(海峡導報記者劉強) 最近、潜水艦の自力生産が再度島内の軍事に関するホットなポイントになっている。台湾海軍が「潜水艦国産」を「15カ年兵力リノベーションビジョン」に含め、かつ茄比級潜水艦の「リバースエンジニアリングによる再建造」を突破口にする、ということが外界の関心を引き起こしている。これに対し、台湾の軍事学者で海軍予備役上佐の王志鵬は、導報記者のインタビューを受けた時、「これは笑い話である。何故なら茄比級は再建造する価値を持っていないからだ。もしこのようにしたら、さらに10年の時間を費やし、また金を失うだけだ」とした。

骨董品の潜水艦にはすでに大修理の価値はない

島嶼作戦の特殊性ゆえに、台湾軍はずっと潜水艦部隊の建設を非常に重視してきた。ここ20年あまり以来、ディーゼル・電池潜水艦はずっとアメリカからの兵器購入の重大にして優先のプロジェクトとされている。長期にわたり台湾潜水艦戦力の発展に関心を注いできた王志鵬は、潜水艦は台湾海軍にとって主に4つの戦略的価値がある、とする。まず有効な、脅して阻止する作用。水上艦艇の存在価値の確保。先行して待ち伏せし、もって敵が有効に大規模な上陸行動を行う力を弱め、かつ阻止する。地上部隊のために貴重な、有効な集結および準備の時間を勝ち取る。

台湾海軍の潜水艦戦力の発展は1970年代に始まり、かつ10隻以上の近代化された潜水艦を持ち、潜水艦隊司令部を建設することが目標とされた。だが実際には台湾海軍は4隻の現役潜水艦しか持ってはおらず、このうち2隻は茄比級潜水艦「海獅」号と「海豹」号であり、1970年代にアメリカから譲渡されたもので、現在主に偵察と対潜訓練に用いられている。もう2隻の「海竜」および「海虎」号は1988年にオランダから導入したズヴァールトフィス級潜水艦であり、台湾軍の対潜、対艦の主力である。

このうち「海獅」号と「海豹」号はそれぞれ1944、1946年に建造されたもので、かつて第二次世界大戦に参加したことのある、現在全世界で就役時間最長の現役潜水艦であり、グランドファザークラスの潜水艦と呼ばれる。台湾海軍の潜水艦自力生産計画は、この2隻の高齢の潜水艦から開始し、「リバースエンジニアリング」の方式をもって大修理と性能向上を行い、策を講じてその正常な訓練機能を回復させる、というものに他ならない。

王志鵬は、この計画により、この2隻の艦齢が60年を越えた老潜水艦の任務負荷はすでに基準を越えている可能性があり、間違いなくすでにさらに使用することができない程度に到達し、継続していけば遅かれ早かれ事故になる、ということを知ることができる、と語る。

かつてこの部隊で就役したことのある将校が明らかにするところによれば、台湾軍はかつて米軍に手紙を出し、この2隻の潜水艦の耐圧外殻の正常に使用できる回数および修繕方法を質問した。だがアメリカ人の回答はごく簡単だった。「全く回答することができない。何故ならディーゼル・電池潜水艦をこんなにも長く使い得るのを全く見たことがないからだ」 この将校は、この2隻は実は早く廃棄すべきなのだ、とする。「毎回の大修理のたびに億単位の経費が費やされるが、老化問題は全く解決できない」と。 王志鵬も、茄比級潜水艦には「リバースエンジニアリング」の技術を採用する必要もなければ、再度建造する価値も持ってはいない、と考える。この2隻を大修理して潜水艦自力建造計画の第一歩とする、「これは笑い話だ」と。

潜水艦購入の金もなければ希望もない

だが王志鵬は、この計画にも若干の前向きの意義がある、とする。まず、海軍は実質的にこの2隻の潜水艦の潜在的リスク問題に直面する。次にこれは毎年この骨董品の潜水艦に巨額の人件費と維持メンテナンス費を費やすことの効果と利益を真面目に考えることである。最後に、馬英九の意図が完全に掌握され、かつはっきりとアメリカに向け「不快」を見せている(頑住吉注:たぶん、無駄な大修理だがそれをすることによって自分たちがどんな危険な潜水艦を使っているか、無駄な経費をつぎ込んでいるか気付くきっかけになり、アメリカに「こんなに困っているのに助けてくれないのか」というシグナルを出す効果がある、といった皮肉な意味でしょう)。

彼の見るところによれば、台湾海軍がこの潜水艦の自力建造計画を提出したのは、2隻の茄比級潜水艦にすでにいかなる演習、訓練に参加する能力もなく、仮想敵の役割や能力にも符合しないからである。アメリカから購入した12機のP-3C対潜機は現在続々と就役しているが、将来対抗演習に使える仮想敵(潜水艦)がないという状況が発生する可能性が高い。

