どれだけの人が中国の惨敗を期待しているか

 続けて「アドルフ2世」氏のページの紹介です。

http://adaofu2.blog.china.com/201301/10926769.html


中国が対日戦に慎重な原因を解明:どのくらいの人が中国の惨敗を期待しているか!

中国と米日は釣魚島をめぐる争いにより一触即発の様相を呈しているが、しばらくはまだ戦闘にはならないようである。中国軍の高層は不断に戦争の準備が必要だと強調しているが、戦争に慎重なことはきっとその基本的思想の1つである。

中国は日本に対し、なぜ戦争に慎重である必要があるのか? 我々は、どのくらいの人が中国が釣魚島で惨敗に遭うのを期待しているか細かく数え上げてみてもよい。

第1に日本である。日本は釣魚島で中国海空軍を打ち破り、日清戦争での威風を再現し、ここから大日本帝国復興の前途へと踏み出し得ることを希望している。

第2にアメリカである。アメリカは朝鮮戦争、ベトナム戦争中、いずれも中国にしてやられ、アメリカ軍の気勢を深刻にくじかれた。長年にわたるアメリカ軍の夢想は中国軍を手ひどくこらしめること、雪辱戦である。さらに加えて国際政治、世界経済などの要素があり、アメリカはどんなにか日本が中国を痛打し得ることを期待しているだろうか? 甚だしきに至ってはアメリカ軍も諸肌脱いで参戦するかもしれない。

第3にベトナム、フィリピンなど、我が国と海洋の主権争いのある国々である。これらの国は中国を恨むこと甚だしく、恐れること甚だしい。だが中国の「暴威」に押されてあえて中国に背を向けることは終始ない。彼らはどんなにか1人の「義士」が身を挺して前に出得ることを期待しているか。日本がもし中国に抗する旗印を立て、しかも勝利を得たら、この地域のあらゆる中国に強く抑圧されている人民にとって、どんなに大きな鼓舞だろうか!

第4に韓国である。韓国は歴史上、かつて中国に服従していた。朝鮮戦争中も中国義勇軍に百十万人ばかり殲滅された。現在、中国はまた北朝鮮の盟友で、中韓の間にはさらに漁業をめぐる紛糾と島嶼をめぐる争いがある。このため、中韓の経済貿易関係は密接だが、韓国は内心の深いところではやはり中国に痛い目を見せ、中国の気勢をくじき得ることを希望している。さもなければ捏造した歴史はいつ本当になり得るのか? 宇宙第1の強国の夢はいつ実現できるのか?

第5に北朝鮮である。北朝鮮の目の中では、中国は信義に背き、人を利用した後で捨てる薄情者である。もし中国だのみでなかったら、金成恩はとっくに手のひらを返している。北朝鮮は中国が米日など西側同盟に叩かれることを期待している。こうしてこそ中国は目覚めさせられ、やっと北朝鮮と真に抱擁できるのである。

第6にEUなど西側諸国である。異なる価値観に基づき、彼らはきっと日本が勝つことを希望する。さもなければ中国の国連安保理におけるあの否決票は非常に制御しにくくなる。

第7にアジア、アフリカ、ラテンアメリカなど第3世界諸国である。彼らの目の中では、中国は血も涙もない成り上がりの金持ちである。思えば昔、中国のアジア、アフリカ、ラテンアメリカに対する援助は全て無償援助だった。現在では「実の兄弟でもきっちり取り立てる」の面構えである。もし中国が惨敗に遭い、西側世界から孤立すれば、中国は過去の道に戻ることを免れられない。改めて貧乏人たちの中に戻り、高額の無償援助がまたたやすく手に入る。

このように国際的に多くの人が中国の失敗を期待しているが。中国国内もそうである。

第1に台湾である。中国大陸が惨敗するほど、台湾の地方割拠政権は安全になる。甚だしきに至っては、これにより大陸に反攻するチャンスを獲得することにならないでもない。

第2に民族分裂勢力である。中国が戦争で失敗すれば、西側列強の面前で気力をなくし、西側列強は居丈高になり、各種の理由をつけて中国内政に干渉し、したがって分裂勢力の活動に道が開かれる。

第3に普遍価値派(頑住吉注:民主勢力のことらしいです)である。中国が敗戦すれば、普遍価値派はきっと欣喜雀躍する。彼らはきっと、これは独裁の民主主義に対する惨敗であり、これは専制の自由に対する惨敗である、と考える。釣魚島の1発の砲声は、普遍価値派の鐘の音をもたらすことになる。

第4に文革の残存勢力である。中国が敗戦すれば、残存勢力はこれを論拠に、何らかの思想を離れればいかなる先進武器も役に立たないのだと証明する。30年近くが完全に誤りで、その前の30年は無比に輝かしいと証明する。中国の現在の立場は売国奴であり、非抓不可と証明する(頑住吉注:これも検索すると無数にヒットするのに意味を説明したページは見つかりません)。これにより、党を奪い権力を奪うどたばた劇が上演されないとも限らない。

第5に腐敗官僚である。中国が敗戦したら、新たな指導集団の威信は傷つき、無口になる。中国が敗戦すれば、社会は不穏になり、人心は動揺する。このため、現有の管理体系に対するより深い依存が生まれる。こうしたことは、反腐敗の力を軽減し、甚だしきに至ってはおざなりなものになる。

国内、国外の、こんなにも多くの人、こんなにも多くの勢力、こんなにも多くの国が、皆中国の惨敗に期待している。これはどんなにか強大な力だろうか? 高層の指導者は常人を超えた能力を持っている。彼らもきっと、戦争に慎重になるのが必然の選択だと感じるだろう。難局に直面し、1つには弱気になってはならず、2つ目には頭が熱くなってはならない。戦争に慎重にし、戦争はできるという基礎の上で、あえて戦争してこそ意義がある。中国が直面する多くの問題は1人の人に期待するしかない。皆どんな人かと聞くだろう。次の文章を見ていただきたい。「現在中国は『四大残忍な人』を早急に必要とする」


 最後の部分は何を言っているのかさっぱり分かりませんが、たぶん全体の論旨には影響しないと思われるのでいいことにしましょう。例えば韓国が日中衝突で中国惨敗、すなわち日本の圧勝を望むのか、など疑問点もあり、被害妄想気味では、という気もしますが、現指導体制の失敗を望む人、国、勢力が多いのは確かで(身から出た錆という面が大きいにせよ)、容易に譲歩し難い事情があるのは理解すべきでしょう。

 本筋と関係ないですが、前回、「もし画像は単に『壁登り党』の神のごとき抜きん出た業績に過ぎないとの考えを堅持する人がいたら、安全保障システムの人の無能を大声で罵っているのに等しい。」という記述がありました。筆者は「殲‐20のクリアな画像がネットに流出し続けるのは当局に意図があって故意に流しているからだ」という主張をしたいわけです。そこで論敵となる、日本の鉄オタの軍事版みたいなオタクが隠し撮りした画像が流れているにすぎない、という主張をする者に対し、「お前の言っているのは警備当局は無能だという悪口だけどそれでいいの?」と言い、そうすれば相手が震え上がって黙らざるを得なくなると思っているわけです。今回の「高層の指導者は常人を超えた能力を持っている」とも合わせ、日本人とは全く違った環境であり、センスであると言わざるを得ません。正直こんな国に生まれなくてよかったと思います。













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