尖閣に飛来した殲轟-7「飛豹」とは

 去年の夏にアップされたページですが、この機に対する注目度がアップしそうなので紹介します。

http://blog.huanqiu.com/316296/2012-08-24/2590509/


秘密を明らかに:日本軍、我が飛豹戦闘機を恐れる本当の原因を認める

1990年代以来、中国の海軍力はずっと急速な発展段階にあり、国内では不断に新型軍艦建造、就役の情報が伝わっている。だが現在の状況から言うと、単に海軍の水上艦艇の力量に頼って海上自衛隊に対抗するのは明らかにやや心もとない。中国海軍の現在の艦隊の実力は、日本の現在の「八・八艦隊」に対抗するにはまだ不足であり、計画中の九・十艦隊への対抗はなおさら言うまでもない。1990年代中、後期、新型戦闘爆撃機が中国海軍航空の戦闘序列に加わった。1999年の国慶節閲兵の際、この神秘の機は再度天安門広場の上空に出現し、国外の各大手メディアは続々と報道した。中国の「飛豹」、突然の出現、と。「飛豹」の装備、就役は中国海軍の戦闘能力を極めて大きく向上させ、わが海軍航空隊に初めて「八・八艦隊」ないし今後の九・十艦隊に脅威を与え得る空中打撃手段を持たせた。日本のある関係メディアはかつて、中国の飛豹の戦力に対し大きな紙面を割いて分析を行ったが、後に突然再び沈黙した。具体的原因は不明である。以下において我々は「飛豹」が日本艦隊の防空を突破する可能性が果たしてどのくらいあるのか分析してみよう。

防御サイド 「八・八艦隊

日本の海上自衛隊は訓練程度が高く、装備が優秀で、比較的強い遠洋総合作戦能力を持つ海上戦力である。現在海上自衛隊はまさに「八・八艦隊」から「九・十艦隊」へと変化しているところである。「八・八艦隊」の編成方案は、日本の海上自衛隊が1000海里のシーレーン防衛という基本目標を達成し、「封鎖航路護衛」の戦略を実現するためのもので、本来はソ連海軍の潜水艦が主要な作戦対象だった。艦隊の対潜捜索および攻撃の戦術構想に基づき、オペレーションズリサーチの解析方法を応用し、モデリング計算を経て得られた比較的最適化された対潜水艦艇艦隊編成方案である。いわゆる「八・八艦隊」は8隻の駆逐艦と8機の対戦ヘリで構成されるものを指す。新しい「八・八艦隊」の現在の基本編成模式は、1隻の「しらね」級あるいは「はるな」級対潜ヘリ駆逐艦が「八・八艦隊」の指揮艦を担当し、1隻の「たちかぜ」級あるいは「はたかぜ」級防空駆逐艦(ただしもし新型防空駆逐艦が就役すればこれらの現在の地位に取って代わる可能性が高い)、2隻の「あさぎり」級対潜駆逐艦、1隻の「こんごう」級防空駆逐艦、3隻の「むらさめ」級あるいは「たかなみ」級多用途駆逐艦、というものである(「むらさめ」および「たかなみ」の加入は「八・八艦隊」の全体ポイント防空能力をを向上させた)。

「八・八艦隊」は比較的強い艦隊防空能力を備えている。水上艦艇の艦隊防空戦には海空協同、多層防御の戦術が採用されている。現在それぞれの「八・八艦隊」にはいずれも2隻の防空駆逐艦が配属され、これは「こんごう」級駆逐艦と「はたかぜ」級あるいは「たちかぜ」級駆逐艦が各1隻である。防空任務を担当する作戦艦艇の中で、「イージス」システムを装備した「こんごう」級駆逐艦が最も注目を集める。

1970年代、ソ連海軍司令ゴルシコフ元帥(頑住吉注:インド空母のベースにはこの人の名がつけられてましたね)は優勢を占めるアメリカ空母艦隊に対し、飽和攻撃戦術を制定した。具体的には、攻撃サイドが戦略、戦術目標を達成するために水上戦闘艦、潜水艦、航空機を利用して対艦ミサイルを搭載し、大密度、連続攻撃を採用した防御突破方式である。同時期の極めて短い時間内に、空中、海上、海中の異なる方向から、異なるレベルで、同一目標に向けてその攻撃に抗する能力を超えるミサイルを発射し、艦艇の海上防空システム、対ミサイル対抗能力を短時間内、対応不能の飽和状態に置き、もってミサイルの防御突破確率向上と目標破壊の目的を達成するのである。この戦術の必要性に基づき、ソ連は力を入れて遠距離超音速空対艦、艦対艦、潜水艦から発射されるミサイルを研究開発した。1980年代中期になると、ソ連海軍はすでに飽和攻撃の作戦体系を形成していた。一方当時の日本の、「はたかぜ」級および「たちかぜ」級はすでに明らかに「八・八艦隊」の防空の需要を満足させられなくなっていた。こうした背景下で日本は新世代防空駆逐艦建造を決定したのである。