(頑住吉注:これより2ページ目)

だが兵器購入という方面において、潜水艦は高度にデリケートな項目であり、その難度は甚だしきに至ってはF-16C/Dなど先進戦闘機を超える。このためアメリカはかつて潜水艦の販売に同意したにもかかわらず、大陸の強い圧力の下で台湾軍は20年来ずっとこの兵器購入プロジェクトを実現できていない。また馬英九の、両岸の経済貿易交流の下で平和と安定を維持する政策方向に基づき、軍備の発展は主要および重要な策ではないということもあって、馬英九当局は資源を軍事業務上に大幅投入することはない。

このため、アメリカがもし「間接援助」の方式を採用したとしても、「金がない」ことが依然最大の問題である。島内では現在大きな力を入れて兵員募集を推進し、人員の維持費が増加を続け、軍事への投資が圧縮を迫られる困った状況下にあり、もしアメリカが援助に同意しても、台湾海軍は潜水艦自力生産に用いる金が出せないかもしれない。

自力建造を強く推進する計画、あるいは重大ダメージを負うか

王志鵬は、この潜水艦自力建造計画からは、台湾海軍には島内の潜水艦自力建造、研究開発能力に対し依然疑念が存在することが見て取れる、と語る。このため真に、完全にリスクを負担したくはなく、「リバースエンジニアリング」を用いてまず島内産業の建造能力を試してみることを企図しているのである。同時に、軍は依然アメリカから直接購入するチャンスを放棄してはいない。ひとたびアメリカが同意する、あるいは大修理が失敗したら、潜水艦自力建造計画は当然直ちに停止される。このため、この計画ははっきりした「投機的に利益を得るため短期売買をする」の考え方を帯びており、最終的な結果はいたずらに金と時間(100億新台湾ドルと5年以上の時間)を費やすことだ、という可能性が高い。

王志鵬は導報記者に対し、台湾軍がもし真に茄比級潜水艦再度建造の方向に発展したら、「国防省」の既定の「軍事投資立案作業プロセス」の規定に符合する事が必須である、とする。すなわち、「作戦上の必要性、システム分析、投資綱要」の3段階の審議を経るということで、このプロセスには慣例によれば少なくとも1年の時間を費やすことが必須である。この過程の中で、この計画は当然メディアの追跡、検証に遭うことになる。

この前のラファイエット購入案件(頑住吉注:フランスからフリゲート艦を購入した時の汚職事件で複数の自殺者が出ました)は、非常に多くの関わった人がこのために軍人人生を断たれ、かつ台湾海軍に重大ダメージを与えた。王志鵬は、潜水艦自力建造計画がもし急いで成案化されれば、産業というハゲタカが分け合って食べる対象になり、「藍緑陣営皆同意、大衆の意見皆支持」から「藍緑陣営皆に追及され叩かれ、世論は皆唖然」の態勢に変わり(頑住吉注:「藍緑」は国民党、民進党を中心とする台湾における政治の二大陣営のことです)、台湾海軍のもう1つの大ダメージの根元となり、非常に多くのマイナス面の影響をもたらす可能性が高い、と強調する。


 貴重な比較的新しい潜水艦を現場から外すわけにはいかず、どうせ実戦の役には立たない古い潜水艦を大修理して構造や技術を把握し、新たに同じものを建造して力をつける、というのは現実に可能な選択肢の中ではあり、というか他にどんな選択肢があるのかという感じもします。また汚職事件が起こるかもしれないなんてのは反対理由としては全く成立しませんしね。

 続いて戦闘機関連です。

http://military.china.com/news/568/20140117/18293837.html


台湾、ハイテンションで「万剣弾」を見せつけ、大陸の飛行場を遠距離攻撃できる、とする

【グローバル時報駐台北特約記者林夕佳、特約記者周礼】 台湾空軍は71機の「経国」号戦闘機の性能向上計画を完成させた。昨日台南で「翔展プロジェクト引き渡し、装備式典」が行われ、戦闘機が搭載する「万剣弾」が初めて公開されデビューした。この「大陸をはるか離れて攻撃」し、大陸の東南沿海の軍用飛行場の滑走路の武器システムを破壊できると称する武器システムは、これまで長年騒々しい騒ぎを経て、ついに神秘のベールを脱ぎ、各界の関心を引き起こしている。

