中国、アフリカに戦闘機を輸出

 現在最も輸出に力を入れている「梟竜」でももちろん殲ー31でもない機種です。

http://war.163.com/16/0319/07/BIGLI6PO00014OMD.html


中国の「山鷹」多用途戦闘機、初めてアフリカへの輸出が発表される

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「資料画像:貴飛社のFTC-2000G練習/多用途戦闘機」 ちなみに「貴州航空工業」が正式名称のようです。)

3月17日、中航貴飛社公式ブログは「創新モデルチェンジの中で貴飛の持続的発展の新たな常態を作り出す」との社論を発表し、文中で「社は前期に多くのFTC-2000G機の兵器輸出契約締結に成功した」と言及した。これは初めての、廉価多用途で有名な「山鷹」系列練習・戦闘機の輸出成功の公然たる情報の事実確認である。イギリスの「週刊ジェーン安全保障業務」の報道によれば、去年のパリ航空展で、中航社はかつてFTC-2000系列の機は初の輸出協定締結に「非常に接近」しており、輸出対象はアフリカの某国である、と事実確認したが、現在暫時FTC-2000Gを購入するのがアフリカのどの国なのかを示す情報の確証はない。

3月17日に貴飛社が発表した評論の文章の中には次のように言及されている。貴飛社は「練習機」から「練習機と無人機の平行しての重視へのモデルチェンジ」を実現する必要があり‥‥現在社は徐々にモデルチェンジ、発展を深化させる過程の中にいる。「山鷹」に代表される練習機は十年あまりの磨き上げを経て国家科学技術進歩二等賞を獲得する過程の中でいまだかつてなかったチャンスを勝ち取ったが、我々は国内、国際練習機市場の競争が依然前途多難で、将来の発展には依然圧力が存在し、これは回避できない現実だ、ということも見ておくべきである。このため、創新モデルチェンジは現状に安んじて満足してはならず、ユーザーの「山鷹」機に対する早急な需要を素早く掴み、素早く部隊のためにより多く、より質の優れた装備を提供し、さらに一歩軍のユーザーの需要の中に安定して立脚する必要があるだけでなく、同時に我々はさらに積極的に各方との協力をを深化させる必要があり、社の前期における多くのFTC-2000G機の兵器輸出契約締結成功、貴飛社の山鷹機輸出の歴史的突破の実現を契機に、国際市場への輸出にしっかりと着目し、未来のより広い市場を切り開く必要がある。

報道によれば、貴飛社の前身は我が国の貴州飛行機製造工場(コードネーム:011基地)で、この企業は1979年から殲ー7機の研究開発の担当を開始し、我が国の主要な練習機生産商の1つとなった。

殲教ー7機は1994年に最終的に生産定型に至ったが、その引き渡し作業はより早い時からもうすでに開始されており、我が軍、パキスタン、ヨルダン、バングラディシュなどの国も殲教ー7機を購入し、合計93機である。

殲教ー7機は訓練任務の執行の他、さらに殲ー7機の作戦関連設備や外部搭載システムを留保しており、霹靂系列空対空ミサイルやロケット弾、爆弾などの武器を使用する能力を持ち、さらに30-1型30mm機関砲1門を装備しており、作戦能力を留保しているため、外国軍での就役期間に一定の作戦任務も担った。

21世紀に入ると、殲教ー7は設計が古すぎ、かつ飛行性能、電子システムがいずれも第4世代戦闘機飛行員の養成訓練に適さないため、世代交代が継続している。当時我が国の洪都、貴飛という2つの企業がそれぞれ教練-15および教練-9研究開発方案を提出し、つまり今日のL-15とFTC-2000系列機である。

この2種の方案のうち、洪都のL-15「猟鷹」はロシア企業と協力して設計され、かつウクライナが設計した小型ターボファンエンジンを採用し、殲教ー7を基礎に大幅に新規設計してできた教練-9に比べ性能の上でより良く、軍に重視された。

