中国の輸出用新型ピストル Qx4系列

 2月にアップされてたのうっかり見逃してました。非常に面白い特徴を持つ中国製の新ピストルです。

外貿型Q×4系列手槍


口径系列化へ:輸出型Qx4系列拳銃

(頑住吉注:原ページの最初の画像のキャプションです。「Qx4系列拳銃には4種の口径のバレルが設計されており、装着すると0.45インチACP拳銃弾薬、0.40インチS&W拳銃弾薬、9mmパラべラム拳銃弾薬、7.62mmx25拳銃弾薬が発射できる。」)

いわゆる口径系列化拳銃とは、ある種の口径の拳銃を基礎に、バレル、スライド、マガジン等の部品を交換することにより異なる口径への転換を実現し、もって異なる弾種が発射できる拳銃系列を形成するものを指す。我が国が2010年6月に研究開発成功したQx4系列拳銃は、中国初の口径系列化拳銃となる。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「Qx4系列拳銃のフレーム前下部にはピカティニーレールが設けられ、タクティカルライトやレーザー照準機等のアクセサリーが装着できる。」)

国外では1970年代に早くも拳銃の口径系列化の研究が開始された。たとえばドイツのHK社が研究開発したP7K3拳銃系列は、0.380インチACP拳銃弾薬、0.22インチLR弾薬、0.32インチACP拳銃弾薬等異なる弾薬が発射できた。1990年代後期には、オーストリアのステアー社がM系列拳銃を登場させ、このうちM9拳銃は9mmx19拳銃弾薬、M40拳銃は0.40インチS&W拳銃弾薬、M357拳銃は0.357インチSIG拳銃弾薬を発射した。特に人々の注目を集めたのは、イタリアのベレッタ社が2005年にPx4「ストーム」拳銃を市場に送り出したことだった。この銃は部品の転換により9mmx19、9mmx21、0.40インチS&W、0.45インチACPという4種の拳銃弾薬が発射できた。この他、世界のたくさんの著名な小火器メーカーも各自の口径系列化拳銃をを送り出している。このことは拳銃の発展に、基本構造の汎用化、機種タイプ系列化の局面を呈させている。世界の拳銃の口径系列化という形勢に直面し、我が国では2010年6月に輸出型Qx4系列拳銃が設計定型に至った。Qx4系列拳銃は我が国初の口径系列化拳銃と言うことができ、その基本銃器タイプであるCS/LP6型0.45インチ拳銃は2011年5月に挙行された第4回中国(北京)国際警察用装備展でデビューし、参加した銃器マニアや業界の関心を集めた。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「Q×4拳銃右側面図」 部分名称はピカティニーレールです。これより2ページ目に入ります。)

世界市場に照準を合わせ、4種の口径を研究開発

Qx4系列拳銃は口径系列化の最適化設計を経て、バレル、マガジン、ブリーチ(一般の拳銃とは異なり、この銃のスライドはスライド本体とブリーチからなっている)の装着部位にはいずれも汎用インターフェイスが設計され、これらの部品を交換すれば即異なる口径の間の転換が実現でき、世界の多くの国の警察、保安、私人警護など警察、民間用市場の需要を満足させられる。

Qx4系列拳銃が発射する4種の弾薬は世界において普遍的な使用性を持っている。このうち、9mmパラべラム拳銃弾薬は目下世界の拳銃の中で最も広範に使用されている弾薬である。0.45インチACP拳銃弾薬と0.40インチS&W拳銃弾薬は欧米の国の大口径拳銃での使用が比較的多く、一方7.62mmx25拳銃弾薬は旧ワルシャワ条約の国々の制式拳銃弾薬である。この他、ユーザーの需要に合わせてその他の拳銃弾薬発射への展開も可能である。



Qx4系列拳銃のファイアリングピンおよび落下セーフティは92式拳銃のファイアリングピンセーフティを基礎に改良設計が行われたもので、ハンマーブロック機能が追加され、ファイアリングピンセーフティのバーが同時にファイアリングピンとハンマーをブロックし、安全係数が増大した。

