中ロの潜水艦がアメリカに接近して威嚇する?

 希望的観測でしょうか。

http://military.china.com/important/11132797/20150219/19316315.html


ロシアメディア:中ロはアメリカ沿海に潜水艦を配備してアメリカの全面退却を迫ることができる

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「資料画像:中国の093型攻撃型潜水艦」)

ロシアの「国防」誌2014年12月号の報道によれば、ロシアの軍事分析者アレキサンダー モズゲボイーは文章を執筆して、パンドラの箱は開かないのが最善で、さもないと結果は想像に堪えない、と指摘した。アメリカは継続して全世界の覇権を独占することを企図し、アメリカ空母戦闘群は至る所で武力を誇り威勢を示している。相手方を抑止するため、中ロは手を携えてアメリカ沿海に遠距離巡航ミサイルを搭載した原潜と通常潜水艦を配備し、ワシントンを恐れおののかせ、アメリカが全面撤退し、兵力を呼び戻して自らを保護するよう迫ることができる。

モズゲボイーは次のように指摘する。アメリカの軍のコントロールと全世界の安全に関する事柄に責任を負う副国務長官Gottemoellerは2014年12月10日に議会下院で、アメリカは全ての軍事措置を持ち、ロシアが「中距離ミサイル条約」を遵守するよう迫ることができる、とした。1987年に米ソが署名した「中距離ミサイル条約」は次の年に効力を発生させ、双方があらゆる中距離(1,000〜5,500km)および短距離(500〜1,000km)の弾道ミサイルおよびそれとセットになる基礎施設を破壊することが必須であると要求していた。1991年5月になってソ連は1,752発の中・短距離弾道ミサイルと巡航ミサイルを破壊し、アメリカは859発を破壊し、条約の義務を全部完成させた。現在アメリカはロシアがこの条約に違反していると非難し、これは主にロシア軍の最新型道路機動式大陸間弾道ミサイルシステムRS-26「国境」に対してである。ロシア戦略ロケット軍司令カラカイェフは少し前、このミサイルは2016年から部隊に装備され、徐々に「白楊」および「白楊-M」に取って代わることになる、と言明した。

現在ロシア周辺の軍事、政治情勢が不断にヒートアップしているため、ロシア軍は戦略力量の近代化建設の積極的実現を開始し、戦略ロケット軍は最新型大陸間弾道ミサイルRS-24「アース」の装備を開始している。2017年までには重さが100トンに達する液体燃料大陸間弾道ミサイル「Sarmat」を試射する計画で、将来は7個ミサイル連隊に装備し、西側に聞いただけで肝を冷やさせる「サタン」大陸間弾道ミサイルに取って代わらせようとしている。また2018年までにはロシア軍はさらに将来鉄道ミサイル作戦システム「Barguzin」の装備を準備すべきことになっている。

アメリカがRS-26「国境」ミサイルに対し特別に不満なのは、その射程が「中距離ミサイル条約」の制限を受けるからである。ロシア軍はかつて2012年10月24日および2013年6月6日にロシア国内のカプースチン・ヤール標的場からカザフスタン国内のサレイシャガン標的場に向けミサイルを発射し、またプレセツクからカムチャツカ半島のクラ標的場に向け成功裏に試射し、このことはその射程が最低2,000km、最高は少なくとも6,000kmで、「白楊-M」や「アース」ミサイル同様ワシントンあるいはニューヨークが打撃できるだけでなく、さらにロンドンやその他のヨーロッパの国の首都が攻撃できることを説明している。射程が長くも短くもできるだけでなく、しかもいかなるミサイル防衛システムも突破でき、戦闘部は離脱以後予測不可能な軌跡に沿って超音速飛行することができ、「イスカンデール-M」戦役戦術ミサイルの戦闘部に似ている。ロシア軍総参謀作戦総局局長のザルデニスキーはプーチン大統領に向け報告し、この将来ミサイルシステムは大幅に向上した戦闘力、より高い機動性能を持ち、ロシアの戦略核力量の戦略的威嚇ポテンシャルを顕著に増強する、とした。要するに、現在RS-26がアメリカからここ30年来国家の安全が受ける史上前例のない脅威と見なされていることは決して偶然ではないのである。また、ロシア軍の「Sarmat」大陸間弾道ミサイルと「Barguzin」鉄道ミサイルシステムはさらに唯一無二の対ミサイル性能(頑住吉注:直訳するとこうなるはずですがミサイル防衛システムに対抗する性能のことでしょう)を持ち、加えて海上基地および空中基地戦略武器システムがあり、アメリカのグローバルミサイル防衛システムを「無駄なことに金を費やす」お飾りとさせるのである。

