中国、韓国の防空識別圏拡大を評す

 「軍情視界」がこの問題を取り上げています。

http://military.china.com/zh_cn/jqsj/049/


韓国の新たな防空識別圏の意図は火事場泥棒をはたらくことにあり

東北アジアの新たなるゲームの中での韓国の要素

イントロダクション:先日、まさに中日米などの多くの国が東海防空識別圏問題をめぐって言い争いがどうにもならなくなっている時、一度は反応が低調だった韓国が、突然その防空識別圏の拡大を宣言した。拡大後の韓国の防空識別圏の範囲が、中国との論争のある蘇岩礁をカバーするため、中国サイドは理の当然に不賛成を表明した。一方日米両国は次々にソウルのやり方に「理解」を示した。韓国が防空識別圏拡大を宣言したタイミングがあまりに微妙だったため、それをいかに解釈しようとも必ず外部の人に、東アジアの混乱した局面の中で「火事場泥棒をはたらく」ことを企図している感じを与える。

時機を失せず

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「韓国が新たな防空識別圏を広報した時機は非常に微妙」)

新たな防空識別圏は蘇岩礁をカバー

12月8日、韓国国防省は正式に本国の防空識別圏を拡大する新たな方案を公布した。新たな防空識別圏は今月15日に効力を発生させ始める。この方案に基づき、拡大後の防空識別圏は延伸され中国・韓国に論争が存在する蘇岩礁水域上空をカバーすることになる。韓国国防省は、韓国軍は蘇岩礁海域に対するパトロールを強化し、これまで毎週偵察機を蘇岩礁海域に派遣して2〜3回のパトロールを行っていたものを、毎日1回に改める、とした。韓国海軍が継続的にP3-C偵察機を出動させパトロールする他、海軍の駆逐艦のこの海域における巡航もより頻繁さを加え、また韓国海洋警察もヘリによる監視活動およびCN-235輸送機の出動回数を増加させる、とされる。また韓国連合通信社の報道によれば、韓国空軍も防空識別圏に進入する飛行機に対する識別と監視に入れる力の度合いを強化し、F-15K戦闘機に随時待命状態を保持させる計画である。規定によれば、韓国サイドが画定した防空識別圏に進入する他国の飛行機は韓国サイドに向け飛行機の機種と飛行目的を通報すべきことになっている。事前に飛行計画書を提出した飛行機を除き、その他の機は要求に従って迅速に離れることが必須である(頑住吉注:防空識別圏というものの性質からしてこんな権利はないはずでは)。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「ある分析は、韓国のこの挙は米日の『応援』の結果である、とする」)

時機の選択はすこぶる意味深長

韓国メディアによって、これは韓国が62年来初めて改めて画定し直した防空識別圏であるとされているものの、これまでの防空識別圏は朝鮮戦争の期間にアメリカ人によって画定されたものと関わっている。だがその時機の選択の上では明らかに知恵を絞った! 先月23日、中国国防部は東海関連海域に防空識別圏を画定すると宣言した。中国のこの権利維持の挙に対し、日米などの国は尋常ならざる反対の態度を示し、あるいは外交的に抗議し、あるいは政府要人が訪問して圧力をかけ、甚だしきに至っては軍用機を派遣して挑発し、自らがかつて防空識別圏を画定してからすでに何十年の長きにわたることを完全に忘れ去っている。一方まさに日米などの国が中国の防空識別圏の件のために騒ぎ続けている時、韓国人の反応は意味深長だった。すなわち、一方において中国の画定した防空識別圏を承認しないとし、また一方において両国の防空識別圏の重複部分は大きくないので圧力はない、と言明した。その外交人員はさらにわざわざ、海面下にある蘇岩礁は領土という問題ではないとさえ提示した。当然、この種の曖昧な態度は決して何日も続かなかった。すぐに青瓦台はその防空識別圏を拡大する決定をしたのである。

日米の「理解」は意味深長

中国の防空識別圏問題における小さなことでの大騒ぎぶりと鮮明なコントラストを形成したのは、今度は日米などの国が韓国人の類似のやり方に対し珍しく冷静、甚だしきに至っては称賛の態度を示したことだ。韓国の防空識別圏には同様に自らとの重複区域が存在するにもかかわらず、ある日本の高官は、韓国の防空識別圏を拡大する行為は中国の東海における類似の行為とは異なり、この挙には「何ら妥当性を欠くところはない」とした。抑制的な日本人と比べると、アメリカ人の態度は疑いなくずっと喜んでおり、アメリカ国務省スポークスマンは韓国メディアのインタビューを受けた時、韓国が国際法を順守し、飛行の自由を尊重する方面において承諾をなしており、「韓国政府の努力は航空機の飛行が混乱している問題の解決の助けになる」とした。さらに意味深長なのは、アメリカ副大統領バイデンの韓国に対する訪問がちょうど終わったばかりで、ソウルが一刻の猶予もないとばかりに防空識別圏拡大の決定を宣言したことである。これに対し、ある外国メディアは「日米こそ韓国の防空識別圏事件の黒幕である」と直言してはばからない。