原理巧妙な新機能の設置

外観から見ると、Qx4拳銃はわが国の92式9mm拳銃に非常に似ている。両者の異なるところは主に以下の数点である。Qx4拳銃のスライド前部両側には斜めの滑り止めグルーブが増設され、手でスライドを引く操作により便利になっている。フレーム前下部にピカティニーレールが設けられ、レーザー照準機、タクティカルライトなどの補助装置の装着に用いられる。グリップ左側後下部のランヤードリングがなくなっている。プラスチックフレームにははっきりしたエッジがなく、外観がより円滑になり、現代感がより強くなっている。

全体構造上、Qx4拳銃はスライド/バレルユニット、フレームユニット、発射機構ユニット、スライドストップレバー、マガジンといういくつかの大きな部分からなる。この銃は設計、構造の多くの方面において軍用92式9mmおよび5.8mm拳銃の精髄を吸収しており、かつ改造を加えてある。たとえばこの銃はショートリコイル+半自由スライド式の混合自動方式を採用している。この自動方式は92式9mm拳銃のショートリコイル式とも、92式5.8mm拳銃の半自由スライド式とも異なり、この2つの拳銃の特徴を昇華させている。構造設計上非常に斬新である。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「スライドストップ状態のQx4系列拳銃の1つ、0.45インチ拳銃。画像でスライド左側の刻印が分かる。「Qx4」はこの銃の機種名、「.45」はこの銃が0.45インチACP拳銃弾薬を発射することを表し、「S10010002」はこの銃のシリアルナンバーで、「236」は生産工場のコード番号である。」)

92式9mm拳銃はショートリコイル自動方式、バレル回転式閉鎖機構を採用しており、バレル外側には閉鎖突起と誘導突起が加工されている。バレルがスライドの後座あるいは復帰に追随する時、バレル下方の連接座(固定され動かない)の開閉鎖ミゾとバレル上の誘導突起がかみ合ってバレルを連動して回転させ、バレルとスライドをロック、ロック解除する。ロックあるいはロック解除後、バレルはもはや回転しない。

92式5.8mm拳銃は半自由スライド式自動方式、慣性閉鎖機構を採用している。バレル外側には誘導突起だけが加工され、スライドの後座あるいは復帰時(バレルの前後位置は動かない)、スライド内側の駆動曲線ミゾとバレル上の誘導突起がかみ合ってバレルの回転を駆動し、スライド後座のエネルギーの一部をバレル回転のエネルギーに転換し、したがってスライド後座のエネルギーを消耗させ、スライドの後座速度を低下させる。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「Qx4系列拳銃が発射する4種の拳銃弾薬。左から右に、0.45インチACP拳銃弾薬、0.40インチS&W拳銃弾薬、9mmパラべラム拳銃弾薬、7.62mmx25拳銃弾薬。これらの弾薬はいずれも世界で普遍的に使用されている拳銃弾薬である。」)

Qx4系列拳銃のバレル外側には長さ60mmのらせんミゾが加工されている。このらせんミゾは終始リコイルスプリングキャップ上の突起とかみ合っている。開閉鎖作用も果たすし、減速作用も果たす。もう少し詳しく言えば、そのバレルがスライドの後座と共に5mmフリーストローク動いた後、バレルは後座を停止する。スライドと一緒に後退運動するリコイルスプリングキャップはその突起の作用下でバレルの回転開鎖を駆動する。バレルの後座停止からスライドがいっぱいに後座するまでの過程全体で、リコイルスプリングキャップ上の突起はずっとバレルの回転を駆動する。したがってスライド後座のエネルギーの一部が消耗され、スライドの後座速度が低下し、射撃精度向上に有利である。

このように、Qx4拳銃の自動方式は92式9mm拳銃のショートリコイル式と5.8mm拳銃の半自由スライド式の特徴を総合したものである。その構造上92式9mm拳銃と5.8mm拳銃の特徴を吸収し、かつ改良を加え、両者のバレル上の誘導突起を、より長い誘導らせんミゾに発展変化させたものでもあり、機構の作動は極めて信頼性が高い。



