何故ロシアは中国に先端兵器を再び販売しようとしているのか

 当然の疑問ですが。

http://military.china.com/important/11132797/20130828/18018525.html


カナダの刊行物、先進装備の対中国輸出再開の内幕を明らかに

参考情報ネット月28日の報道 カナダメディアは、「ラダ」級潜水艦(のいくつかの技術)、スホーイー35戦闘機、S-400対空ミサイルなど先端武器が中国への輸出許可を獲得したが、これは決して外界が想像するように簡単なことではなかった、とした。これはロシア軍事工業利益集団間、国防省、甚だしきに至っては国家安全委員会が過去5年来深思熟慮を重ねた最終的な妥協の産物なのである。

カナダの「漢和安全保障業務評論」9月号(繰り上げ出版)が発表した文章は、2005年から、スホーイー27SK戦闘機ライセンス生産契約が実際に中断されるのと共に、中国に大量の「クローン」ロシア式武器が出現し、これには殲ー11、15、16系列戦闘機、海軍の各種レーダー、火砲が含まれ、ロシア軍事工業界やメディアをますますいぶかしがらせた、とした。2009年から、ロシア当局の各階層は大量の資金を投入して中国の「クローン」ロシア武器の現状、将来の展望に対し深く突っ込んだ分析、研究を行い、いくつかの研究所は専門の課題グループを成立させ、国防工業界の委託を受け、関連の報告を作成した。この時期、中ロ軍事協力は基本的に、単に若干のエンジンの販売だけという谷底の状態に限られ、ロシアはもはやあえて中国に向け高度技術武器を輸出しようとはしなかった。

文章は、最も人をしていぶかしがらせるのは、ロシアが夢にも思わなかったように、中国がこのように急速に殲ー11B、殲ー15、殲ー16といった高性能戦闘機を「クローン」して作り出したことだ、とする。この時期、対中国兵器販売に関し、以下の相当に激烈な論争があった。

交易反対派は、長い目で見ればこれらの「クローン武器」は遅かれ早かれロシアの対外武器輸出市場に衝撃を与えると言える、と考える。ロシア国防省の多数の当局者はこの立場に立ち、同時に過分に強大な中国の軍事機器は、遅かれ早かれロシア極東の安全に隠れたリスクをもたらす、と考える。

限定的交易派は、現有の契約はやはり履行する必要があり、特にエンジン輸出では中国は依然非常に大きな市場だ、と考える。

様子見派は、中ロは依然戦略的パートナーであり、より高い政治的角度から兵器販売問題を扱うべきだ、と主張する。

文章は、最も重要にして現在主流を占める意見は慎重接触派で、この一派は軍事工業界内部のほとんど半分前後を占める勢力で、技術に精通し、中国の「クローン」能力を過大に見積もる必要はない、と考える。この一派の典型的理論はエンジン制約論である。

(頑住吉注:これより2ページ目)

エンジン制約派は、あらゆる2009年以後にデビューしたロシア式武器「クローン製品」はロシア製エンジンと切り離せず、特に飛行機、艦船(ウクライナ製)はそうだ、と緻密にも気付いた。「ロシア式エンジンから離れれば、中国空軍のあらゆる第3世代戦闘機は直ちに飛行場にいるだけの空軍となり」戦闘機輸出も1950〜60年代の水準に回帰することになる、というのである。

文章は、2008年に珠海航空展でデビューした高度に神秘的な「太行」エンジンの実物は西側、ロシア航空工業界全体をびっくり仰天させた、とする。だが明らかにロシアの専門家は積極的に「太行」を研究し、このエンジンはまだ比較的立ち後れている、と考えた。

文章は、「太行」のデビューはロシアの第3派(頑住吉注:様子見派)、第4派(頑住吉注:慎重接触派)をさらに落ち着かせ、「エンジン制約論」は少なくともまだロシアに、「軍事工業技術で少なくとも中国に15年先んじることが必須」の基本国策が貫徹できると堅く信じさせた、と指摘する。

輸出市場に関しては、第4派の基本的視点は次のように考える。「エンジン制約論」が今後10年、甚だしきに至ってはより長い時間継続して有効である以上、中国のコピー生産戦闘機が世界に向け輸出される問題を心配する必要はない。これらの戦闘機の多くが装備するのはロシア製AL-31Fエンジンである。ならば、どうやって世界においてオリジナル版のソ連式戦闘機と競争するのか?

文章は、殲ー20のデビューはロシアにさらに「鎮静剤」を飲ませた、とする。業界内では殲ー20は事実として決して欧米、ロシア航空工業界に重大な衝撃をもたらすには至っておらず、かえって人々にその設計思想の老化とエンジン技術の難関を見せることになったのである。

文章は次のように指摘する。スホーイー35戦闘機、S-400対空ミサイル販売許可の基本的理論は第4派に依拠している。結論はT-50戦闘機、S-500対空ミサイルがすでに登場している状況下で、スホーイー35、S-400の販売は決して中ロ軍事技術に15年差をつける国策を打破しない。このためプーチン大統領再選の機会に継続して軍事装備を提供し、中国のより多くの注意力を米日抑止という方面に向かせ、ロシアの国家戦略、安全に対し肯定的な影響力を持たせるのである。

「中国は依然招待のつかめない仔虎で、しかも不断に強大化し、将来大きくなったらまたロシアにがぶりと噛みつくか否か」 これに対しロシアの軍事評論家は、ある日もし中国が再び振り向いて自分たちを噛もうとしても、自分たちには対応する方法がある、と考える。彼らが確信できるのは、中国に輸出したロシア式装備は必要な時にロシアを攻撃することが不可能だということだ。


 なるほど一理あるなと思いながら読みましたが、最後の部分はちょっと意味分かんないです。遠隔操作で機能不能に陥れるトラップが仕掛けてあるとかいうトンデモ論なんでしょうか、それともスホーイー35でロシアを攻撃しようとしてもより優位なT-50がある、とか、エンジン輸出が止まればいずれ戦力は極端に低下して戦えなくなる、というだけの意味なんでしょうか。当然後者の方が納得いきますけど「対応する方法がある」はいいとしても「ロシアを攻撃することが不可能だと」「確信できる」ってことはないですよね。しかしいずれにせよこの論は中国人の反発を呼びそうです。










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