日本、「遼寧艦」撃沈を妄想?

 私も中国の「中日戦争シミュレーション」をいくつか紹介しましたが、中国でも日本のそうしたものを紹介しています。

http://military.china.com/important/11132797/20130121/17643397.html


日本メディア、中日の釣魚島をめぐる激戦を勝手に想像 日本の魚雷、遼寧艦を撃沈

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「日本メディアがイラスト化した中国初の空母遼寧艦の想像図。中日の釣魚島における争いのエスカレートは、両国空、海軍の開戦に関する各種の推測を、日本国内において非常に市場あるものにさせている。」 要するにこういう推測記事はマスコミにとって商売になる、ということですね。)

日本、中日海軍が数時間激戦し、最終的に「遼寧」号を撃沈すると勝手に想像

本報特別原稿 薛雨聞

今までずっと中国軍が最も主要な相手としている日、米軍サイドはしばしば奇妙奇天烈な対中国作戦方案を出してきている。まさに釣魚島をめぐる情勢が一触即発の状況の時に、香港メディアはまた爆弾的情報をすっぱ抜いた。中日がひとたび開戦すれば、日米は解放軍の大型戦闘艦を第1波の打撃目標とし、甚だしきに至っては一挙に中国空母を爆沈させるつもりだという!

最近日本の「産経新聞」は日本の防衛省の現在最も主要な作戦計画を明るみに出した。その全部で5つの作戦方案の中の3つが解放軍に関係している。この3つの最高レベルの戦争方案はいずれも東海で発生する危機に関わっている。第1種の方案は中日がまさしく釣魚島の主権を争奪し、東海で戦争を勃発させるものである。第2の方案は中日が釣魚島周辺で摩擦を発生させ、事態がエスカレート、拡大し、解放軍がその中に巻き込まれ、中国は台湾島の北西方向の石垣島と宮古島の支配を欲する。第3の作戦方案は解放軍が出兵し台湾島を解放することさえ想定している。(頑住吉注:これは1月15日にコラムで「日本メディア、釣魚島の他、解放軍がもし台湾を攻撃したら、日本は中国に対し開戦することになる、とする」として紹介したもので、あの記事では「防衛省の予測する〜戦争の局面」という表現になっていましたが、今回の記事では「作戦計画」、「作戦方案」という相当にニュアンスの違う表現にエスカレートしてしまっています。)

日本サイドのこうした作戦方案の中では、いずれも解放軍が空母、強襲揚陸艦、特殊部隊、弾道ミサイル、戦闘機を出動させ、米日が協力して解放軍に対抗すると憶測されている。特に第3の方案の中で日本の防衛省は、解放軍が沖縄を基地とする米軍および日本軍と直接の勝負を発生させると考えている。もし米軍が全力で介入すれば、中国は東風-21D対艦弾道ミサイルを動員してアメリカのアジア太平洋の空母に脅威を与え、しかも東風-31遠距離弾道ミサイルを用いてアメリカ本土に脅威を与える、という。香港の鳳凰衛視の報道は、その時日米両軍の主要な作戦目標は中国空母撃沈で、中国海軍に深刻な打撃を与え、さらには中国軍に「できるだけ早く手を引く」ことを迫ることを企図する、とする。あるアメリカの軍事専門家の評論は、日本が想定する中米日大戦は実は「空母狩り殺し戦」に他ならないと考えている。中国海軍だろうが米日海軍だろうが、一方の空母が真っ先に撃沈されさえすれば、損害を受けた方は巨大な圧力を背負い、一方相手はより有利な戦争における地位につくことになる。

(頑住吉注:これより2ページ目。画像のキャプションは「遼寧艦の就役は中国海軍の総合的建設が全く新しい段階に入ったことを示す。当然日本の各種の妄想の主要な打撃目標にもなる。」です。)

日米の想定の中で、彼らはどのように中国空母を撃沈するのか? 中国空母戦闘群の防御能力は果たしてどうなのか? 中国空母の未来の空母戦闘群は日米と勝負できるのか?

