殲-20の実力はF-22以上?

 殲-20関連の記事を2つまとめて紹介します。いずれの記事にも特定の部分で殲-20がF-22を超えているとの記述があります。

http://military.china.com/important/11132797/20130406/17762684.html


アメリカ:殲ー20の情報化の程度はF-22を超えている 複数機が自動的にネットワーキングする

(頑住吉注:この記事のキャプションは全て本文から切り取った文に、「画像は一組の殲-20の高機動飛行の連続写真」を足しただけなので省略します。)

アメリカの「グローバルフライト」ウェブサイトの最近の報道によれば、アメリカ安全保障業務の巨頭ロッキード・マーティン社はオーランド空軍協会で開催された空戦研究討論会で、アメリカの第5世代ステルス戦闘機専用に研究開発した新型将来空対空ミサイル「Cuda」の模型を展示し、かつこの新型武器のより多くの細目を明らかにした。

第5世代機の弾薬搭載量、大幅に増加

ロッキード・マーティン社が提供する資料は、Cudaミサイルは全長70インチ(およそ177cm)の小型で高性能な、中距離殺傷性の概念ミサイルで、致命的迎撃性を持ち、単体目標を直接ロックオンし、かつ破壊でき、また既定の目標の照準により大きな目標区域をカバーすることもできる。このミサイルは多模式誘導弾頭を採用し、目標の脆弱な部分を選択して直接衝突、破壊できる。しかも、このミサイルは360度カバー能力を持ち、視距離外交戦空間と視距離内「必中区域」のサイズが拡大した。注意に値するのは、Cudaミサイルが空対地能力も持つ可能性がある、ということだ。Cudaミサイルは正確性が高く、機動性が高く、極めて致命性を持つため、柔軟に敵サイドの飛行機、無人機およびその他の空中の脅威を破壊できるなど多種の機能を持つ。

周知のようにロッキード・マーティン社は大気圏内ミサイル迎撃技術と殺傷性において世界に先んじたレベルにあり、F-35およびF-22戦闘機専用に研究開発したこの空対空ミサイルは製造コストが低く、体積が小さく、大幅にF-22およびF-35戦闘機の空対空ミサイル搭載数を向上させることができ、したがって極めて大きくアメリカおよびその同盟国の作戦能力とプラットフォームの生存能力を向上させることができる。説明によれば、この新型ミサイルはAIM-120と同等の射程と威力を持ち、素早く経済的な配備能力を持つ。

Cudaミサイルの他に、アメリカ空軍はさらにもう1種の新世代空対空ミサイルを研究開発中であり、すなわちダブル任務優勢ミサイル(DRADM)である。このミサイルは高機動空中目標と地上の防空システムを攻撃できる武器であり、アメリカ空軍研究実験室は現在技術検証方案を探求中で、その重点はミサイルの攻撃距離、起爆システムと戦闘部の改良にある。2011年の年末には早くもアメリカのRaytheon社とボーイング社がそれぞれアメリカ国防省高級研究計画局の、DRADM次世代ミサイル研究契約を手にした。この契約の主旨は飛行機、巡航ミサイル、陸上基地レーダーを目標とするミサイルを研究開発することにあった。DRADMミサイルはAIM-120先進中距離空対空ミサイルおよびAGM-88高速対輻射ミサイルに取って代わることになる、とされる。2012年2月16日から17日に開催された空戦研究討論会において、Raytheon社は初めてアメリカ空軍のDRADMミサイルの選択候補製品の実物大模型を展示した。アメリカ空軍は本来2014年に正式にDRADMの研究開発作業を始動する計画だったが、ペンタゴンの最新の予算は契約の締結期日を2013年まで繰り上げるかもしれない。

Raytheon社の他に、ボーイング社も次世代制空ミサイルの3つのカギとなる重要技術研究契約を手にした。これらの技術には、武器の攻撃距離を延長できる改修可能な弾頭、弾頭のセーフティヒューズとしてのセンサー、ミサイルに発射プラットフォームにおいてもう目標を感知させることができる感応飛行機コントロールが含まれる。