イギリスの2015年度「世界海軍評論」年鑑の統計によれば、2009年の水準と比べ、2014年までにアメリカ、ロシア、中国などの世界の海軍大国の実力の増減、主力艦艇の数いずれにもある程度の変化があった。比較するとアメリカの空母の数は11隻から10隻に減り、14隻の弾道ミサイル原潜の数は不変に保持され、多用途原潜は57隻から58隻に増え、遠洋水上戦闘艦は107隻から95隻に減り、近海水上戦闘艦は1隻から4隻に増え、掃海艦は14隻から13隻に減り、大型上陸艦は31隻から32隻に増えた。ロシアは1隻の空母、20隻の多用途原潜、20隻のディーゼル・電池潜水艦、1隻のミサイル巡洋艦の数を不変に保持し、弾道ミサイル原潜は16隻から13隻に減り、遠洋水上戦闘艦は35隻から25隻に減り、近海水上戦闘艦は55隻から45隻に減り、ミサイル艇は50隻から35隻に減り、掃海艦は45隻から40隻に減った。中国は1隻の空母を持ち、弾道ミサイル原潜は3隻から4隻に増え、多用途原潜は5隻から6隻に増え、ディーゼル・電池潜水艦は55隻から50隻に減り、遠洋水上戦闘艦は45隻から60隻に増え、近海水上戦闘艦は30隻から25隻に減り、ミサイル艇は65隻から75隻に増え、掃海艦は20隻から25隻に増え、大型上陸戦闘艦は1隻から3隻に増えた。

(頑住吉注:これより2ページ目。)

モズゲボイーは、分析を通じ、米軍の遠洋水上戦闘艦の数が12隻減少したことに気付くことができ、それらはアメリカ海軍の背骨であり、それらが少なくなれば空母戦闘群は海に出られなくなり、さもないと空母を敵サイドの魚雷やミサイル武器の最良の攻撃目標とさせることになる、と指摘する。「イージス」システムを配備したミサイル巡洋艦および駆逐艦を配備してこそ空母保護の能力を有するのであって、米軍空母戦闘群の編成の中には少なくとも4隻のミサイル巡洋艦および駆逐艦があるべきで、この他2隻の原潜が加わる。もしアメリカ海軍が中国やロシアの海軍といったような強大な相手と関わり合いになることを迫られたら、航路護衛艦艇の数を増加することが必須である。言い換えれば、10隻の空母と10の遠征攻撃戦闘群に航路護衛してやるためには、少なくとも70隻の遠洋水上戦闘艦と20隻の原潜が必要で、その他さらにおよそ20隻の巡洋艦と駆逐艦が艦上基地対ミサイルの使命を履行する必要がある。つまり、今日までの状況下では米軍の95隻の遠洋水上戦闘艦の中で残る5隻だけが自由に移動派遣できるが、アメリカはそれを西太平洋に派遣して、実力が持続的に増強される中国人民解放軍海軍に対抗させるつもりであり、当然非常に可笑しいことが目立つ。何故なら中国海軍の実力は急速に増長しているだけでなく、しかもその速度はアメリカが望んでも及べなくさせるものだからである。つまり、将来アメリカ海軍はいかなる1隻の大型水上戦闘艦も自由に行動できなくなるだろう。何故なら米軍は世界の警察に充当され、全世界の各地で多すぎる任務を担い、餡餅が大きくて一口で飲み下せず、当然「貪多嚼不燗」だからである(頑住吉注:食べすぎで消化不良といった意味らしいです。持って回った表現ですが要するに「手に余る」ということでしょう)。

2014年10月までに、アメリカ海軍は全部で288隻の主力艦艇を持ち、これには10隻の空母、22隻の巡洋艦、62隻の駆逐艦、11隻の護衛艦、14隻の戦略ミサイル原潜、61隻の多用途原潜、4隻のSSGN改良型原潜、4隻の沿海域戦闘艦を持ち、その中の198隻は作戦艦艇で、残りの90隻は大型上陸艦と保障船で、水上戦闘艦のひっきりなしの保護を必要とする。米軍の大部分の艦艇は世界各地に分散して配備されているため、作戦の実力は深刻な削減に遭っている。

