中国戦車は「戦車両項目」で優勝できるか その1

 ちょっと今回の競技自体の解説とは違う内容ですが。時間がないので2回に分けます。

http://military.china.com/important/11132797/20160808/23239213.html


中国の96B戦車の競技に参加しての優勢は非常に大きい 何故依然第2位に甘んじる可能性があるのか

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「戦車両項目で、我が軍の第1両目に出場したのは107号戦車だった」)

今週、ロシア国際軍事競技の重要なイベント「戦車両項目」で、中国代表チームの96B式メインバトルタンクが初めて国際競技の場にお目見えした。第1日目の競技で、我が軍選手は射撃種目の中での発揮が異常で、3発の主砲弾が標的に命中できなかったが、それでも96B戦車の優秀な機動性により当日の第1位を奪った。第2日目、我々の96B戦車は競技の中でこのイベントの速度記録を塗り替え、ロシアが臨時に交換したT-72B3M戦車を見劣りさせた。96Bはこのように優秀な成績を取得したが、それにもかかわらずその背後にはロシア「戦車両項目」競技ルール設計上のいくつかの問題を体現している。我々はこの機会を借りて、少し前の国内の「中部鉄拳2016・戦車鉄騎」競技とNATOの「強大ヨーロッパ」競技を比較し、この種の戦車競技の意義を語ってみよう。

96B戦車、走り回り競技に参加 〜? (頑住吉注:中見出し後半はくだけた話し言葉で意味不明です)

96B戦車のロシアの競技場でのパフォーマンスは今週の軍事ニュースの一大ホットなポイントとなった。8月5日、我が軍の96B戦車は初めて「戦車両項目」競技に参加し、あるいは過度に焦った心的態度ゆえにか、また96B戦車に換装したばかりの新疆軍区某師団戦車手が、新装備の特殊な環境下でのいくつかの性質に対しまだ完全に探っていなかったからの可能性もあるが‥‥要するにこの日96B戦車が発射した3発の125mm成形炸薬弾はいずれも有効に標的に命中しなかった。

この3発の砲弾が何故命中しなかったのかに関し、非常に多くの人が非常に多くの推測を提出した。しかし筆者は各位に注意を促そう。去年96A戦車が「移動射撃でT-72B3を圧倒した」かの競技の中でも、我が軍には3発標的に命中できずの状況は出現していたのである。

結局のところ「戦車両項目」はただ単なる戦車の性能の勝負ではなく、より重要なのは乗員チームの技能と心的態度の勝負なのである。これはオリンピック競技場と同じで、選手が時々ミスをすることは免れ難く、重要なカギは彼らが後にどう調整するかを見ることである。

もしこうでも、第1日目の競技の中で、我が軍の96Bは依然卓越した機動性をもって、23分以内に競技を完成し、当日小グループの優勝を奪った。

8月6日、第2場の競技の中で、我が軍の96Bの射撃成績は正常な水準に到達し、1発の主砲弾のみ命中できなかった。その後また競技会の新記録を創造し、20分43秒だった。

(頑住吉注:これより2ページ目。画像のキャプションは「競技会で最もよい成績を創造した後、我が軍の選手は五星紅旗を見せつけ、傍らにいたのは『緊急に競技に参加』したロシアのT-72B3M戦車だった」です。)

提示しておくに値するのは、ロシアが8月6日の競技の中で、彼らの2014年「戦車両項目」競技の「秘密兵器」であるT-72B3Mを派遣したことである(頑住吉注:この年はロシアのみこのタイプを使用し、他の国はエンジン出力の低い戦車を支給され、不公平だと批判されて去年は使用しなかったのですが、今年は中国戦車がエンジン出力を上げてきたのを知って再度持ち出してきた、ということのようです。自国の改良を経たT-72を使用しているというベラルーシを除く他の国がどういうタイプを使用しているのかに関してはまだ情報がありません)。このT-90戦車の1,130馬力のエンジンを装備し、戦闘重量45トンの戦車の単位出力は25馬力/トンにも達する。比較すると、我が軍の96B戦車のエンジンは1,000馬力で、戦闘重量は48トン、単位出力は20.8馬力/トンであり、T-72B3Mは単位出力上やはり顕著な優勢があると言うべきである。