(頑住吉注:これより2ページ目)

殲ー20、新型ミサイル研究開発を加速

ロッキード・マーティン社によれば、現在F-22とF-35戦闘機の弾薬搭載量は非常に限られている。F-22の機体内部弾薬コンパートメントは6発のAIM-120と2発のAIM-9「サイドワインダー」空対空ミサイルを搭載でき、F-35の機体内部弾薬コンパートメントは4発のAIM-120と2発のAIM-9「サイドワインダー」空対空ミサイルを搭載できる。ひとたびCudaミサイルの研究開発が成功すれば、F-22戦闘機の内部弾薬コンパートメントの搭載数は14発に達し、F-35戦闘機は8発搭載できることになる。しかも、Cudaミサイルはサイズが非常に小さいので、GBU-39小直径爆弾の搭載架を使用して発射でき、アメリカ第5世代戦闘機の火力を倍増させる。

アメリカ空軍戦闘機指揮官ウィリアム フレイザーの言によれば、中国のステルス戦闘機殲ー20の出現はアメリカの一段と力を入れてのいくつかのカギとなる重要兵器研究開発を促し、これには新世代ミサイルが含まれる。周知のように、2011年1月11日、中国初の第5世代戦闘機殲ー20が成都で初飛行を実現した。この戦闘機は情報能力の上でF-22戦闘機に先んじており、この機は全身にフェイズドアレイアンテナをいっぱいに配置し、全情報感知能力を持つ。この能力の支持下で、機・エンジン一体化コントロール技術に頼って、殲ー20戦闘機は複数機自動ネットワーキング、任務自動分配、自主格闘機能を実現できる。

武装方面では、殲ー20は霹靂-21複合動力遠距離空対空ミサイル、霹靂-12D(SD-12D)アクティブ・パッシブダブル模式制御誘導中距離空対空ミサイル、新型の霹靂ー10空対空格闘ミサイル、霹靂ー8近距離空対空格闘ミサイル、雷石-6正確制御誘導滑空爆弾、中、短距離空対地ミサイル、北斗正確制御誘導爆弾に改装された自由落下爆弾などの各種先進的正確制御誘導武器を配備する(頑住吉注:「北斗」は中国版GPSのようなものです)。3月27日、殲ー20戦闘機は初めて武器搭載を明るみに出し、側面弾薬コンパートメントに全く新しい機種の格闘空対空ミサイルが搭載されていた。一部の分析者の言によれば、このミサイルは霹靂ー10あるいは霹靂ー13と言い、新型高性能格闘空対空ミサイルであるかもしれない。

(頑住吉注:これより3ページ目)

一部のアメリカの専門家は、殲ー20戦闘機の性能はアメリカのF-22戦闘機と優劣がなく、アメリカ軍戦闘機の空中の優勢に危険を及ぼすかもしれないと考えている。殲ー20戦闘機に言及する時、アメリカ海軍のスーパー飛行員マシュー バックリーは、この戦闘機は「突然に我々の面前まで飛来する可能性があり、これは間違いなく人を非常に憂慮させる」とする。彼は、殲ー20戦闘機の機体は不規則な形状を呈し、同時にまた増加タンクやミサイルなどの外部搭載システムがなく、このためなかなかのステルス性能を持っている、と指摘する。「我々は、殲ー20は相当に成熟したステルス設計を採用しており、これに比べ私が操縦したことのあるF-18はレーダースクリーンの上でまるで18輪馬車のようだと言える。」

アメリカ国際評価・戦略センターウェブサイトで中国の軍事問題を扱うリチャード フィッシャーも、殲ー20戦闘機はいくつかの方面で確実にFー22戦闘機より優れており、甚だしきに至っては完全にF-35戦闘機より強いと断定できる、とする。だが、前アメリカ国防大臣ロバート ゲイツはかつて、殲ー20戦闘機の出現は中国の軍事力強化に対する人々の心配を引き起こしたが、今後長年の時間の中で、アメリカの先端戦闘機群の規模は依然中国のそれより大きい、とした。中国が殲ー20戦闘機を配備する前にはまだ、「非常に長い通らねばならない道がある」と。