1986年、アメリカの「タイコンデロガ」級イージスミサイル巡洋艦が日本を訪問した時、アメリカは初めて日本に「イージス」防空システムをデモンストレーションした。このシステムが持つ強大な対空防御能力は日本に強い印象を残した。そして最終的に日本を促して1988年に導入協議を成立させ、同年12月にアメリカの「アーレイ・バーク」級に類似した「こんごう」級防空駆逐艦の建造が開始された。このことは日本を、アメリカに次いで世界第2の「イージス」艦艇を持つ国にした。

「八・八艦隊」の本土作戦時、その早期警戒任務は主に航空自衛隊によって担当される。これには沿岸の基地や島嶼上の28の固定レーダー基地、12個機動警戒隊、11機のE-2C、4機のE-767からなる機動早期警戒中隊による艦隊への早期警戒の提供を含む。一方遠洋作戦時、「八・八艦隊」は自身の対空警戒レーダーに頼るしかない。だが海上自衛隊の艦載対空警戒レーダーの性能は非常に先進的で、作用距離が遠く精度が高いだけでなく、さらに適時に空中、海中、沿岸基地などから来る3D空間の多数の、飽和的目標を補足することもできる。特に「こんごう」級のSPY-1Dフェイズドアレイレーダーシステムには4つの八角形に配列されたアンテナがあり、平均でそれぞれ4480の発射モジュールと4352の受信モジュールがあり、探知計測距離は460km以上で、しかも同時に360度の範囲の空域内で400の目標を自動監視し、このうち200の目標に対し追跡を行い、運動要素を探知計測し、目標を識別し、かつその脅威度を判断して攻撃目標を確定する。しかも迅速に獲得した情報を情報センターのMK-2指揮コントロールシステムに伝達する。このシステムには探知計測速度が速い、精度が高い、容量が大きい、探知計測距離が遠いなどの長所がある。「こんごう」級駆逐艦には90発のスタンダード-2MR対空ミサイルが搭載されている。スタンダード-2MR対空ミサイルの射程は73kmで、「八・八艦隊」の第1層目の対空防御網として、この射程は艦隊全体の高亜音速目標迎撃のために2〜3分間の迎撃時間を提供することができる。この他、「こんごう」級に装備されている「イージス」システムは12発のミサイルを誘導して、異なる方向から来る空中目標を攻撃でき、飽和打撃に抗する一定の能力を備えている。こんごう級以外の「八・八艦隊」の軍艦は基本的に全て「シースパロー」近距離ポイント対空ミサイルを装備している。その中で最も新しく就役した「むらさめ」と「たかなみ」級多用途駆逐艦はいずれも新たな改良型の「シースパロー」近距離防空ミサイルウェポンシステムを装備している。新型の「シースパロー」対空ミサイルはさらに一歩対艦ミサイルに対する迎撃能力が強化されている。以前の「シースパロー」は、超低空飛行する目標を迎撃できなかったが、新型の「シースパロー」は超低空、飛行高度5m以上の目標を迎撃できる。「八・八艦隊」の主力艦はいずれも1〜2門の中口径艦砲と2基の「ファランクス」近距離ウェポンシステムを併せ装備し、艦隊のポイント防御圏を組成する。「ファランクス」6本バレル砲の反応速度は速く、射撃精度は高く、発射速度は毎分3000発にも達する。主に低空で来襲するミサイルおよび航空機に対処するのに用いられ、有効迎撃距離は1.5kmである。この種の組み合わせは「八・八艦隊」に中、近距離において高、中、低空で来襲する目標に対し、比較的厳密な防御網を構成させることができる。

攻撃サイド 「飛豹」

「飛豹」は我が国が自主的に研究開発した双発複座の超音速全天候戦闘爆撃機であり、「飛豹」の設計を担当したのは西安飛行機設計所と西安飛行機工業社である。この機は主に敵サイドに対し縦深攻撃を行い、海上および地上目標を攻撃するのに用いられる。

