中国の最強、最弱軍区

 中国海軍に三大艦隊がある一方、中国陸軍には七大軍区があり、また海軍では南海艦隊に一番力が入れられているように、陸軍の各軍区への力の入れ方も均等ではないということです。

http://military.china.com/important/11132797/20140213/18338998.html


ロシア、中国の最強最弱軍区を暴露 予備役を大戦における「砲灰」と蔑称 (頑住吉注:「砲灰」は砲弾の餌食といった意味らしいです。)

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「ロシアメディアは、北京軍区が中国最強の軍区であり、戦略的位置付けとしてはモンゴルとロシアの東シベリアに照準を合わせている、とする」)

ロシアの「行星」ウェブサイト2月11日の報道によれば、ロシア政治・軍事分析研究所副所長ヘラムーチンは執筆した文章で中国軍のポテンシャルと近代化建設を論じた後、中国陸軍の構造と武器装備の状況を詳細に分析し、中国陸軍は世界で最も膨大な軍隊で、最も先進的で近代化された技術装備を持ち、防空隊と陸軍航空隊方面でしばらく立ち後れているだけだ、と指摘した。

ヘラムーチンは次のように指摘している。中国が1978年末から開始した改革は解放軍の建設に深刻に影響し、それを大規模に軍縮させ、真っ先に標的になったのは陸軍に他ならない。こうであっても、中国軍全体および陸軍は現在依然世界で人数が最も多い軍隊である。徴兵資源が極めて膨大なので、解放軍は身体と知力が最も良い青年を充分に選抜して入隊させることができ、これは主に教育を受けた都市の青年である。その他の人員は初歩的軍事訓練を行って数が膨大な予備役隊伍を組成し、少なくとも4,000万人が予備役部隊に編入され、大規模な戦争を警戒している(頑住吉注:日本語では予備役というと軍を離れ、有事に召集される人を指しますが、中国では予備的な役割を持った部隊を指すわけですね)。

中国の科学の成就は猪突猛進で、また軍事工業システムの生産能力は非常に大きいので、解放軍には過去15年内に根本的変化が発生し、武器装備更新、世代交代の水準は、数がほとんど減少していない状況下で質的向上を達成している。ほとんどあらゆる類型の軍事技術装備生産方面で、中国は現在世界の首位に安定して定置し、しかも生産速度は増加するだけで下降することはない。

中国陸軍には7大軍区が設けられ、軍区司令部の所在する都市をもって命名され、それぞれ沈陽、北京、済南、蘭州、成都、広州、南京軍区で、それぞれいくつかの諸兵種合成集団軍、および省軍区、軍分区、軍区直属部隊、予備役部隊を管轄する。

指摘しておくことが必須なのは、ここ2、30年来中国の軍事情報の透明度は顕著に増加しているが、解放軍の編成体制は比較的大きな程度上依然厳格に秘密保持されていることだ。現在明確に分かっているのは軍区の名称およびその管轄する集団軍のナンバーだけである。部隊(連隊)と兵団(師団、旅団)の数とナンバーも相当にはっきりしているが、文中に引用されたデータは絶対に正確とも言えず、武器装備の数の方面も同じである。文章が最後に列挙する数字は見積もりの数字に過ぎず、しかもきっと基本的に低く圧縮した後のデータである。

(頑住吉注:これより2ページ目。画像のキャプションは「しばしば最後に近代化された装備を装備するため、成都軍区は解放軍最弱の軍区と評される。」です。)

沈陽軍区は中国東北に位置し、戦略的位置付けはロシア極東と朝鮮半島に照準を合わせるというものである。その下には第16、第39、第40集団軍、および軍区直属部隊を管轄する。全部で1個機械化師団、2〜4個機械化歩兵師団、1個戦車師団、5個機械化旅団、3〜4個機械化歩兵旅団、2個戦車旅団、3個砲兵旅団、1個対戦車旅団、3個防空旅団、および2個特殊連隊(大隊)、2個ヘリ連隊、1個電子対抗連隊、1個舟橋連隊、1個工兵連隊が編成される。

北京軍区は中国最強の軍区である。戦略的位置付けはモンゴルとロシアの東シベリアに照準を合わせるというものである。その下には第27、第38(中国最強の集団軍)、第65集団軍、および内モンゴル省軍区を管轄する。北京軍区の区域内には解放軍唯一の航空降下兵軍団があり、すなわち航空降下兵第15軍である。その下に3個航空降下師団を管轄する(注:航空降下兵第15軍は実際には直接軍事委員会、空軍に隷属し、陸軍の序列にはない)。北京軍区は全部で3〜4個機械化師団、2個戦車師団、3個航空降下師団、5〜8個機械化歩兵旅団、3〜4個機械化旅団、1個戦車旅団、3個砲兵旅団、3個防空旅団、1個特殊旅団、および1個陸軍航空連隊、1個特殊連隊(大隊)、1個国境防衛連隊、1個対戦車連隊、1個化学防護連隊を編成する。

済南軍区には直接目的性を持った外部境界の出口がなく、その他の軍区の予備隊および新戦法の演習場と見られている。その下に第20、第26、第54集団軍を管轄する。全部で2〜3個機械化師団、1個戦車師団、3〜4個機械化旅団、3個機械化歩兵旅団、2個戦車旅団、3個砲兵旅団、3個防空旅団、および2個特殊連隊(大隊)、2個陸軍航空連隊、1個電子対抗連隊、1個対戦車連隊、2個舟橋連隊を編成する。

