インド空母関連2題

 アメリカが中国への対抗上インドに技術を提供するようですが。

http://military.china.com/news2/569/20150604/19790272.html


インドメディア:アメリカ、インド国産空母のために軍事援助し「強心剤を注射」

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションは本文の一部を切り取ったものなので省略します。)

アメリカ国防長官カーターは2日インドに到着し、そのアジア行きのうち第3番目の訪問を開始した。インドメディアは、アメリカとインドの防衛トップは3日新たな10年の安全保障業務協力枠組み協定を締結するだろうとし、あるインドメディアは歓呼して、この協定はインドが国産空母を作り出すために「強心剤を注射」することになる、とした。アメリカの「政客」誌は評論を発表し、中国・インドが「21世紀の勝負」を展開する際、アメリカはインドに武器装備を送り、中印関係に影響力を加えることを企図している、とした。上海国際問題研究センター南アジア・中央アジア研究所の所長である王徳華は3日「グローバル時報」記者に対し、アメリカはインドを利用して中国を封じ込めたがっているが、彼らの手前勝手なそろばん勘定の実現は非常に難しく、何故ならアメリカとインドは「互いに気を許していない」からだ、とした。

今回の訪問はカーターが今年アメリカ国防長官に就任して以来初めてのインド訪問である。インドのLivemintウェブサイト3日の報道によれば、カーターは2日にインド東部の海軍司令部にやってきて、かつインド国産の「サヤデリー」号多機能護衛艦に乗り込んだ。この司令部はインド東海岸のヴィシャカパトナム市に位置し、戦略的な位置は非常に重要で、その管轄区は南海とマラッカ海峡方向である。アメリカ駐インド大使館は声明を発表し、カーターのヴィシャカパトナム市訪問には特殊な意義があり、アメリカが海上の安全を重視していることをはっきり示し、地域の協力パートナーと透明で相互に信頼する安全の枠組みが必要性を持つことを示している、とした。

3日にカーターはニューデリーでインド首相モーディ、国防大臣パリカル、外務大臣スワラジェ、国家安全顧問ドーバルと面会した。アメリカとインドの防衛トップが当日夜に締結を計画する新たな10年の安全保障業務協力枠組み協定はカーターの今回のインド行きの重点である。この協定ではいかにしてさらに一歩インド・アメリカの二国間安全保障業務関係を強化するかが協議され、これには武器購入、海上の安全と対海賊、合同軍事演習、軍事レベルの相互訪問と情報共有方面における協力の強化が含まれる。2005年、アメリカとインドはかつて安全保障業務協力枠組み協定を締結したが、両国それぞれの情報政策は双方の情報共有方面での協力を制限した。去年モーディとオバマが会談した時、両国の安全保障業務協力枠組み協定を10年延長することを協議して決めた。今年1月にオバマがインドを訪問した時、双方はこの協定の具体的内容を確立した。両国の指導者はさらに「安全保障業務、貿易、科学技術の提議」協定を達成させた。「インド時報」は、この協定を前面に立って取りまとめたのはまさに当時国防副長官の任にあったカーターである、とする。「インド時報」が明らかにするところによれば、この協定は新型空母カタパルト装置、次世代「クロウ」無人機、C-130J「スーパーハーキュリーズ」軍用輸送機などの共同研究開発を包括しているが、双方は金額25億アメリカドルのAH-64E「アパッチ」武装ヘリ22機とCH-47F「チヌーク」輸送ヘリ15機の交易問題については一致を達成しておらず、協定締結はまだその時が来ていない。

「インド速報」3日の報道は、アメリカがインドにもたらす軍事援助は強心剤で、インドの国産最大の空母建造を有力に助けた、とした。アメリカの「政客」誌の評論は、アメリカのこの挙は中印競争関係の形成と発展に影響した、とする。「政客」は、中国は中東の石油輸送の安全確保のため、インド洋での存在感を強化しつつあり、特にその「軍事的プレゼンス」である、と誇大宣伝する。ジェーン情報集団の高級分析者であるベン ムアーズは3日「ドイツの声」に対し、インドとアメリカの新たなる安全保障業務協定締結は、日増しに自信と軍事力を不断に増強する中国に対応するためにより先進的な武器を必要とすることの他に、インド政府の軍事費投入拡大も原因の1つである、とした。ストックホルム平和研究所が発表した最新のデータは、インドが現在世界最大の兵器輸入商であることをはっきり示しており、「この南アジアの国はここ5年で全世界の15%の武器を購入し、これは中国あるいはサウジアラビアが輸入した武器の3倍である。インドの数十億の資金を費やす兵器購入は主にロシアとアメリカに利益を受けさせている。」

王徳華は3日「グローバル時報」に対し次のように言った。カーターのインド訪問の目的は活気づいている中印関係の間に楔を打ち込むことで、一方インドもアメリカを利用して中国とのバランスを取りたがっている。だがインドはアメリカに対し総体としては防備の態度を持ち、その非同盟の外交策もアメリカ・インド協力の深度に限りがあることを決定付けている。(王渠)