Qx4拳銃のスライド構造は92式9mm、5.8mm拳銃と一部異なる。これら2者のスライドは一体式で、すなわちスライド本体とブリーチはソリッドのブロック状鋼材から加工してできている。一方Qx4拳銃のスライド本体とブリーチは2つの独立した機械加工部品である。これは拳銃を異なる口径の間で転換するのに便利なように設計されたものである。ブリーチはピンでスライド内に固定され、ブリーチによって弾薬を押してチャンバーに入れる、薬莢を引き抜くなどの動作が完成される。異なる口径に変える時は、ブリーチを交換するだけでよく、スライドの交換は必要ない。簡単で行いやすく、かつコストが低下する。

Qx4拳銃のフレームはプラスチック製である。上端には金属製のスライドレールが鋳込まれ、この上でスライドを誘導しスライドさせる。機械式サイトは矩形のリアサイトノッチとブレード状のフロントサイトからなり、フロント、リアサイト後方にはいずれもトリチウム光管装着穴が加工され、必要に応じ夜間照準に用いるトリチウム光管が装着できる。Qx4拳銃のセーフティの設置は完備しており、ファイアリングピンセーフティ、落下セーフティ、マニュアルセーフティが設けられている他、さらに不完全閉鎖セーフティが設けられている。すなわちスライドが完全閉鎖していない時、ファイアリングピンは前方に移動できず、したがって使用の安全が確保される。指摘する価値があるのは、そのファイアリングピンセーフティおよび落下セーフティは92式拳銃のファイアリングピンセーフティを基礎に改良が行われたもので、ハンマーブロック機能が追加されていることだ。セーフティ状態の時、ファイアリングピンセーフティのバーがファイアリングピンとハンマーを同時にブロックし、トリガーを引いた時のみやっとファイアリングピンとハンマーのブロックが同時に解除される。したがって安全係数が増大する。

(頑住吉注:これより3ページ目。このページ最初の画像のキャプションです。「Qx4系列拳銃は国内の拳銃の研究開発中、率先して金属スライドレールを鋳込んだ一体プラスチックフレームを採用し、構造がよりシンプルさを増し、生産性がよく、かつコストが低廉である。」 部分名称は「前部金属スライドレール」と「後部金属スライドレール」です)

Qx4拳銃はシングル、ダブルアクション発射方式を採用している。つまり、毎回の射撃時に初弾はシングルあるいはダブルアクションの発射方式を選択でき、後続の弾薬では自動的にシングルアクション発射方式に転じる。具体的原理は次のようである。

フル装填したマガジンを入れ、スライドを後方に引いて放すと、ブリーチはマガジンの一番上の1発をチャンバーに押し込んで閉鎖する。ハンマーは押し倒され、シアによって保持されて発射準備状態になる。この時はシングルアクションモードであり、トリガーを引けば弾薬を撃発できる。射撃過程でスライドは後座し、薬莢を投げ出し、ハンマーを押し倒す。ハンマーはシアによって発射準備位置に保持され、このため後続の弾薬の発射はいずれもシングルアクションモードとなる。

もし初弾をチャンバーに入れた後、あるいは中途でもう射撃を望まなければ、ハンマーを撃発位置に戻すことができる。銃にはファイアリングピンセーフティとマニュアルセーフティが設けられているため、チャンバー内に弾薬があることを確保しながらハンマーを撃発位置に置いても安全に携行できる。緊急状況に遭遇したら、マニュアルセーフティを射撃位置にするだけでよい。これでトリガーを引けば撃発でき、この時はすなわちダブルアクションモードである。当然、後続の弾薬の発射は依然シングルアクションモードとなる(頑住吉注:どうやってハンマーダウンさせるか説明がないのでデコッキング機能はないんでしょう)。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「Qx4拳銃のバレル外表面にはらせんミゾが加工されている。スライド前部に位置するリコイルスプリングキャップにはらせんミゾとかみ合う突起が設けられ、開閉鎖の作用も果たすし、減速作用も果たす。これはこの銃の一つの非常に斬新な設計である。」 部品名称は上から「スライド」、「バレル」、「リコイルスプリングキャップ」です。)

