F-35が遼寧艦を攻撃したら

 テレビ番組の内容を起こしたもので、くだけた会話文、しかも言い直した部分を馬鹿正直にそのまま文章化しているようで非常に訳しにくく、分からない部分も多いですが。

http://military.china.com/important/11132797/20140430/18476475.html


専門家:F-35が遼寧艦を奇襲すれば、あるいはまだ見ぬうちにその身を大海に葬られるか

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「外国メディアはかつてF-35は遼寧艦の天敵だと称したが、あるいはその性能を誇大に言ったか」)

原題:「グローバル視線」2014年4月29日 F-35が殲ー20に遭遇したら勝算はどのくらいか

司会者労春燕

この前ひとしきり日本メディアは、日本の航空自衛隊はF-35戦闘機の購入数を元々定められていた42機から100機まで増加させる可能性もある、としていました。F-35の事故頻発のリスクもかえりみず購入数を増加させるわけですが、日本は何故このようにしようとしているのでしょうか? カナダの「漢和安全保障業務評論」が今日掲載したある文章も答えをくれているかもしれません。この文章はF-35は強力な対地、対艦攻撃能力を持ち、弾薬搭載量が大きく、さらにもし中国の殲ー20と遭遇したら、F-35は相手を先んじて発見して先手を打つことができるとさえ言っています。では状況はこのようなのでしょうか? F-35は空母最大の天敵なのですか? 2016年に日本がもし本当にF-35を獲得したら、地域の情勢にどのような影響をもたらすことになるのですか? 続いて我々はやはり杜文竜さんに教えていただきましょう。杜さん、漢和のこの文章に書いてあるように、中米がもし空母の間で対決するとなったら、実際には空中では主にF-35C対我々の殲ー15となりますが、この文章でも比較しているように、F-35Cには弾薬搭載量の上での優勢があり、また航続距離の上でも優勢がある、というのはそうなのですか?

杜文竜

この文章はおそらくやや実戦の意味には符合しません。何故なら弾薬搭載量から見て、この文章が指しているのは非ステルス形式の搭載量です。何故なら全て内部に置かれた弾薬倉ならこの機の弾薬搭載量はずっと小さいだろうからです。もし現在のステルス能力を考慮しなかったら、外部搭載架を用いて各種の空対空武器、空対地武器、空対艦武器を搭載でき、このことはその弾薬搭載量をやや増加させるでしょうが、この種の状況下では、このいわゆるステルス戦闘機は非ステルス戦闘機に変わり、自らの独特の優勢を低下させる非常に大きな余地があり、自らの作戦能力を天然に夭折させることに等しく、このためこの角度から見てこれは実戦対抗条件下での結論ではなく、コンピュータあるいは理論上の結論です。

司会者

ならばもしF-35Cが殲ー20と遭遇したら、F-35Cにはどのくらいの勝算があるのかを比較していただけますか?

杜文竜

そのような比較をするのはいいですが、単一の機の対比は一般的に常に比較的タブーとされ、一般には1つの体系の中に置いた対比の中で理解されます。何故なら体系の対比はF-35Cの優勢を大幅に低下させるだろうからです。現在の全体的な空戦は決して1機の飛行機対1機の飛行機の空戦ではなく、必ず2つの空戦体系の対抗だからです。例えとして遠距離早期警戒能力の話をします。これには次のことが含まれます。F-35Cのサイズが小さく、ステルス能力が強く、発見されにくければ、殲ー20には発見できない可能性がありますが、強大な防空体系や対ステルス体系はこの機を発見でき、その後その他の作戦プラットフォームに対し誘導の作用をします。また全体的に殲ー20をこのF-35Cと相互に比較すると、殲ー20の体積はより大きく、機首の寸法もより大きく、このことはこの機が出力のより大きいレーダーを装備できることを意味しており、探知計測距離がより長い可能性があります。F-35はすでに出現しており、殲ー20は現在も試験飛行しており、このためF-35の非常に多くの欠点を殲ー20は全て利用することができます。しかも実戦の中でその欠点は拡大され得るのです。私は漢和の結論はおそらくあまり現実的でないと思います。

司会者

漢和が評論の中でも指摘したように、殲ー20とF-35Cはいずれもステルスですが、結局のところどちらが先にどちらを発見できるのでしょうか。彼らの言い方によればF-35Cが先に殲ー20を発見できるということです。あなたも言ったばかりのように、これは実は2つの体系の間の対決であって、機対機の間のこのような対決では決してないというわけですか?

