北斗システムがGPSのライバルになる?

 日本へも間接的に影響があると思われますが。

http://military.china.com/news/568/20140922/18805394.html


中国の北斗、アメリカのGPSの覇者の地位に挑戦 アジア太平洋地域、ASEANはすでに全面的にカバー

中新社南寧9月20日の報道:「現在北斗位置決定システムの一般庶民における知名度はまだ高くないが、我々は将来『北斗』がGPSの世界での一人勝ちの構造を打破し得ると信じる。」と中国の武漢光谷北斗地球宇宙情報産業株式会社GIS担当責任者葉飛は語る。

16〜19日、葉飛が所属する企業は広西省南寧で行われる第11回中国・ASEAN博覧会の展示に参加し、彼は中新社記者のインタビューを受けた時このように語った。

去年から北斗位置決定システムは民間市場への方向転換を開始し、「BDS」(北斗の英語略)がメディアの中に現れる頻度がにわかに高まり、現在ASEANのタイ、ミャンマー、ラオスなどの国ではすでに応用されている。

「北斗」が現在占める市場シェアはまだ1%に到達せず、世界の位置決定システムはほとんど全部アメリカのGPSによって掌握されている。」と葉飛は語る。

北斗位置決定システムは1990年代初期から研究開発が開始され、現在まですでに16の衛星が発射されている。2012年、北斗ナビゲーションサービスの範囲が成功裏に中国およびASEAN10カ国をカバーした。

「今年から『北斗』はタイと率先して協力し、3年以内にタイ国内に220の地上基地増強ステーションを建立する。その時、北斗のタイにおける位置決定の正確度をcm級にまで縮減することができる。」 中国武漢光谷北斗持ち株集団有限会社ブランド副マネージャーの黄嘉祺は、北斗位置決定システムはタイのスマート農業の発展をブーストすることができる、と語る。

「北斗の精度と速度の検査結果に、タイサイドは非常に満足している。」 タイ科学技術省地理宇宙局局長のアヌォデ スニデワンスは先日、北斗衛星ナビゲーションシステムのASEAN市場における応用の前途の見通しは広く開け、タイサイドは中国と緊密な協力を展開し、北斗システムのタイにおける商用を推進し、模範を示すプロジェクトを建立することを希望する、とした。

黄嘉祺は、中国の北斗位置決定システムの目標は、2020年までにASEAN10ヶ国に1,000余りの地上基地増強ステーションを建立することで、その時中国とASEANは同一の衛星位置決定システムを共有することになり、「このことは国をまたぐ犯罪の合同での追跡逮捕、2国間貿易、旅行などの方面に対し非常に大きな推進作用がある。」と語る。

第11回中国・ASEAN博覧会の展示に参加する広西桂林電子科学技術大学科学技術所副所長のケ洪高は、記者のインタビューを受けた時、「現在の北斗のASEAN市場への進軍の過程に照らせば、遠からぬ将来、北斗は少なくともGPSの1/3の市場を奪い、GPSの最強のライバルとなると信じられる。」とした。

現在世界には中国の北斗、アメリカのGPS、EUのガリレオ、ロシアの「グロナス」という4つの衛星ナビゲーション位置決定システムがある。EUは1999年に初めてガリレオ衛星ナビゲーションシステム計画を発表し、このプロジェクトは全部で32の衛星を発射することになるが、各メンバー国に食い違いが存在するため、計画はすでに何度か遅延を経ている。葉飛は、経済状況などの原因により、ロシアのグロナスは民間用への普及推進方面の進展が緩慢である、と説明する。発展の勢いから見て、将来衛星ナビゲーションの民間領域における競争は、主にGPSと北斗の間で展開されることになる。

現在、「北斗」の製品はゆっくりと豊富になり、かつ先端的な軍事領域から徐々に通常の一般庶民にまで浸透しつつある。「単に交通方面ではなく、老人や子供の行方追跡の方面でもすでに製品が登場しており、このことは弱者たちの人身の安全を保障することに対し非常に大きな助けになる。」 ケ洪高は説明し、北斗はすでに成功裏にショートメッセージ技術を開発しており、すなわち無線通信信号がカバーしている区域において、ユーザーは北斗製品を利用して容量140の文字と符号の情報を発して救援を求めることができ、これは北斗の核心的競争技術の1つである、と説明する。

中国衛星ナビゲーションシステム管理事務室主任冉承其は、中国政府はすでに北斗システムの建設を国家発展計画に含めている、とする。現在、中国はGPSとBDSを互換する転換器を研究開発中である。「転換器がひとたび研究開発に成功し、かつ生産に投入されたら、中国とASEANのユーザーは障害なく北斗衛星の位置決定信号を受信することができる。その時、北斗製品はGPSと公平に競争し、市場によって選択が行われることになる。」とケ洪高は語る。

彼は、北斗位置決定システムはGPSに比べてまだ「ごく若く」、製造コストや製品ハードウェアの寸法方面で依然非常に大きな改良の余地がある、とする。中国はASEAN諸国とナビゲーションに関する協力を建立するのと同時に、ロシアとの衛星ナビゲーション領域における協力もさらに一歩強化しつつある。中ロ双方は各自の国内に「北斗」と「グロナス」の衛星ナビゲーションシステムを設立することを共同で協定し、かつ近いうちに統一したナビゲーション空間を形成する計画である。「中ロの2大衛星ナビゲーションシステムは手を携えて協力し、我々は北斗の発展の前途の見通しに対し自信満々である。」


 果たして日本にも安価な製品が入ってきて一定のシェアを占めることになるんでしょうか。中国やロシアが日本国内にも施設を作りたいと申し入れてきたらどう対応するんでしょうか。


















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