 連続写真にはエンテ翼を自由に動かしながら飛行する様子がとらえられ、大型機ながら機動性が高い様子がうかがえます。現時点で「完全にF-35戦闘機より強いと断定できる」とは思えませんが、警戒に値するのは確かです。

http://military.china.com/important/11132797/20130409/17768978.html


殲ー20の試験ミサイル世界を驚かす:弾薬コンパートメントはF-22/F-35に比べメリットが多い

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「殲ー20のミサイル搭載架が機体の弾薬倉外部に伸び出た時の説明図。このようにすると機のステルス性能を顕著に向上させられるとされる。」)

もういくつかの非友好的な外国メディアですら、中国の技術者が常に聡明な方法を用いて難題を解決すると認めている

記者/白炎林

2011年に中国の第5世代戦闘機殲ー20が初飛行に成功してから、その進展はずっと外界の高度な関心を集めている。最近、一組のネット上に流れ伝わった画像と動画が世界各国の軍事メディアの新たな興味を引き起こし始めている。これらの画像と動画は、殲ー20がすでに空対空ミサイルの試験を開始していることをはっきり示しており、しかも試験中の飛行機の搭載架とミサイルが明らかにことのほか人目を引く。

人目を引く搭載架とミサイル

イギリスの「グローバルフライト」誌の報道によれば、これらの画像と動画の中の機は、殲ー20第2号機、コードナンバー2002の原型機である。この何組かの画像と動画はやはり比較的全面的と言うべきで、この機の地上滑走から低空通場(頑住吉注:儀礼的な低空飛行での通過)まであらゆるところが反映されている。だが、今回メディアが最も関心を注ぐのは機自体の飛行性能ではなく、機のいくつかの部品である。

報道によれば、第5世代戦闘機が従来の戦闘機と異なる部分の1つはミサイル搭載架である。第5世代戦闘機の基本特性はステルスであり、このため必ずミサイルを内部に置いて搭載する設計が採用され、すなわちミサイルが機体のコンパートメント内に置かれ、発射時になってやっとミサイルが機外に伸び出すのである。この設計は第5世代戦闘機の機体側面の弾薬コンパートメントで特に重要さが際立ち、このためミサイル搭載架には特殊な設計の採用が必須である。現有の成熟した第5世代機の中で、アメリカのFー22戦闘機が採用する設計は傾斜式搭載架で、すなわち弾薬コンパートメントを開いた後でミサイルを斜めに伸び出させるのである。F-35戦闘機が採用する設計は連動搭載架で、つまり弾薬コンパートメントのゲートと搭載架が一体に融合している。

だが画像と動画から見て殲ー20の搭載架の設計は、搭載架を弧型の支持架上に設置し、発射時弾薬コンパートメントのゲートを開き、弧型の支持架を回転させ、搭載架を弾薬コンパートメント外に暴露し、弾薬コンパートメントのゲートを閉める。搭載架を収容する時は反対の順序で行う。専門家と国外軍事メディアの推測によれば、このような設計はアメリカの第5世代戦闘機の搭載架設計に比べ以下のメリットがある。

最大にして最もはっきりしたメリットは、ミサイルなどの武器の発射時、コンパートメントのゲートを閉めることができ、このようにすれば機の空力外形の変化が小さく、飛行の品質に影響しない、ということである。さらに重要なカギは、このことが弾薬コンパートメントをレーダー波の下に暴露することを避け、ステルス性能向上に対し非常に重要な作用がある、ということである。かつてある専門家は、1999年にユーゴスラビア軍がコソボ戦争の中でFー117ステルス戦闘機を撃墜したのは、まさにこの機が内部に置かれた弾薬コンパートメントを開いたのに乗じて目標を補足したのだ、と推測した。ある専門家は、投弾時に弾薬コンパートメントを開くことはステルス機の「致命的弱点」だとすら言っている。