1974年初め、中国海軍は西沙における対ベトナム自衛反撃戦の中で、敵の4隻の火砲護衛艦撃沈、撃破の戦績を挙げたが、海軍航空隊に空中支援が欠乏しているという問題も暴露した。これは主に、当時海軍航空隊が装備していた戦闘機には基本的に対艦攻撃能力がなかったからで、轟-5は航続距離が比較的短く、また旧式すぎて重任には耐えなかった。

このため、海軍航空隊の使用に適する新型攻撃機が切迫して必要な機種となった。1975年の軍備発展会議で、軍サイドは三機部、現在の航空工業総会社に、中距離爆撃機を研究開発して将来の作戦需要を満足させることを強烈に要求した。また空軍の轟-5、轟-6の速度は遅すぎ、現代の高強度の作戦の要求には適応できず、一方超音速の強-5は航続距離も短すぎれば(1500km)、弾薬搭載量も2トンしかなかった。このため空軍も戦闘機と爆撃機の性能を兼ね備えた新型機を持つことを切迫して希望した。国防科学工業委員会は海、空軍の要求に基づき、新しい戦闘爆撃機に関する戦術技術要求を確定し、直ちにこれに基づいて三機部に、単一の機タイプを用いて、同じ種類の武器と機載設備を装備し、海、空軍の要求をそれぞれ満足させることを要求した。計画の中で、海、空軍の新型戦闘爆撃機は、作戦に使用する武器と配備が異なる以外、技術性能は基本的に一致していた。

1977年、603所は「飛豹」の研究開発作業に着手した。1980年代に入って中国の改革解放が始まり、あらゆる業種が繁栄し、軍隊の建設も止むを得ず経済建設に道を譲った。多くの新装備研究開発計画が中止を迫られ、これには殲-13、強-6など最重要の装備開発プロジェクトの中止も含まれた。同時期の「飛豹」も経費が削減され、進度が遅くなった。1982年、イギリスとアルゼンチンのフォークランド島をめぐる一戦で、アルゼンチンのシュペルエタンダール攻撃機がAM39「エクゾセ」ミサイルを発射して、イギリスロイヤルネービーの「シェフィールド」号駆逐艦を一撃で撃沈し、これは中国軍に深い印象を残した。フォークランド戦争後、中国海軍は爆撃機、水上艦艇、潜水艦三位一体の連合作戦模式の詳細な検討を開始した。そこで1982年11月になって「飛豹」、殲-8全天候型計画が再度全面的に始動した。1983年初めになり、603所は「飛豹」の構造強度とシステム原理性の実験を相次いで完成させ、同時に全面的詳細設計段階に移った。同時に「飛豹」と組み合わされる新世代「鷹撃-8」(YJ-8)空対艦ミサイルの事前研究作業も正式に開始された。同年5月、国は特別予算を配分して603所の生産製造設備を更新し、もって機の正常な生産、研究開発進度を確保した。603所は基準となるオリジナル機を参照することができない状況下で、基準となる設計は「20年は遅れない」のスローガンが提出され、主要な責任者は陳一堅だった(頑住吉注:航空機設計の鉄人?)。この後10年の「飛豹」の研究開発過程で、依然「一進一退」の厳しい試練が続いた。

1990年代に入り、「飛豹」はあらゆる苦難を経てついに部隊装備に成功した。大型戦闘爆撃機として、「飛豹」の主要な作戦使命は対地、対艦攻撃任務の執行であり、一定の空戦能力も備えている。この機は敵の縦深目標の攻撃に使うこともできるし、交通の中枢、前線の重要な海、空軍基地、砂浜の陣地、兵力集結ポイントなどの戦場目標を攻撃することもできる。孤立した戦場の支持、地上および海上作戦の支援もでき、また敵の大、中型水上艦艇などの遠距離迎撃、攻撃任務も執行できる。