日本、中国空母撃沈を妄想

釣魚島の形勢がどんどん白熱化し、中日が意図せず戦闘になり戦争さえ勃発させる可能性はどんどん高くなっている。シンガポールの「連合朝刊」の報道によれば、もし中日に軍事衝突が発生し、ひとたび衝突の規模が拡大すれば、海軍も空軍もこの中に巻き込まれる可能性が高い。

「世界報」特約軍事評論員の陳光文は考える。現代の海空の戦争の中では、空軍の力量が徐々に強大化し、対空、対艦いずれも相当に強い脅威を与える力を備えているため、海軍の戦力以外に双方の空軍こそが勝負のカギである。空軍の援護なしでは、海軍の各種水上戦闘艦は全て標的となる。特に空母、強襲揚陸艦のような大型水上艦艇はそうだ。現在の空軍力を比較すると、第3世代機の数の上では中国海軍航空隊の殲ー10、殲ー11、スホーイー27、スホーイー30、殲轟ー7などの機種の飛行機はすでに日本の航空自衛隊のFー15、F-16、F-2をはるかに超えている(頑住吉注:F-16はないでしょう)。しかも、対艦攻撃能力方面でも日本の空中自衛隊(頑住吉注:原文ママ。知識が怪しいことが露呈してしまっています)の戦闘機は解放軍空軍に及ばない。このため、日本が中日戦争に勝つ希望は「アメリカの全力の介入」に託される。日本に駐屯する米軍戦闘機が戦闘に加わってこそ、日本はやっと釣魚島区域上空の制空権を充足して把握、コントロールし、さらには中国の大型水上艦艇に脅威を与えることができるのである。

最近アメリカ空軍は、1月14日におよそ12機の現在世界で最も先進的なF-22ステルス戦闘機および300名の軍事人員を臨時に日本の沖縄県の米軍嘉手納基地に配備すると宣言した。この挙は日本メディアをまるで鶏の血を注射したように(頑住吉注:信じられませんが元気をつけるためと称してこういうことが行われるようです)興奮させた。「米軍は明らかに中国に軽挙妄動するなと教えている。結局のところ世界中にFー22と勝負できる戦闘機はまだないのだ。」。日本の共同通信社報道は、このことは航空自衛隊への圧力を非常に大きく軽減させる、と言明した。

(頑住吉注:これより3ページ目。画像のキャプションは「日本が未来の中国サイドとの海空作戦を空母狩り殺し戦と想定するのは、完全に米軍の直接介入という仮想の情景に基づいている。むしろ日本が想像するのは中米直接大戦だと言った方がよい。日本は座してその成果を享受する! 実に都合のよい考えだ。」です。)

日本の「産経新聞」が最近明らかにした、日本の防衛省の現在の最も主要な作戦想定によれば、このうち3つは解放軍と関係している。この3つの最高レベルの戦争想定はいずれも東海で発生する危機に関わっている。第1種の想定は中日がまさしく釣魚島の主権を争奪し、東海で戦争を勃発させるものである。第2の想定は中日が釣魚島周辺で摩擦を発生させ、事態がエスカレート、拡大し、解放軍が戦闘艦と軍用機を前進させ、中国は台湾島の北西方向の石垣島と宮古島の支配を欲する。第3の作戦想定の規模は最大で、それは2021年の中国共産党成立100周年の際に、解放軍が台湾島に出兵する、というものである。この行動の中で、解放軍は空母、強襲揚陸艦などの多数の水上戦闘艦と戦闘機を出動させ、米日は合同で対応する。特にこの第3種目の想定において日本の防衛省は、もし米軍が全力で介入すれば、中国は東風-21D対艦弾道ミサイルを動員してアメリカのアジア太平洋の空母に脅威を与える可能性が高い、と考える。一方米日の作戦目標も開戦後最短の時間内に中国空母を撃沈し、解放軍に深刻な一撃を与えることである。(頑住吉注:最初の方に出てきた文章が何故か多少変化した形で繰り返され、また表現が「想定」に戻っていますが何だかよく分かりません。)

「世界報」特約軍事評論員の郭宣は次のように指摘する。最近の1ヶ月余りの時間内に日本サイドは配備されたばかりの中国空母に特に関心を注いでいるようで、多くの軍サイドの作戦に関する推断演繹やメディアの戦争に関する仮想の中ではいずれも中国空母が最も重要な攻撃対象とされている。このことは強烈な民族主義がすでに一部の日本人の思考能力を失わせていることをはっきり示している。彼らの見るところでは、中国空母撃沈はまさに中国を打ち破ることに等しいのである。何故なら空母はすでに中国海軍の力量の象徴となっているからである。