蘭州軍区は中国の西部地域全体をカバーし、戦略的位置付けとしては中央アジア、モンゴル、ロシアの西シベリアに重点を置き、さらにインドがある。その下に第21、第47集団軍、および新疆省軍区を管轄する。全部で1個軽装備機械化師団、1個機械化歩兵師団、3個山地歩兵師団、1個戦車師団、2個機械化旅団、1個山地歩兵旅団、1個機械化歩兵旅団、1個戦車旅団、3個砲兵旅団、3個防空旅団、1個特殊旅団、1個陸軍航空旅団、および1個特殊連隊、1個工兵連隊、1個電子対抗連隊を編成する。

成都軍区は中国西南に位置し、戦略的位置付けはインド、ミャンマー、全インドシナ半島に照準を合わせるというものである。しばしば最後に近代化された装備を装備するので、解放軍最弱の軍区と見なされる。その下に第13、第14集団軍とチベット省軍区を管轄する。全部で4個機械化歩兵師団、2個山地機械化歩兵旅団、1個機械化旅団、2個戦車旅団、2個砲兵旅団、2個防空旅団、1個特殊旅団、1個陸軍航空旅団、および1個砲兵連隊、1個高射砲連隊、1個特殊連隊、1個電子対抗連隊を編成する。

(頑住吉注:これより3ページ目。画像のキャプションは「中国解放軍が装備する『衛士』系列ロケット砲」です。)

南京軍区は中国東南に位置し、戦略的位置付けは台湾の回復である。このため解放軍指導層の優先クラス別リスト上、沈陽軍区が第2位、第3位である(北京軍区が第1位)。下に第1、第12、第31集団軍と福建省軍区を管轄する。全部で1個水陸両用機械化師団、2個機械化歩兵師団、2個戦車師団、1個砲兵師団、2個海防師団、3個機械化旅団、4個機械化歩兵旅団、1個戦車旅団、2個砲兵旅団、1個陸軍航空旅団、4個防空旅団、1個電子対抗旅団、1個海防旅団、3個特殊旅団(1個水陸両用特殊旅団含む)、および2個ヘリ連隊、1個電子対抗連隊、1個舟橋連隊を編成する。

広州軍区は中国東南に位置し、戦略適地付けはベトナムに照準を合わせるというもので、南京軍区の予備隊である。その下に第41、第42集団軍と海南省軍区を管轄する。全部で2個機械化師団(1個水陸両用機械化師団含む)、2個機械化歩兵師団、1個砲兵師団、1個機械化歩兵旅団、2個戦車旅団、1個砲兵旅団、2個防空旅団、2個特殊旅団、1個陸軍航空旅団、1個工兵旅団、1個舟橋旅団、および1個電子対抗連隊を編成する。

このように計算すると、中国人民解放軍が持つのは全部で次の通りである。

師団:10〜12機械化師団(2個軽装備師団、2個水陸両用師団含む)、11〜13個機械化歩兵師団、3個山地歩兵師団、7個戦車師団、2個砲兵師団、2個海防師団、3個航空降下師団。

旅団:17〜19個機械化旅団、3個山地機械化歩兵旅団、17〜21個機械化歩兵旅団、11個戦車旅団、17個砲兵旅団、1個対戦車旅団、20個防空旅団、8個特殊旅団(1個水陸両用旅団含む)、4個陸軍航空旅団、1個電子対抗旅団、1個海防旅団、1個工兵旅団、1個舟橋旅団。

連隊:7個特殊連隊、7個ヘリ(陸軍航空)連隊、6個電子対抗連隊、4個舟橋連隊、2個工兵連隊、2個砲兵連隊、1個国境防衛連隊、1個高射砲連隊、2個対戦車連隊、1個化学防護連隊。

予備役部隊は全部で18個歩兵師団、1個砲兵士団、11個高射砲師団、1個歩兵旅団、3個物資保障旅団、および2個歩兵連隊、1個戦車連隊、1個対戦車連隊、1個砲兵連隊、1個高射砲連隊、1個工兵連隊、1個教育指導連隊を編成する。

北京、天津、上海、香港衛戍区は全部で3個警衛師団、3個海防師団、2個歩兵旅団、1個ヘリ連隊、1個海軍特殊大隊を編成する。

まとめると、中国人民解放軍陸軍の戦闘序列の中には現在全部で71〜75個師団と111〜117個旅団があり、数の上で世界一であり、その他のいかなる国家の兵団の数も足元にも及ばない。当然、中国陸軍の兵団は質の上でそれぞれ異なる。中国陸軍の突撃実力の基礎は戦車師団、旅団、および機械化師団、旅団であり、技術装備の質が最高で、人員の訓練レベルが最も良い。機械化歩兵師団、旅団の戦闘力レベルはやや低く、何故なら彼らの基礎は解放軍の大規模数量建設の時期に編成された歩兵兵団だからで、現在すでに古く、立ち後れている。砲兵、防空隊と陸軍航空旅団、連隊は徐々に新たな技術装備に交換し、大幅に作戦ポテンシャルを向上させつつある。当然、人員の訓練レベルが最高なのは特殊部隊である。予備役師団、旅団、連隊に関しては技術装備が最も立ち後れ、人員の作戦訓練レベルは極めて低い。文章は人騒がせにも、こうした部隊はほとんど大戦における「砲弾の餌食」と見られる、と書いている。

(頑住吉注:4ページ目)中国のロケット砲の性能は世界に先んじている

(頑住吉注:5ページ目)解放軍が装備するPLZ-05式自走砲

(頑住吉注:6ページ目)解放軍が装備する短距離弾道ミサイル

(頑住吉注:7ページ目)陸軍航空隊が装備する武直-10武装ヘリ

(頑住吉注:8ページ目)ロシアメディアは、解放軍の予備役部隊はほとんど大戦における「砲弾の餌食」と見られる、とする


 しかしまあ特に今後の戦争では予備の部隊まで総動員する事態に発展する可能性は低く、優先された部隊の戦闘力が強ければ充分な脅威と見なされるでしょう。
















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