この銃はダブルカアラムシングルフィードのマガジンによる給弾を採用している(頑住吉注:中国はこれまでダブルカアラムダブルフィードの方が信頼性が高いと主張し、そちらを採用することが多かったんですがね)。目下のところ3種のマガジンがある。すなわち装弾数12発の0.45インチACP拳銃弾薬用マガジン、装弾数13発の0.40インチS&W拳銃弾薬および15発の9mmパラべラム拳銃弾薬共用マガジン、装弾数15発の7.62mmx25拳銃弾薬用マガジンである。これら数種の拳銃弾薬の形状、寸法の差異は比較的大きいため、設計時は0.45インチACP拳銃弾薬用マガジンを基礎とし、その他のマガジンに構造上共用性を持たせるための調整を行った。

銃全体に3大アイデア、新構造、新技術、新工程あり

Qx4系列拳銃は我が国が研究開発した初の口径系列化拳銃として、国内において拳銃領域のいくつかの新構造、新工程、新技術の応用を率先して展開した。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「Qx4系列拳銃の発射機構ユニットの特写」 部品名称は左から時計回りに「トリガー」、「トリガー連結バー」、「ハンマー」、「マニュアルセーフティ」です。)

斬新、独特な構造

Qx4系列拳銃の構造設計は独特であり、ショートリコイル+半自由スライド式自動方式、バレル回転閉鎖機構が採用されている。バレル上には開閉鎖らせんミゾが設計されており、同時にリコイルスプリングキャップ上にはこれに対応する突起が設計されている。フリーストローク段階では、このらせん構造はバレルとスライドを一体にかみ合わせている(半自由状態)。バレルとスライドがフリーストロークを終えると(この時弾頭はとっくにバレルを出ている)、バレルは回転開鎖し、しかもスライドがいっぱいに後退するまで回転を続ける。この構造は有効にスライドの後退速度を低下させ、炸殻を防止し(頑住吉注:「炸殻」は字面からすると薬莢の破裂だと思いますが、別に弾頭がマズルを出てからバレルが回転しようがしまいが薬莢の破裂防止にはならんと思いますが)、しかも拳銃の射撃フィーリングが良くなり、かつ射撃精度が高くなる。

後座エネルギー量マッチングの新技術

Qx4系列拳銃は国内で研究開発された多種の口径の拳銃弾薬を発射できる初の系列化拳銃であり、その主要な研究開発上の難点は、いかにして合理的にエネルギーを配置するかだった。すなわち、同一の種類の構造の中で異なる口径の拳銃弾薬の後座エネルギーをマッチングさせる問題の解決である。この拳銃が使用する弾薬は口径の変化が比較的大きく、7.62mmから11.43mm(0.45インチ)までであり、異なる装薬量、薬莢の形式および材料、マズルエネルギーなどのパラメータにも比較的大きな隔たりがある。このため研究開発時、エネルギーのマッチングに関し多くの作業がなされた。探求、研究を経て、最終的に多種の口径に適合し得る新技術が探し当てられた。まず確定されたのは4種の口径のバレルの共通性問題だった。すなわち、1つには4種の口径のバレルの回転開鎖前のフリーストロークの長さがいずれも5mmに確定し、2つ目に4種の口径のバレルの外表面にはいずれも同じ外形寸法のらせんミゾを採用することが確定した。この種の新技術は4種の口径のバレルを同一規格のスライドに装入でき、共用性、互換性の問題が解決されただけでなく、大量生産にも便利である。この他その他のいくつかの問題も解決された。例えば研究開発段階で7.62mm弾薬の拳銃の薬莢引き抜きエネルギーが不足することが分かったが、最終的にはこの型の銃のバレル内チャンバー部分に薬莢引き抜きに有利な縦溝を追加し、この問題は解決された。