モズゲボイーは、ロシアと中国がもしアメリカ沿海に遠距離巡航ミサイルを搭載した原潜を配備したら、深刻にワシントンを怒らせ、心配で気が気でなくさせることができる、と考える。過去200年余り、アメリカ州沿岸の大西洋および太平洋は「アメリカという要塞」を保護する天然の「城を守る河」となってきた。だがそれらはすでに各方向からアメリカを打撃する非常に適した最良の陣地に変わっている。この要素は遠くない将来地縁政治および地縁戦略全体に対し重大な影響を生じさせる可能性がある。

(頑住吉注:(頑住吉注:これより3ページ目。)

原潜の他、ディーゼル・電池潜水艦も艦対地型巡航ミサイルを搭載できる。ロシア海軍は06363型系列の「ヒラメ」ディーゼル・電池潜水艦にすでに巡航ミサイルを搭載している。中国人民解放軍海軍の041型「元」級潜水艦も同様で、この潜水艦はさらにスターリング型のAIP補助動力装置を持ち、水中に連続しておよそ2週間留まることができ、水面に浮上する必要はなく、したがって潜水艦の隠蔽性と戦闘パトロール時間が増加している。現在すでにロシア軍の電化学発電器のAIP動力装置を使用した試験もすでに終わりに近づいている。通常潜水艦が多用途原潜の機能を一部担え、しかも建造コストがずっと安いため、今後大量建造される可能性がある。

現在は新型原潜と通常潜水艦の建造を開始し、そのために低進弾道に沿って近距離(500〜2,000km)の陸上目標が打撃できる中距離弾道ミサイルを配備する時だということはごくはっきりしている。この弾道ミサイルはRS-26「国境」大陸間弾道ミサイルを基礎に研究開発でき、寸法がわずかに小さいだけで、「イスカンデール-M」戦役戦術ミサイルを基礎とすることもできる。実際、中国はすでにこのような潜水艦を持っており、すなわち032型「清」級通常動力試験艦で、その排水量は6,628トンと、世界史上最大の非原子力潜水艦で、主に「巨浪ー2」型潜水艦発射大陸間弾道ミサイルの試験と完璧化に用いられる。中国にはそれを基礎にして最短の時間内に弾道ミサイルも搭載できれば戦略巡航ミサイルも搭載できる新型潜水艦を製造する能力がある。

アメリカ海軍艦隊がひとたび世界の大洋から遠く離れれば、必ずやアメリカ経済および政治的影響力の全面崩壊をもたらし、世界秩序の激烈な変動を促すことになり、これにはポジティブな変化もあれば悲劇的な影響もある。何故ならアメリカ海軍は一連の地域において全く疑いなく世界の警察の作用を発揮し、某いくつかの国の極端主義や侵略の意図を抑止しているからである。だが周知のように、王座が長期にわたり空位であることはない。10〜15年内に、中国人民解放軍海軍はアメリカ海軍の地位に取って代わることになる。このため、アメリカ副国務長官Gottemoellerはロシアを脅すため、一連の軍事措置を取ると言明してパンドラの箱を開けるべきではない。何故ならこの方面におけるいかなる行動も諸刃の剣であり、誰が勝ち誰が負けるかは知り得ないからである。

(頑住吉注:4ページ目の画像のキャプションです)09-III型原潜の艦橋も一見に値する。新型原潜の艦橋は09-1型の官帽様式の艦橋の造形を放棄しており、西側流の横断面隻が小さく、造形が細長い主翼断面状の艦橋を採用している。09-1型の高すぎる艦橋は潜水艦の水中航行抵抗を増加させるだけでなく、潜水艦の最大航行速度に影響し、潜水艦の高速旋回の下でも潜水艦に突然の横向きの回転を生じさせ潜水艦の安全に影響する。しかも面積が大きすぎる艦橋は潜水艦の音響反射の強度をも高める。(大きな画像は09-1改良型原潜。小さな画像は09-III原潜の艦長)


 日本にとっては悪夢のような未来図ですが、まあもちろんこれには追い込まれたロシアがそれ以上追い込むと怖いぞと脅し虚勢を張っているという面もあるでしょう。
















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