だがその研究開発進度はそれにもかかわらず再三遅延し、遅々として部隊装備し難く、解放軍の初期における教練-9に対する態度を変化させていった。

「猟鷹」とコントラストを形成したのは、教練-9「山鷹」機が2001年のプロジェクト始動後、2003年にはすぐ初飛行を実現したことだった。研究開発時間は当初における殲教ー7Pを作る時の19カ月という設計、初飛行完成の記録を破った。

教練-9機は2005年に鑑定試験飛行を完成し、2010年には空軍が率先して使用し、2011年には山鷹機はスムーズに設計定型審査をパスし、正式に部隊装備された。

殲教ー7機に比べ、教練-9は飛行機の前部機体を新規設計し、両側からの空気取り入れに改め、機首にレーダーを装備するためにスペースを空けた。また前部座席の高さを下げ、後部座席の操縦員にもはや当初の殲教ー7のように潜望鏡を用いて前方を視察する状況の必要をなくさせた。同時にこの機のコックピットの設計は全面的に近代化され、空軍の現役第4世代戦闘機のコックピットに近づき、これに対応するのは全機の電子設備の近代化で、これにはHOTAS、多機能モニター、ヘッドアップディスプレイ、1553Bデータバス、火力コントロールレーダー、任務コンピュータ、武器外部搭載管理などの設備が含まれ、第4世代戦闘機飛行員訓練の需要に適応することができる。同時に、この機の主翼には成都飛行機の殲ー7Eに似たダブルデルタ翼設計が採用され、飛行機の中低空機動性能を大幅に改善させている。

教練-9機の部隊装備の後、海軍航空兵の発展と共に、貴飛はまた継続してより先進的な教練-9G「海山鷹」機を研究開発した。この機はDSI空気取り入れルートを採用し、かつ前縁のフラップを追加装備し、腹鰭をなくし、飛行性能、構造強度性能を教練-9に比べ比較的大きく向上させている。現在我が海軍航空兵部隊の訓練に用いられており、甚だしきに至っては殲ー15戦闘機飛行員の陸上模擬空母発着訓練に用いられている。(構造強度の問題のため、決して真に艦上の発着を実現することはできないが、L-15も構造設計の問題ゆえに着艦フックを追加装備できず、実際上艦上発着の可能性を具備していない)。

教練-9が我が軍の中で大きな成功を獲得するのと同時に、成都飛行機の殲ー7機の生産停止のため、我が国の軽戦闘機対外販売はボトルネックに遭遇した。非常に多くの国にとって、たった1,500万アメリカドルのFC-1「梟竜」戦闘機を購入することであってもやはり明らかに高すぎる。このことがまさに貴飛の「山鷹」のために市場の空隙を残した。

貴飛がまず市場に向けプッシュしたのはFTC-2000で、つまりは教練-9機の輸出型である。少し後にはまた「海山鷹」の構造を基礎に改良し、外部武器搭載システムの性能を増強したFTC-2000Gを展示した。この飛行機はひとたび登場を経るやすぐ国際的関心を引き起こし、国際的に最も廉価で、性能もまたなかなかの多用途戦闘機と考えられている。

FTC-2000Gは教練、国土防空、対地攻撃能力を具備するだけでなく、さらにスペースをあらかじめ留保してあり、設備を追加装備しさえすればすぐ大多数の多用途戦闘機にさえない戦術偵察能力を持つことができ、非常に多くの小国にとって、彼らの空軍はFTC-2000Gという1機種を持つだけでもう全部の需要を満足させられる。

このように「安くてまた盛りだくさん」な戦闘機が今回輸出を成功させたのは「理の当然」と言える。


 ベースは安価なものでも可能な限り最新のシステムを盛り込んでユーザーに需要に応えようとしているわけですな。ライバルはロシア、ウクライナ、韓国などの機になるわけでしょうか。ルーブル下落後の販売価格は実際のところどうなんですかね。また中国は兵器輸出と政治をからめないとしていますが、それでもアフリカ諸国に対する影響力の強化に少なくとも間接的につながっていくんでしょう。














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