「飛豹」は現在国内で火力コントロールシステムが最も先進的な作戦機であり、初めてデータバスを核心とする作戦システムを採用した国産作戦機でもある。これは主に多機能レーダー、空対艦ミサイル火力コントロール、ヘッドアップディスプレイ、大気データシステム、機載コンピュータシステムバス、慣性/GPSナビゲーションシステム、安定強化飛行コントロールシステムからなる。多種の攻撃方式で対地、対艦攻撃ができる。「飛豹」のレーダーの捜索範囲は150km、射撃コントロールレーダーの範囲は100kmとされる。この機は先進的機載設備と製品を採用し、最新の設計規範を採用しており、国内で最も早くデータバスとデジタル技術を使用して各システムの統合を行った。コンピュータシステムは6台のデジタル計算機からなり、H6096(ARINC429)規範をもってシリアルデータ転送を行う。バスは放送通信方式、4つの発信機を採用し、それぞれ1本のバスが配置される。4つの発信機はそれぞれ大気データ計算機、慣性誘導/GPSコンビネーション計算機、ミサイル火力コントロールシステム、ヘッドアップディスプレイ火力コントロールシステム計算機のためにサービスを行う。

「飛豹」は慣性およびGPSがコンビネーションされたナビゲーションシステムを採用し、ナビゲーション位置決定の精度は高く、飛行機の海上および陸上作戦に有利である。機は短波通信機と起短波通信機を装備し、各種条件下での通信の需要を保証している。全方向警告装置とアクティブ、パッシブ妨害装置によって構成される電子対抗システムは、機の自衛能力と生存能力を非常に大きく増強させている。自動飛行コントロールシステムと火力コントロールシステムはリンクし、機の攻撃精度を向上させている。多機能レーダーとヘッドアップディスプレイの使用は、飛行員のために良好な作戦手段を提供している。広々して、明るく、快適なコックピットは作戦機能の発揮に有利である。信頼性の向上と何度もの維持メンテナンス性の改良は、機に良好な固有の信頼性、維持メンテナンス性を持たせている。完備され、効果の高い総合保障システムは、機が作戦および訓練任務を完成させることを有効に保証できる。

攻撃能力方面では、「飛豹」は比較的傑出した性能を持っている。「飛豹」の武器には23-3型23mmダブルバレル航空機関砲が含まれ、弾薬は各300発である。機体の下には1カ所の外部吊り下げポイントがあり、760リットル/1400リットルのサブ燃料タンク、コンビネーション式爆弾吊り下げ架、ナビゲーション吊り下げポッド、照準吊り下げポッド、偵察吊り下げポッド、電子対抗吊り下げポッドなどが装備できる。翼端の搭載架には2発のPL-5/C/E、PL-8、PL-9/-9C/PL-12が搭載できる。「飛豹」は解放軍の中で数少ない翼端搭載架を持つ機である。空対地正確制御誘導武器:鷹撃91対輻射ミサイル、500kgレーザー制御誘導爆弾。対艦攻撃能力方面:一般に「飛豹」の翼下には4発のC-801K/803空対艦ミサイルが吊り下げ搭載できる。鷹撃81の射程は40km、一方鷹撃83の射程は150kmに達し得る。

未来を展望

科学技術の発展につれ、双方の装備水準もさらに一歩向上している。2003年、日本は10,000トン級の防空駆逐艦の建造を開始した。その全体性能はこんごう級の数倍で、新型防空駆逐艦は新世代「イージス」システムと関連する火力コントロールシステムを採用しており、その指揮システムの処理能力は現在の「こんごう」級の300倍である。新型防空駆逐艦の加入は海上自衛隊艦隊の防空能力を1つの新たな段階に押し上げることになる。

一方我々の「飛豹」も不断に新しいタイプが登場している。「飛豹」Aはその中の最も注目を集める1タイプである。「飛豹」Aは中国が初めてCAD補助設計を採用した作戦機で、この機は電子設備、エンジン、機体構造方面に比較的大きな改良が行われている。特に探知計測設備上、「飛豹」Aが採用するのは607所のJL-10A「神鷹」パルスドップラーレーダーである。