中日韓三国の防空識別圏

中国の東海防空識別圏

日本の防空識別圏は中国に肉薄

韓国の防空識別圏は朝鮮戦争の時期に設けられた


火事場泥棒をはたらく

韓国人の戦術的計算

韓国は一度は工夫を凝らして「低調」に中国の東海防空識別圏に対応し、さらに「圧力に迫られたからこそこの下策をなした」とのポーズをとったが、人々はやはり韓国のこの件でのけちなそろばん勘定を見抜いた。今まさに中日の東海防空識別圏の一件をめぐっての勝負がたけなわな時、平素から自己顕示を好む韓国人は当然この好機を放棄するはずはなく、将来蘇岩礁問題をめぐって展開されるゲームの中で先手を奪う可能性があるならさらになおさらのことである。演技をさらに「完璧」なものにするため、韓国はさらに関連の言葉遣いの上で一字一句推敲を重ね、かつ事前に関係各方に通知した。もたらされる結果に関しても、韓国人は考慮しなかったわけではないが、この危険は冒す価値がある、と自認したのである! まず、東海に防空識別圏を画定したばかりの中国はまさに全力で日米から来るもつれ合った問題に対処しているところで、韓国が機に乗じて防空識別圏の範囲を拡大するやり方に対し不快感を覚えたがこれを配慮している暇な時間は全くなかった。日米両国に関しては、韓国を自らの陣営内に引き込みたくてたまらず、ダブルスタンダードを取ることをいとわずこの件を処理する結果になった。種々のことは、韓国人が見たところ「儲かった!」である。

中日米の大きなゲームの中での中韓関係

最近、東海防空識別圏がその印だが、中米日三国の地縁的ゲームは1つの新たな段階に入った。この背景の下、韓国人は時機を失せずその存在感を示した。実は、韓国が現在演じるのは必ずしも韓国が望む地縁政治的役割ではなく、さらにこのために中韓関係を傷つけた。盧武鉉時代、かつて韓国は「東北アジアのバランサー」の位置付けとなり、李明博就任後は政治の上でぐっと米日寄りになった。だが経済の上では全く逆で、韓国・中国貿易量はここ何年か一路急増している。まさにこの点を見たからでもあるが、女性大統領朴槿恵は工夫を凝らして、その初の中国に対する国事訪問を「心信の旅」と定義付けたのである(頑住吉注:「心信」は本人が言ったようですが元々中国語にはない言葉のようで意味も不明です)。しかし、暖かい言葉を発したそばから、すぐ隣人に向け背後からの一刀を浴びせた。この種の頭脳衝動の戦略は、表面上は韓国の米日の心の中での印象分を増加させ、実は自らを東北アジアのゲームの中での自由の利かないコマとさせた。小さな儲けをむさぼるため、韓国は悪人を助けて悪事をはたらくことをいとわない。だが彼らはかの「38度線」の存在を忘れているようだ! この意味から言って、韓国は永遠に東北アジアの動揺の第1の被害者である。

各方の声

尹卓:中韓は談判で防空識別圏重複問題を解決できる

中韓の防空識別圏画定あるいは拡大は、互いいずれにとっても進攻性ではないと言え、談判、意志疎通を通じて食い違いを緩和、解決でき、根本的に重大な衝突を構成することはない。

より多くの声

アメリカ、中日韓がホットラインを設け識別圏に関する「誤判」を避けるよう懇切に促す

台湾、韓国の新たな識別圏に反応:一方的に対立をエスカレートさせるなかれ

日本メディア:中国の韓国に対する自制は識別圏が日本に照準を合わせたものであることを示す

サキ:韓国の防空識別圏拡大は責任を負う措置

韓国サイドは現有の防空識別圏を調整するのであって、新たな区域を画定するのではない。韓国は中国、日本、そしてアメリカとの事前の協調によって、責任を負う、慎重な態度を保持した。

より多くの声


中日韓の島をめぐって争う混乱した局面はまさにアメリカの思うつぼ

日本メディア、「中韓接近」を心配:これは日本外しか?

中韓友好は東北アジアの安全の助けになる

ネット仲間の調査 

あなたは韓国の防空識別圏拡大の一件をどう見ますか? 

混乱に乗じて蘇岩礁をめぐってたくらみをしている 60.8% 1,202票

中日の勝負の中でその「存在」を見せつけたがっている 11.69% 231票

アメリカ人のかけた圧力の結果 0% 0票

将来の中韓の談判のために道具を手に入れる 23.32% 461票

象徴的な意義しか持たない 3.09% 61票

はっきり言えない 1.02% 22票

総票数 1,977票

蘇岩礁、悪い隣人の垂涎を招く

蘇岩礁は崇明島以東150海里のところに位置し、江蘇外海大陸棚の延伸の一部分であり、東海海区に属する。中韓の論争ある海域の画定の上で、韓国ははっきりとダブルスタンダードを採っており、例えば済州島以南において自然延伸を要求し、西に向かってはまた中間線原則を要求している‥‥

結びの言葉

みだりに防空識別圏を拡大させる件を利用する上で、韓国はしてやったりと思っている。実はこの小さな動作がもたらす結果はさらに甚だしいと知らないのである。本来、中韓両国には地縁的衝突もなければ、経済上も非常に強い相互補完性がある。現在、まさに中国が日米手を携えての圧力に直面している際、韓国人は逆に他人の危険な状況を利用して利を図った。これは中国にそのやり方に対し憤慨を示させずにはおかない。韓国人は忘れているようだ。中国はこのあたりにも後手があることを。それは黄海識別圏は同様にソウルを収めて大いに苦しめることができる、ということに他ならない! このため、歴史および現実という角度から見て、韓国人のやり方は近視眼的に過ぎる。彼らが他国の利益のためにこのことをやったならなおさらのことである。


 正直この「陰謀論」には同意しかねますが、アンケート調査では過半数が明確に支持しており、まさに中国の韓国に対する複雑な感情を表していると言えそうです。

















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