(頑住吉注:これより2ページ目。画像のキャプションは「弾薬倉の画像は、殲ー20がすでに武器試験を開始し、就役までの距離がまた一歩近づいた、ということを表している。」です。)

その他のメリットには次のものが含まれる。搭載架を長時間外部に暴露でき、ミサイルの発射待機時間が延長されたこと。搭載架がミサイルの誘導ヘッドを完全に外部に暴露し、誘導ヘッドの探知計測面を増大させ、ミサイルの精度を向上させたこと。ミサイルの尾部噴射炎の機体に対する焼蝕が小さいこと。地上勤務のミサイル着脱が便利なこと。弾薬コンパートメントの利用率が高いことなど。

搭載架だけでなく、搭載架に搭載されるミサイルも同様に外国メディアの関心を引き起こしている。アメリカの「商業内幕」、ロシアの軍事工業総合体ニュースネットなど外国メディアの報道によれば、今回殲ー20に搭載されたのは霹靂ー10近距離空対空ミサイルである。近距離空対空ミサイルは空対空格闘ミサイルとも呼び、すでに第4世代に発展している。第4世代空対空格闘ミサイルの技術的要求は極めて高く、現在アメリカ、ドイツなど少数の国しか研究開発できていない。報道によれば、霹靂ー10は第4世代空対空格闘ミサイルである。画像から見て、霹靂ー10はストレーキ翼、逆台形の操縦面という設計を採用している。ある専門家はこれにより、このミサイルは射程が長い、機動性が高いなどの特徴を持つ可能性が高いと推測している。

就役までの距離、さらに一歩近づく

こうした画像や動画が明るみに出たことに対し、多くの外国メディアは等しく、このことは殲ー20がすでに武器試験を開始していることを示し、これは試験飛行の主要な一歩であると考えている。しかも霹靂ー10らしきミサイルが明るみに出たことは、さらに中国が空対空ミサイル研究開発上顕著な成績を取得したことを説明している。中国に対し深刻な偏見を持ついくつかの外国メディアすら、中国の技術者が「いくつかの聡明な方法を用いて、いくつかのすでにアメリカの同業者の面前に並べられている問題を解決している」ことを止むなく認めている。

ある専門家は、これらの画像と動画は殲ー20の試験飛行作業が現在すでに1つの新たな段階に入っていることをはっきり示しているが、まだ現在の成績にうぬぼれるべきでないと考えている。歴史を回顧すれば、Fー22の原型機YF-22が1990年9月29日に試験飛行した後、同年11月と12月に空対空ミサイルの発射を伴う試験飛行を行ったことにすぐ気付く。このため殲ー20の試験飛行作業は、中国航空工業自身と比べれば進歩が非常に大きいが、いくつかの航空先進国のレベルにはまだ到達していない。多くの外国メディアは以前、殲ー20が2016年より早く就役することはないと推測した。このため、殲ー20の発展には、まだ中国航空工業がより多くの努力をする必要がある。

(頑住吉注:3ページ目)アメリカ軍のF-22は機体両側に内蔵弾薬倉を設置している。

(頑住吉注:4ページ目)F-22の機体側面弾薬倉のスペースは限られており、内部に置かれる武器の種類に比較的大きな制限がある。

(頑住吉注:5ページ目)F-22が機体側面弾薬倉から「サイドワインダー」空対空ミサイルを発射する実際の光景。

(頑住吉注:6ページ目)F-22の機体腹部弾薬倉の特写。

(頑住吉注:7ページ目)F-35Bが先進中距離空対空ミサイルを発射する試験の場面。

(頑住吉注:8ページ目)F-35Aの弾薬倉に2発の大型正確制御誘導ミサイルが装備されているところの特写。


 特殊な搭載架についてはコラムでも触れましたが、より詳しい説明で、F-117が撃墜された原因が弾薬倉のゲートを開いたことではないかという推測がある、というのは興味深い指摘でした。















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