 本筋じゃないですけど「インド政府の軍事費投入拡大も(インドとアメリカの新たなる安全保障業務協定締結の)原因の1つである」というのはどう考えてもおかしく、これではまるでインドが軍事費を目的もなく拡大したので使い道を作るためにアメリカの兵器を購入するみたいです。言うまでもなくそうではなくて、現実の脅威があるがゆえに軍事費への投入を増やし、またアメリカの優れた兵器を購入しようとしているわけです。また「インドが現在世界最大の兵器輸入商である」というのは事実にしてもこの文脈ではおかしく、地域の軍事バランスを考えるには兵器の対外輸入に使われた金額だけを比較しても意味はなく、当然国産兵器に使われた金額も含める必要があります。

http://military.china.com/news2/569/20150604/19790581.html


インド、5隻の空母の装備を計画 アメリカの空母技術移転を獲得へ

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションは本文の一部を切り取ったものなので省略します。)

アメリカ国防長官カーターは「シャングリラ対話」参加を終えた後、まずベトナムを訪問し、続けて6月3日にインドを訪問した。今回のカーターのインド訪問は、インドと以前に締結されたアメリカがインド向けに空母技術を移転することを許す協定を実行させることになる、とされる。ひとたびインドがアメリカの移転する空母方面に関する技術を手に入れれば、インド空母の製造と維持保護などの水準は急速にアップすることになるだろう。このことはインドがそのインド洋の空母大国の地位を安定させ、そのアジア太平洋地域の空母大国としての地位を安定させるために堅実な基礎を打ち立てることになる。

イギリスは世界で最初に空母を持った国である。現在世界で真の空母を持つ国は10カ国前後である。アジア太平洋地域ではインドと中国だけが空母を持つ(頑住吉注:タイは計算に入れてもらえませんか)。だが中国の「遼寧」号空母は作戦用ではなく、訓練と科研用にのみ供される。歴史的に見て、アジア太平洋地域が空母を持った歴史は比較的早かった。日本はこの地域で最初に空母を持った国である。第一次世界大戦後ほどなく、日本はもう空母を持った。第二次世界大戦の期間、日本の空母は日本が侵略政策を推進することに対し、かつて重要な作用を発揮した。だが第二次世界大戦後、日本の「平和憲法」は日本が再度軍隊を持つことを許さず、日本が空母を開発および装備することを許すことももはやなくなった。

1960年代初め、インドはイギリスから1隻の第二次世界大戦時にイギリスが使用した空母を購入し、第二次世界大戦後アジア太平洋地域初の空母を持つ国となった。1980年代中期、インドはまたイギリスから1隻の空母を購入し、アジア太平洋地域初の2隻の空母を持つ国となった。1960年代に購入した空母が退役するため、その前年にまたロシアからもう1隻の空母を購入し、インドは現在依然アジア太平洋地域で持つ空母の数が最多の国であり、同時に2隻の空母を持っている。インドは、インドが現在製造する新たな空母は2018年前後に装備され、その時インドは同時に3隻の空母を持つことになる、と言明する。現在のアジア太平洋地域の空母発展の形勢から見て、インドはその時まだアジア太平洋地域で最多の空母を持つ国である。また今年2月ロイター社はかつて、インドの退役海軍少将ヴィラ ウォーヘラは、インド海軍の最終目標は5隻の空母を持ち、大型空母もあれば小型空母もあることだと語った、と報道した。インドの空母保有への深い思いがどんなに濃厚かが見て取れる。

インドの空母に対する感情がこんなにも重い原因は何か? 1つにはインドはイギリス植民思想の影響を受けている。空母を持つことによって、インドに真にインド洋地域で大国の作用を発揮させることを極力企図する。インドは独立前イギリスの植民地だった。イギリスはインド洋に植民する時、かつてインドに所在する南アジア地域を基礎として植民を行い、またインド洋地域は基本的に全てイギリスによって植民されたので、インド洋はかつてイギリスによって内海と見なされた。インドは独立後この思想を継承し、やはりインド洋をインドの内海と見なし、インド洋地域で最も強大な国家となりたがるのである。2番目として、インドは半島型国家で、大きな力を入れて海軍を発展させ国益を維持保護することを望む。インド半島はインド洋に向け1,600海里余り伸び、国土は半島型の特徴を呈する。独立以来、インドはずっと南アジア地域の陸上の大国となることを勝ち取ろうとしている。冷戦終結以後、特に去年モーディが政権について以来、インドはインド洋の海上大国化を勝ち取ることを軍事戦略の重要な目標の1つとしている。空母戦力の発展はインドが海軍力を高める重要中の重要事となっている。3つ目として関連国の空母戦力のインド洋地域に対する影響が増大するにつれ、インドも大きな力を入れて空母戦力を高めることによって、その他の国の空母のインド洋地域に対する影響力を削減することを極力企図している。

現在見たところ、ひとたびインドがアメリカの空母関連技術の移転を得れば、インドの空母戦力は大幅に向上することになるだろう。インドの空母のインド洋地域に対する影響力は増強されることになるだろう。


 肝心の空母技術が具体的にどんなものなのかに関する記述がいずれの記事にも乏しいのが不満ですが、アメリカが移転しようとしているのは「新型空母カタパルト装置」とされ、なら電磁カタパルトということでしょうか。そんな最新技術をインドに移転して、ロシアに流れるなどの可能性はないんでしょうかね。





















戻るボタン