日本のある軍事雑誌が最近世に問うた「中日釣魚島海戦」仮想文章の中では次のようになっている。「中国の輸送機が特殊部隊を搭載し釣魚島に出兵せんとするのを偵察すると、日本は直ちにFー15を派遣スクランブルをかけ、中日にはたちまち空戦が勃発する。」その後、日本は2隻の「そうりゅう」級潜水艦を緊急出動させ、やや後にF-15戦闘機を出動させ中国輸送機を迎撃する。その後海空両面の作戦が展開され、中国の北海艦隊を打撃する。香港の鳳凰衛視の報道は、双方の激戦がまさにクライマックスの時、アメリカ軍が手を出し日本軍に援助を施す、とする。数時間の激戦を経て海戦は日米の一方的勝利に終わる。日米の艦艇が基本的に損傷を受けていない状況で、中国の多数の駆逐艦、潜水艦が撃沈される。特に「遼寧」号空母も致命的部分に命中弾を受け火災が発生し、浸水、傾斜がもたらされ、自力航行や方向転換が不能になる。日本は30分後潜水艦に魚雷発射を命令し「遼寧」号空母を撃沈する。最終的に日米連合は中国海軍を打ち負かす。

(頑住吉注:以後のページは画像とキャプションだけです。4ページ目は「最近、アメリカ軍のF-22戦闘機が再度臨時にアメリカの駐沖縄基地に配備され、日本サイドを極めて興奮させた。日本のアメリカに対する強烈な依存の一端が見て取れる。さらにはその内心の劣等感がはっきりと浮かび出る!」、5ページ目は「日本メディアは、遼寧艦を撃沈すればすなわち中国海軍を打ち負かしたことになると考えている。このような大艦決戦思想はまだ第二次大戦レベルに留まっているのだ。潜在意識の中では、日本サイドは自分たちの当時の出征、アジア支配の風景を片時も忘れていないのである。」、6ページ目は「海軍戦力は極めて大規模で複雑な作戦体系である。総合的に集成された力量の体系でもあり、その作戦能力は1、2隻の先進的戦闘艦がすぐ決定できるものでは全くない。」、7ページ目は「遼寧艦は科研および訓練が主要な目的で、戦時においては一定の作戦任務を引き受けることができ、一定程度敵を威嚇し制圧することができる。だがその実際の効用は客観的に見る必要がある。長い時間は必要とせず、遼寧艦が養成した多くの人材は未来の中国海軍の正式な空母戦闘群の核心的戦力となる! これこそが遼寧艦の最も重要な歴史的使命である!」、8ページ目は「中国海軍は遠くない将来、アメリカ海軍に次ぐ第2の海上作戦力量となる。これは日本とは比べられないことである。時間の推移につれ、中日海軍の間の隔たりはどんどん大きくなる。日本の恐れも想像できる。」です。)


 本当にこういうシミュレーション記事があるのかどうか引用元も明記されてないので分かりませんが、あったとしてもそれは中国と違って言論の自由がある日本において別に当局の意思の代弁でも何でもなく自由に商業出版されたものに過ぎず、「すっぱ抜く」というようなものではありません。とは言うものの日本の一方的勝利という都合のいい想定を中国人に限らず他国の人に見られるのはちょっと恥ずかしいですね。しかしこの記述が正確な内容の紹介だったとしても、「中国のある対日戦争の推移と結果に関する予測」とか「日本を徹底的な核攻撃で完全に消滅させればアメリカは日本を助ける必要がなくなる」に比べたら比較にならないほどまともなのは議論の余地がないと思います。なお、私は現在武装衝突が起こったとして、総力戦になり、中国が多くの艦艇を失って後がなくなった上でならともかく、着艦テストに成功して間もない「遼寧艦」がいきなり出てくる可能性はゼロに近いと思います。尖閣周辺で局地的衝突が起こったからといってアメリカ、ましてや日本が港にいる「遼寧艦」を攻撃することはあり得ず、「遼寧艦」撃沈など全く考えられません。














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