だが単位出力は一切を説明することはできない。96B戦車は液力総合伝動システムを採用し、一方T-72B3Mは自動変速ボックスの使用に改めているが、依然機械伝動で、7つの前進ギヤと1つの後進ギヤがある。

今年の競技の中で、ロシアのT-72B3Mの性能のパフォーマンスは依然出色で、特に直線行進、坂を登りながらの加速などの状況下で、1,130馬力のエンジンと自動ギヤ変速ボックスの作用はやはり顕著だった。だがカーブ、上り坂、障害を越えるなどの状況下では、コントロールを失うのを避けるため、やはり減速せざるを得なかった。比較すると、96Bは障害を越える、方向転換する、制動するなどの状況下でいずれも非常にスムーズで、ドイツのレオパルド2、アメリカのM1など西側戦車の機動性デモンストレーションを見たことがある読者は、96Bがそれらとこの方面で比較的近いことに気づくだろう。

皆知っているが、西側諸国の弾3世代メインバトルタンクは普遍的に性能が先進的な液力機械複合伝動システムを採用している。だがソ連・ロシアのT-72、T-80はその設計の考え方の筋道と技術上のダブルの重大な原因から、ずっと機械伝動を採用している。

ロシアはずっと新型戦車に液力機械伝動を採用しておらず、ずっと機械伝動システムをそのまま用い、T-90MSから始まり、自動ギヤが付属した機械式伝動システムを装備しただけである。最新のT-14であっても、使用するのは12のギヤ位置がある機械伝動システムである。一方我が国はこの方面で長年の努力を経、すでに突破を取得している。99A、VT-4、96B、新たな軽戦車などに代表される新世代の我が軍の戦車は全てすでに西側の同期の先進的な液力機械伝動システム技術水準に相当する伝動システムを採用している。

(頑住吉注:これより3ページ目。画像のキャプションは「橋の障害を越えつつある96B戦車」です。)

ここでちょっと説明しておく必要があるが、現代の戦車が採用するのは一般に全て単純な液力あるいは機械伝動技術ではなく、両者の結合であるが、両者を一体どう結合するかは、異なる戦車の機種で非常に大きな差異がある。いずれも液力機械伝動と呼ぶが、冷戦初期のM46戦車とレオパルド2の液力機械伝動では明らかに同じランクではない。96Bが現在使用する伝動システムは明らかにレオパルド2戦車に大きな遜色がない技術水準を持ち、液力トルク変換、液力方向転換、液力制動など一連の西側の先進的な戦車の設計を包括しているはずである。

比較すると、ロシアのT-72B3Mが用いるのはT-90MSのエンジンと変速機で、実際上このシステムは自動ギヤを持つ機械伝動でしかなく、「手動変速機機械伝動システムは操縦員が異なる作業状況下で頻繁にギヤを変える必要があり、作業強度が高く、かつ容易にミスが出現する」という欠陥をちょっと克服できるだけに過ぎない。

だが、3年の戦車両項目競技を縦覧すると、我々は次のことに気づくことができる。「手動ギヤ」伝動システムを使用するT-72B3戦車を操縦し(元南京軍区の96A戦車を操縦する何人かの「ベテランドライバー」たちを含め)神のごとき操縦技巧によって、アラビノの競技場で依然パフォーマンスが優秀で、甚だしきに至ってはT-72B3Mおよび96B戦車との隔たりが1、2分間以内の程度を達成しており、「神業」と言える。だが、アラビノの競技場は結局のところ7〜9kmの長さしかなく、もし実戦の環境下なら、戦車を操縦して100kmや200km走る必要があり、どんなに凄い操縦員でも競技の時のような状態は維持できず、この時自動ギヤの優勢はより顕著になる。















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