杜文竜

そうです。現在の空戦と海戦は決して某一種の武器あるいは単一の種類の武器の対決ではないのです。例えば空母対空母では、空母艦隊の対抗を見ることになり、この中には艦載機があり、対空ミサイルがあり、さらにその他の補助作戦装備があり、これには水中が含まれます。この種の探知計測能力は全て多層、全方向の対抗として行う必要があり、絶対に1機の飛行機がもう1機の飛行機を探しに行くというものではありません。古代にはこの種の武人個人の対決があったかもしれませんが、現在という視点から見ればこの種の1対1の状況の出現はあり得ません。このため現在の基本的状況から見て、きっと国家、あるいは要地、あるいは大編隊の早期警戒能力がまず目標を発見するのです。現在F-35、F-22も含めてですが、非常に良くステルス処理されており、日本のステルス戦闘機も含めステルス方面で非常に良くやっているかもしれませんが、全体的な防空体系、全体的対ステルスネットワークの面前では、この優勢は跡形もなく消え去るでしょう。

(頑住吉注:これより2ページ目。画像のキャプションは「F-35がも遼寧艦を攻撃したら撃墜される可能性が大いにある」です。)

司会者

あなたはさっき実は2つの体系の早期警戒能力が特別重要だと言及されましたが、我々は実はアメリカにはP-3Cのようなたぐいも含め非常に多くの早期警戒機があることも知っています。早期警戒の充足度、体系的早期警戒能力から比較するとどうなるでしょう。

杜文竜

現在早期警戒能力はモデルチェンジしつつあります。現在我々が見ているのは全ていくつかの非ステルス目標に対する早期警戒です。アメリカは非常に強大で、E-2、E-3のように、非常に多くのこの種の電子偵察機を含め、全て非ステルス目標を発見することができます。ならば今後もし作戦行動を行おうとしたら、殲ー20、殲ー31、あちら側にはF-22、F-35があり、甚だしきに至ってはT-50です。次世代の反ステルス能力に対し追跡を行おうとするなら、現在示されている早期警戒能力は決して今後の早期警戒能力を代表せず、今後の早期警戒能力はステルス目標に対する早期警戒能力であって、現在の大編隊、あるいは海上のこの種の大型作戦艦艇に対する早期警戒ではないのです。このため、モデルチェンジ後の早期警戒能力でどちらが先んじるかは、現在見たところこれには非常に大きなクエスチョンマークがつきます。

司会者

もう1つ、よりストレートな問題があります。実はこの文章の書き方も非常に直接的ですが、この文章はF-35Cは強力な対艦、対地の攻撃能力を持つので、この機は遼寧艦最大の天敵になるだろう、と書いていますが。

杜文竜

おそらくこの言い方につくクエスチョンマークも小さくありません。何故ならこの文はノルウェーのミサイルを用いるとしており、その射程は290kmで、もし現在この文章が計算している射程に照らせば、全遼寧艦隊の防空能力は290kmに満たないことを意味していますが、これはとてつもない笑い話です。ある空母艦隊の防御能力は多くの層を含み、多くの層には多種の武器装備があって監視、防御を行います。私は、遼寧艦は現代の殲ー15、今後の殲ー31を含めてですが、加えて艦隊内の各種作戦艦艇に頼り、その防空早期警戒能力は290kmよりはるかに大きくなると考えます。もしF-35Cがこの種の対艦ミサイルを搭載して遼寧艦隊に対し防御突破を行ったら、私は被撃墜確率、被損傷確率は相当に高くなると考えます。遼寧艦の姿を見る前にすでにその身が大海に葬られる可能性もあります。

司会者

しかもこの中で言及されているのは何故ノルウェーの研究開発したミサイルの装備なのですか?

杜文竜

これはおそらく関羽と秦叔宝の関係で(頑住吉注:この2人は時代が違い、ちぐはぐというような意味でしょうか)、何故なら現在見たところアメリカが北欧の対艦武器を使用することはありません。自らの新世代ステルス戦闘機に装備するため、現在アメリカは自らの遠距離対艦ミサイルを研究開発中で、ならばこの対艦ミサイルはAGM158連合空対地ミサイルを改良したものである可能性があり、誘導ヘッドにはおそらく調整を行う必要があります。何故なら現在のトマホーク対艦ミサイルは、性能は非常に良いのですが、すでに時代遅れで(頑住吉注:性能が新型より劣るようになるから時代遅れになるんじゃないんですかね)、もし新型ミサイルを使用したら、おそらく効果がより良いだろうからです。

司会者

我々が今日こんなに多くF-35Cの話題について語ったことにはもう1つあり、実はこれは我々が今日この問題を何故語ろうとしたのかの原因でもあります。それは漢和の評論のこの文章の中に、日本がF-35の購入数を増大させる可能性があり、元々定められていた42機から100機に増加させようとしている、と書いていることです。あなたはこの可能性は高いと思いますか? 日本は現在やや財政的に困難ではないのですか? 金銭的に言って。