台湾の「連合夕刊」16日の報道によれば、台湾空軍は当日午前、台南の443連隊において引き渡し、装備式典を行い、「翔展計画」の性能向上を経た「経国」号IDF戦闘機を、台湾空軍はIDF C/D戦闘機と改称した。馬英九は自ら南下して式を主催し、各タイプの主力戦闘機の空中分列式を検閲し、かつ地上に陳列されるIDF戦闘機に乗り込み、戦闘機の性能に対し賞賛して止まなかった。馬英九は、去年新たに購入したP-3C対潜機、アパッチAH-64Eヘリはいずれも外部からの購入だが、IDFは自力で生産したもので、性能向上後はF-16戦闘機に近づき、いくつかの設備はF-16を超越しさえし、「ミニF-16」の呼び名があり、非常に素晴らしい成就だ、とした。戦闘機の引き渡し、装備式典の中で、馬英九はさらに2度、当日デビューした「万剣弾」を推薦し、IDFは今回性能が向上し、航空電子、武器、レーダーからコックピットの設備などまでいずれにも非常に多きな改善がなされ、特に武器システムには遠距離射撃ができる「万剣弾」が追加され、米軍の現役機と性能が近い、とした。

式典全体の見せ場として、台湾軍は初めて現場で自ら研究開発した「万剣長距離攻撃正確武器システム」を展示したが、これは台湾軍が初めて公開する空中発射型遠距離正確攻撃武器でもあった。台湾空軍台南連隊第一作戦隊分隊長黄冠誠は、将来「万剣弾」の作戦運用は、空軍作戦指揮部によって指揮され、IDF C/D型戦闘機の燃料の量が限られていることを考慮し、敵サイドの対空ミサイルの射程外から射撃することが必須である、とした。まだ量産に入っていないため、飛行員はシミュレーターによって投弾を練習するという。台湾軍の公表した資料によれば、「万剣弾連合長距離攻撃武器」は米軍で現役のAGM-154連合長距離攻撃武器(JSOW)と同じく、サブ弾頭攻撃の特性を持ち、弾薬本体および推進方式はイギリス、フランス合同生産の「Storm Shadow」と同じで、敵の対空ミサイルの射程外の遠距離から発射し、かつGPS衛星ナビゲーションと慣性誘導の助けを借りて、大陸東南沿海一帯の軍用飛行場まで遠距離連続飛行し、滑走路を破壊し、もって実戦機の発着を阻むことができる。現在443連隊所属の「経国」号はいずれも「万剣弾」搭載およびコントロールシステムの改造を完成させており、「正確遠に距離攻撃し、国境外で勝利を決する」が可能である。台湾空軍443連隊の試験飛行官陳国華は、「万剣弾」の射程は大陸の各タイプの対空ミサイルより長く、「大陸で最も遠距離なのはS-300PMU2であり、射程は200kmまでカバーできる。我々は、我々の射程が彼らの各タイプの対空ミサイルのそれより大きいということが言えるだけで、距離について話すことはできない。」と明らかにした。ある島内メディアは台湾空軍当局者の分析を引用し、「万剣弾」の射程は100〜250kmであり、「経国」号戦闘機が「万剣弾」を搭載すれば海峡の中央ライン上空において、大陸沿海の軍用飛行場、重要な軍事基地などに対し攻撃が行える、とした。

説明によれば、李登輝は政権後期、台湾軍が一段と力を入れて各種進攻性武器を研究開発するよう要求し、戦時において最小の代価をもって大陸の飛行場を破壊することを企図する「万剣弾」はまさにその1つである。2004年、「万剣弾」の各サブシステムと部品がテストを完成させた。2004年の年末から2006年、台湾空軍IDFテスト評価隊は「万剣弾」に対し搭載飛行試験を行った。2006年4月、「万剣弾」は台湾ミサイル試験場「九鵬ミサイル基地」で試射に成功した。2008年7月、ある台湾の軍事マニアが、台湾中部清泉崗に駐屯する空軍247連隊が「万剣」テスト弾を搭載して戦術試験を行っているのを撮影し、かつ台湾軍の「控えめな事実確認」を得た。当時「万剣弾」はすでに応用性の発展段階に入っており、2010年に定型に至って生産に投入されると見られる、とされた。だが後にIDFグレードアップ計画の遅延ゆえに「万剣弾」の量産時期も遅延させられた。だが国民党「立法委員」林郁方は、「万剣弾」は「国防省」が30億新台湾ドル近い資金を費やして研究開発してできたもので、大陸の東南沿海の飛行場滑走路を破壊し麻痺させることができる他、部隊の集結区域、港の積み卸し区域、ミサイルおよびレーダー陣地などに対しても極めて大きな殺傷力を持つ、と明らかにした。