海軍は、JL-10Aを「飛豹」本来の単パルスレーダーと取り換える計画である。「神鷹」レーダーは真のパルスドップラータブレットスロットアンテナレーダーで、その対地作動模式は相当に良好で、波束スキャンは地面の成像を獲得できる。全部で中距離迎撃、近距離格闘、対地/対艦攻撃、補助ナビゲーションなど11種類の作動模式があり、捜索しながら追跡する模式や多目標攻撃能力を持つ。上視および下視捜索距離はそれぞれ80および54kmで、上視および下視追跡距離はそれぞれ40および32kmである。作動波長段階はXバンドである。このレーダーの重点は毛士藝が指揮した「機載ドップラー鋭化処理器の研究開発」プロジェクトにある。1995年、「神鷹」プロジェクトの原型レーダーは試験飛行によって合格に成功し、我が国初の機載リアルタイムDS画像が獲得された。試験飛行中、リアルタイムでレーダーが探知計測して得た地面の信号が画像に転化され、2秒以内に即スクリーンに表示できる。2001年3月、機載ドップラー鋭化比率は32:1に達し、解像度は非常に大きく向上した。試験飛行員は三門峡大橋、谷、岩石の層などをクリアに見ることができた。だがこの鋭化比率はアメリカのレーダーと比較できるものではなく、アメリカのレーダーはとっくに一部48:1、60:1の高い解像度を達成している。32:1の解像度は実際には使う所が多くなく、依然さらに一歩の向上を必要とする。この後、このレーダーの性能は不断に向上し、2004年になって607所はこのレーダーに合成開口成像機能を追加しているところだったとされる。だが海軍はすでに607所のこの真のパルスドップラーレーダーのパフォーマンスに極めて大きな興味を持ち、非常に重視している。このレーダーは、対地正確探知計測制御誘導火力コントロール手段を切迫して必要としている空軍に対してもより大きな意義を持っている。この他機体構造、空力外形方面にも、「飛豹」Aには改良が行われた。北京航空製造工程研究所が具体的に担当した全複合材料水平尾翼の採用は、水平尾翼の技術的難度とコストを下げ、重量が軽減され、強度、寿命は倍に向上した。この研究所はさらに、殲轟-7Aのチタン合金超塑成型ダブル腹鰭も担当し、機の安定性と搭載荷重分布に合理的調整を達成させた。これは我が国のチタン合金設計製造技術に新たな進展があったことも示している。水平尾翼の先端の重量配分形式に対しても最適化が行われ、水平尾翼の振動特性が改善された。これによりその搭載受け入れ能力と振動臨界速度が向上し、振動効果が低減し、本来の重量軽減20%の目標が24%にまで向上した。また一体式円弧風防の使用に改められた。垂直尾翼前縁にはアラミド複合材料を使うよう改められた。全部で35項目の新材料、新工程、新技術の改良を経て、A型の空虚重量は400kg減少し、最大離陸重量は10%増加した。航続距離が伸び、信頼性と維持メンテナンス性が向上した。また部分的にステルス塗料が塗装された。こうした改良と組み合わせるため、西安飛行機設計研究所は国内最大の全機低速振動模型を研究開発し、応力分析求解、有限元全体求解などを自主開発した。

後続機種の性能から見て、双方いずれも本来の装備に比較的大きな改良を行っている。だが日本の新型防空駆逐艦のレーダーの性能の向上は、主に敵対国家の弾道ミサイル防御のためで、海をかすめるような低空飛行を行う対艦ミサイルに対する探知計測距離には質的向上はない。目標の処理速度上やや向上しただけである。「飛豹」Aは本来の基礎の上に対艦攻撃能力と対空格闘能力が強化され、より余裕をもって対艦攻撃任務が執行できるようにしてある。さらに国内の近年における航空武器発展の状況に基づき、「飛豹」Aの武器装備は以下のように推測される。23-3 23mmダブルバレル機関砲は残されている。「飛豹」Aは少なくとも10カ所の外部吊り下げポイントを持ち、C-801/803対艦ミサイルを使用する他、さらに国産巡航ミサイルを採用している可能性が高い。国産巡航ミサイルはすでに1990年代初めには工程研究開発段階に入ったとされ、何年も経たないうちに配備できると予想される。もし本当にこうなら、「飛豹」の縦深打撃能力は非常に大きく向上することになる。この他、航空報は2004年、すでに「飛豹」Aが正確制御誘導爆弾を投下できることを認めている。このことは対空ミサイルを追加装備していない中、小型艦艇に対する打撃精度にも相応の向上を達成させた。この角度から言うと、「飛豹」Aと未来の九・十艦隊との対決の中で、「飛豹」は依然比較的はっきりした優勢を備えている。


 意味不明の専門用語が多いですが、比較的古い原設計の「飛豹」ながら多くのグレードアップが行われていることが分かります。ちなみにエンジンに言及されていませんが、この機のエンジンは渦扇-9で、ロールスロイス社のスペイRB.168MK202のライセンス生産版から発展したものだそうです。なお中国は最近好んで日本のF-15が老朽化して事故を頻発させていると記述していますが、この機も2009年と2011年に墜落事故を起こしており、前者では飛行員2名とも死亡しています。中国の主張では機を救うため落下傘降下のチャンスを放棄したとされてますが、やや宣伝臭がしますね。






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