杜文竜

これはプレゼントです。現在のF-35の日本への販売という交易は余りにも多くの政治的要素を担っています。何故ならこの飛行機が一体良いのか良くないのか、日本人は非常によく分かっているからです。この機は足が不自由な第5世代機で、少なくとも超音速巡航方面において、この機は最もうまくはやれず、もし殲ー20、T-50も含めてですが、遭遇したら、この機にはあまり多くの勝算はありません。このため現在他人に不要なF-35を大量購入しようとしていることは、米日連盟が強化されつつあることを説明しています。現在いわゆる安全保障条約はオバマのアジアに対するこの種の訪問も含めすでに完成されていますが、日本が何を用いてアメリカに報いるか、安全保障条約に報いるか、これには釣魚島に関する承諾も含まれますが、大量の日本円を用いるしかないのです。この日本円はF-35を購入することができます。総合作戦性能が決して高くはないのですが(頑住吉注:分かりにくいですがオバマ大統領の「尖閣は日米安保の範囲内」発言などに対する見返りとして性能が良くないが高価なF-35を購入しようとしている、ということでしょうね)。

(頑住吉注:これより3ページ目。画像のキャプションは「F-35連合攻撃戦闘機はアメリカのロッキード・マーティン社が設計、生産した単座、単発のステルス戦闘機である」です。)

司会者

このように大きな注文をすることは結局のところ引き合うのでしょうか、また地域の情勢に対し影響をもたらすでしょうか?

杜文竜

F-35を買いたい、特に大量のF-35の購入には直接使用の可能性がありますが、日本の真の考え方から見ると、F-35の技術を国産化し、最終的には日本版のF-35を形成しようとします。このためこのF-35はきっとF-35Jであり、自らの技術とアメリカの技術を一体に融合し、いわゆる日本版の航空作戦能力を形成するのです。もしこれらのF-35が航空自衛隊に加入し、甚だしきに至っては今後海上自衛隊に加入したら、私は地域全体の安全情勢に対する重大な挑戦であると思います。何故なら彼らは率先して第5世代機を装備し、その他の国に比べての非対称の優勢を構成し得るからで(頑住吉注:さっきのたいした性能じゃない、という内容と矛盾しませんか)、これにはこうした国々の伝統的な防空運用体系が、こうした目標に対し遅れず高い効果の早期警戒を行う方法がないことが含まれます。ならば奇襲行動、あるいは争いの上で主導的な暴力行動を取ること、あるいは武力攻撃行動が日本の重要な選択になるでしょう。

司会者

しかも日本が本当にこれらF-35を購入しようとしているなら、その主要な配備区域はやはり西南方向だと言われています。

杜文竜

西南方向はきっとその配備の重点になり、これには現在沖縄の那覇にあるいくつかの基地、現在与那国島にある基地が含まれ、延長(頑住吉注:購入数の拡大?)を経た後はこれらの先端戦闘機がこの地域に配備される可能性があります。少なくともローテーションを組んでの訓練の方式、あるいはローテーションを組んでの駐留防衛の方式をもってこの地方に進駐する可能性があります。もし大きな問題があれば、大きな保障作業は保障条件が相対的に良い基地に持って行くこともできますが、もしこの地域で短期の駐屯が行われれば、私は中国の海警に対しても、中国海軍艦隊に対しても、重大な影響の構成をもたらし得ると考えます。

司会者

当然我々はやはりここで一言付け加える必要があります。これはメディアの1つの報道に過ぎず、結局のところこんなに大きな購入であり、最終的に日本が本当に買えるのか否かにはやはりクエスチョンマークをつける必要があります。はい、CMの後で続けましょう。

ある分析はこう言っています。尾翼の設計上先天的な不足があり、しかも実戦による検証を経ていないため、F-35の性能はずっと人によって批判され、さらに加えて非常に高い価格があり、このためF-35は決して日本の最も良い選択ではない、と。ならば日本は何故こんなに損な売買をしようとするのですか? まさか単に日米同盟を深化させるためだけですか? この自らにも不利、また他人にも不利な事情の日本にもかかわらず波風を起こし、結局のところどんういう了見なのでしょうか? 今日の「グローバル視線」視聴に感謝します。それではまた。

(頑住吉注:4ページ目)F-35は現在3種の派生バージョンを発展させている。すなわち、通常発着型のF-35A、短距離/垂直発着型のF-35B、空母艦載型のF-35Cである。

(頑住吉注:5ページ目)中国が装備する初の空母遼寧艦

(頑住吉注:6ページ目)遼寧艦は現在すでに多くの試験を完成させている

(頑住吉注:7ページ目)中国空母がもし殲ー31を装備したら、F-35の優勢は大きく割引になる

(頑住吉注:8ページ目)殲ー20戦闘機の全体性能は、あるいはF-35を何ランクか超えるかもしれない


 全体的体系、ステルス機に対する早期警戒などの能力でいきなり中国が西側の技術を超えるようになるとはちょっと考えにくいです。F-35に関しては私も不安を持っていますが、他に適当かつ可能な選択肢がないのも確かでしょう。




















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