Qx4系列拳銃主要緒元

銃器タイプ 0.45インチ拳銃 0.40インチ拳銃 9mm拳銃 7.62mm拳銃
口径 11.43mm 10.6mm 9mm 7.62mm
使用する弾薬の種類 0.45インチACP拳銃弾薬 0.40インチS&W拳銃弾薬 9mmx19拳銃弾薬 7.62mmx25拳銃弾薬
銃の全体寸法 195x41x140mm
銃の全体重量 0.93s 0.94s 0.95s 0.96s
有効射程 50m
初速 230m/s 285m/s 330m/s 420m/s
マガジン装弾数 12発 13発 15発 15発
トリガープル シングルアクション:15〜30ニュートン
ダブルアクション:65ニュートン
使用寿命 5000発 5000発 8000発 5000発

鋳込み金属レールの一体式プラスチックフレーム新技術

Qx4系列拳銃は国内における拳銃研究開発中、率先して鋳込み金属レールの一体式プラスチックフレーム新技術を採用した。以前の国産拳銃、例えば54式、64式、77式等は全金属製フレームにグリップパネルを加えた構造形式を採用していた。一方92式9mm、5.8mm拳銃は一体式プラスチックフレームを採用してはいたものの、その金属製発射機構ベース上のスライドレールとプラスチックグリップは分かれた設計だった。発射機構ベースはプレス加工部品で、形状が複雑で生産一致性が劣った。Qx4系列拳銃のプラスチックフレームは92式拳銃を基礎に改良設計されたもので、金属製スライドレールは簡単な機械加工を経て、注型時に同時にプラスチック製フレームに鋳込まれ、構造はより簡単になり、生産性が良く、かつコストが低廉である。

結びの言葉

Qx4系列拳銃は我が国が研究開発した初の多種の口径の拳銃弾薬に適応できる系列化拳銃として、多様化したユーザーの需要を最大限に満足させ、研究開発と生産のコストを低下させている。国内において率先して拳銃領域のいくつかの新構造、新技術、新工程の応用を展開し、構造が斬新独特、表面の耐摩耗性、耐腐蝕性が高く、使用寿命が長いなど、多くのメリットを持っている。我々はこの銃が早期に国際市場において頭角を現すことを期待する。


 非常に興味深いんですが、いろいろと疑問点も多いです。

 まず、ロック解除が行われた後でさらにバレルを最後までぐるぐる回し続ける意味があるのか疑問です。スライドの後退速度を低下させて後退し切る際のショックを弱め、射撃フィーリングを改善し連射時の集弾性を高めるとしていますが、その目的ならバッファーを組み込んだ方が簡単で、効果も大差ないものにできるんじゃないでしょうか。またらせん状のミゾと突起が長いストロークかみ合って滑り接触すると、砂などの異物が入った時に作動不良を起こす可能性が高まると考えられます。

 またどんな場合でもたいていそうですが、汎用性を追求すればどこかに妥協をしなければならなくなるものです。いちばん気になるのは0.40インチS&W用と9mmパラべラム用のマガジンが共用だということで、寸法が明らかに違う2種の弾薬に同時に適応させようとすれば、調整が微妙で作動信頼性に大きく影響するマガジンリップ部に無理が出て、少なくとも片方の弾薬使用時の信頼性が低下する恐れがあります。また弾薬を共用化するには、最もサイズの大きい.45ACPを基本にすることになり、より小さい弾薬しか使用しないユーザーにとって無駄にサイズに余裕のある銃になってしまいます。データ表の重量の部分を見てください。口径が小さくなるほど重量が増えています。これはバレルの外形寸法が同じなので口径が小さくなれば当然肉厚が増えるなどの理由によるものでしょう。プラスチック製フレームの9mmオートとして0.95sはちょっと重すぎる気がします。

 たぶん安価な割に性能がよく、外観も独特の中華臭がほとんど感じられないということである程度の評価は受けるでしょうが、果たしてどこまで国際市場に食い込んでいけるでしょうか。‥‥ああ、あとこれ銃自体の品質とは何の関係もないですけど、「Px4」をあからさまに真似した機種名はあんまり好感度高くないす。









戻るボタン