台湾軍はこの武器システムは「自主研究開発」だと言明しているが、事実は決してこうではない。台湾科研人員は、「万剣弾」の研究開発過程で米軍の密かな援助を得たと明らかにしている。このため、「万剣弾」とアメリカ製ミサイルは外形および作戦パラメータ上非常に似ており、全長4m、直径0.5m、翼の展開後は2mに達し得、GPSグローバル位置決定システム制御誘導を採用している。台湾軍の言い方によれば、「万剣弾」は飛行場の滑走路を攻撃する防衛区域外武器であり、使用するのは親子弾戦闘部で、戦闘部内には多数の対滑走路子弾薬あるいはその他の用途の子弾薬が装備され、重量は約1,000kgで(頑住吉注:桁間違ってませんかね)、その戦闘部の重量は約450kgで、数が120発の子弾薬が装備でき、しかも異なる必要を根拠に起爆方式を設定できる。あるものは地上に落ちればすぐ爆発し、最短時間内に飛行場の滑走路を破壊できる。またあるものは時間の間隔を置いて逐次起爆し、短いものは10秒、長いものは数十分で、相手方の飛行場人員が最短時間内に滑走路を修復できないようにさせ、相手方の反撃の時間を遅延させる。また、「万剣弾」はさらにミニサイズのコンピュータを装備し、目標の座標に対し自動修正が行える。

だが、島内世論の「万剣弾」に対する疑義もずっと停止したことがない。ある島内軍事マニアは分析し、「万剣弾」は部分的に西側の先進的な巡航ミサイルの設計を参考にしているが、それらのステルス設計を充分に継承しておらず、発見される確率が増加し、その防御突破能力が低下している、とする。しかも近年来GPSを妨害する技術が日増しに増加するにつれ、「万剣弾」が採用するGPS制御誘導は容易に妨害され、制御誘導の精度も大きく割引になっている。また、エンジンと弾体が限られているため、「万剣弾」が搭載する子弾薬の重量は小さめで、滑走路に対する破壊も比較的限られ、このことは台湾軍が広く宣伝する「万剣弾を一斉射撃すれば堅固にして破壊できないものなし」の作戦効果を疑いを持つに値するものにさせる。まさにこのため、今回台湾軍がハイテンションでIDF改良版を展示し、かつ「万剣弾」を公開デビューさせたことに対し、ある島内の分析は、「万剣弾」は20年余りの研究開発を経て待望の登場を果たしたが、このように長い過程は、ある設計時に先進的だった武器を「立ち後れ、時代とのずれ」の代名詞にするに足りる、と考える。台湾軍のこのようなハイテンションの展示は、その背後の動機を「人をして理解できなくさせる」と。


 F-16自体が比較的小型の戦闘機であり、「ミニF-16」と呼ばれる時点でそんなに強大な攻撃力は期待できないでしょうが、少なくとも潜水艦の状況に比べればずっと頼りにできそうです。

 最後に「アパッチ」関連です。

http://www.hinews.cn/news/system/2014/01/22/016403627.shtml


アメリカが台湾に販売したアパッチ戦闘ヘリ、旧暦新年後に飛行を回復 かつて故あって飛行停止に

中新ネット1月22日電 台湾の「中央社」の報道によれば、台湾陸軍航空特戦指揮部は22日、飛行停止されていたアパッチAH-64Eヘリのメイン伝動ボックスがアメリカに送られて検査修理された後、新たな伝動ボックスがロットに分かれて台湾に到着し、旧暦新年後に飛行回復可能と見られる、と語った。

台湾陸軍は去年12月中旬にアメリカサイドの通告を受け、米軍の1機のAH-64Eのメイン伝動ボックス内のナットのトルクが効果を失い、飛行の安全に影響するため、全面飛行停止となった。

台湾陸軍はアメリカから30機のAH-64Eを購入したが、アパッチに故障が起きたことが伝えられた後、すでに台湾に到着していた12機のアパッチのメイン伝動ボックスを全て原工場に送り返し、検査修理した。

台湾陸軍航空特戦指揮部は22日、新たなメイン伝動ボックスはすでにロットに分かれて続々と台湾に到着しており、1つ1つ組み立てられ、試験飛行することになり、現在半数を超えるメイン伝動ボックスはすでに組立が完成している、と事実確認した。

台湾陸軍航空特戦指揮部の当局者は、アメリカサイドは台湾の技術人員の助けを得てメイン伝動ボックスをテストし、台湾籍飛行員の試験飛行を経た後、問題ないことが確認され、旧暦新年後、2月中旬前後に飛行を全面的に回復すると見られる、とした。

明らかにされているところによれば、その他18機のアパッチAH-64Eヘリは今年3月、5月、7月にそれぞれ台湾に輸送されることになっている。


 まあそんなに重大な問題ではなかったようですね。















戻るボタン