中国、燃料電池有人飛行機を初飛行させる

 軍事にも応用しようとしているようです。

http://military.china.com/news/568/20170105/30143506_all.html#page_2


国内初の有人操縦燃料電池飛行機が成功裏に初飛行 世界で第3番目

微信公衆号中科院之声(ID:zkyzswx)5日の報道によれば、最近中国科学院大連化学物理研究所プロトン交換膜燃料電池研究チームが研究開発した20KW燃料電池システムを動力電源とする国内初の有人操縦燃料電池試験機が東北の某飛行場で成功裏に初飛行し、我が国の航空用燃料電池技術が突破的性質の進展を取得し、アメリカ、ドイツに続く第3のこの技術を持つ国となったことを象徴的に示した。

この研究チームは2014年に20KWの水素を燃料とする航空用プロトン交換膜燃料電池技術の研究開発を開始した。2年余りの難関攻略を経て、軽量化、高い効果の水熱管理、安全性が高く信頼できるシステム集成など多項目のカギとなる重要技術で突破を果たし、研究開発した電源システムは、全部の地上試験と環境適応性、高速滑走試験などの審査を通過した。今回の飛行の中で燃料電池システムは出力性能、安全性、信頼性および環境適応性など全て技術的要求に到達した。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「試験飛行の現場(ソース:中国科学院大連化学物理研究所)」)

これまでにこのチームは相次いで10KW級のT型、U型、V型航空用プロトン交換膜燃料電池電源システムを研究開発し、我が国のこの技術領域の空白を埋めた。その中でT型システムは2009年11月に我が国初の燃料電池動力飛行船である「致遠一号」に応用され、II型システムは2012年7月我が国初の燃料電池無人機「雷鳥号」に応用され、III型システムは2014年9月某飛行船のプッシャー動力として高い海抜での環境適応性試験をパスした。今回の有人操縦飛行はさらに一歩、研究開発された燃料電池電源システムが安全性や信頼性が高いだけでなく、しかもマイナス20度の低温環境下で優良な保存、始動、運行性能を見せることを検証した。

燃料電池は効果が高く、環境にフレンドリーな発電装置であり、最新のエネルギー源技術の重要な発展方向であり、動力の電源、分布式発電所、移動電験など広範に応用できる。燃料電池を動力の電源とする航空機は、騒音が低く、汚染がゼロ、長時間連続航行などの顕著な優勢ゆえに、近年来国際的に新エネルギー源飛行機の研究開発のホットなポイントとなっている。(頑住吉注:どうも燃料電池有人機に関する新しい記事はここまでで、以後は無人機に関する過去の別の記事のような気がします。)

2012年12月26日、国内初の純燃料電池無人機が初めて試験飛行に成功

中新ネット2012年12月26日の報道によれば同済大学は対外的に、同校の航空宇宙・力学学院、上海OXAIエラクラフト社によって1年余りの時間を経て共同で研究開発された中国初の純燃料電池無人機である「飛躍一号」はすでに上海の奉賢の海辺で初の試験飛行に成功している、と宣言した。

この無人機は2千メートル以内の高空に上ることができ、時速30キロ、2時間連続飛行でき、環境監視計測、戦場偵察などの領域に用いるのに非常に適している。

「エネルギー源や環境の問題に積極的に対応するため、生物質エネルギー、水素エネルギーなどの新エネルギー源飛行機を開発することは、すでに航空技術の未来の発展方向の1つとなっている。特に水素を原料とし、排気ゼロを真に実現する燃料電池電動飛行機は、さらに航空工業発展の1つの重要な発展の趨勢である。」 プロジェクトの責任者で、同済大学航空宇宙・力学学院の許震宇准教授は説明し次のように語る。「世界の多くの航空強国はすでに多くの新エネルギー源無人機や小型飛行機の試験飛行に成功している。台湾成功大学や遼寧汎用航空研究院はそれぞれすでに2010年および今年7月、『燃料電池およびリチウム電池』混合動力の無人飛行機の研究開発に成功している。」

同済大学航空宇宙・力学学院は2008年から燃料電池飛行機の研究開発作業に着手し始め、基本的な試験、実験システムを建設し、かつ学院の教官と学生が共同で参加する燃料電池無人機の開発を組織した。まず「燃料電池のみを動力として使用する」との設計方案を確定し、もってリチウム電池の重量を節約し、水素あるいは有効搭載荷の搭載に用いるのに便とし、したがってその航続距離を増加し、あるいは無人機がより多くの使用機能を持つようにさせた。

無人機の離陸重量をいかにして燃料電池の出力と有効にマッチングさせられるか? いかにしてより多くの水素を安全に貯蔵、搭載できるか? 新エネルギー資源飛行機というこの新生の事物に直面し、研究開発チームは骨身を惜しまず難関攻略し、多くの理論による導きやシミュレーション計算を経て、研究開発の中で遭遇した多くの科学技術の難題を逐一難関攻略した。

2011年、航空宇宙・力学学院は上海OXAIエラクラフト社と手を携え、共に「同済大学・OXAI新エネルギー資源飛行機研究室」を設立し、共同で新エネルギー源飛行機の設計製造、シミュレーション計算、地上推力試験などの研究開発作業を展開し、燃料電池無人機プロジェクトの研究開発プロセスを加速して推進した。無人機プロジェクトの実施過程の中で、同済大学は主にプロジェクトの全体方案、システム設計と分析、空気動力と構造計算、材料と構造実験などの方面の作業を担当し、OXAIは社主に無人機の外形設計、製造および試験飛行などの作業を担当した。

2012年、このプロジェクトはさらに上海市青浦区および同済大学合同の資金援助を獲得し、相次いで同済大学の10名余りの研究生、本科生が「飛躍1号」の研究開発に参加した。先週4、5級の風が吹く午後、「飛躍1号」は初の試験飛行に成功した。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「以上3つの画像は同済大学の無人機試験飛行の画像」)

説明によれば、飛躍1号は全幅5メートル、離陸重量20kg、有効搭載荷1kg、巡航速度時速30キロ、飛行高度2000メートル未満、航続時間2時間である。この機は1KWのプロトン交換膜燃料電池を動力として使用する。

許震宇は、燃料電池無人機はエコなだけでなく、しかも作動温度が低く、騒音が小さく、維持保護が容易で、環境監視計測、戦場偵察などの領域に用いるのに非常に適している、とする。その関連技術はさらに燃料電池小型飛行機など新エネルギー源飛行機の機種、および大型民間機燃料電池補助動力システムの設計を指導するのに用いることができる。

説明によれば、試験飛行成功を基礎に、大学企業合同研究開発チームは将来「飛躍1号」の各項目の性能を最適化しかつ安定させ、連続航行時間を8〜10時間まで延長し、かつその製品化産業化の歩みを加速し、同時に燃料電池を動力とする小型飛行機の研究開発を開始する。

許震宇は、「再生可能エネルギー源システムの設計と実験により、燃料電池無人機の航続時間を2日から3日、甚だしきに至ってはより長くまで向上させることが有望である」、と語る。


 航続距離が長く、発する熱が低い無人機は戦場偵察に向くと思われますが、有人機の発展には限度があるような気もします。

















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